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化石の荒野

  • posted at:2009-02-07
  • written by:砂月(すなつき)
かせきのこうや
東映=角川春樹事務所
配給:東映洋画
製作年:1982年
公開日:1982年4月17日 併映「窓からローマが見える」
監督:長谷部安春
製作:角川春樹
プロデューサー:黒澤満 紫垣達郎
製作補:和田康作
原作:西村寿行
脚本:丸山昇一
撮影:森勝
音楽監督:萩田光雄
音楽プロデューサー:高桑忠男
音楽プロデューサー補:大川裕
主題歌:「化石の荒野」しばたはつみ
照明:渡辺三雄
録音:福島信雅
音響効果:坂井三郎
美術:中村州志
装飾:橋本俊雄
撮影効果:落合保雄
編集:鈴木晄
スチール:遠藤功成
記録:今村治子
衣裳:山田実
メーキャップ:太田とも子
カースタント:三石千尋とマイクスタントマンチーム
擬斗:高倉英二
製作宣伝:瀧島留一
演技事務:飯塚滋
製作担当:田中雅夫
美術製作:東映美術センター
衣裳:第一衣裳
録音スタジオ:にっかつスタジオセンター
ステレオ光学録音:東宝映像
現像:東映化学
製作協力:セントラル・アーツ
出演:渡瀬恒彦 浅野温子 川津祐介 夏木勲 佐分利信
アメリカンビスタ カラー 123分

貿易商でアメリカ人のジェームス・ハンスが賃貸マンションの一室で殺された。死因は銃弾による胸部貫通、即死だった。事件に使用されたコルトローマン・マークスリーは、日本では私服警官しか携帯しない拳銃だった。ソファーに腰掛けるハンスの足下で目覚めた警視庁捜査一課・仁科草介部長刑事は、何故拳銃を握っていたのかがわからなかった。だが時間が経つにつれて事態を把握した。彼は深夜遅くに帰宅したところを部屋に潜んでいた二人組みに襲われた。そして抵抗も空しく押さえつけられ、麻酔注射を打たれたのだ。何かの事件に巻き込まれたことを理解した仁科は行方を晦ました。

警視庁の発表で親友の仁科が罪を犯したことを知った新聞記者の峰島悟は、衝撃を受け仕事が手につかなかった。苛立つ彼に仁科から助けを求める電話が掛かり、二人はビジネスホテルで落ち合った。無罪だと主張する仁科に、峰島はお前をシロにするネタはないと言って新聞を手渡した。そこには「現職警官の犯行か、重要参考人として手配」という見出しが躍っていた。命を取らずに丸一日眠らされていたことから、仁科は犯人が自分に恨みを持つ人物ではないと確信していた。敵の正体を探るためにはハンスに関する情報が必要だった。進駐軍の将校だった彼は山を掘るボーリングの機械を扱う会社に就職した。そして退役してからも毎年日本にやって来て商談の側らあちこちの山を歩き回ることを楽しみにしていた。峰島はそれ以上の情報を持っていなかったため詳細を洗うことを約束した。仁科は敵が刑事ではなく逃亡者としての仁科草介を必要としていることがわかっていた。そこで彼はただ待つのではなく火中へ飛び込む道を選んだのだった。部屋を出た仁科は、ロビーで男たちに囲まれ車に乗せられた。その先で待っていた山沢雪彦は、彼に仕事の内容を説明した。大物政治家である中臣晴義の長男・克明はFBIの特別研修生として訓練を受けたことがある警察庁生え抜きのエリートだったが、仕事を辞めた今はビッグゲームハンターとして名を馳せていた。最近は奈良県の県境にある台高山脈に二人の部下と向かったが、今は別の山に変更した。仁科の仕事は三人の行動を監視して報告することだった。山沢が必要としていたのは、尾行のプロで射撃の名手、身体頑健にして忍耐、判断力いずれも超級の人物だった。そこで彼は大掛かりな芝居を打って仁科をスカウトしたのだ。成功報酬が5千万円の契約書にサインをし最初の仕事で剣山に登ることになった仁科は、山沢から44オートマグナムを手渡された。

