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肉体の門(1964年)

  • posted at:2015-08-25
  • written by:砂月(すなつき)
にくたいのもん
日活
配給:日活
製作年:1964年
公開日:1964年5月31日 併映「間諜中野学校 国籍のない男たち 」「39年大相撲夏場所 後半戦」
監督:鈴木清順
企画:岩井金男
原作:田村泰次郎
脚本:棚田吾郎
撮影:峰重義
照明:河野愛三
録音:米津次男
美術:木村威夫
編集:鈴木晄
音楽:山本直純
助監督:葛生雅美
色彩計測:森勝
現像:東洋現像所
製作担当者:薮内善明
出演:宍戸錠 和田浩治 野川由美子 石井富子 松尾嘉代
シネマスコープ カラー 90分

終戦後の東京は食うか食われるか生きるか死ぬかの獣の様な街に変わっていた。十七歳のマヤが夜の路地をさまよっていたところ警察による売春婦の一斉摘発があり、彼女は間違われて一緒に護送トラックに乗せられた。翌日、疑いが晴れたマヤは釈放されたが、腹が減ってたまらず闇市で売り物のサツマイモを盗んだ。吉野一家の阿部というヤクザに捕まった彼女はたくさん食べていいと言われたが、その代償はアメリカ兵の相手をさせられることだった。小政のせんの仲立ちによりマヤは自由の身となったが、金のない彼女は何処か働くところはないかと尋ねた。せんはマヤの体を上から下まで眺めると、男と寝たことはあるかいと言った。せんのグループは廃墟となったビルを拠点にしていた。そこにはジープのお美乃、ふうてんお六、町子という訳ありの女たちがたむろしていた。初めはつらいが商売だから皆のやり方を見て早く覚えるんだねとせんが言うと、自分で客を見つけて自分を売るだけだから別に難しいことはないよとお美乃がアドバイスした。そしてお六が合理的な生産者と消費者の直結だと言うと、せんは自分を守ってくれるのは自分の仲間以外にいないことと仲間の掟を守ることを覚えておくようにとマヤに釘を刺した。

ある日、グループのおふくが掟を破ったことがせんの耳に入った。有楽町のガード下で宝くじを売っているアルバイトの学生といい仲になりただで体を売ったというのだ。仲間たちは見せしめに彼女の髪を切り簀巻きにして小舟に乗せた。せんはそれを身で大笑いしたが、町子はそこまでしなくてもいいのにと同情した。町子がグループに入ったのはマヤよりひと月程前で、水道橋で客引きしている現場を見つけたせんが脅したところ泣き出したため可哀想に思い仲間に入れたのだ。

せんのグループは戦争の犠牲者の集まりだった。どうやってでも生きて行こうとする本能が仲間同士の団結をしっかりと固めていたが、伊吹新太郎という男が現れたことでそれも揺らぎ始めた。

屋台的映画館
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わんわん忠臣蔵

  • posted at:2015-08-15
  • written by:砂月(すなつき)
わんわんちゅうしんぐら
東映動画
配給:東映
製作年:1963年
公開日:1963年12月21日 併映「柳生武芸帳 片目の忍者」「狼少年ケン」
演出:白川大作
製作:大川博
企画:吉田信 渾大防五郎 飯島敬
原案構成:手塚治虫
脚本:飯島敬 白川大作
作画監督:大工原章
音楽:渡辺浦人
主題歌:「わんわんマーチ」デューク・エイセス
・・・:「わんわん子守唄」松尾和子
美術:鳥居塚誠一 沼井肇
色彩設計:浦田又治
タイトルデザイン:児玉喬夫
演出助手:池田宏 山本寛巳
撮影:杉山健児 吉村次郎
録音:森武 石井幸夫
編集:稲葉郁三
効果:森敬二
記録:菅原節代
製作進行:上野寿夫
監修:山本早苗 藪下泰司
声の出演:西村晃 佐藤英夫 大村文武 木下秀雄 花沢徳衛
シネマスコープ カラー 81分

動物たちが仲良く暮らす森に犬の親子が暮らしていた。母犬はシロ、子犬はロックという名だった。向こうの山に棲む虎のキラーは手下のキツネのアカミミに狩りをさせていたが、勇敢なシロのせいで森に近づけないでいた。ある日、キラーはついに堪忍袋の緒が切れ、アカミミにシロを引きずってでも連れてこいと命じた。

