どらごんへっど
映画「ドラゴンヘッド」製作委員会(TBS=電通=アミューズピクチャーズ=東宝=TOKYO FM=毎日新聞社=WOWOW=カルチュア・パブリッシャーズ=スポーツニッポン=ツインズジャパン)
配給:東宝
製作年:2003年
公開日:2003年8月30日
監督:飯田譲治
製作プロデューサー:平野隆
製作総指揮:近藤邦勝
共同製作総指揮:濱名一哉 神野智
協力プロデューサー:下田淳行
原作:望月峯太郎
脚本:NAKA雅MURA 斉藤ひろし 飯田譲治
撮影監督:林淳一郎
VFXディレクター:立石静
VFXプロデューサー:浅野秀二
視覚効果デザイン:樋口真嗣
音楽:池頼広
・・・:「心ひとつ」MISIA
美術監督:丸尾知行
ビデオエンジニア:鏡原圭吾
照明:豊見山明長
録音:井家眞紀夫
編集:大永昌弘
出演:妻夫木聡 SAYAKA 山田孝之 藤木直人 近藤芳正
シネマスコープ カラー 123分
高校生の青木テルは、違和感の中で目覚めた。何故か自分が新幹線の床に横たわっていたからだ。徐々に甦る記憶・・・。痛む体を無理矢理起こして周囲を見回した彼は驚きのあまり声を失った。彼が見たもの、それは同級生たちの死体の山だった。
事故は静岡のトンネル内で起こった。修学旅行帰りのテルたちを乗せた新幹線は巨大な揺れに見舞われ脱線したのだ。車内は大混乱となり、乗客たちは反動で後方へ飛ばされ折り重なった。だが、テルは落とした缶コーヒーを拾おうとして姿勢を低くしていたことが幸いし命を落とさずに済んだのだった。彼は恐怖のあまり車外へ逃げ出したが、トンネルの出口は瓦礫で塞がれていた。閉じ込められたことに気付いたテルは携帯電話で救助を要請しようとしたが通じなかった。自分が置かれている状況を把握し落ち込むテルだったが、物音がしたことでまだ生存者がいるのではないかと思い直した。音の先では高橋ノブオがうずくまっていた。
テルはノブオと食堂車へ行き腹を満たした。ところがテルの一言で不安に駆られたノブオは落ちていた包丁を手に取ると、甘く見るなよと振り回したのだ。食堂車から追い出されたテルを再び大きな揺れが襲った。彼は慌てて車体の下に潜り込んだが、そこでもうひとりの生存者である瀬戸アコと出会った。アコは車内でとったノブオの異常な行動を目の当たりにし、あまりの恐ろしさに逃げてきたのだ。
ノブオは同級生たちからいつも学校でいじめられていた。救援のシグナルを送り続けていたが、誰も振り向いてくれなかったのだ。この日も車中の狭いトイレに連れ込まれると靴で顔を踏みにじられたのだが、それが彼の命を救ったのだ。死体が転がる号車に戻ったノブオは、虫の息となった担任教師から助けを求められ混乱した。今まで何もしてくれなかったのに…。いつも教師が持っている竹刀を手にしたノブオは、彼を死ぬまで叩き続けた。そして今度は動かなくなった生徒の体を引っ張り出すと今までの恨みをこめて踏み続けた。アコはその側で身を堅くしながら彼が通り過ぎるのを待った。狂気へ走るノブオの叫び声を話を聞いたテルは、身の危険を感じてアコとともに脱出を図った。必ず誰かが助けに来てくれることを信じて。
屋台的映画館
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