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氷点

  • posted at:2005-04-25
  • written by:砂月(すなつき)
ひょうてん
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1966年
公開日:1966年3月26日 併映「わが愛星を祈りて」
監督:山本薩夫
企画:三輪孝仁 伊藤武郎
原作:三浦綾子
脚本:水木洋子
撮影:中川芳久
音楽:池野成
録音:須田武雄
照明:渡辺長治
美術:間野重雄
編集:中静達治
助監督:崎山周
製作主任:林秀樹
協賛:北海道旭川市
出演:若尾文子 安田道代 山本圭 森光子 船越英二
シネマスコープ モノクロ 97分

辻口病院院長・辻口啓造が予定を一日早めて出張から帰ってくると、妻・夏枝が上機嫌でピアノを弾いていた。やがてピアノ線が切れ、側らに立っている夫に気付いた夏枝は狼狽した。穏やかに話しかけた啓造だったがテーブルに置かれいる物を見て一変した。二つのティーカップ、そして灰皿の中には煙草の吸殻。徹たちはどうしたんだと啓造が苛立たしげに尋ねると、徹はお手伝いの次子と映画に出掛けたと夏枝は答えた。「ルリ子は?」。視線を合わさない啓造に、夏枝は何処かその辺に遊んでいませんでしたかと心の乱れを隠しながら言った。その夜、七時を過ぎてもルリ子は帰ってこなかった。電話のベルが鳴り啓造が慌てて出ると、眼科医の村井靖夫が夏枝だと思ってなれなれしく話し掛けて来た。昼間の客は村井だったのか。啓造は受話器を無言で夏枝に渡した。翌早朝、漁師からの知らせを受けて川原に向かった啓造と夏枝は横たわる三歳児に駆け寄ると何度も呼び掛けた。だがルリ子は答えてはくれなかった。夏枝は卒倒したが、彼女を支えたのは村井だった。 ルリ子の葬式から数日後、警察は佐石土雄を殺人の容疑で逮捕した。だが自供後、留置場独房で首を吊り自殺した。

娘の死が心因となり精神病院にひと月あまり入院した夏枝は、退院後のあるときを境に子供を欲しがるようになった。彼女は以前、肋膜を患ったときに避妊手術を行ったため子供が産めない体になっていたのだ。そこで啓造は親友で産婦人科医の高木雄二郎に相談を持ち掛けた。高木が嘱託する乳児院にいる佐石の子供を引き取りたいというのだ。そもそもそれは学生時代から汝の敵を愛せよと訴え続けていた啓造をからかうための冗談だった。だが啓造はそれを実行することで妻に復讐しようと考えていたのだ。真実を知らない高木は、出生の秘密を誰にも漏らさないという条件付きで認めることにした。

辻口家に新たな家族が加わり、賑やかな生活が始まった。啓造が出勤しようと玄関を出ると、村井が運転する車が停まった。彼は結核を患っており、診断結果を見てから洞爺で療養することに決めたのだ。病院まで送るという村井に、啓造は役場に出生届を出しに行かなければならないと断わった。そして「避妊手術にも失敗はあるんだよ。女の子だから夏枝がよろこんでね」とにこやかに笑った。それとは対称的に村井の表情は曇った。

事件から七年経ったある日、次子は嫁ぐために辻口家を離れて行った。お手伝いがいなくなり、自分で掃除をすることにした夏枝は啓造の書斎に入ってハタキを掛けた。机の書類の中から落ちた手紙を読んだ夏枝は、陽子にまつわる秘密を知ってしまった。夫が苦しみ嘆いて逆上するのを待っているのだと考えた夏枝は、絶対に取り乱した姿を見せてはならないと心に誓った。だが学校から帰って来た陽子を見た途端、怒りを抑えることが出来なくなった。夏枝は陽子の首に手を掛けた。

屋台的映画館
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砂月(すなつき)
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