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紅閨夢

  • posted at:2015-11-19
  • written by:砂月(すなつき)
こうけいむ
第三プロダクション
配給:松竹
製作年:1964年
公開日:1964年8月12日
監督:武智鉄二
企画:武智鉄二
製作:長島豊次郎 池俊行
脚本:武智鉄二
撮影:稲葉直
照明:大住慶次郎
美術:平高主計
作曲:芝祐久
挿入曲:宅孝二 豊中駿
編集:金子半三郎
化粧:大橋太郎
結髪:宇佐美豊次 大橋貞子
記録:前田有行
効果:栗原嘉男
助監督:小川益生
技術監督:芥川和敏
振付:川口秀子
美術参與:今井直次
スチール:武智俊郎
進行:石井重三
録音:アオイ・スタヂオ
現像:東京現像所
衣裳提供:銀座 世喜祢
出演:柳美那 葵千代 茂山千之丞 後藤陽吉 奈良真養
シネマスコープ カラー 74分

暑さがぶり返した八月八日、持病の高血圧が快方に向かった小説家の作家民野は妻政子と妻の妹珠子を連れて熱海から上京した。その主な目的は京都と熱海の家、東京の親戚とにバラバラに保管していた娘の悦子の結婚衣裳や箪笥などを取りまとめて委託した京橋倉庫に運び込むことだった。政子たちが以前からストリップショウを見たいが女だけでは入りにくいから一度連れて行って欲しいと言っていたため、その日の午後に日劇小劇場ミュウジックホールへ行くことにした。一番後列の一番目につかない指定席に座った民野たちは第一景のマンボくらべから第二十景のグランフィナーレまで数々の女の姿態が舞う2時間たっぷりのショウを観賞したが特に印象に残らなかった。それだけに第十六景の晶子抄という演目に出演した胸部と臀部と脚部の発達した晶子という踊子が気に入った。

ストリップ観賞後、三人は中華第一楼で油っこい料理をつついた。レッドビーツを箸でつまみ上げた民野はふとあることを思い出し口にした。それはレッドビーツを食べ過ぎると便に混じって赤い色が出るという話だった。この間から便通の度に水洗便所の水が真赤に染まるので胃潰瘍ではないかと疑い大阪大学の布施先生に相談したところ、胃潰瘍の血便であれば黒色をしていると言われた。そこで排泄物から実に美しい紅色の線がにじみ出て周囲の水がまるで過酸化マンガン水に染まると民野が説明すると、先生はおそらく食べ物のせいだと言った。それでいろいろ考えサラダの野菜が原因だと気がついたのだった。政子は話を止めさせようとするが、それでも続けようとするため珠子が気を遣って姉が見たという映画の感想を聞いた。それは「浴槽の魔女」という谷崎潤一郎の原作の映画で、主演の柳美那が豊満な裸体を見せるという話題の映画だった。ストーリーはサスペンス仕立てで、結末が雑誌などに掲載されないこともヒットの要因だった。食事が終わると民野は二人を演舞場に行かせ、自分は映画館に向かった。

屋台的映画館
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五星戦隊ダイレンジャー

  • posted at:2015-06-16
  • written by:砂月(すなつき)
ごせいせんたいだいれんじゃー
東映
配給:東映
製作年:1993年
公開日:1993年4月17日 併映「仮面ライダーZO」「特捜ロボ ジャンパーソン」
監督:東條昭平
製作:渡邊亮徳
企画:吉川進
プロデューサー:鈴木武幸 白倉伸一郎
原作:八手三郎
脚本:杉村升
音楽:川村栄二
主題歌:「五星戦隊ダイレンジャー」NEW JACK拓郎
撮影:いのくままさお
照明:斎藤久
美術:山下宏
キャラクターデザイン:篠原保 マイケル原腸
造型:前沢範
録音:石川孝
編集:山口一喜
記録:高山秀子
選曲:宮葉勝行
効果:大泉音映
イラスト:野口竜
操演:船越幹雄
美粧:サン・メイク
衣裳:東京衣裳新社
装飾:装美社
装置:東映美術センター 紀和美建
計測:黒須健雄
助監督:渡辺勝也
進行主任:後藤田伸幸
制作デスク:岩永恭一郎
制作担当:藤田佳紀
アクション監督:竹田道弘
企画協力:企画者104
造型:レインボー造型企画
視覚効果:映画工房
現像:東映化学
カースタント:タケシレーシング
オートバイ協力:スズキ株式会社
撮影協力:行川アイランド パシフィコ横浜
ビデオ合成:東通ecgシステム 鈴木康夫 佐藤裕宏 佐野恵一 逸見淳
特撮監督:佛田洋
特殊撮影・操演:(株)特撮研究所 鈴木昶 尾上克郎
特殊撮影・撮影:(株)特撮研究所 高橋政千
特殊撮影・照明:(株)特撮研究所 林方谷
特殊撮影・美術:(株)特撮研究所 原田洋
製作協力:東映テレビプロダクション
宣伝協力:テレビ朝日
出演:和田佳市 能見達也 羽村英 土屋圭輔 高橋夏樹
アメリカンビスタ カラー 24分

