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狂った野獣

  • posted at:2014-10-21
  • written by:砂月(すなつき)
くるったやじゅう
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1976年
公開日:1976年5月15日 併映「ラグビー野郎」
監督:中島貞夫
企画:奈村協 上阪久和
脚本:中島貞夫 大原清秀 関本郁夫
撮影:塚越堅二
照明:北口光三郎
録音:溝口正義
美術:森田和雄
音楽:広瀬健次郎
編集:神田忠男
助監督:藤原敏之
記録:森村幸子
装置:吉岡茂一
装飾:白石義明
美粧:枦川芳昭
結髪:中村美千代
スチール:木村武司
衣裳:高安彦司
演技事務:上田義一
擬斗:土井淳之祐
進行主任:長岡功
出演:渡瀬恒彦 室田日出男 川谷拓三 橘麻紀 中川三穂子
アメリカンビスタ カラー 78分

白昼の洛西銀行に銀行強盗が現れた。谷村三郎は拳銃を片手に現金を要求するが、形勢は逆転。警備員や行員に追いかけられて通用口から外に飛び出した。あっさり取り押さえられて袋叩きに遭っているところに包丁を持った仲間の桐野利夫が応援に駆けつけ、谷村を解放するととにかく走った。そして大通りに出たときに目に留まった停車中のバスに飛び乗ったのだった。谷村は乗客に銃口を向けて動くなと、桐野は運転手・宮本義一の首に包丁を突きつけて言うとおりにしろと恫喝した。京都駅行きの京洛バスには、彼らのほかにホステスの小林ハルミ、主婦の戸田政江、女優の卵の立花かおる、競馬好きの作業員・西勲、チンドン屋の極楽一郎、良子、米良達、小学校教師の松原啓一と彼の教え子の母で不倫相手の河原文子、無職の老人・半田市次郎、塾通いの小学生・加藤直樹と田中茂男、そしてバイオリンケースを大事に抱えるサングラスの男・速水伸が乗っていた。桐野は頃合いを見て降車するつもりだったが、谷村がその先にいた警官の姿を見て弱きになったことで腹を決めた。「このまま突っ走るんや!」。

京洛バスの社員たちは、警察からの連絡で自社のバスが銀行強盗に乗っ取られたことを知った。調べた結果、大覚寺発-京都駅行きの71系統バスであることがわかったが、乗務員の名前を聞いて皆愕然とした。なぜならば、宮本には心筋梗塞の疑いがあるからだ。本来ならばそのようなことはないのだが、勤めを休んだら乗務手当が出ないと泣きつかれた運行管理者が渋々認めたのだった。通常の業務に支障はないものの、極度の緊張状態が続けば・・・。その頃、バスの中は異様な空気に包まれていた。降ろして欲しいと懇願するかおるに谷村が銃口を向けて黙れ、黙れと連呼すると、政江が「もういい加減に堪忍してえな」と口を挟んだ。彼女の口撃に怯む谷村。その隙をついて西が飛びかかり速水も加勢した。西は拳銃を奪い取ると、舐めるなと叫びながら谷村に向けて引き金を引いた。だが拳銃には弾が入っておらず、包丁を振りかざした片桐に右足を刺された。バスには再び沈黙が訪れた。

路線バスがノンストップで走っているという市民からの通報で、京都府警には安堵の空気が流れた。緊急配備を敷きバスを包囲することに成功したが、それは別の試運転中のバスだった。その頃、ラジオの速報で事件を知った岩崎美代子は下京警察署でバスの行方を尋ねたが、警官に乗客の家族と勘違いされたため急いで逃げ出した。彼女は速水を待っていた。テストドライバーだった速水は視力の低下が原因で事故を起こし、会社を首になった。その後、同じチームにいた美代子とともに深夜の大阪の百貨店に侵入し、時価8500万円相当の宝飾品を盗み出すことに成功した。だが追手の目をくらますために別行動をとったことが裏目に出たのだった。