屋台的映画館
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怪談かさねが渕

  • posted at:2008-10-15
  • written by:砂月(すなつき)
かいだんかさねがふち
新東宝
配給:新東宝
製作年:1957年
公開日:1957年7月10日 併映「怪談本所七不思議」
監督:中川信夫
製作:大蔵貢
原作:三遊亭圓朝 「眞景累が渕」
脚本:川内康範
企画:津田勝二
撮影:平野好美
音楽:渡辺宙明
美術:小汲明
照明:矢口明
録音:泉田正雄
邦楽監修:清元梅吉
編集:後藤敏男
助監督:石川義寛
製作主任:藤岡治郎
出演:若杉嘉津子 高田幸子 和田孝 丹波哲郎 花岡菊子
スタンダード モノクロ 66分

安永二年の雪が降る夜、下総羽生村の鍼医・皆川宗悦は旗本・深見新左衛門の屋敷へ貸金を取りに出かけた。新左衛門は宗悦を酒でもてなしたが、金の話になると新左衛門は態度をがらりと変え、ない袖は触れぬぞと言った。その言葉を聞いた宗悦は思わずそんな馬鹿な話はございませんと口走ってしまい、それが新左衛門の逆鱗に触れた。新左衛門は按摩風情が武士に向かって無礼千万と怒鳴りつけ、話の筋が通らないという宗悦を手討ちにした。新左衛門は下男の勘三に人目につかないところへ死体を捨てるように命じた。かさねが渕に辿りついた勘三は、背負っていた大きなつづらを降ろすと俺を恨まないでおくれと言って魔除けの鎌を綱の間に挟んだ。そして成仏しておくれと手を合わせ、つづらを水に沈めた。新左衛門は宗悦の供養に行くという妻・房江に余計なことはするなと激昂した。気を静めるために肩を揉めと妻に命じたが、背後にいるのが宗悦だとわかると新左衛門は刀を抜き一閃した。ところがそれは房江で、彼女は早く代官所へと言い残すと息絶えた。新左衛門は宗悦を追いかけるうちにかさねが渕に迷い込み、足をとられて沼の底に沈んでいった。新左衛門の一人息子である新吉を連れて江戸にやってきた勘三は、自分が育てるよりはと羽生屋に預けて姿を消した。羽生屋は深見家が贔屓にしていた小間物問屋だった。

二十年の月日が経ち、新吉は羽生屋の奉公人として働いていた。一人娘のお久は新吉に想いを寄せていたが、彼女の義理の母・お種は山田屋の清太郎との縁談を強引に勧めていた。それだけにお久は新吉を自分の方へ引き寄せたかったが、彼は手代としての立場を決して曲げようとはしなかった。その実直な人柄と端正な顔立ちが女性たちの人気の的だった。お久の三味線の師匠である豊志賀の屋敷に忘れ物を取りに行った新吉は、彼女に言い寄られ深い関係になった。お種から朝帰りを咎められた新吉は羽生屋を後にした。行く当てのない新吉を不憫に思った豊志賀は家に招き入れ、夫婦同様に暮らすようになった。それから数日後、豊志賀は棚から落ちてきた撥で顔を負傷し、その傷が原因で寝込んでいた。その話を聞いたお久は毎日のように師匠を見舞ったが、それは彼女が新吉の顔をみたいからだと豊志賀は思い込んでいた。

屋台的映画館

ガメラ対深海怪獣ジグラ

  • posted at:2008-08-15
  • written by:砂月(すなつき)
がめらたいしんかいかいじゅうじぐら
大映(東京撮影所)
配給:ダイニチ映配
製作年:1971年
公開日:1971年7月17日 併映「赤胴鈴之助 三つ目の鳥人」(再映)
監督:湯浅憲明
製作:永田秀雄
企画:斎藤米二郎
脚本:高橋二三
音楽:菊池俊輔
主題歌:「ガメラ マーチ」大映児童合唱団
撮影:上原明
特殊撮影:藤井和文
録音:奥山秀夫
照明:久保江平八
美術:矢野友久
編集:宮崎善行
助監督:明瀬正美
製作主任:真鍋義彦
現像:東京現像所
協力:鴨川シーワールド
特殊技術・助監督:阿部志馬
特殊技術・美術:石原章隆
特殊技術・合成:金子友三
特殊技術・照明:藤野慎一
特殊技術・操演:恵利川秀雄
特殊技術・音響効果:小島明
出演:坂上也寸志 グロリア・ゾーナ 八並映子 佐伯勇 坪内ミキ子
シネマスコープ カラー 88分

