じしんれっとう
東宝映画
配給:東宝
製作年:1980年
公開日:1980年8月30日
監督:大森健次郎
製作:田中友幸
製作補:高井英幸
脚本:新藤兼人
特別スタッフ:竹内均 大崎順彦 諏訪彰
撮影:西垣六郎
音楽:津島利章
主題歌:「アメジスト・サンレイ」しばたはつみ
美術:阿久根巖
照明:小島真二
録音:林頴四郎
編集:小川信夫
監督助手:奈良正博
スチール:石月美徳
アクション・アドバイザー:風間健
協力:三立製菓 マツダ
協力:「大地震」(プレジデント社・刊)の著者=グループ915 小板橋次郎 真鍋繁樹 千葉仁
整音:東宝録音センター
効果:東宝効果集団
現像:東京現像所
水中協力:オセアノフィルムセンター
資料協力:NHK
製作担当者:森知貴秀
特殊技術・ 撮影:山本武 長谷川光広
特殊技術・美術:井上泰幸
特殊技術・照明:森本正邦
特殊技術・作画:塚田猛昭
特殊技術・監督助手:浅田英一
特殊技術・光学撮影:宮西武史
特殊技術・特殊効果:渡辺忠昭
特殊技術・製作担当者:篠田啓助
出演:勝野洋 松尾嘉代 永島敏行 多岐川裕美 大滝秀治
アメリカンビスタ カラー 126分
地震学者で川津研究所の所長・川津陽一は三原山で溶岩の観測を行い、表面が一ヶ月に3.1メートル上昇していることがわかった。気象庁では地震防災対策強化地域予知会月例会が開かれ、観測現場から駆けつけた陽一は、林課長から埼玉県岩槻の深井戸に設置された傾斜計が午前四時に気になる数値を示したと知らされた。会議で陽一は地盤の盛り上がり方が異常なのではないかと発言したが、委員たちは一つの傾斜計のデータだけでは判断の基準にならないと問題にしなかった。陽一は東京の直下型地震を注意すべき状態だと言ったが、彼らは傾斜計の一データを東京の大地震に結びつけるのは乱暴だと言った。そこで陽一は最も危険が迫っている東海地域にだけ目を向けるのではなく、関東にも目を配り防災対策を強化すべきだと主張したが、防災は政府がやることで学者が口出しすることではないと渡辺教授は言った。地震予知会会長の丸茂教授は政府をその気にさせるのは容易ではないと怒りを抑えるように言った。そして東京に地震が来るのかねと聞いた。何時だと問い詰められた陽一は30日以内に来ると言い切った。気象庁観測部長は陽一を予知会から外すべきかと気象庁長官に相談したが、無尽蔵に増えていく建築物を憂いを感じていた彼は陽一の考えに共感し、内閣官房長官に連絡した。研究所にやってきた丸茂は、予知会で傾斜計のデータを再検討した結果、あの発言が暴言だったことを結論付けたと陽一に報告した。それに対し彼は、本気でそう思っているわけではなくあえて暴言を吐かなければ政府が防災に本腰を上げないからだと言った。ルールを踏んでいては誰も聞き入れてくれないという陽一の発言に憤った丸茂は今すぐ取り消すように強制したが、陽一は覚悟の上だと言った。
陽一と妻・裕子との関係は冷え切っていた。彼女の父は地震学の権威である故・川津宗近だったが、陽一が予知会に所属していられるのは宗近の威光だと言っても過言ではなかった。そんな陽一の心を癒してくれるのは、研究所の所員・芦田富子の存在だった。富子の幼なじみだった橋詰雅之は彼女のマンションを訪れ、夕食をごちそうになった。そこで富子はジャーナリストの命を賭けるという条件付きで東京地震のことを話した。ルポライターの雅之は、その日カメラマンの梅島一枝とともに助川象三宅を取材で訪れた。地震の前触れを知らせる雉を飼っている象三は、最近雉が不気味な鳴き声を発すると言うのだ。そのこともあり雅之は興味を持った。その頃、陽一は所員たちと一丸になって防災の研究を始めた。燃えない車の開発から始まった研究は、トンネル内での消火活動や避難経路の実験にまで至ったが、その様子を遠くから窺う一台の車があった。
屋台的映画館
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