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殺人狂時代

  • posted at:2014-09-14
  • written by:砂月(すなつき)
さつじんきょうじだい
東宝
配給:東宝
製作年:1967年
公開日:1967年2月4日 併映「インディレース 爆走」
監督:岡本喜八
製作:田中友幸 角田健一郎
原作:都築道夫
脚本:小川英 山崎忠昭 岡本喜八
撮影:西垣六郎
美術:阿久根巌
録音:渡会伸
照明:西川鶴三
音楽:佐藤勝
整音:下永尚
監督助手:渡辺邦彦
編集:黒岩義民
技斗:久世竜
現像:キヌタ・ラボラトリー
製作担当者:島田武治
出演:仲代達也 団玲子 砂塚秀夫 天本英世 江原達怡
シネマスコープ モノクロ 99分

精神科医で自ら病院を経営する溝呂木省吾をブルッケンマイヤーが二十年ぶりに訪ねた。ナチス秘密結社に所属する彼は、かつての同志が率いる「大日本人口調節審議会」に重大任務を依頼するためにやってきたのだ。日本の政治が貧困なのは過剰な人口が原因だと溝呂木は考えていた。住みよい国にするためには人口を調節しなければならない。そのためには社会的に何の役にも立たない人物に引き下がってもらうしかなかった。そこで溝呂木は極秘裏に患者を訓練し、殺し屋に仕立て上げていたのだ。ブルッケンマイヤーは、審議会へのテストとして電話帳から三人を無作為に選びだし、三日以内に死体を運んでくるように言った。それを聞いた溝呂木は、二日で十分だと答えた。

約束の日、病院には男女の死体が運ばれてきた。身分証でそれが本人だと確認したブルッケンマイヤーは、もう一人はどうしたと尋ねた。すると溝呂木は約束の時間までまだ二時間あると余裕の表情で言った。その頃、城南大学で犯罪心理学を教える桔梗信治が車でアパートに帰宅した。マザコンで、水虫に頭を悩まし、殺し屋が部屋にいても気づかないほど冴えない彼こそが三人目の殺害対象者だった。業を煮やした殺し屋・間渕憲作は、おもむろに立ち上がると大声で名前を確認した。驚いた桔梗があなたはどなたですと尋ねると、間渕は名刺を渡し審議会の説明をした。そんなことも気にせずにインスタントラーメンを作り、食べ始めた桔梗はふとカードを取り出すと間渕にロールシャッハテストを行った。その結果、重度のパラノイア(偏執狂)だと診断したが、それを聞いた間渕はカミソリの歯を仕込んだトランプのカードを投げた。桔梗は驚いてよろけ、壁にぶつかった。その弾みでタンスの上に置いていた母親の胸像が間渕の頭に落ち即死した。桔梗は交番に自首したが、警官とともに部屋へ戻ると死体は消えていた。

週刊ミステリーの記者・鶴巻啓子は、ネタ探しのために交番に居合わせたことでこの事件を知った。そこで食事をおごってもらう代わりに桔梗の話を聞くことになったが、特に興味はなかった。それを知った桔梗は自分で事件の真相を究明することに決めると、啓子は意外な進展を期待して協力を願い出た。そのとき桔梗の車が盗まれたが、最高時速が20キロしか出ないポンコツだったため簡単に捕まった。居直る大友ビルに、啓子は警察に突き出す代わりに協力するよう命じた。審議会の正体を調べるために殺しの依頼者に成りすましてビルの知り合いに接触したが、襲い掛かってきた二人を倒したことで、啓子は桔梗に益々興味を持った。