20世紀後半、人類は長い間の念願だった宇宙旅行の実現に成功した。そして日本も月面に宇宙基地を作り、宇宙開発に乗り出していた。ある日、基地は突如現れた謎の飛行物体の攻撃で破壊され、怪光線を浴びた探査車は姿を消した。

鴨川シーワールド内にある国際海洋動物研究所の所員、石川洋介とトム・ウォーレスは海岸で調査を行っていたが、ラジオから流れてきた臨時ニュースに耳を傾けた。アラブ地方でマグニチュード12の大地震が発生し、死者が三万人、被災者は数十万人に上るというのだ。最近ではペルーで巨大な地震が発生しており、石川たちは地球の真反対で起こるなんておかしなことだと話した。休息を取ることになり二人はボートに向かったが、サンドイッチが入っていたはずのバスケットとフルーツジュースが入っていたはずの水筒が空になっていた。もしやと思いシートをはぐると、石川の長男・健一とトムの次女・ヘレンが隠れていた。石川が説教していると、健一が海上を指差した。その先には、空から舞い降りた宇宙船が海に着水した。シャチやイルカが生息している地点に潜水しようとしていることから、石川はボートで接近することをトムに提案した。トムは子供たちをどうするか迷ったが、二人にせがまれたため一緒に連れて行くことにした。ボートはポイントに近づいて行ったが、宇宙船から発射された光線に当たり姿を消した。四次元光線を浴びたことで空間転移したボートは船内で復元した。宇宙船は地球から480光年離れたジグラ星のもので、代表者の女・Xは石川たちに科学レベルの高さを証明すると言って東京にマグニチュード13の地震を起こしたのだった。テレビなどを電波ジャックしたXは、地球人類に降伏を呼び掛けた。

ジグラ星人は長い間、海の中で生存していたが、文明の発達に伴い公害で海水は汚染された。彼らは海のある惑星を求めて大宇宙を調査した結果、ついに理想的な棲み処を発見した。それは地表の70パーセントを海で占める地球だった。だがその地球でも汚染問題は深刻で、このまま地球人に管理を任せておけばやがて美しい海も死滅に向かうだろう。そこでジグラ星人は地球を植民地にし、海を自分たちで管理しようと考えていたのだ。その見せしめとして東京に大地震を起こし、降伏を迫ったのだった。計画の全貌を知ったトムは、Xにクレージーだと言った。するとその発言に怒ったXはトムと石川を催眠術に掛けたのだった。目を見てはいけないことに気付いた健一たちはXから逃れるために船内を駆け回り、偶然装置に触れたことでXは動かなくなった。その隙にヘレンが機転を利かし、ボートは脱出に成功した。

Xの呪縛を解いたジグラ星人は、秘密を知った子供たちの抹殺を命じた。Xは四人を捜し出すよりも日本人を全滅させた方が早いのではないかと提案したが、陸上の人類は大切な食料なのだから殺してはだめだとジグラ星人は言った。脱出はしたものの大人たちは催眠術に掛かったまま、しかも体の小さな健一にはボートのエンジンを掛けることが出来なかった。健一とヘレンが途方に暮れていると、遠方に浮かぶタンカーが巨大な生物に破壊された。そして次の目標をボートに定めて近づいて来たそのとき、上空から現れたガメラがボートを救った。

屋台的映画館

帰ってきたウルトラマン 次郎くん怪獣にのる

  • posted at:2008-06-21
  • written by:砂月(すなつき)
かえってきたうるとらまんじろうくんかいじゅうにのる
円谷プロダクション=TBS
配給:東宝
製作年:1972年
公開日:1972年3月12日 併映「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」「ミラーマン」「かしの木モック」「みなしごハッチ ママにだかれて」「天才バカボン」
監督:山際永三
プロデューサー:円谷一
プロデューサー補:熊谷健
脚本:田口成光
音楽:冬木透
主題歌:すぎやまこういち
撮影:鈴木清
照明:小林哲也
美術:栗山吉正
助監督:東條昭平
特殊技術:高野宏一
撮影:佐藤貞夫
照明:原文良
美術:高橋昭彦
助監督:布施修
光学撮影:中野稔
光学作画:飯塚定雄
操演:塚本貞重
記録:久松えり子 中西邦江
製作主任:高山篤
編集:柳川義博
効果:東宝効果集団
録音:キヌタラボラトリー
現像:東京現像所
出演:団次郎 根上淳 岸田森 川口英樹 坂本新兵
スタンダード カラー 25分

