せーらーふくしきじょうしいく
フィルム・ワーカーズ
配給:にっかつ
製作年:1982年
公開日:1982年11月15日
監督:渡辺護
脚本:小水ガイラ
撮影:鈴木史郎
音楽:飛べないアヒル
照明:近藤兼太郎
編集:田中修
照明助手:遠藤大輔
撮影助手:水野泰樹 榎本靖
助監督:松本洋二
録音:銀座サウンド
現像:東洋現像所
出演:可愛かずみ 杉佳代子 今日珠実 下元史朗
アメリカンビスタ カラー 62分
「俺だけの、俺一人だけのために咲くんだ」。部屋には隠れて撮影した彼女の写真がたくさん貼られていた。
大学講師の吉松は、帰宅途中にすれ違った女子高生に目を奪われた。それは彼が捜し求めていた純真無垢な少女像そのものだったのだ。吉松は少女の後を付け、電車の席に座る彼女の前に立つと食い入るように見つめた。そして少女がアパートの部屋に入るのを確認すると、吉松は玄関の表札で彼女の名前が美貴子であることを知った。そして彼女が母・たみと二人暮らしで部屋に男がいないことを突き止めると、電話帳で番号を調べて変質的な電話で二人を怖がらせた。
買い物から帰るたみは、交差点で突然飛び出してきた車に驚き荷物を落としてしまった。幸いたみにけがはなく、心配した運転手は食材を買い直させてくださいと言って謝った。その運転手は吉松だった。彼はスーパーで買い物をしてたみと荷物を自宅に送り届けると、お茶でもどうぞと言うたみの誘いを所用を理由に断わった。その出来事以来、たみは吉松の名前を口にすることが多くなった。吉松の高感度は上がった。
その夜、妄想する吉松は衝動を抑えられなくなり、美貴子のアパートのドアノブに射精した。そして公衆電話から変質的な電話を掛け、たみに俺は近所にいるんだと言って不安がらせた。怒ったたみは外へ飛び出して叫んだが、気持ちを落ち着けて部屋に戻ろうとした。そのとき、手が粘着質の液体に触れた。
翌朝、吉松は美貴子が登校してくるのを待っていた。そして偶然を装いながら、力になれるのなら話してくれないかと元気のない彼女に近づいた。すると美貴子は、ママの力になって欲しいと言った。吉松は見知らぬ男の姿に怯えるたみの相談相手になり、食事に誘った。彼は美貴子を手に入れる第一歩としてたみに近づき、誠実さを印象付けることに成功した。たみの心を奪った吉松は次の作戦を開始した。
屋台的映画館
PR