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暴風圏

  • posted at:2013-03-02
  • written by:砂月(すなつき)
ぼうふうけん
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1959年
公開日:1959年7月26日 併映「まぐろ」
監督:渡邊邦男
製作:武田一義
企画:中代冨士男
原案:手塚邦夫
脚本:松浦健郎 渡邊邦男
撮影:渡邊孝
音楽:山田栄一
録音:西井憲一
照明:米山勇
美術:高橋康一
編集:宮田味津三
助監督:石田潔
製作主任:奈良橋義雄
特殊撮影:的場徹
出演:菅原謙二 叶順子 田宮二郎 金田一敦子 小野道子
シネマスコープ モノクロ 98分

新島運輸の会議室では社長の後任人事の話し合いが行われていた。突然の交通事故で社長の新島英介を失ったのだ。外部から優秀な人材を招くことが考えられたが、事故が影響して株価が下落していることと、経営面に不安な部分を公にされることは好ましくないため今回は見送られることになった。時岡経理部長は浦野重役が順番から行くと最適任だと言って推したが、当人は前社長と比較されては困ると言って断わった。決定を見ない会議をいつまでも繰り返すことは無駄だと考えた山口専務は、前社長が独占的に経営を行っていたのだから令嬢の美沙子に任せてみてはどうかと提案した。大学院を卒業したばかりの経営の素人には到底無理だという意見が大半を占めたが、運送業の女社長となれば世間受けがいいし、週刊誌にでも取り上げられれば広告費を掛けなくても宣伝になる。ロボットとして自分たちが操作すればいいし、仮にしくじったとしても前社長の忘れ形見が起こした不祥事として片付ければいい。山口が一通り説明すると皆納得した。美沙子には自分に白羽の矢が立った理由がわかっていた。そこで彼女は社長業を引き受ける代わりに重役たちに三つの条件を出した。一つ目は全力を尽くしてサポートすること、二つ目は月給を払うこと、そして三つ目は社内で一番頭が良くて度胸があって風采の悪くない秘書を付けることだった。強情ではあるが意志がしっかりし、前社長からの経緯を知っている田代隆司が適任だと時岡重役が推薦すると、物足りないと感じたものの美沙子は承諾することにした。従業員の前で挨拶を終えた美沙子は運転手や整備士たちと話し合いの場を持ち、待遇改善の約束をする代わりに安全運転を徹底させた。もし飲酒運転等で約束を破ることがあれば馘首し、優秀な社員には規定の許す限り昇給や特別賞与を実行すると宣言した。

帰宅した美沙子は新島家の財産を目録で確認していたが、相続を担当した弁護士が思ったよりも少ないと話していたことを伯母のトキから聞き、父親に愛人がいたのではないかと勘繰った。社長の就任が決まった美沙子は父親に報告するために墓地へと向かったが、そこで見知らぬ女性が涙を流しながら手を合わせていたからだ。翌日、美沙子は社長室で田代が落とした写真を拾った。そこに写っていたのが墓地にいたあの女性だったことから、田代を呼び出すと質問攻めにした。写真の女性は彼の姉・静江だった。田代は真実を知るために藤沢の静江を訪ね、苦労を掛けて大学に進学したことを詫びた。田代と和解した美沙子は、山口から提案された話をした。岡田建設が請け負う川の建設事業で新島運輸は提携しているが、車輌の破損や運転手の疲労に問題があるため解消をした方がいいというのだ。それを聞いた田代は猛烈に反対した。ただでさえ資金繰りが悪化しているのに、そんなことをしようものなら会社は倒産してしまうからだ。美沙子は田代の助言に従って会社を運営することにした。そんな二人を不愉快に思っていたのは山口だった。彼の背後には会社乗っ取りを企む藤川の存在があった。藤川は交通運輸とともに美沙子をも手に入れようと考えていた。

屋台的映画館
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砂月(すなつき)
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