雪がしんしんと降り山や森の色を白く変えた日の夜、アカミミはシロを呼び出した。シロは罪もない鳥を殺したアカミミに怒り逃げる相手を何処までも追い掛けた。だがその先で待ち構えていたキラーによって命を絶たれた。シロが死んで以来、森の仲間は毎日一人ずつ減って行き、次は自分の番ではないかと皆震えていた。どうしたらいいんだろうと子ウサギのラビや子ジカのロンたちが不安げに話していると、ロックが突然僕がやっつけてやると言った。君はまだ子供じゃないかとラビが止めるが、母譲りの勝気な性格のロックは子供だって悪い奴には負けるもんかと一人で山に向かった。そんな無鉄砲さにあきれたラビたちは心配でたまらずついて行き、諦めさせようと説得を続けた。だがいつの間にか目的地についてしまい目の前には昼寝するキラーがいた。ロックは吼え続けるが、キラーはあくびを一つすると嘲笑った。そこに現れたアカミミは、シロの子供だと説明し私に任せてくださいと言った。力では相手にならないロックをアカミミはたっぷり遊んだ後で殺そうと考えていたがラビとロンに邪魔された。彼らの連携プレーによって助け出されたロックは何とか森に逃げ帰ったのだった。

ラビたちの助言により街へ向かったロックは武者修行することにした。ところがそこは森とはまるで違うコンクリートジャングルで道路にはたくさんの車が行き交った。慣れない場所で戸惑っていると野良犬の集団がやってきて通せんぼした。馬鹿にされたロックが小さいながらも機転を利かせてノックダウンさせると、傍から見ていた大将のゴロがチャンスなのに何故噛みつかないのかと言った。すると卑怯な真似が嫌いだからだとロックが言ったため、ゴロはその考え方が気に入り相談に乗ることにした。

屋台的映画館

忍者戦隊カクレンジャー

  • posted at:2015-08-11
  • written by:砂月(すなつき)
にんじゃせんたいかくれんじゃー
東映
配給:東映
製作年:1994年
公開日:1994年4月16日 併映「仮面ライダーJ」「ブルースワット」
監督:東條昭平
製作:渡邊亮徳
企画:吉川進
プロデューサー:鈴木武幸
原作:八手三郎
脚本:杉村升
音楽:川村栄二
主題歌:「シークレット カクレンジャー」トゥー・チー・チェン
・・・:「ニンジャ! 摩天楼キッズ」トゥー・チー・チェン
撮影:浄空
照明:竹田勝美
美術:安井丸男
キャラクターデザイン:篠原保 マイケル原腸
造型:前澤範
録音:石川孝
編集:成島一城
記録:高山秀子
選曲:宮葉勝行
効果:大泉音映
イラスト:野口竜
操演:船越幹雄
美粧:サン・メイク
衣裳:東京衣裳新社
装飾:装美社
装置:東映美術センター 紀和美建
計測:黒須健雄
助監督:宮坂清彦
進行主任:後藤田伸幸
制作デスク:岩永恭一郎
制作担当:藤田佳紀
アクション監督:竹田道弘 新堀和男
企画協力:企画者104
造型:レインボー造型企画
視覚効果:映画工房 ライトハウス
技術協力:東通
現像:東映化学
カースタント:タケシレーシング
オートバイ協力:スズキ株式会社
特撮監督:佛田洋
特殊撮影・操演:(株)特撮研究所 鈴木昶 尾上克郎
特殊撮影・撮影:(株)特撮研究所 高橋政千
特殊撮影・照明:(株)特撮研究所 林方谷
特殊撮影・美術:(株)特撮研究所 木植健次
製作協力:東映テレビプロダクション
宣伝協力:テレビ朝日
出演:小川輝晃 広瀬仁美 土田大 河合秀 ケイン・コスギ
アメリカンビスタ カラー 30分

小学生の茂は建てたばかりの家に住んでいる。彼の父親は仕事で外国に行って不在、母親はローンの返済のために日曜日も休まずにパートに出掛けている。いつも彼の世話をするのは責任感の強い姉の由美子だった。ある日、由美子が玄関の掃除をしていると茂の友達がやってきた。駅前に出来たゲームセンターに行こうと誘いにきたのだが、由美子は無駄遣いはダメだと茂を叱った。友達が帰って行くと由美子はお昼ご飯に特製の焼きそばを作ってあげると茂となだめるが、傍にあったポリバケツが動き出し中のゴミをまき散らしてしまった。由美子がそれを片付けていると突然凸凹の二人組が現れた。凸の男がこの家の呪われていると言うと、凹の男がそれは家の中にある変な人形のせいだと言った。一刻も早く捨てなければ大変なことになると言われ怖くなった茂たちは家に逃げ込むと鍵を掛けた。この家には確かに奇妙な人形がローボードの上に飾られているが、父親が旅先で買ってきた物をお守りとしていたのだ。由美子が食事の準備をしていると男たちから電話が掛かり、それと同時に家具や家電などが激しく動き始めた。由美子は怖くなり悲鳴を上げた。

