せくしーちたい
新東宝
配給:新東宝
製作年:1961年
公開日:1961年1月9日
監督:石井輝男
製作:山梨稔
脚本:石井輝男
企画:佐川滉
撮影:須藤登
音楽:平岡精二
演奏:平岡精二クインテット
美術:宇寿山武夫
照明:岡庭正隆
録音:根岸寿夫
編集:鹿島秀男
助監督:深町幸男
製作主任:藤岡治郎
出演:吉田輝雄 三原葉子 三條魔子 池内淳子 細川俊夫
シネマスコープ モノクロ 82分
東洋貿易に勤務する吉岡博司は、森川荘介営業部長から預かった重要な書類を唐突に話しかけられた女に掏られ、さらに掏りの一味として警察に連行された。容疑が晴れた翌日、出社した吉岡は森川から大阪支社への転勤を命じられた。突然の命令に狼狽する博司は、同じ会社にタイピストとして勤める恋人の滝川玲子に相談することにした。その夜、博司は玲子を呼び出したが、彼女は森川に大阪行きは嫌だと頼みに行けばいいときっぱり言った。玲子は大丈夫だと言ったが博司にはその根拠がわからなかった。そこで博司は、この際一緒に大阪へ行かないかと言ったが、玲子は安い月給で暮らすのはみじめだと断わった。その言葉に博司は気を悪くしたが、玲子の言葉を信じて森川部長が住むグリーンアパートへ向かった。博司が森川の帰宅を待って時間を潰している頃、森川は玲子と別の場所で会っていた。玲子はビザール・クロッキー・クラブのモデルだったが、その組織の正体は一流企業へ電話一本で特殊な接待婦を供給する売春クラブだった。玲子は森川に博司の転勤の話を取り消さなければ肉体関係を公表すると迫った。その結果、彼女は博司の転勤取り消しと手切金の小切手を手にした。その後、玲子はクロッキー・クラブへ行き、ボスの瀬川に脱会を申し出たが、瀬川は絶対に辞めさせないと言った。すると玲子は警視庁の保安課へ通報し、洗いざらい公表すると脅した。その言葉を聞いた瀬川は「おもしろいね。どうだい、今言ったことを実行してみたら?」と不敵な笑みを浮かべて言った。
ラジオで玲子が絞殺されたことを知った博司は、その容疑が自分に掛かっていることに驚いた。ショックを受けて夜の街をさ迷い歩く博司だったが、偶然掏りの女と出くわすと我に返り、問い詰めようとした。ところが女が近くにいた警察官を呼んだため、身の危険を感じた博司は逃げた。その様子に自分と同じ臭いを感じた女は、警察を追い払うと何処までも追いかけた。そして追いつくと、盗んだものを返すと言ってバー・ばっかすに入った。女=真弓が博司に渡したパスケース、その中には「No.18」と書かれたクロッキー・クラブの会員証が入っていた。それをカウンター越しに見たバーテンダーは「場所と時間をどうぞ」と言った。突然の出来事に博司は戸惑ったが、真弓はとっさに「サンライズホテル6号室、10時きっかりにして」と答えた。真弓は博司の心配をよそにスリルを楽しもうとしていた。
屋台的映画館
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