屋台的映画館
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くノ一化粧

  • posted at:2014-08-20
  • written by:砂月(すなつき)
くのいちけしょう
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1964年
公開日:1964年12月12日 併映「幕末残酷物語」
監督:中島貞夫
企画:小倉浩一郎 折茂武雅
原作:山田風太郎
脚本:倉本總 中島貞夫 金子武郎
撮影:赤松滋
照明:和多田弘
録音:藤本尚武
美術:吉村晟
音楽:山本直純
編集:神田忠男
助監督:富田義治
記録:墨はつ子
装置:温井弘司
装飾:柴田澄臣
美粧:佐々木義一
結髪:白鳥里子
衣裳:三上剛
擬斗:上野隆三
制作主任:田村守
出演:西村晃 小沢昭一 春川ますみ 三島ゆり子 緑魔子
シネマスコープ カラー 90分

老中・松平伊豆守信綱は由比正雪の動きを早くから察知し、忍者・服部半助に身辺を探らせていた。慶安三年正月、半助は鈴に関する情報を信綱に伝えた。大坂城落城の際に、軍用金がいずこかへ隠された。その場所を解く鍵を握っているのが、九州・長崎で存命していることがわかった天姫他五人の大友くノ一だった。彼女たちの胎内には豊臣の秘宝を守る六個の鈴が受け継がれており、正雪と手を組み自ら鈴を差し出せば数億とも言われる軍用金が幕府転覆の資金となることは明らかだった。既にそのうちの一つが正雪の手にあることから、信綱は全ての鈴を強奪せよと半助に命じた。半助は天草扇千代を首領とする伊賀忍者の鍔隠れ六人衆を呼び寄せ長崎へ向かわせた。

将軍・徳川家康は幕府の基礎を固めるために武断政治を行い、幕府に逆らう大名などに対して容赦なく改易、厳封の処罰を行った。三代将軍・家光の頃になると、取り潰された藩が多くなったことで浪人が巷にあふれていた。その中には御政道に否定的な者が少なくなく、また生活苦から盗賊や追剥に身を落とす者もいることが大きな社会問題となっていた。さらに寛永の大飢饉などが追い打ちをかけたことで社会不安は一気に爆発した。その頃、正雪が開く軍学塾の張孔堂には幕府に不満を持った浪人たちが集まるようになっていた。正雪は丸橋忠弥らとともに幕府転覆計画を着々と進めていたが、明年正月まで待てという指示に血気盛んな塾生たちは異議を早口で捲し立てた。すると正雪は、ゆっくりした口調でそれまで待てば千万の味方を得られると言い、懐から一つの鈴を取り出した。

天姫は五人のくノ一を集め、徳川転覆の時が来たことを告げた。決行の期日を決めたのは彼女で、江戸表の正雪にお篠の鈴を手付けに渡して彼らの決意を試したのだった。たとえ様々な危険が起こったとしても、代々受け継いできた使命を一年間守り通すのだと命じた。

長崎の色町・丸山で遊女が三人の武士に絡まれていた。手討ちにすると武士たちが息巻いていると、何処からか流れてきた琴の音色に促されるように刀を降ろした。その主は大友くノ一の一人、お志乃だった。町を探索していた鍔隠れの篝火兵部はそれを大友忍法夢幻琴の音と見破り決闘を申し込んだ。兵部は琴の音に対抗して伊賀忍法春雨傘を繰り出した。お志乃は身悶えして彼の懐に飛び込むと、忍法蜜霞を使って羽虫を呼び寄せ襲わせた。次に現れたのは天草扇千代だった。お志乃は琴の絃を相手の首に巻きつけて葬り去ろうとしたが、扇千代は忍法山彦で応酬した。彼女は扇千代の数倍の苦痛を受け息絶えた。

屋台的映画館

くノ一忍法

  • posted at:2014-05-07
  • written by:砂月(すなつき)
くのいちにんぽう
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1964年
公開日:1964年10月3日 併映「散歩する霊柩車」
監督:中島貞夫
企画:小倉浩一郎
原作:山田風太郎
脚本:倉本聰 中島貞夫
撮影:赤塚滋
照明:中村清
録音:加藤正行
美術:桂長四郎
音楽:鏑木創
編集:河合勝己
助監督:富田義治
記録:墨はつ子
装置:米沢勝
装飾:柴田澄臣
美粧:佐々木義一
結髪:西野艶子
衣裳:豊中健
擬斗:上野隆三
進行主任:田村守
出演:野川由美子 中原早苗 三島ゆり子 芳村真理 待田京介
シネマスコープ カラー 87分