小学校の下校の時間に現れたゴーマ族のトランプ公爵は帰宅する子供たちの前でカードマジックを披露して興味を引いた。近づいてきた3人の小学生がシルクハットの中をのぞき込むと突然トランプが飛び出し、驚いた彼らはひっくり返って気を失った。3人の額にはそれぞれのカードが貼りつき、トランプ公爵がそれを剥すとカードと同じマークと数字が刻まれた。そして不思議な力に操られた子供たちがビルの一室に集まるとトランプ公爵は彼らを使って神経衰弱を始めた。そこに現れたのは兄・周一の様子がおかしいことに気づいた妹のまどかと、一緒にその後をつけてビルに辿りついた大五、将児、知だった。3人はシシレンジャー、テンマレンジャー、キリンレンジャーに変身すると戦いの場を外へ移すが、トランプ妖力によって行川アイランドに飛ばされた。何でも切り裂くカード手裏剣に手こずっているとゴーマ3幹部のシャダム中佐、ザイドス少佐、ガラ中佐が現れさっさと始末しろと命じた。するとトランプ公爵は投げたシルクハットに大五たちを閉じ込め大きなカードで起こした風で吹き飛ばした。

大五たちの行方を捜していた亮とリンは人間トランプと化した周一が子供たちからいじめられているところに出くわした。周一を助け出したところまでは良かったが、今度は本当のカードになってしまい風に飛ばされた。その風は同じようにカードになった他の子供たちも吹き飛ばした。一方、大五たちのシルクハットは通行量の多い道路に飛ばされ、電車の線路に飛ばされ、ビル風に巻き上げられると今度は鷹の襲撃に遭った。シルクハットから振り落とされた3人だったが、彼らを救ったのはリュウレンジャーが操る気伝獣・龍星王だった。

トランプ公爵は風に舞う人間トランプを一枚残らず回収した。居場所を突き止めた亮とリンはリュウレンジャーとホウオウレンジャーに変身しようとするが、トランプ公爵はそのカードを火にかざして止めろと脅した。彼の狙いは最初から子供たちを殺すことだった。すると上空に龍星王が現れ、放った火炎でトランプ公爵は人間トランプとともに飛ばされた。

屋台的映画館

高速戦隊ターボレンジャー

  • posted at:2015-05-27
  • written by:砂月(すなつき)
こうそくせんたいたーぼれんじゃー
東映
配給:東映
製作年:1989年
公開日:1989年3月18日 併映「聖闘士星矢 最終聖戦の戦士たち」「おそ松くん」「ひみつのアッコちゃん」
監督:長石多可男
製作:渡邊亮徳
プロデューサー:鈴木武幸
原作:八手三郎
脚本:曽田博久
音楽:吉田明彦
主題歌:「高速戦隊ターボレンジャー」佐藤健太
・・・:「ジグザク青春ロード」佐藤健太
撮影:いのくままさお
照明:斉藤久
美術:山下宏
キャラクターデザイン:篠原保
造型:前澤範
録音:石川孝
効果:大泉音映
選曲:村田好次
編集:成島一城
製作担当:山本康郎
進行主任:室橋忠
計測:黒須健雄
記録:石川和枝
助監督:武田秀雄
製作デスク:岩永恭一郎
アクション監督:竹田道弘
装置:東映美術センター
操演:船越幹雄
美粧:サン・メイク
衣裳:東京衣裳
装飾:装美社
企画協力:企画者104
キャラクター制作:レインボー造型企画
合成:チャンネル16
現像:東映化学
車輌協力:マツダ
オートバイ協力:スズキ自動車
ビデオ合成:東通ecgシステム 前岡良徹 近藤弘志 柳田正憲 鈴木康夫
特撮監督:矢島信男
特殊撮影・操演:(株)特撮研究所 鈴木昶 尾上克郎
特殊撮影・美術:(株)特撮研究所 佛田洋
特殊撮影・撮影:(株)特撮研究所 高橋政千
特殊撮影・照明:(株)特撮研究所 加藤純弘
出演:佐藤健太 我那覇文章 朝倉圭矢 片桐順一郎 木之原賀子
アメリカンビスタ カラー 25分