悲鳴を聞きつけた猫型のキッチンカーが家の前に停まり、乗っていた鶴姫、サスケ、セイカイ、サイゾウ、ジライヤの5人は家の中に入ろうと試みるがドアを開けるのに手こずった。その頃、正体を現したヒトツメコゾウ兄弟が部屋に侵入し2人を脅して人形を捨てさせようとした。するとその人形の目が光り兄弟を排除したのだった。鶴姫たちは逃げ出した兄弟の後を追いカクレンジャーに変身して戦った。すると兄弟は捨て台詞を残して逃げて行った。鶴姫たちは家に戻り由美子と茂に妖怪から必ず守ると約束した。祟りの原因が人形にあるのなら捨てればいいとサイゾウが提案するが由美子は頑なにそれを拒んだ。父親の代わりに家を守っていると信じていたからだ。

ヒトツメコゾウ兄弟の親分は世界一大きな妖怪銀行の頭取の息子・オオニュウドウだった。彼の目的は街中のあらゆる物を縮小して手に入れ理想のミニチュア世界を造り上げることだったが、どうしても手に入れたかったのが由美子と茂の住む家だった。オオニュウドウの願いを叶えるために兄弟は茂を誘拐し、テレビを通じて由美子に人形を捨てよと迫った。

屋台的映画館

さまよえる脳髄

  • posted at:2015-07-24
  • written by:砂月(すなつき)
さまよえるのうずい
ヒーロー=シネマパラダイス=エクセレントフィルム
配給:ヒーロー
製作年:1993年
公開日:1993年12月4日
監督:萩庭貞明
製作:末吉博彦 夏山静香 石山真弓
企画:末吉博彦
プロデューサー:伊藤秀裕 内田貴夫
原作:逢坂剛
脚本:こがねみどり
音楽:板橋文夫
撮影:安藤庄平
照明:松井博
録音:小高勲
整音:山本逸美
美術:古谷良和
装飾:矢野貴章
編集:菅野善雄
記録:岡田真理
助監督:北川篤也
製作担当:宮川健治
プロデューサー補:木戸田康秀 夏山昌一郎 新井正勝
キャスティング協力:畠中鈴子
出演:神田正輝 高島礼子 北見敏之 光石研 大杉漣
アメリカンビスタ カラー 102分

捜査四課の海藤兼作刑事は同僚とともに麻薬取引現場となっているプールバーで張り込みを行っていたが、踏み込んだ際に逃げた犯人ともみ合いになり階段から転げ落ちた。その時に頭を強く打ったことが原因で極度の頭痛に襲われることがあるため、捜査に支障が出ると考えた上層部は彼を防犯総務課に異動させた。海藤の相談相手は婚約者で精神神経科医の南川藍子だった。

追分知之という中年の男がテニスの練習中に隣のコートにいた女性に突然襲い掛かり首を絞めたためその場で取り押さえられた。暴行傷害の現行犯として逮捕された彼を担当することになった藍子は、一枚の絵を見せて物語を作らせる検査を行い言語表現を分析して思考過程の推定することにした。追分はベッドに横たわる母親が時折発作を見せ、それを息子が寝かせつけたことでホッと額の汗をぬぐっている絵だと言った。そして精神異常だと判断されれば僕は無罪になるのでしょうかと尋ねると、藍子はこの検査が精神異常の有無を調べる物ではなく事件を起こしたときに正常な心理状態だったか調べるだけだと説明した。それを聞いた追分は、何故犯行に及んだのかや相手が誰かすら覚えていないと言った。そしてそれが嘘かどうか判断するのは先生の仕事でしょと言うと、藍子は仮に異常と診断され収監を逃れたとしても病院へ収容されるかもしれないと釘を刺した。

藍子が食堂で食事をしていると脳神経外科医の丸岡庸三が話し掛けてきた。MR検査に異常がないことを確認した丸岡は、心因性の精神病は一般的に考えられている程多くなく、精神分析や心理療法よりも外科的に脳の病巣を取り除く方が遥かに有効な場合もあると言った。精神鑑定の度に一々頭蓋骨を開く時代が来たら大変だと藍子が嫌味を言うと、脳は胃や腸と同じ臓器でありそこを外科的に治療するのが僕の仕事だと胸を張った。そして麻酔なしで大脳に電極を差すのは患者と対話を行うからだと言った。その日の夜、帰宅した藍子が留守番電話の音声を聞いていると、ボイスチェンジャーを使った不気味な声が入っていた。