大坂城陥落前夜、真田雪村は信濃の女忍者五人を呼び集め、最後の務めを命じた。豊臣秀頼の妻・千姫は子供が出来にくい体で世継ぎがいなかった。豊臣の血を絶えさせてはならないと考えた幸村は、彼女たちを大奥寝所に忍び入らせ、秀頼の御種を宿させることにしたのだ。だが憔悴している秀頼に五人を相手にさせることは難儀だと考え、御種を確実に受けるために吸壺の術を使うこと、そして各人必ず御子を成して徳川の家に祟るがよいと伝えた。女忍者達と入れ替わりで現れた猿飛佐助は、徳川家康が孫・千姫の救出に成功した者への褒美として、その千姫を与えるらしいという噂を報告した。そのとき、坂崎出羽守が放った銃弾が二人の体を貫き、絶命した。幽霊となった幸村は、先に天へ昇ろうとする佐助を呼び止め、自らが仕掛けた大事業を高みから見物することにした。

駿府城の家康は千姫が到着するのを今か今かと待ちわびていた。そして知らせが入ると満面の笑みで迎えた。だが助かりたくはなかったという彼女のひと言に愕然とした。七歳のときに政略的な結婚を強いられた千姫には徳川家への愛情など微塵もなく、愛する夫を殺されたという怒りしか持ちえていなかった。うろたえる家康は、ともにやってきた腰元十二人の中に真田の息がかかった五人の忍者が紛れ込んでいると指摘した。それを聞いた千姫は、その者が孕む秀頼の子を私が産ませ、命の有らん限り徳川の家に祟るように育てますと言った。腰元すべてを断罪すれば命を絶つという千姫の決意に頭を悩ませる家康は、服部半蔵に対処を命じた。半蔵は伊賀国鍔隠れの谷に住む男忍者を五人呼び寄せた。忍者たちに家康はこの計画がいかに難しいかを説いた。五ヶ月の間に、千姫に見つからずに腰元の中から女忍者を捜し出て腹の子を絶たねばならないのだ。出来るかという家康の問いに、薄墨友康は前へ進み出て、一人で十分と呟いた。薄墨は城一番の貞操賢固な侍女・胡蝶の体から自由を奪うと、くノ一化粧という術を使って精気を吸い取り瓜二つの姿に変化させた。

顔に火傷を負いながらも千姫を救い出した坂崎だったが、家康から一向に婚姻の話がないことに疑問を感じていた。業を煮やした坂崎は、籠りきりなっている千姫の御殿に成瀬十郎左兵衛ら三人の配下を差し向けた。だがその三人はお眉の忍法幻菩薩によって井戸に沈められた。彼らを弔うために建てられた持仏堂で読経するお奈美に声をかけたのは、お志津の姿を借りて忍び込んだ薄墨だった。薄墨はくノ一薄化粧で彼女の姿に入れ替わったが、額にはお奈美が死に際に唱えた忍法月の輪による血の色の三日月がくっきりと浮かび上がっていた。

屋台的映画館

クヒオ大佐

  • posted at:2011-01-22
  • written by:砂月(すなつき)
くひおたいさ
「クヒオ大佐」製作委員会(モンスター☆ウルトラ=ショウゲート=ティー・ワイ・オー=アミューズソフトエンタテインメント=メディアファクトリー=パルコ=日活・チャンネルNECO=アスミック・エース エンタテインメント)
配給:ショウゲート
製作年:2009年
公開日:2009年10月10日
監督:吉田大八
製作:柿本秀二 春名慶 吉田博昭 松崎澄夫 永田勝治 山崎浩一 石橋健司 豊島雅郎
プロデューサー:柿本秀二
アソシエイトプロデューサー:澤岳司
アシスタントプロデューサー:中野美穂子
ラインプロデューサー:鈴木ゆたか
原作:吉田和正
脚本:香川まさひと 吉田大八
撮影:阿藤正一
照明:高倉進
録音:矢野正人
美術:原田恭明
音楽:近藤達郎
主題歌:「VIVA女性」クレイジーケンバンド
編集:岡田久美
助監督:甲斐聖太郎
製作担当:三松貴
宣伝:ショウゲート
製作プロダクション:モンスター☆ウルトラ
出演:堺雅人 松雪泰子 満島ひかり 中村優子 新井浩文
 アメリカンビスタ カラー 103分