屋台的映画館
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ザ・スパイダースの大進撃

  • posted at:2013-08-23
  • written by:砂月(すなつき)
ざすぱいだーすのだいしんげき
日活
配給:日活
製作年:1968年
公開日:1968年1月3日 併映「花の恋人たち」
監督:中平康
企画:笹井英男
脚本:伊奈洸 倉本聰
撮影:北泉成
照明:土田守保
録音:片桐登司美
美術:松井敏行
編集:辻井正則
助監督:飯塚二郎
音楽:かまやつ・ひろし 脇野光司
主題歌:「夜明けの太陽」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「暗闇にバラを捨てよう」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「ヒア・カム・スパイダース」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「ロンリーマン」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「俺のハートはダン!ダン!」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「バン・バン」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「なんとなくなんとなく」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「好きだから」ヴィレッジ・シンガーズ
挿入歌:「バラ色の雲」ヴィレッジ・シンガーズ
色彩計測:永塚各一郎
現像:東洋現像所
特殊撮影:日活特殊撮影部
制作担当者:岡田康房
協賛:キキ・デザインアトリエ 鹿児島織物KK 霧島山上ホテル 鴨池タクシー 鹿児島県畜産事業農業協同組合連合会 オリエント時計株式会社
出演:田辺昭知 堺正章 井上順 井上孝之 大野克夫
シネマスコープ カラー 82分

アメリカでの公演を終えて帰国の途に就くザ・スパイダース。東京へ向かう航空機の中でリーダの田辺昭知は楽譜の整理を行い、隣席の堺正章は現地で買ったお気に入りのタンバリンの鼓面を切り取って使いやすいように改造していた。それを見ていた井上順は宝石の飾りが女物みたいだとケチをつけるが、正章はそこを気に入っていたのだ。そんな彼らの様子をエキゾチックな顔立ちの女が微笑みながら後部座席から見ていた。空港に到着するとファンがゲートに押し寄せて身動きが取れないほどひしめき合っていたため、正章は大事なタンバリンをゲートの外にいた所属事務所「スパイ・ダクション」のスタッフ・緒方ゆり子に手渡した。すると何者かがそれを奪おうと手を伸ばしたが、ゆり子は力任せに引き寄せて守ったのだった。それと同じ頃、昭知は混雑の中で楽譜が入ったアタッシュケースを別の物と取り違えていた。何とかファンを振り切ったザ・スパイダースのメンバーは用意してあったマイクロバスに乗り込むと一息ついた。バスを物陰からサングラスの男とともに見送った女は、なるべく早くあのタンバリンを手に入れるべきだわと呟いた。

7人は事務所に戻るとすぐさまコンサート会場へ向かった。出番の時間が迫る中、控室で準備をしていると順が俺のタンバリンを知らないかとメンバーに言った。それはアメリカで二つ買った正章からそのうちの一つをプレゼントされたものだった。ゆり子も確かに見たと証言したが、その後どうなったかを誰も知らなかったため、忘れ物が趣味だと正章に笑われた。そのタンバリンは控室に忍び込んだサングラスの男の手下によって盗み出されていた。だが鑑定士の見立てで嵌められている宝石が模造品だとわかると、男は手下に電話をかけて今夜中にもう一つの方を何とかしろと怒鳴った。その頃、ザ・スパイダースは「暗闇にバラを捨てよう」を熱唱していた。順は客席に航空機の女を見つけると、正章に俺たちのファンだったんだなと間奏中に話しかけた。だが彼女の視線は正章が持っているタンバリンに注がれていた。

ステージが終わり一同が楽屋に戻ると、持ち物が何者かに荒らされ留守番をしていたバンドボーイの原田が倒れていた。ゆり子は意識を取り戻した原田に何があったのかと尋ねたが、いきなり後ろから殴られたため何も覚えていなかった。ファンにしては手荒すぎる上に何も盗られていないことから何が目的か彼らには見当も付かなかった。騒動を探って会場から出てきた女は、車で待つサングラスの男に自分たちの他にもあの連中を狙っている人物がいると話した。

