ひーろー
フジテレビジョン=東宝=J-dream=FNS 27社
配給:東宝
製作年:2007年
公開日:2007年9月8日
監督:鈴木雅之
製作:亀山千広
企画:大多亮
エグゼクティブプロデューサー:清水賢治 島谷能成 飯島三智
統括プロデュース:石原隆
プロデューサー:現王園佳正 牧野正 宮澤徹 和田倉和利
ラインプロデューサー:森賢正
プロデューサー補:竹田浩子 瀬田裕幸
脚本:福田靖
音楽:服部隆之
撮影:蔦井孝洋
美術:荒川淳彦
録音:柿澤潔
照明:疋田ヨシタケ
編集:田口拓也
スクリプター:戸国歩
選曲:藤村義孝
リーガルアドバイザー:落合洋司
監督補:長瀬国博
助監督:片島章三 足立公良
製作担当:竹井政章 斉藤大和
企画協力:樹林伸
製作プロダクション:シネバザール
出演:木村拓哉 松たか子 大塚寧々 阿部寛 勝村政信
シネマスコープ カラー 130分
転勤により全国を転々とした久利生公平検事は、6年ぶりに東京地検城西支部に帰ってきた。その頃、同僚の芝山貢検事は起訴した傷害致死事件を担当していたが、自身の離婚調停で冷静な判断が出来なくなり、久利生が代わりに担当することになった。梅林圭介は、肩がぶつかった弾みで落としたタバコを里山裕一郎が踏みつけたことで口論になり、右手で顔を殴ったあと腹部に蹴りを入れた。よろけた里山は縁石に後頭部を打ち付け、それが致命傷となって死亡したのだ。里山は婚約者の松本めぐみと会う約束をしていたが、その途中で事件に巻き込まれた。詳しい事情を聞くためにめぐみのもとを訪れた久利生と雨宮舞子検察事務官は、梅林が過失を全面的に認めているから安心して欲しいと伝えた。初公判が始まり、久利生が控訴事実を読み上げると桂山薫裁判官は間違いないかと梅林に尋ねた。すると彼は「間違っています。僕は何もやっていません」と答えた。そして彼の弁護を担当する蒲生一臣も無罪を主張した。元検事の蒲生は刑事事件の無罪獲得数日本一を誇っていた。
事件の第一通報者である柏木節子は、午後9時頃に近所の住民から火事が出たという知らせを受けて現場に出掛け、サラリーマン風の男と金髪の若い男が口論をしているところを目撃したと裁判で証言した。金髪の男は背広の男に暴行を働くと車に飛び乗り、ものすごい勢いでUターンして逃げて行ったというのだ。梅林の髪の色があの男と同じだと節子は言ったが、蒲生は街灯と同じ低圧ナトリウムライトを法廷に持ち込んで実験し、証言に信憑性がないことを証明した。そして事件当日、被告が現場である三軒茶屋ではなく赤坂で警備のアルバイトをしていたというアリバイを披露した。久利生は取調べで梅林が話したことを公開した。午後8時半頃、携帯電話を自宅に忘れてきたことに気付いた梅林は職場を抜け出し、その途中で車を停めて自動販売機でタバコを買おうとしたところで口論になった、というものだった。静かに聞いていた蒲生は、その供述は強要されたものだと言った。当時、取調べを担当していたのは芝山だった。
事件現場の公園に現れた久利生は、調書を持って来た舞子とともに調査を始めた。犯行時間に急発進する大型の車が目撃されていたが、強引に運転したことで出来たと思われる傷が縁石についていたことから、その車を見つけることが出来れば梅林を有罪にする証拠が増えるのだ。だが梅林は翌日に車を処分したと証言していた。そこで二人は自動車解体工場を訪れ、押し潰されたスクラップの中から事件の車を探し出そうとした。その様子を遠くから伺っていたのは東京地検特捜部の東山克彦検事だった。東山の上司である黛雄作検事は、花岡が建設業者から一億円の賄賂を貰ったという疑惑を追っていた。現金の授受があったのは神楽坂の料亭だったが、その夜は赤坂の歯科医院で歯の治療を受けていたと花岡は証言し、院長も彼のアリバイを証言した。そして花岡を見たという人物がもう一人いた。それはその医院が入るビルの警備員・梅林圭介だった。9月10日の午後9時頃に赤坂で花岡を見た人物が同時刻に8キロ離れた三軒茶屋へ移動することは不可能だった。花岡の秘書・大藪正博はアリバイ工作のために梅林を引き入れたが、彼の事件が明るみになったことで真っ青になった。そこで白羽の矢が立ったのが蒲生だった。蒲生は法務大臣に圧力を掛けて指揮権を発動し特捜部による捜査を打ち切らせることに成功したが、疑惑とは関係ない事件を止めることは出来なかった。久利生を特捜部の会議室に呼び出した黛は「何が何でも梅林を有罪にしろ」と言った。
屋台的映画館
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