ぴんちらんなー
「ピンチランナー」製作委員会(アップフロントエージェンジー=東映=テレビ東京=テレビ東京ミュージック=電通=吉本興業)
配給:東映
製作年:2000年
公開日:2000年5月20日
監督:那須博之
プロデューサー:佐藤尚 冨永理生子 福田一平
原案:萩原史子
脚本:斎藤葉子 益川知実
脚本協力:山田政史 桂樹茉莉 プラネット・ラボ
企画:山﨑直樹 岡田裕介 宮川鑛一
撮影:藤石修
音楽プロデューサー:津島玄一 宮地修平
音楽:前嶋康明
音楽製作:東映音楽出版 ローファーズハウス
主題歌:「ナチュラル~抱きしめてこのままで~」STARDUST REVUE with 翔子
美術:和田洋
編集:只野信也
照明:渡辺三雄
録音:柴山申広
キャスティング:福岡靖裕
装飾:大庭信正
スクリプター:樽角みほり
助監督:上山勝彦
進行主任:小林智裕
製作担当:菊池淳夫
出演:安倍なつみ 後藤真希 市井紗耶香 矢口真里 保田圭
アメリカンビスタ カラー 107分
朝比奈学園の片隅には古ぼけた小さな体育倉庫があり、そこは陸上部の部室として利用されていた。陸上部員は峰岸あゆみただ一人。学業で常に学年トップの成績のあゆみは毎日欠かさずに走り続けた。そんな彼女を憧れのまなざしで見つめていたのは1年の長谷川さなえだった。いつもはやんちゃなさなえも、あゆみには声が掛けられなかった。その日の夕方、黒い雲が空一面を覆い、突然の雨と同時に雷鳴が轟いた。落雷は体育倉庫を直撃し、部室は瞬く間に炎に包まれた。生徒たちは目の前の出来事に立ち尽くしていたが、騒ぎを聞いて駆けつけた同じ街の男子校に通う後藤俊也が倉庫へ飛び込みあゆみを助け出した。薄れ行く彼女の脳裏には俊也の首に掛かったハワイアン・ジュエリーが焼き付いた。あの落雷事故をきっかけにしてあゆみの周りには仲間が集まり始めていた。バスケットボール部の補欠部員・林原真穂、気まぐれなさなえ、大病院の院長の娘である松本道子、そして俊也の幼なじみであゆみに恋のライバル心を燃やす知子が陸上部への入部を希望した。
自意識過剰なバスケットボール部のエース・仙道麗子は、入部以来初めて公式のメンバーから外された。それは彼女にとって屈辱的な出来事であったことから剃刀で手首を切って自殺を図った。第一発見者のさなえはメールを通じて部員を保健室に呼び出した。命を大切にしない麗子に腹を立てた道子は、自分が置かれている状況を話した。彼女は治療法の無い心臓病を抱えながら、誰にも悟られないように生活していたのだ。そのことを初めて知ったあゆみたちは、悩みがあれば何でも相談して欲しいと言った。道子は麗子を病院へ連れて行こうとしたのだが、彼女は何故か拒み続けた。様子がおかしいので問い詰めたところ、常に注目されたいという麗子の狂言だったことがわかったのだ。真穂たちは怒りを通り越してあきれ果てた。この騒動は麗子が自分自身を見つめ直すきっかけとなった。練習をしなくてもレギュラーになれることが当然だと思っていた麗子は、あえて陸上の道を選んだ。努力するために。
屋台的映画館
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