ゆりしす
アイ・シー・エフ
配給:ビデオプランニング
製作年:2006年
公開日:2006年9月23日
監督:丹羽貴幸
製作総指揮:福永誠二
プロデューサー:齊田春日 三木和史
脚本:なるせゆうせい
撮影:高間賢治
企画・デザイン:荒井昇
音楽:MOKU
エンディングテーマ曲:「N.Y」より子
美術:石毛朗
照明:上保正道
録音:塩原政勝
ヘアメイク:鷲田智樹
衣裳:沢柳陽子
視覚効果:松本肇
編集:丹羽貴幸
助監督:佐藤英明
制作担当:田島啓次
制作:ビデオプランニング
企画制作:オフィスサイタ
出演:奥菜恵 斎藤工 林剛史 澁谷武尊 矢島弘一
アメリカンビスタ カラー 50分
千影の息子・紫は願いを叶えてくれる不思議な蝶の話が好きだった。青い蝶ユリシス。あの子は何処へ行ったのだろう。ユリシスを探しに行ったのだろうか。青い蝶がいる世界の反対側に行ったのだろうか。そうだ私も探しに行こう。紫のいる場所へ。
幼なじみのサライとミチルは、大学生活最後の思い出を作ろうと夏休みを使ってオーストラリア・ケアンズにやってきた。二人は到着してから一日中、現地の女性を口説こうとがんばったが、誰も彼らには目もくれなかった。そこで今度は空港にいる日本人に狙いを絞ることにした。翌日、車で空港に乗りつけ到着したばかりの日本人観光客をナンパすることにし若い二人を乗せることに成功した。するとミチルはその後からきた暗い瞳をした女性に何故か惹かれ、それに気づいたサライは彼女も同乗させた。そのおかげで先に乗った二人が怒り出し、ミチルが犠牲となって殴られたのだった。
サライたちはまだ予定が決まっていないという千影を楽しませようと市内を案内することにした。だが彼女の心は別のところにあった。世界の反対側にきたのに、青い蝶は何処に隠れているのだろう。紫は何処に隠れているのだろう。世界の果てまで行けば会えるのだろうか。世界の果てを越えないと会えないのだろうか。
車の中で掛け合い漫才のようなやりとりをする仲のいい二人をうらやましく思っていた千影は、ふと紫の言葉を思い出した。僕、夢の中で青い蝶になったよ、と。どっちが本当なんだろうか。こっちの世界で紫が青い蝶の夢を見たのか。反対側の世界で青い蝶が紫の夢を見たのか。私は何処にいるのだろう。すると突然、千景は車を停めてと叫んだ。青い蝶が飛んでいるように見えたからだ。だがそこには荒涼とした風景が広がっているだけだった。
ドライブインで食事をすることになり、サライは衝動的な行動を取った理由を千景に尋ねてみることにした。そしてそこで初めて彼女が不思議な蝶を探していることを知ったのだった。願いを叶えてくれる青い蝶について何か教えて欲しいと言われたことで、現地の人なら何か手がかりがあるのではないかと考えたミチルは、早速店主に聞いてみた。その結果、ユリシスという蝶は実在し、熱帯雨林の深い森の中に生息しているというのだ。翌日から三人による蝶探しの旅が始まった。
屋台的映画館
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