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ザ・スパイダースのゴーゴー・向う見ず作戦

  • posted at:2014-03-07
  • written by:砂月(すなつき)
ざすぱいだーすのごーごーむこうみずさくせん
日活
配給:日活
製作年:1967年
公開日:1967年8月26日 併映「花と果実」
監督:斎藤武市
企画:笹井英男
脚本:倉本聰 才賀明
撮影:山崎善弘
照明:大西美津夫
録音:高橋三郎
美術:中村公彦
編集:近藤光雄
助監督:坂口喜久男
色彩計測:畠中照夫
現像:東洋現像所
製作担当者:岡田康房
協賛:東京サマーランド キキ ファンタジックアニマル
音楽:小杉太一郎
主題歌:「あの虹をつかもう」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「フリフリ66」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「夕陽が泣いている」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「なんとなくなんとなく」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「太陽の翼」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「風が泣いている」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「恋のドクター」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「サマー・ガール」田辺昭知とザ・スパイダース
挿入歌:「バラ色の雲」ヴィレッジ・シンガーズ
挿入歌:「きっと何処かに」ヤング&フレッシュ
出演:田辺昭知 堺正章 井上順 井上孝之 大野克夫
シネマスコープ カラー 81分

大磯ロングビーチで行われている公開生放送のテレビ番組「素人歌謡コンクール」。この番組はチャンピオンと挑戦者が対戦する視聴者参加型の勝ち抜き戦で、10人勝ち抜いたチノに司会者は労いのインタビューを行った。ファンからの一番多い質問としてボーイフレンドはいるかと尋ねると、彼女は親しい友達は4人いると答えた。その4人とはこの番組の伴奏を行っているバンド「ヤング&フレッシュ」で、その中の健とは淡い恋愛関係にあった。だが気の弱い健がいつまで経っても告白しようとしないことから、恋人はいないとわざと聞こえるように断言したのだった。驚くメンバーとショックを受ける健。どんな恋人が欲しいかという質問に、たとえ障害物があってもそれを乗り越えて真っ直ぐ歩いて来るような人が現れれば求愛を受け入れると答えた。この番組を喫茶店で見ていた若者7人組は、あの娘のところまで真っ直ぐ歩いて行って恋人にするということで意見がまとまった。そして太平洋横断を計画したときの出発点だった横浜を新たな冒険の出発点に決めたのだった。

プールサイドに駆け寄ったチノは、飛び込み台横のステージで演奏している健に電報が届いたことを伝えた。そこには「一直線で歩き始めたから待っていてくれ」と書かれてあり、彼女がそれを読み上げたものの健は自らが弾くギターの音の掻き消されて聞き取れなかった。健は何とかして聞き取ろうと身を乗り出したが、バランスを崩してプールに落下した。その頃、7人組は公園の柵を乗り越えたり、喫茶店の窓を破って店内を横切ったり、交差点を横切ったりと周囲の迷惑を顧みずひたすら真っ直ぐ歩いていた。その結果、事故を避けようとした車が玉突き衝突を起こして大騒動になり、神奈川県警の電話は鳴りっぱなしになっていた。そして今度は銭湯の女湯を通過したという報告を受け、署長は驚きを隠せなかった。視察に来ていた警視総監は暴動だと判断し機動隊を出動させる命令を出したが、7人組は警察署に向かって歩いてきたのだ。総監は警察への挑戦と判断して署長を逮捕に向かわせようとしたが、彼らは真っ直ぐ進んで留置場に入った。総監にお前たちの目的は何だと聞かれると、順はただ真っ直ぐに歩きたかっただけで、強いて言えば自由のためだと答えた。すると続いて正章が人間の本能だと答えた。署長は馬鹿なと怒鳴ったが、総監はその考え方に共感を覚え、若者ように一度でいいからやりたいことをやってみたいと言った。それは罪のある者を逃がすことだった。総監によって釈放された7人組は再び歩き始めた。

7人組に触発された浩治、英介、光彦の3人は、健の家に集まるとお前もやれと促した。チノの家は彼の家の一件置いて隣という近さもあって、思い切って突っ切りさえすれば7人組よりも先に到着することが出来るのだ。健は勇気を出して隣家の主・三上教授に掛け合うことにしたが、理由を聞かれて尻込みをしてしまった。

屋台的映画館
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