小学生の坂田次郎は同級生のよし子の家に遊びに行ったが、彼女は父親の使いで出掛けていた。よし子の父親は建具職人で、主に風呂桶を作っていた。すぐに戻ってくるから待ってていいと言われた次郎は、机の上に置いていた不思議な気の箱に気付いた。それは内部や表面に細工を施し、一定の操作を行わなければ開かないように出来ている父親が作った細工箱だったが、実は作った本人でさえあけることが出来なくなっていた。次郎も挑戦してみたが、力ずくで開けようとしてもビクともしなかった。剥きになった彼は父親の許可を得て自宅に持って帰り、再び挑戦してみたがやはりだめだった。諦めて友達と遊びに行こうとしたのと入れ替わりに郷秀樹がやってきた。郷は次郎の姉・アキに会いに来たのだが、登山に行っていなかった。二人の仲はアキの兄で坂田自動車修理工場の社長・健も公認していた。がっかりして事務所に入ると、テーブルに置いてある箱に気付いた。それは次郎が置きっぱなしにしていたあの箱だった。

MAT(Monster Attack Team)の隊員である郷は無人宇宙ステーションNo.5の定期検査があるにも関わらず遅刻した。伊吹竜隊長にカミナリを落とされた郷はスペースアローに乗り込むと日本の上空250キロに静止しているNo.5に向けて出発した。点検は順調に進み、自動操縦に切り替えるとNo.5を後にした。郷は細工箱のことが気になり宇宙ステーションにまで持ち込んでいたが、そこに置き忘れてしまった。郷が帰還すると伊吹はお冠だった。No.5からデータが送られて来ないというのだ。自動スイッチを入れたことまでは覚えていたが、二つあるスイッチを全てオンにしたかまでは確信が持てなかった。心配でならない伊吹は南猛隊員に再点検を命じたが、郷はもう一度行かせて欲しいと志願した。その頃、次郎が家から箱を持ち出したことを知ったよし子は血相を変えてやってきた。あの箱の中には彼女にとって命の次に大切なものが入っているというのだ。次郎は事務所の中を隈なく探したが見つからなかった。騒動に気付いた坂田が、郷がいじっていたことを話すと次郎はMATに電話した。だが郷はもう基地にいなかった。。

スペースアローの郷は目の前の光景を疑った。No.5が何処にも見当たらないのだ。郷が帰還した午後10時、No.5から気温16度、湿度60パーセントというデータが送られて来た。途切れた電波を分析した結果、東京都内からであることがわかった。No.5は地球に落下していた。そしてその中には、次郎が閉じ込められていたのだ。彼はよし子の家に謝りに行ったが、誤って鳥かごを落としインコを逃がしてしまった。責任を感じた次郎は造成地に入って探していたが、そこで珍しい巨大なカプセルを見つけた。心を引かれ中に入ったそのとき、扉が閉まった。夜を徹して探した郷と南は、造成地でついにNo.5を発見したが、二人が近付くと突然動き出したのだ。宇宙ステーションは怪獣の棲み処になっていた。

屋台的映画館

帰ってきたウルトラマン 竜巻怪獣の恐怖

  • posted at:2008-06-02
  • written by:砂月(すなつき)
かえってきたうるとらまんたつまきかいじゅうのきょうふ
円谷プロダクション=TBS
配給:東宝
製作年:1971年
公開日:1971年12月12日 併映「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 地球最大の決戦」「いなかっぺ大将 当るも当らぬも時の運だス」「みなしごハッチ 忘れな草に願いをこめて」「マッチ売りの少女」
監督:冨田義治
プロデューサー:円谷一 斉藤進
脚本:上原正三
音楽:冬木透
主題歌:すぎやまこういち
撮影:鈴木清
照明:森本正邦
美術:栗山吉三
助監督:東條昭平
特殊技術:佐川和夫
撮影:佐藤貞夫
照明:小池一三
美術:高橋昭彦
助監督:吉村善之
光学撮影:中野稔
光学作画:飯塚定雄
操演:塚本貞重
記録:植村よし子 水野佐知子
製作:高山篤
編集:柳川義博
効果:東宝効果集団
録音:キヌタラボラトリー
現像:東京現像所
出演:団次郎 塚本信夫 小林昭二 岸田森 榊原るみ
スタンダード カラー 48分

