おおあばれふうらいぼう
日活
配給:日活
製作年:1960年
公開日:1960年11月16日
監督:山崎徳次郎
原作:原健三郎
脚本:中久保信成 市川佐登志
構成:山崎巌
企画:児井英生
撮影:伊佐山三郎
音楽:大森盛太郎
主題歌:「アキラの炭鉱節」小林旭
・・・:「ズンドコ節」小林旭
・・・:「さすらいの歌」小林旭
・・・:「チェリーブランデー」水上早苗
・・・:「ネェもう一杯」ふりそでシスターズ
美術:坂口武玄
照明:高松勇
録音:沼倉範夫
編集:鈴木晄
助監督:鍛冶昇
特殊技術:天羽四郎
色彩計測:滝田巌
現像:東洋現像所
製作主任:林本博佳
協賛:松山市 道後温泉観光協会 泉都松山観光協会
振り付:竹部玲子
技斗:高瀬将敏
出演:小林旭 浅丘ルリ子 宍戸錠 藤村有弘 南風洋子
シネマスコープ カラー 87分
松山へ向かうフェリーの船上では、関西の実力者・大田黒が婦人の尻を追いかけていた。くつろいでいた十字架の政はひょいと足を出して大田黒を転倒させた。すると床には彼のの懐から飛び出した拳銃が転がった。政は転がる銃を拾い上げ、おもちゃにしては出来すぎていると言いながら大田黒に返したが、その隙に財布を抜き取っていた。したり顔をする政は、そこに現れた野村浩次にタバコの火を貸してくれないかと呼び止められた。お礼を言った浩次は、政の懐から抜き取った財布を大田黒に返した。俺の懐から抜くとは対したもんだと政は言った。いったいおめえは何処の誰なんだと尋ねると浩次はこう答えた。「ギターを抱えた風来坊よ」。
松山港で大田黒を出迎えたのは瀬川玲子だった。玲子の父・芳造は瀬川運送を経営しているが、県から払い下げの土地を利用して石油の貯蔵タンクを作る計画を立てていた。その土地の入札に参加するには六千万円の資金が必要だったが、芳造の妾・蘭子が経営するキャバレー・銀馬車に南海石油の山本課長を接待し、三千万円を借り入れることに成功した。残りの三千万円は、共同出資者の大田黒が受け持つことになっていた。
キャバレー・銀馬車はチンピラによる嫌がらせを度々受けていた。それは蘭子が店内の改装費用を芳造に相談せずに桜観光社長・榊原から借り入れたことが発端だった。優しい言葉を掛けて二百万円を用立てた榊原は、手の平を返すように元金と利息の返済を迫ったのだ。その榊原は大田黒と手を組み、芳造の土地を乗っ取ろうとしていた。払い下げの土地は三国人名義では入札できないというルールがあったため、まず芳造に土地を手に入れさせ、それからゆっくりと自分たちのものにするというのだ。大田黒はその土地を東洋のモナコにしようと考えていた。
銀馬車にやってきた榊原は、蘭子に証文どおりこの店を譲り受けようじゃないかと言った。店内では榊原の子分が客をもてあそび、その様子に我慢できなくなった踊り子・ローズ奈美がケンカを吹っかけた。そこに現れたのは、奈美を松山まで追っかけてきた政だった。政は奈美の代わりを買って出ると大暴れした。そして政が銃を抜いたとき、そこに割って入ったのはギターを爪弾く浩次だった。浩次はチンピラを叩きのめし、政の腹にも蹴りを入れた。なんてことしやがるんだと苦しむ政に、浩次は言った。「ケンカは両成敗だよ」。
屋台的映画館
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