りんぐぜろばーすでい
「リング0 バースデイ」製作委員会(角川書店=アスミック・エース エンタテインメント=東宝=イマジカ=日本出版販売=住友商事)
配給:東宝
製作年:2000年
公開日:2000年1月22日 併映「ISOLA 多重人格少女」
監督:鶴田法男
エグゼクティブプロデューサー:原正人
プロデューサー:小川真司 永井正夫 一瀬隆重
原作:鈴木光司
脚本:高橋洋
音楽プロデューサー:浅沼一郎 安井輝
音楽:尾形真一郎
主題歌:「finale」L’Arc~en~Ciel
撮影:柴主高秀
美術:山口修
照明:渡部嘉
録音:瀬川徹夫
編集:須永弘志
特殊造形:原口智生
装飾:大庭信正
スクリプター:天池芳美
サウンドエフェクト:倉橋静男
助監督:片島章三
製作担当:森賢正
製作プロダクション:アスミック・エースエンタテインメント
出演:仲間由紀恵 田辺誠一 田中好子 麻生久美子 若松武史
アメリカンビスタ カラー 99分
中央日報の記者・宮地彰子は11年前に山村貞子の担任を受け持った教師・須藤を訪ねた。入学が遅れた貞子は母親が亡くなるとすぐに父親に引き取られて島を去って行った。彼女が通っていた大島町立一ノ瀬小学校には彼女の写真が一枚も残っていなかった。須藤は、貞子は頭が良くきれいな子だったが海をひどく怖がっていたと彰子に証言した。水泳の時間にクラスで浜に出たが、海に入ったらみんな死ぬと言って貞子は怯えた。そして14人が溺れて死んだ。
昭和31年、貞子の母親・志津子が精神を病んで自殺したことで、山村貞子は生まれ故郷である伊豆大島の差木地を離れることになった。彼女を引き取ったのは父親の伊熊平八郎だった。平八郎は、千里眼を持っていた志津子の信奉者で心理学者だった。昭和43年、18歳になった貞子は上京し劇団「飛翔」の研修生となった。彼女は見えないものを見ることがあるため精神科に通院していたが、久野亘医師の勧めもあって芝居に打ち込むことにしたのだ。だがそれ以来、劇団内には不穏な空気が漂い、人間関係はギクシャクした。葉月愛子は楽屋で、貞子が来てからおかしなことばかり起こると有馬薫にこぼした。霊感が強い愛子は貞子の背後に何かが見えるというのだ。そして井戸も。愛子が最近見た夢の話をすると、私も見たと薫はつぶやいた。それは、井戸のある古い家に入って行くと二階へ上がる階段があり、そこから先へは怖くて行けない、という夢だった。舞台の稽古が始まったが、愛子は椅子に座ったまま動かなかった。不審に思った薫が声を掛けると愛子は既に死んでいた。
彰子は30年前に行われた志津子の千里眼の公開実験について調査をしていた。彼女は平八郎の弟子である久野に取材を試みたが、博士が提唱した学説は本人が否定したのだからそれに従うと久野は言った。すると彰子は、平八郎が学会を追放されるきっかけとなった公開実験の録音テープを、立ち会った人たちが死んだことは実験とは無関係だと主張する久野に聞かせた。テープには怒号の他に不快な音が記録されていた。
舞台初日の直前で主演女優を失い、劇団員はみな混乱していた。そんな中、演出家の重森勇作は代役として貞子を抜擢した。周囲からの冷たい視線に落ち込む彼女をかばったのは、音響効果を担当する遠山博だった。そしてその様子を平静を装って見ていたのは、博に思いを寄せていた衣裳係の立原悦子だった。愛子の死後も起こる奇妙な出来事は貞子が原因だと考えていた悦子は、久野を訪ねて真相を聞きだそうとした。だが久野は何も言えないと言って立ち去った。重森の指導のもと、「仮面」は上演に向けて順調な仕上がりを見せていた。その頃、舞台のチラシに書かれた名前で貞子の所在を知った彰子は、取材と称して劇団に接近した。彰子が社に戻ると、須藤が彼女を訪ねて上京していた。彼女は今まで誰にも口外したことがない話を口にした。貞子が学校に通っていた頃、山村家を訪ねた須藤は二階の奥にいたもう一人の貞子を目撃したのだった。彰子が貞子を追う理由、それは彼女への復讐だった。12年前に行われた公開実験で最初に死んだ新聞記者は彼女の婚約者だった。それ以来、貞子の行方を追い続けていたのだ。婚約者の恨みを晴らすため、そして呪われた劇団員を救うために暗殺を計画した。
屋台的映画館
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