オパールやサファイヤの原石3トンを積んだ海神丸はオーストラリアを出港し、世界宝石展が開催される東京に向けて航行していた。赤道を通過しフィリピンの海峡に差し掛かった満月の夜、海神丸は突如謎の霧に包まれた。そして激しい衝撃を受けたことで船体に亀裂が生じ、そこから大量の海水が流れ込んで行った。窓の外で起きた発光現象を目撃した高村船長は、そこにいた巨大な生物の姿を見て思わず「シーモンス」と呟いた。

MAT(Monster Attack Team)の郷秀樹隊員と上野一平隊員が漂流する救命ボートを発見したのは遭難してから10日後だった。ボートに乗った三人のうち船員二人は比較的元気な様子だったが、高村は横になったままうわごとのように「シーモンス」という言葉を繰り返した。高村は娘の陽子が看護師として勤める南海病院に入院することになったが、病室には事故の責任を追究する保険会社調査員やマスコミが多数押し掛け、大破して座礁した海神丸の事故原因を聞き出そうと質問責めにした。しかし高村が受けたショックは大きく、とても受け答えの出来る状態ではなかった。そこで陽子は子供の頃に聞かされたシーモンスの話を父親の代わりにすることにした。彼女はシーモンスが西イリアン諸島近海に棲む四足歩行のメスの怪獣だと言ったが、誰も信じようとはしなかった。それは怪獣退治の専門家であるMATの隊員ですら聞いたことのない話だったからだ。陽子は落胆したが、事故の原因がその怪獣のせいだと信じて疑わなかった。

病室を出た郷と上野のもとへ救助された船員の一人が歩み寄り、小型のテープレコーダーを渡した。それは事故の直前に行われた宴会で録音された高村の歌声だった。昭和19年、高村はニューギニア戦線へ兵隊を運ぶ輸送船に乗っていたが魚雷攻撃を受けて船は沈没した。何とか浜辺に泳ぎ着いた高村は島民に助けられ、その際にこの歌を覚えたのだ。カセットテープをMAT基地の言語分析機で解読した結果、シーモンスのことが歌われていることがわかった。「シーモンスは島の守り神。シーモンスは気立ての優しい怪獣。だがシーモンスが海を渡る時は気をつけろ。恐ろしいことが起こる」。しかしシーモンスが実在するという確証がなければMATは動くことが出来なかった。

翌日、八丈島で巨大な生物が目撃されたという情報を受けたことでMATはシーモンスについての本格的な調査に入った。シーモンスの歌には続きがあることがわかり、高村の歌を聴いて育った陽子に歌ってもらうことになった。「シーモンスをいじめるな。シーモンスをいじめると角光る。角光ればシーゴラスも怒り、海も怒る」。そのとき東京湾B海域に怪獣が出現したという緊急情報が入り、郷たちは直ちに出動した。加藤勝一郎隊長はマットアローによる攻撃でシーモンスを東京への上陸を阻止しようとしたが叶わなかった。そこで新たな攻撃を加えたが、角が光るのを目撃した郷は歌の一節を思い出し加藤に攻撃中止の進言をした。攻撃を中止したことでシーモンスはおとなしくなったが、セメント工場にとっては大迷惑だった。敷地に居座り続ける怪獣が石灰石を貪り食っていたことで操業が出来なくなっていたのだ。東京に甚大な被害が及ぶことを恐れた加藤はしばらく様子を見るつもりでいたが、納得出来ない工場の社長は自衛隊に出動を要請した。自衛隊はシーモンスを退治する決断を下し、周囲に爆薬を仕掛けると爆破した。炎に包まれるシーモンスが悲鳴を上げると、その声を聞きつけたもう一体の怪獣が伊豆沖に姿を現した。それは二足歩行でオスのシーゴラスだった。シーゴラスの起こした大きな津波は漁村を飲み込んでしまった。連絡を受けた加藤たちは東京湾へ向かうシーゴラスを食い止めるためにマットアローで出撃した。一方、郷はシーモンスが父親から聞いたとおりの怪獣かどうか確かめに行った陽子を捜しに行った。シーゴラスを攻撃するMATに激怒したシーモンスは角を光らせると東京湾に巨大な津波を発生させた。陽子を発見した郷は彼女を守るためにウルトラマンに変身し、ウルトラバーリヤを使って津波を弾き返すことに成功した。しかしそのためにウルトラマンは著しくエネルギーを消耗し、シーモンスとの戦いに敗れた。

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