今から2万年前、人類は聖獣ラキア、妖精たちと力を合わせて悪の妖魔軍団・暴魔百族を地中深くに封じ込め封印した。だが文明の進化とともに人々が妖精の存在を信じなくなったことで封印は力を弱め、暴魔大帝ラゴーン率いる暴魔百族が復活した。この世にたった一人生き残った妖精・シーロンは人々に呼び掛けたが、その声を聞き取ることが出来たのは都立武蔵野学園高校三年A組の炎力、山形大地、浜洋平、日野俊介、森川はるなの5人だけだった。妖精と交流し暴魔百族の復活に備えていた科学者の太宰博士は5人にターボレンジャーとして戦う力を与えた。

学園でのマラソン大会の日、シーロンの悲痛な叫び声を聞いた力たちは彼女がいる裏山に駆けつけた。とても邪悪な妖気を感じ何か恐ろしいことが起きそうだという訴えを聞き不安を覚えた5人はシーロンが示す場所へ向かった。そこではジャシンボーマJr.が何らかの儀式を行っており、ターボレンジャーはそれが原因だと考え阻止しようとした。ところが彼らの前に現れたのはJr.の父・ジャシンボーマを封じ込めた神聖封印の一つだった。Jr.がそれを破壊すると、この成果を誰よりも喜んだのはラゴーンだった。ジャシンボーマの封印が解ければ地獄の炎で暴魔城で包み、その力を使って地上に生きる者全てを焼き尽くす計画だからだ。Jr.はすぐさま二つ目の神聖封印の復活に向かった。

太宰のもとに集合した5人は、不死身のジャシンボーマを封印するには妖精の命が必要であることを知った。2万年前に封印が成功した際には妖精フローラが犠牲になったのだ。妖精が灼熱の炎で焼かれると命のオーラが発生するが、それでしかジャシンボーマを封印することが出来ないのだ。封印が解ければシーロンの性格上、自らの命を犠牲にしてジャシンボーマを封じ込めようとするだろう。そうならないために力たちは復活の阻止を誓った。

屋台的映画館

恋する歯車

  • posted at:2015-03-08
  • written by:砂月(すなつき)
こいするはぐるま
「恋する歯車」製作委員会(東映=東映ビデオ=木下の賃貸=東映エージェンシー)
配給:東映
製作年:2013年
公開日:2013年2月9日
監督:中西健二
製作:鈴木武幸 間宮登良松 木下直哉 松田英史
企画:白倉伸一郎 加藤和夫
プロデューサー:大森敬仁 菅谷英智
キャスティングプロデューサー:福岡康裕
脚本:池上純哉
音楽:海田庄吾
撮影:小林元
照明:堀直之
美術:室岡秀信
装飾:湯澤幸雄
録音:松本昇和
整音:小林喬
編集:大畑英亮
音響効果:大河原将
ラインプロデューサー:榊田茂樹
アシスタントプロデューサー:沖拓史
助監督:大野伸介
音楽プロデューサー:木谷侑紀
主題歌:「Round and  Round」fumika
製作プロダクション:東映東京撮影所
製作統括:木次谷良助
出演:小澤亮太 黒川智花 池田純矢 清水一希 浜田学
アメリカンビスタ カラー 106分

高岡祐市は両親を交通事故で失いひとりぼっちになった。それ以来、寂しさを紛らわすために酒を浴びるように飲むようになった。ある夜、酔っ払って路地裏でケンカしていたところを警官に保護された。その警官は祐市の父親のかつての部下であり、放っておけないと病院に連れて行こうとしたのだが、我に返った祐市は父親の顔に泥を塗る訳には行かないと言ってそれを断った。これまでのことを思い出しながら帰宅していると目の前を女性が横切り、トラックが走ってくるのにも構わず道路の真ん中で立ち止まった。驚いた祐市は身を挺して彼女を守るが、それがリサとの最初の出会いだった。自殺しようとした理由を明かさない彼女に自分の境遇を重ね合わせた祐市はとても気になった。

