しがつかいだん
日本ビクター
配給:ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画
製作年:1988年
公開日:1988年3月19日
監督:小中和哉
製作:久野義治 小澤俊晴 小林紘
プロデューサー:牛山真一
原作:大島弓子
脚本:関顕嗣 小中和哉
撮影:志賀葉一
音楽監督:中谷靖
美術:近藤成之
照明:吉角荘介
録音:杉崎喬
編集:冨宅理一
助監督:山本英史
製作担当:古沢敏文
アニメーター:板野一郎
出演:中嶋朋子 柳葉敏郎 角田英介 原彩子 新井昌和
スタンダード カラー 99分
国下初子は、どこからか聞こえる母親の声で目覚めた。そこは白い靄に包まれ、目の前には白い門が聳え立っていた。彼女がその門をくぐろうとすると、後ろから呼び止める男の声が聞こえた。男=弦之丞は、天国へ続くその門をくぐりぬけると二度と地上へは戻れないと言った。今すぐ肉体に戻れば元の生活に戻れると初子を説得したが、彼女はこれがリアルな夢だと信じて疑わなかった。あきれた弦之丞は、初子とともに下界へと降りていった。
病室には頭に包帯をした少女がベッドに横たわっていた。初子はそれが自分であり、彼女を取り囲んでいるのが母親と親類であることを確認した。しかしどうしても自分の死を認めたくない初子に、弦之丞は昨日起きた一日の出来事を思い出すように言った。
その日、初子は日直の仕事で遅くなり、いつも一緒に帰る友達はすでにいなかった。一人ぼっちの彼女は、帰り道で誰かが呼んでいるような気がした。それは子犬の鳴き声で、その声が聞こえる廃工場の中へと入って行った。その時、突然上から鉄骨が落ちてきて頭に直撃した。と、彼女は思っていたが、実は足がすくんでいたため直撃は免れていた。一緒に振ってきた工場で働いていた従業員の忘れ物と思われる空の弁当箱が頭に当たり、自分の思い込みで死んだのだった。
初子は、自分が他人から見ることのできない幽体であることを理解すると、早速憧れの学級委員・津田沼宏の部屋に忍び込んだ。
屋台的映画館
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