じーてぃーおー
フジテレビジョン=関西テレビ=講談社=研音
配給:東映
製作年:1999年
公開日:1999年12月18日
監督:鈴木雅之
企画:河村雄太郎 山崎一彦 栗原良幸 児玉英毅
プロデューサー:宅間秋史 小林壽夫 波止康雄 臼井裕詞
ラインプロデューサー:渡井敏之
協力プロデューサー:和田行
原作:藤沢とおる 相沢春吉
脚本:田辺満 長谷川隆
撮影:浜田毅
音楽:服部隆之
主題歌:「POISON ~言いたい事も言えないこんな世の中は~(MOVIE MIX) 」反町隆史
美術:中澤克巳
照明:渡邊孝一
装飾:大坂和義
整音:小野寺修
録音:北村峰晴
編集:田口拓也
キャスティング:前田浩子
助監督:原正弘
製作担当:鷲頭政充
企画協力:AVEC
製作協力:メリエス
出演:反町隆史 藤原紀香 田中麗奈 笠原秀幸 夏八木勲
アメリカンビスタ カラー 108分
1999年・冬。北海日報社会部記者・喜多嶋薫は、いやに暑かった今年の夏の出来事を思い出していた。スクープを撮ることに夢中だった薫は連続強盗犯を追い掛けて北海道幌比内町に辿り着いた。その町はバブルの真っ只中である1989年の夏にテーマパーク・幌比内カナダ村を開園させた。町おこしの一環で始まったこの事業に町民は幸せな未来を思い描いていたが、それは大きな勘違いだった。経営の失敗でカナダ村は廃園。その影響で過疎化が進み、町は寂れた。
1999年・夏。幌比内町にひとりの男がやって来た。「GTO」(Great Teacher Onizuka)という異名を持つ鬼塚英吉は、北文館学園高校の臨時教師として赴任して来たのだ。財布を落として困っていた鬼塚は、同じクラスの市川楽をカツアゲする河原崎一郎太と中条行人に近付き、おまえらはやり方が手ぬるいと言った。そして楽を逆さにして持ち上げると揺さぶって有り金を地面に落とした。次に二人の方を向くと、ちょっとだけお金を貸してくれないかなあと頼んだ。ボコボコにされたいのかと強がる一郎太に鬼塚はクイズを出した。ボコボコにされるのはどっちでしょう。一、財布を落としておまけにガス欠の僕。二、そんな僕のお願いを聞いてくれない君たち。
三人を引き連れて出勤した鬼塚だったが、校内では騒動が起きていた。生徒の桂木綾乃が校舎の屋上から飛び降りようとしていたのだ。楽とともに屋上に現れた鬼塚は、先に飛ばしてやってくれと綾乃に言った。鬼塚は、このままいじめられ続けるなんて耐えられないだろうと言って楽を落とそうとしたが、彼にはそんな度胸はなく拒み続けた。二人のやりとりにあきれた綾乃は自殺するのを止めた。ところが楽は鬼塚を道連れにして本当に飛び降りてしまったのだ。二人はクッションで命拾いしたが、鬼塚の噂は一瞬で学園中に広まった。生徒に自殺を勧める鬼塚のやり方に猛反発した教師たちは、校長からの通達で彼が2年C組の担任になったことを知ると皆密かに笑った。そこは楽や綾乃たちのような問題を抱えた生徒が集うクラスだった。
金も住む場所もない鬼塚は楽の家に押しかけて夕食をごちそうになり、母・政美と意気投合するとそのまま居座った。楽は綾乃に一方的な恋心を抱いていた。綾乃は理事長・桂木圭介の娘で、学園の他にデパートや酪農工場を経営するなど手広く事業を展開していた。そしてカナダ村を始めたのも圭介だった。実業家の娘と牧場主の息子の恋。そのことを知った鬼塚は一肌脱ぐことにした。
翌日、連続殺人犯が幌比内町方面に逃走したという情報を掴んだ薫は、同僚の石山健次とともに村に入った。スクープを持って帰らなければクビだと脅されている薫は、犯人逮捕の手掛かりになる有力な証拠を持っていた。それは犯人が落としたと思われる財布の中に入っていたコンドームだった。薫は「愛の2回目」とペンで書かれたコンドームを石山に自慢げに見せびらかしていたが、鬼塚と楽が乗る自転車に気付くのが遅れ衝突した。怒鳴り合う二人。だが鬼塚の目は薫の右手に釘付けだった。「俺の財布を拾ってくれました?」。その言葉を聞いた薫は、鬼塚が殺人犯だと確信した。
屋台的映画館
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