ぞくすーぱーじゃいあんつあくまのけしん
富士映画
配給:新東宝
製作年:1959年
公開日:1959年3月27日
監督:赤坂長義
脚本:宮川一郎
企画:野坂和馬
撮影:岡田公直
音楽:長瀬貞夫
美術:家田一雄
録音:深尾昌司
照明:宮川寛治
助監督:深町幸男
編集:民野吉太郎
製作主任:菜穂進
出演:宇津井健 明日香実 瀬戸麗子 大谷友彦 宮田文子
シネマスコープ モノクロ 57分
真夜中、青葉学園で生活する孤児のケンジは魔女によって庭に呼び出され、怪しい術によって気を失った。その様子に気づいたヒロシが駆け寄るとケンジは意識を取り戻したものの悪魔を見たんだと叫ぶと再び気を失った。医務室に運ばれると一晩中うなされ、急遽呼び出された山川医師は夜通し治療に当たったが、努力の甲斐なくケンジは帰らぬ人となった。死因を特定することが出来ない山川だったが、極度の恐怖による全身衰弱ではないかと推測し田中園長に話した。すると傍にいたヒロシが「ケンちゃんは悪魔に殺されたんだ」と唐突に口を開いた。彼はその悪魔が若い女だったと説明したが、大人たちは突然友人を亡くしたことで気が動転しているのだろうと相手にしなかった。
孤児たちが不安を抱える中、一人の男が学園にやってきた。大賀一平と名乗る紳士は軽々と屋根に飛び乗るとボールを拾って戻ったのだ。一平はお礼を言いにきた田中に雇って欲しいと申し出ると、その凄さを目の当たりにした子供たちはすぐに彼を受け入れられた。ヒロシはあの事件以来、悪夢を見るようになり夜がくるのを恐れていた。そこで一平は園児を集めると正義と平和のために使う透明の球を見せた。そしてそれをヒロシに預け、困ったときや危ないときにこれを投げればいつでもやってくると約束した。
魔女が都内に現れたことで各所に被害者が続出していた。バレリーナの安西泰子は同僚が奇病で死んで以来、不安でたまらなかった。そこで恋人の畑中道夫に相談を持ち掛けたのだが、彼が助手を務める生理学教授の大川博士と会うことになっていたのだ。夕方待ち合わせをする約束をして別れた道夫は生理学研究所へ向かったが、彼を気遣う大川は自分のことを優先しなさいと言ってと帰したのだった。その頃、泰子が所属するバレー団ではステージに向けての総稽古が行われていた。休憩に入り泰子が鏡の前でフォームのチェックをしていると、その中に魔女を見たのだ。魔女が彼女に手を差し伸べたときドアが開き、道夫は崩れ落ちる泰子を抱きかかえた。意識を取り戻した泰子はあそこに魔女がと指差したが、もうその姿は何処にもなかった。道夫は彼女を山川病院へ運び入院させたが命に別条はなかった。山川は奇跡だと驚いたが、泰子の意識が回復すれば原因が突き止められるのではないかと考えていた。
生理学研究所には道夫が知らない部屋があった。隠し扉の向こう側には地下へと続く階段があり、その奥には研究のための機械がズラリと並んでいた。戦後、大川は長い間行方不明になっていた娘の芳子との再会を果たしたが、あっけなくこの世を去った。顔に傷を負い、彼から娘を奪ったのは戦争を起こした人間のせいだと考えていた大川は、それをなくすために人類を抹殺する計画を立てた。その方法とは棺の中に横たわる芳子に生命を与え、魔女として蘇らせることだった。
屋台的映画館
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