1990年8月、イラクのサダム・フセインは12万の兵力を以ってクウェートに侵攻し一気にその全土を支配下に収めた。国連決議を無視して撤退を拒むイラクに対し、50万がサウジアラビア、クウェートの国境付近に続々と集結。翌1991年1月、撤退期限を目前に湾岸の緊張が一触即発まで高まる中、日本は同盟国・アメリカからの協力要請と憲法第9条の狭間で苦しい対応を強いられていた。1月17日、多国籍軍は砂漠の嵐作戦によりイラクへの総攻撃を開始した。開戦の一週間後、日本は90億ドルの追加資金協力を決定し、さらに為替変動の目減り分5億ドルまで負担した。だがそのことを誰も感謝しなかった。

静かな小田山温泉の旅館に永野しのぶとやってきたのは、自称アメリカ海軍第5空母航空団パイロットのジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐だった。彼の正体は生粋な日本人で、偽りの経歴で女性たちを次々と騙す結婚サギ師だった。カタコトの日本語をしゃべるクヒオは結婚話をエサにして仕出し屋「ナガノ弁当」を経営する社長のしのぶに近付き、結婚したら軍から支度金が5千万円出るなどと嘘をついては小遣いを貢がせていた。森に散歩に出たクヒオは、子供たちと自然観察会に来ていた女性学芸員・浅岡春に「アナタ、子供キライデショ?」と言うと去っていた。突然のことで面食らった春は何も言い返すことが出来なかった。クヒオの頭の回転の早さは人一倍で、学芸員から聞いた話をそのまま自分の話に置き換え「毒性の強いニガクリタケはパナマ侵攻作戦で取り残された兵士が食べて死んだ」と話すと、疑うことを知らないしのぶはそれを真に受けた。

翌朝、クヒオが出掛けた先は小田山自然科学館だった。昨日言ったことを春に詫びたクヒオは、高度1万6千フィートでの任務の直後だったからどうかしていたのだと釈明して名刺を渡した。アメリカの方だったのですかと春が質問すると、父方の先祖がハワイの出身なので日本人と顔が似ていると説明した。クヒオは小田山で任務を遂行中という設定にしていたため、詳細な質問になるとお仕事中でしたねと話題を変えて去って行った。しのぶにも詮索されないように極秘任務としか話しておらず、相手の都合などお構いなしのクヒオはいきなり家に押しかけ、用が済むとアメリカ軍基地のゲート前まで車で送らせた。数日後、任務の一環として出掛けたしのぶを訪ねてやってきたのは弟の達也だった。博打で多額の借金を作るなどしていた達也は、今度は先物取引で大きな穴を開けたため、しのぶに無心に来たのだった。

ある夜、クヒオはいつものようにしのぶに電話を掛けた。彼は電話を掛ける際、効果音を背後に流してアリバイを作るのだ。だがその日に限って出たのは達也だった。姉の恋人だと感付いた達也は横須賀にいた頃に海軍将校の奥さんから習った流暢な英語で話し掛けた。すると驚いたクヒオは「日本語で喋ってもらっても構わないよ。わかるから」と言った。それを聞いた達也がお前アメリカ人じゃないだろうと問い詰めると、クヒオは動揺して何か英語で返そうとしたが言葉が出てこなかった。そこで達也が嘘をつくと殺すぞと畳み掛けると、クヒオは思わず「ノー、ドント・キル・ユー」と答えてしまった。そこは「ミーだろ」と指摘され、クヒオは敗北を悟った。

