あいのしんせかい
G・カンパニー=東亜興行
配給:東映アストロフィルム
製作年:1994年
公開日:1994年12月17日
監督:高橋伴明
製作:元村武 大谷晴通
プロデューサー:見留多佳城 山田滋敏
原作:島本慶 荒木経惟
脚本:剣山象
音楽:山崎ハコ かしぶち哲郎
撮影:栢野直樹
照明:豊見山明長
録音:福田伸
美術:望月正照
編集:菊池純一
スクリプター:小島秀子
助監督:早川喜貴
制作担当:田口聖
音楽プロデューサー:星野東三男 永田幸一
主題歌:「今夜は踊ろう」山崎ハコ
・・・:「私が生まれた日」山崎ハコ
写真:荒木経惟
出演:鈴木砂羽 片岡礼子 松尾スズキ 宮藤官九郎 阿部サダヲ
アメリカンビスタ カラー 115分
会員制SMクラブ「ソワレ」の女王様・レイは男性客に対して罵声を浴びせながら鞭を振るい快楽を与えている。彼女は小劇団の若手俳優として活動しているが、それだけでは食べていけないため夜は渋谷にある店で女王様として働いていた。チラシを見ておもしろいかなと思い、面接に行ったらそのまま採用されたのだ。ある夜、クラブに戻ったばかりのレイは急な出張サービスの予約で出掛けなければならなくなった。ビルのエレベーターに乗ろうとしたところ時々見掛ける女性と一緒になった。初めて話したところ彼女はレイのことを301号室の女王様だと知っていた。そして別れ際にレイが今度飲みに行きたいと言ったところ、連絡先の書いたお互いの名刺を交換することになった。女性はホテトル嬢のアユミだった。
レイと別れたアユミはホテルで待つ客のもとへ向かった。彼女は、キスは顔以外など独自のルールを決めていた。そして行為を行うときは客の自己分析など別のことを考えながら気を逸らすことが当たり前になっていた。そうして導き出した答えは「おっさんはスケベだ」ということだった。おっさんは大抵口戯を願い出る。そこで初めてだしコース外だから出来ないと断るとチップを弾むからどうしてもと必ず言うのだ。お金を払う人にしかしないが、おっさんはこれのために来るのかもしれないと考えていた。だから恋人のけんちゃんにはまだしたことがなかった。けんちゃんは田舎で大きな病院を経営する院長の息子で今は浪人三年目だ。将来結婚するつもりでいるが、その時にするかもしれない。自分の職業を隠すアユミは、自分の銀行口座に仕事で稼いだ一千万円を結婚資金として父親の名義で振り込みその通帳をけんちゃんに見せた。そうすればきっと彼の両親は信用するだろう。
レイは仕事が終わると仕事仲間たちと飲みに行き朝帰りをするという毎日を送っていた。そして郊外のアパートに帰り鳥たちにお休みを言ってからベッドに横たわるのが一日の終わりだった。女王様が芝居の勉強になるため天職だと考える彼女は、その仕事だけでなく劇団の衣裳を作ったり、小道具を探したり、チケットを売ったりしなくてはならなかった。友達は多い方がいいと考える彼女は誰とでも気軽に関係を持った。
屋台的映画館
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