屋台的映画館

ザ・スパイダースのゴーゴー・向う見ず作戦

  • posted at:2013-06-27
  • written by:砂月(すなつき)
ざすぱいだーすのごーごーむこうみずさくせん
日活
配給:日活
製作年:1967年
公開日:1967年8月26日 併映「花と果実」
監督:斎藤武市
企画:笹井英男
脚本:倉本聰 才賀明
撮影:山崎善弘
照明:大西美津夫
録音:高橋三郎
美術:中村公彦
編集:近藤光雄
助監督:坂口喜久男
色彩計測:畠中照夫
現像:東洋現像所
制作担当者:岡田康房
協賛:東京サマーランド キキ ファンタジックアニマル
音楽:小杉太一郎
主題歌:「あの虹をつかもう」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「フリフリ66」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「夕陽が泣いている」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「なんとなくなんとなく」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「太陽の翼」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「風が泣いている」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「恋のドクター」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「サマー・ガール」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「バラ色の雲」ヴィレッジ・シンガーズ
挿入歌:「きっと何処かに」ヤング&フレッシュ
出演:田辺昭知 堺正章 井上順 井上孝之 大野克夫
シネマスコープ カラー 81分

大磯ロングビーチで行われている公開生放送のテレビ番組「素人歌謡コンクール」。この番組はチャンピオンと挑戦者が対戦する視聴者参加型の勝ち抜き戦で、10人勝ち抜いたチノに司会者は労いのインタビューを行った。ファンからの一番多い質問としてボーイフレンドはいるかと尋ねると、彼女は親しい友達は4人いると答えた。その4人とはこの番組の伴奏を行っているバンド「ヤング&フレッシュ」で、その中の健とは淡い恋愛関係にあった。だが気の弱い健がいつまで経っても告白しようとしないことから、恋人はいないとわざと聞こえるように断言したのだった。驚くメンバーとショックを受ける健。どんな恋人が欲しいかという質問に、たとえ障害物があってもそれを乗り越えて真っ直ぐ歩いて来るような人が現れれば求愛を受け入れると答えた。この番組を喫茶店で見ていた若者7人組は、あの娘のところまで真っ直ぐ歩いて行って恋人にするということで意見がまとまった。そして太平洋横断を計画したときの出発点だった横浜を新たな冒険の出発点に決めたのだった。

プールサイドに駆け寄ったチノは、飛び込み台横のステージで演奏している健に電報が届いたことを伝えた。そこには「一直線で歩き始めたから待っていてくれ」と書かれてあり、彼女がそれを読み上げたものの健は自らが弾くギターの音の掻き消されて聞き取れなかった。健は何とかして聞き取ろうと身を乗り出したが、バランスを崩してプールに落下した。その頃、7人組は公園の柵を乗り越えたり、喫茶店の窓を破って店内を横切ったり、交差点を横切ったりと周囲の迷惑を顧みずひたすら真っ直ぐ歩いていた。その結果、事故を避けようとした車が玉突き衝突を起こして大騒動になり、神奈川県警の電話は鳴りっぱなしになっていた。そして今度は銭湯の女湯を通過したという報告を受け、署長は驚きを隠せなかった。視察に来ていた警視総監は暴動だと判断し機動隊を出動させる命令を出したが、7人組は警察署に向かって歩いてきたのだ。総監は警察への挑戦と判断して署長を逮捕に向かわせようとしたが、彼らは真っ直ぐ進んで留置場に入った。総監にお前たちの目的は何だと聞かれると、順はただ真っ直ぐに歩きたかっただけで、強いて言えば自由のためだと答えた。すると続いて正章が人間の本能だと答えた。署長は馬鹿なと怒鳴ったが、総監はその考え方に共感を覚え、若者ように一度でいいからやりたいことをやってみたいと言った。それは罪のある者を逃がすことだった。総監によって釈放された7人組は再び歩き始めた。

7人組に触発された浩治、英介、光彦の3人は、健の家に集まるとお前もやれと促した。チノの家は彼の家の一件置いて隣という近さもあって、思い切って突っ切りさえすれば7人組よりも先に到着することが出来るのだ。健は勇気を出して隣家の主・三上教授に掛け合うことにしたが、理由を聞かれて尻込みをしてしまった。