屋台的映画館

ウルトラマン 怪獣大決戦

  • posted at:2015-07-21
  • written by:砂月(すなつき)
うるとらまんかいじゅうだいけっせん
円谷プロダクション
配給:富士映画
製作年:1979年
公開日:1979年7月21日 併映「ウルトラマンレオ かなしみのさすらい怪獣」
監督:宍倉徳子
製作:円谷皐
総編集:浦岡敬一
音楽:宮内國郎 冬木透
構成:若槻文三
プロデューサー補:福井顕
製作協力:円谷エンタープライズ 円谷音楽出版 玉川静
シリーズ監督:飯島敏宏 円谷一
監修:円谷英二
プロデューサー:三輪俊道 樋口祐三 市川利明 末安昌美
脚本:金城哲夫 上原正三 千束北男 山田正弘 若槻文三
撮影:福沢康道 内海正治 
照明:山口偉治 高島利雄 牛場賢二
美術:岩崎致躬 山口修 小川富美夫
効果:西本定正 伊藤克己
編集:近藤久 柳川義博 兼子玲子
助監督:吉高勝之 鈴木俊継 中島俊彦
製作担当:熊谷健 上村宏 守田康司 坂本至徳
特撮スタッフ・撮影:佐川和夫 鈴木清
特撮スタッフ・照明:原勲 小林哲也
美術:成田亨 深田達郎
助監督:大木淳 山本正孝
視覚効果:中野稔
タイトル:兵頭文造
操演:沼里貞重 上松盛明
録音所:キヌタ・ラボラトリー アオイスタジオ
録音:堀内戦治
現像所:東京現像
主題歌:「ウルトラ・愛の鐘」水木一郎 コロムビアゆりかご会
・・・:「ウルトラマン物語」水木一郎 コロムビアゆりかご会
特殊技術:高野宏一 的場徹
出演:小林昭二 黒部進 毒蝮三太夫 二瓶正也 桜井浩子
スタンダード カラー 100分

300万光年の彼方にあるM78星雲。そこには全宇宙の平和を守る勇士たちの星、ウルトラの星が燦然と光輝いていた。長老・ウルトラマンキングの宇宙の正義を象徴するサインを受け、ウルトラの勇士たちはかつてウルトラの国が恐るべき宇宙怪獣軍団との戦いに勝ったことを記念して建てられたウルトラタワーの前に集まった。ウルトラの父、ウルトラの母、ウルトラセブン、ウルトラマンジャック、ウルトラマンタロウ、ウルトラマンエース、獅子座L77星からやってきたウルトラマンレオとアストラの兄弟、ゾフィー、U40星出身のウルトラマンジョーニアス、そしてウルトラマンの12人は宇宙の正義を守るために、宇宙の平和を破る敵を倒すために今日も戦い続けるのだ。美しい緑の惑星・地球に今、危機が迫っている。地球の平和を守るために命を懸けて戦う勇士に選ばれたのはウルトラマンだった。ウルトラマンは科学特捜隊のハヤタ隊員の体を借りて地球の危機に立ち向かった。

火山噴火のために無人島となっていた多々良島。2年半ぶりに定点観測所を再開することになり、4人の先発隊が島に向かうことになった。それから1週間が過ぎても先発隊からは何の連絡もなかった。更に3日が経っても音沙汰がないことから、気象庁は島に何らかの事故が起こったと見て科学特捜隊に測候所員の救出を要請した。科学特捜隊はジェットビートルで多々良島へ向かうが、そこで繰り広げられていたのはどくろ怪獣レッドキングと有翼怪獣チャンドラーによる死闘だった。ムラマツキャップは怪獣退治よりも人命救助を優先せよと隊員たちに命じジェットビートルは測候所の傍に着陸した。測候所は無残に破壊されており室内には人気がなかった。ハヤタ隊員たちがそのことを報告すると、ムラマツは島に点在するジャングルや天然の洞穴に逃げ込んでいるかも知れないと言った。アラシ、イデ、フジの3隊員が西のジャングル地帯を、ムラマツとハヤタが東側の溶岩地帯を捜索することになった。アラシたちは生活用具が散乱している場所を見つけその先で河田所員の物と思われる血のついた制服を拾った。イデはムラマツに無線で報告しようとするが妨害電波に阻まれた。フジはきれいな花を見つけて駆け寄るが、彼女の背後に巨大な吸血植物が迫った。

屋台的映画館

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