屋台的映画館

黒の超特急

  • posted at:2010-12-16
  • written by:砂月(すなつき)
くろのちょうとっきゅう
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1964年
公開日:1964年10月31日 併映「制服の狼」
監督:増村保造
企画:藤井浩明
原作:梶山季之
脚本:白坂依志夫 増村保造
音楽:山内正
録音:飛田喜美雄
照明:渡辺長治
美術:下河原友雄
撮影:小林節雄
編集:中静達治
助監督:帯盛迪彦
製作主任:上嶋博明
出演:田宮二郎 藤由紀子 船越英二 加東大介 千波丈太郎
シネマスコープ カラー 93分

岡山県庭瀬で不動産業を営む桔梗敬一を東京から来た男が訪ねた。その男は「東西開発社長・中江雄吉」と名乗り、この辺りの土地を買いたいと言った。確かな筋からの情報で大きな工場が誘致されることを知ったという中江は、桔梗に私と組んで一儲けしないかと投資話を持ち掛けたのだった。調子のいいことばかりで桔梗が返事を渋っていると、中江は岡山市の料亭へ強引に連れて行ったのだった。確かな筋というのは大物代議士から直接聞いた話ということだったが、桔梗の不信感は晴れなかった。土地を細長く買うことに納得行かなかったのだ。中江はその理由として、アメリカのフォード自動車と提携する某自動車工場が流れ作業で組み立てることを挙げると、桔梗は納得して金の話題に移した。地元の相場で一坪4000円の土地を20万坪購入すると8億円になるが、中江は日本三大銀行のひとつ、三星銀行がついているから8億や10億の金は大丈夫だと胸を張った。そして自分が交渉を行うと地主が警戒して値段を釣り上げる可能性があるため、顔が利く者同士で交渉を行って欲しいと頭を下げたのだった。地主たちを説得すれば数百万の手数料が手に入るが、桔梗は喉から手が出るほど欲しかった。彼は大阪の証券会社を退職後、独立して株の売買を行ったが失敗した。先祖代々の土地を売って借金の穴埋めをしたが、そのときに不動産売買の妙味を知り桔梗商事を開業したのだった。いつか億という金を握って事業をやる、それが彼の夢だった。中江も同じ夢を持っていることを知り、桔梗は協力することにした。

四ヶ月後、桔梗は地主たちと上京したが、地主の一人はこの取引に不安を感じていた。彼は独自に調査を行い、中江は元国鉄職員で、社長を務める東西開発は年中赤字だらけのでたらめな会社だった。そのような男に三星銀行が融資するのかと口にしたが、桔梗から嫌なら売らなきゃいいと突き放されると引き下がるしかなかった。多額の手数料を手に入れた桔梗は再び株に手を出したが、新設した工場が爆発を起こして全焼した。投資した株は暴落し、桔梗はまた無一文になった。大阪から戻ると地主の小林がいくら儲けたんだと厭味を言ってきた。あの土地が第二次新幹線計画に引っ掛かっているというのだ。桔梗はそのとき初めて中江に裏切られたことを知った。彼はすぐさま上京し500万円を融通して欲しいと願い出たが断わられた。中江は下関でも同様の手口で大枚をせしめており、怒りは爆発した。「ブタ箱に入るのはあんたの方だ」。そういい残すと桔梗は事務所を去った。桔梗は中江の事務所で見かけた美人と街中で出会い、後をつけた。彼女は田丸陽子といい西日本新幹線公団専務理事・財津政義の秘書を務めていたが、本人の希望で二年前に退職していた。毎日実家から出勤する陽子の後をつけた桔梗は、その先が赤坂の毛利マンションであることを突き止めた。そこは財津が長沼という偽名で借りた部屋で、彼女は二号として生活していた。強引に部屋に押し入った桔梗がそのことを病気の母親に話すと脅すと、陽子は言いなりになった。彼女が金に執着していることがわかり、桔梗は俺と組んで一儲けしないかと言った。中江が財津から新幹線の建設予定地を聞き出したことは確実で、スキャンダルで強請れば大金が転がり込んでくることは間違いなかった。その頃、桔梗の動きを知った中江は二人を別れさせる工作に動いていた。

屋台的映画館

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