屋台的映画館

サーキットの狼

  • posted at:2011-06-18
  • written by:砂月(すなつき)
さーきっとのおおかみ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1977年
公開日:1977年8月6日 併映「トラック野郎 度胸一番星」
監督:山口和彦
企画:矢部恒 坂上順
原作:池沢さとし
脚本:中西隆三 山口和彦
撮影:出先哲也
音楽:鈴木宏昌
主題歌:「サーキットの狼」子門真人
録音:長井修堂
照明:梅谷茂
美術:北川弘
編集:田中修
助監督:深町秀煕
記録:宮本衣子
スチール:藤井善男
製作進行:東和杜
装置:安沢重治
装飾:田島俊英
美粧:入江荘二
美容:石川靖江
衣裳:福崎清精吾
演技事務:和田徹
現像:東京化学
出演:風吹真矢 矢吹二朗 山内恵美子 横本メイ 佐藤仁哉
シネマスコープ カラー 87分

モータースポーツが大好きでプロレーサーを目指す風吹裕矢は、憧れのスーパーカー・ロータスヨーロッパを手に入れるために矢田部モータースでアルバイトをしていた。だが頭金となる85万円には程遠かったため、短期間で高額の給料がもらえる仕事に手を出した。一つ目はバイクでのスタントの賞金、そしてもう一つは富士スピードウェイで行われるF-1世界選手権の売り子だった。レースをただで観ることが出来る上に給料までもらえる。裕矢にとってこんなおいしい仕事は他になかった。だが無断欠勤をしたことの代償は大きかった。社長の矢田部行雄から残業してランチア・ストラトスのチューンナップを今日中にしろと命じられたのだ。給料がなくなればロータスもパー。裕矢は渋々仕事を引き受けたのだった。 裕矢が仕事を終えて帰宅したときにはもう深夜になっていた。彼は姉・ローザが経営するスナック・ロッサに住み込んでいたが、駐車場にいけ好かないランボルギーニ・ミウラP400SVが停まっていたことで気分を害した。その車の持ち主は飛鳥ミノルというプロレーサーで、恋人関係にある姉を取られてしまうのではないかと気が気ではなかったのだ。裕矢は飛鳥に近づくなり殴りつけ、自分の部屋に駆け込んだのだった。

多額の頭金を支払って手に入れたロータス・ヨーロッパ。裕矢が小学校2年生のときにレーサーだった父親はロータスの技術陣に呼ばれてグランプリに出場したが、スイスで事故に遭い他界した。この車を走らせることで彼は父親と一体になるのだった。慣らし運転をしているときに極道連に煽られ四方を固められた裕矢は、隙を突いて抜け出すと圧倒的なスピードとテクニックで初勝利を飾った。この噂は瞬く間に広がり、彼は度々勝負を挑まれた。だが誰も土をつけることは出来ずボンネットの星マークは増えて行くばかりだった。 ある日、矢田部モータースにBMW2000ターボがやってきた。その車の持ち主は早瀬ミキという美女で、一級整備士の資格を持つ彼女を矢田部はアルバイトとして雇ったのだ。その夜、極道連にナンパされたミキは、信号が青になると同時にスタートして振り切ったが、頭に来た極道連はしつこく彼女を捜しまわった。そしてロッサにいることがわかると集団で乗り込んできたのだ。裕矢は中に割って入りいざこざを治めようとしたが、彼が「ロータスの狼」だとわかると極道連の会長はミキを賭けて勝負しろと迫ったのだった。ミキに促されて受けて立つことにした裕矢の心は不安に満ちていた。翌朝行われる晴海第三埠頭での勝負はゼロヨン競争に決まった。ゼロヨン競争はスタート地点から400メートルを走り切り、そのタイムを競うというものだが、このレースが通常と違うのはコース上に大量の油が撒かれていることだった。

