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幻の湖

  • posted at:2006-02-18
  • written by:砂月(すなつき)
まぼろしのみずうみ
橋本プロダクション
配給:東宝
製作年:1982年
公開日:1982年9月11日
監督:橋本忍
製作:佐藤正之 大山勝美 野村芳太郎 橋本忍
企画:川鍋兼男 橋本信吾
原作:橋本忍
脚本:橋本忍
撮影監督:中尾駿一郎 斉藤孝雄 岸本正広
音楽監督:芥川也寸志
美術:村木与四郎 竹中和雄
照明:高島利雄
録音:吉田庄三郎
特撮監督:中野昭慶
編集:小川信夫
助監督:桃沢裕幸
製作担当:桜井勉
ランニング指導:宇佐美彰朗
出演:南條玲子 隆大介 星野知子 光田昌弘 長谷川初範
アメリカンビスタ カラー 164分

滋賀県・雄琴にある特殊浴場・湖の城。その店で働く女性職員は、歴史上の人物の源氏名を名乗り、日本髪のかつらに着物という姿で接客をしていた。その中の一人、お市の方こと尾坂道子は琵琶湖の湖畔を愛犬のシロと走ることを日課にしていた。そのきっかけとなったのが1年前の夏の出来事だった。道子が走る姿に見惚れた東洋銀行大津支店の営業マン・倉田修は、彼女にランニングシューズをプレゼントした。舗装道路、山道など環境に関係なく快適に走れるシューズがあることに驚いた道子は一層ランニングに打ち込んだ。その後、寮で犬を飼うことが禁止になったときに替わりの一戸建てを探し出したのも倉田のおかげだった。道子は感謝の気持ちとして二千万円近くある預金を東洋銀行に預け替えた。道子が休憩をとる場所はいつも決まっていた。そこから見える沖島を孤独な自分と重ね合わせるのだ。ある日、いつものように沖島を見つめていると、笛の音が聞こえたような気がした。彼女はその音色の主といつか出会えるのではないかと思いを馳せた。

道子の親友で同僚のローザは近日中にアメリカへ帰ることになっていた。彼女の正体は諜報員で、各界の要人たちがお忍びでやってくる湖の城は打ってつけの場所だった。ローザが日本で影響を受けたのは、寿司、渡岸寺の十一面観音菩薩立像、そしてシロと走る道子の存在だった。日本を発つ前に走る姿を見ておきたいというローザの要望に、道子はC-3コースを選んだ。彼女が設定したランニングコースは琵琶湖の西側全体に及び、AからDまである中から自ら「もがき」と名付けた過酷なコースを走ることにしたのだ。目標を超える好タイムを出して倒れこむ道子。その姿を見たローザは何かを呟いた。ランニングを終えた道子たちは、鵜川四十八体石仏群に立ち寄った。するとローザが石仏の顔を見て笑い出した。この中に相手にして来た男たちの顔がいくつもあると言うのだ。半信半疑だった道子も左端にある石仏を見て驚いた。本当に倉田にそっくりなのだ。ローザは、もし結婚するのならばこの人にしなさいと忠告した。

ローザが旅立ってからも道子はいつものようにランニングを続けていたが、シロが突然コースを外れて森の中へ入ってしまった。シロを追い掛けて奥へと進んで行くと、またあの笛の音が聞こえてきた。そしてついに念願の人と出会えたのだ。青年はすぐに東京へ戻らなければならなかったため短い時間しか話が出来なかったが、運命の人とのきっかけを作ってくれたシロに感謝した。その数日後、シロが和邇川の三角州で死んでいるのが釣り人によって発見された。知らせを受けた道子は現場へ急ぎ冷たくなったシロに抱きかかえて泣いた。獣医師は、左側頭部の頭蓋骨が骨折し陥没していることから即死、凶器は直径1センチ程の角のある鉄製のものだと診断した。前年の5月、雄琴へ来て5ヶ月程経っていたがうまく行かない日々が続いていたことで故郷に帰ろうと考えていた。心が折れそうになっていたとき、薄汚れた犬が後からついて来た。それがシロとの出会いだった。彼女はそれ以来、シロを心の支えとして生きてきたのだ。気遣う倉田に、犯人がわかるまで故郷に帰るつもりはないと道子は言った。

屋台的映画館
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ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

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