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死びとの恋わずらい

  • posted at:2005-10-22
  • written by:砂月(すなつき)
しびとのこいわずらい
松下エージェンシー映像製作部=アートポート=テレビ東京メディアネット
配給:アートポート=アースライズ
製作年:2001年
公開日:2001年3月24日
監督:渋谷和行
製作:松下順一 柳沢隆行
プロデューサー:米山紳 伊藤直克
原作:伊藤潤二
脚本:友松直之
企画:加藤東司 並木俊治
撮影:喜久村徳章
音楽:遠藤浩二
エンディングテーマ:「海のしずく ~ALL of me~」Adya
美術:丸尾知行
録音:湯脇房雄
照明:才木勝
編集:菊池純一
効果:柴崎憲治 北田雅也
スクリプター:高橋たつ子
助監督:小貫英樹
製作担当:堀井健一
出演:後藤理沙 松田龍平 秋吉久美子 三輪明日美 三輪ひとみ
アメリカンビスタ カラー 95分

墓地の裏手にあるケヤキの木のそばのお堂。そこはみんなが辻占をするときに使う場所だった。お堂の脇に立ち初めて通り掛かった人に占ってもらった。私の恋は実るでしょうか、と。夕方にその場所に立っていると、辺りが薄暗くなり始めた頃に黒い服の男が近づいてきた。恐怖が彼女を襲い、うなされるといつものように目を覚ました。高校生2年生の深田みどりは子供の頃から何度も同じ夢を見ていた。

幼いころに住んでいた街に母・和子と戻ってきたみどりは新しい学校に通うことになったが、登校途中にある光景を目撃して足が止まった。それは夢で見たケヤキの木のそばにあるお堂だった。一瞬夢のことが頭をよぎり、全身から力が抜けたみどりはその場に座り込んだ。すると偶然居合わせた田中鈴枝が気遣って話し掛けてきたのだ。二人が同じクラスになることがわかるとみどりはこの道を通らずに学校へ行く手段はないかと尋ねた。その場合は遠回りになり確実に遅刻することになるが、鈴枝は彼女の気持ちを汲んでつき合うことにした。

授業が終わり昼休みに入ると、みどりは教室を出て行った男子生徒を追い掛けた。何故なら幼い時に一緒に遊んだ柴山龍介ではないかと思ったからだ。屋上にいる彼に声を掛けると龍介は微笑み、君がこの街に帰ってくるのをずっと待ってたんだよと言った。

クラスの女子の間では恋占いが流行っていた。鈴木珠代は同じクラスの手島光太郎に片思いをしていたが、友人にタロット占いをしてもらったところ成就しないと言われた。異端者によって妨害されるという結果に、それがみどりではないかと考えた珠代は嫉妬心を燃やした。鈴枝は席が隣ということもあって光太郎とよく話すが、彼女はそれを恋愛だと思っていた。だが光太郎にとっては友達でしかなく、心は一目惚れしたみどりの方に向いていた。

学校が終わると鈴枝の家にクラスメイトが集まったが、遅くなると母が心配すると言ってみどりは先に帰ろうとした。すると帰る方向が同じだからと光太郎も一緒に帰ることにした。その様子に嫉妬した珠代は、辻占を行うと二人がいなくなってから仲間たちに打ち明けた。変な人にいい加減なことを言われたらどうするのよと友人は止めたが、鈴枝は由緒ある占いだからそれもいいんじゃないと言った。彼女がお堂の謂れを話すと珠代は怖くなり決心が鈍った。

翌朝、また辻占の夢にうなされて起きたみどりは、昨夜遅くに体調を崩した和子を心配して家の中を捜した。すると何かに取り憑かれたように風呂場の壁に出来たカビを落とそうとしていた。

屋台的映画館
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砂月(すなつき)
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