屋台的映画館

細菌列島

  • posted at:2011-05-29
  • written by:砂月(すなつき)
さいきんれっとう
JRC.LLC(ジョリー・ロジャー=CINV)=MASATOMO DREAM
配給:ジョリー・ロジャー
製作年:2009年
公開日:2009年4月4日
監督:村上賢司
エグゼクティブプロデューサー:大橋孝史
プロデューサー:川島正規
企画:MASATOMO DREAM
アシスタントプロデューサー:上野境介 高波朋美
キャスティングプロデューサー:大竹理永
音楽プロデューサー:倉田真二
原作:司城志朗
脚本:継田淳
主題歌:「私のお口が世界を救う」原紗央莉
挿入歌:「前立腺体操」しょう
エンディングテーマ:「マンセーサンバ」Son Son
撮影:根岸憲一
録音:星一郎
整音:星一郎
美術:山田順啓
衣裳デザイン:MASATOMO
編集:遊佐和寿
助監督:内田直之
製作担当:高橋広正
出演:須藤謙太朗 三輪ひとみ 嶋大輔 前田健 原紗央莉
ビスタサイズ カラー 82分

ペットショップ・わんにゃんワールドの前で着ぐるみに入ってわずかな生活費を稼ぐボロアパート暮らしの冴えない男(33歳・フリーター)。周りの人たちは知らなかったが、彼の月岡正一という名前は偽名であり、日本人ですらなかった。故郷は日本付近にある世界の鼻つまみ国家で、そこの最高権力者にして世界一の嫌われ者である将軍様の長男で後継者だった。7年前に御忍びで日本に遊びに来たときのこと。料亭ではしゃいでいたときにエビの殻を喉につまらせた。そのときに側近の鬼木がつれてきたのが水橋いづみという女医だった。美人だったことから正一は自分の女にしようと強引に迫ったのだが、左の頬に強烈なパンチを食らってしまった。生まれてのこの方一度も殴られたことのない彼にとってその経験は強烈で、心を入れ替えるとプレゼント攻勢でデートに誘った。だがそれが逆にいずみの心を逆撫でしたのだった。箱を抱えて現れたいずみはそれを正一に押し付けると、貧乏人は皆お金を積まれてなびくとは限らないと言い放った。そのとき突然音楽が鳴り、正一は「前立腺体操」を始めたのだった。それは正一の父親が前立腺炎だったときにこの体操で治したのだ。疲れとストレスに効くということで某国では国民に推奨していた。いずみは当初馬鹿にしていると感じていたものの、促されて一緒に踊るうちに溜め込んでいたストレスが解消して行くのが手に取るようにわかった。その出来事がきっかけで、二人は愛を育んで行った。いずみに恋をしたことで正一は祖国を捨て、地位を捨てて日本で生きていくことを誓った。しかし幸せな時間は長く続かなかった。将軍の大政奉還を目論むCIAが諜報員・ボンザノを差し向け、正一を暗殺しようとしたのだ。鬼木の手配でスイスに逃亡したが、危険を避けるためにいずみには知らせなかった。

いずみのことが忘れられない正一は、6年が経って再び日本に潜入した。しかし彼女が病院を辞めたことはわかったもののその後の足取りが掴めなかった。無名の市民として生きる覚悟を決めた正一は、着ぐるみのアルバイトで生計を立てることにしたのだ。ある日、ピザの配達員として現れたボンザノによって着ぐるみは射殺された。だが殺されたのは正一ではなく経理の山崎さんで、発熱で早退した彼の身代わりとなったのだった。その頃、正一は外来の診察を受けていたが、病室に貼っていたポスターでいずみが新潟実露病院にいることを知った。その後フラフラの体で帰宅していたが、途中で力尽き気を失ってしまった。その彼を介抱したのはヘルス嬢のイブだった。公安部第二課の室田は、正一のチンチンの付け根に丸いアザがあることを突き止めていた。そのチン丸こそ某国後継者の証しなのだ。そこで舌技催眠の特技を持つイブに確認を依頼したのだが、何故か掛からなかったのだった。身支度を整えた正一は慌てて部屋から飛び出すと新幹線で新潟に向かった。 その頃、新潟では奇病が流行り始めていた。新潟実露病院に運ばれた患者は悶え苦しみ、突然上体を起き上がらせると震えだした。そして「ふ、ふるしちょふ!」と叫ぶと同時に頭が破裂し、体液を飛び散らせながら患者は死んだ。遺体の顔は丸々と腫れ上がり、髪は天然パーマの逆立っていた。まるであの将軍様のように・・・。

屋台的映画館

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