父親の部下だった警官、そしてリサと出会ったことで気持ちが吹っ切れた祐市は久しぶりに大学に通うことにした。弁護士を目指す彼には司法試験が間近に迫っていたが、リサはいつの間にか彼の心の拠り所となっていた。彼女には不思議な魅力があった。例えば自動販売機の釣り銭受取口に500円玉を入れておけば、知らずに買った人のお釣りが増えていてその人はラッキーだと思う。そんなちょっとしたきっかけで人の人生が変わったらおもしろいなと。デートを重ねて行くうちに祐市は彼女に惹かれていくが、何故か自分のことだけは頑なに話そうとしなかった。

心細い祐市にとって頼りにしていたのが父親の後輩の曽根刑事だった。彼は四十九日法要の準備など何から何まで世話を焼いた。祐市は事故発生状況報告書をもらってきたが、そこには気になることが書かれていた。ブレーキを踏んだ形跡はなく70~75キロの速度でカーブに突っ込んだというが、居眠り運転にしてはスピードが出過ぎているからだ。曽根に相談すると交通課に探りを入れると約束した。一方、自分が納得するまで調査を行うことに決めた祐市はクラスメイトで親友の甘木健太を連れて事故現場に向かった。

屋台的映画館

拳銃は俺のパスポート

  • posted at:2014-11-17
  • written by:砂月(すなつき)
こるとはおれのぱすぽーと
日活
配給:日活
製作年:1967年
公開日:1967年2月4日 併映「新男の紋章 若親分誕生」
監督:野村孝
企画:柳川武夫
原作:藤原審爾
脚本:山田信夫 永原秀一
撮影:峰重義
照明:安藤真之助
録音:中村敏夫
美術:松井敏行
助監督:桑山朝夫
特殊撮影:日活特殊撮影部
編集:鈴木晄
製作担当者:牛山正夫
音楽:伊部晴美
挿入歌:「逢いたいぜ」ジェリー藤尾
出演:宍戸錠 小林千登勢 ジェリー藤尾 深江章喜 山田禅二
シネマスコープ モノクロ 84分

大田原組は外国の企業と提携して事業を行うことになっていたが、関西に拠点を構える島津組がそこに入り込み、計画を横取りをした。その件で島津が日本を離れることから、大田原組は旅立つ前に彼を暗殺することにした。案内役の金子は、尾行する車から島津と用心棒の船木の顔を狙撃手・上村周治に覚えさせ、毎朝決まった時間に屋敷を出て銀座にある事務所に出掛けることを説明した。島津は几帳面な性格からよほどのことがない限りスケジュールを変更することがなかった。そして車に張った防弾ガラス同様、事務所が入るビルにも防弾ガラスが張られていた。翌日の午後二時半に渡航手続きが終了、三時からは茶室で大田原と最後の会談が行われることになっていた。出発は翌々日。それまでは屋敷で静養することになっていた。金子は上村の弟分である塩崎駿の分も含めたパスポートと航空券、そして報酬の半金を手渡し、残りは仕事を確認してからだと言った。すると上村はあんたたちにわかりやすいやり方でやるさと答えた。

上村は自らの足で仕事の場所を探し、会談が行われる茶室が丸見えになるマンションを見つけた。部屋を見せて欲しいと管理人に頼むと、好都合にも四階の正面の部屋が空いていた。気に入ったと手付金を渡すと、もう少し中を見たいと言って管理人を追い出し鍵を掛けた。そして足音が消えるのを確認してから素早くバッグからパーツを取り出しライフルを組み立て始めた。完成すると窓を開け、タバコに火をつけた。一服するとそれを外に突き出し風向きを確認した。バッグを窓際において椅子代わりにすると島津が現れるのを待った。腕時計の針が三時を差すと大田原の次に島津が現れた。島津が大田原から勧められた茶を飲もうとしたそのときを狙い、上村は彼の胸に三発の銃弾を撃ち込んだ。そして慌てて駆け寄る船木も一撃で仕留めた。標的が動かないことを確認すると窓を閉め床に散らばった薬莢を拾い集めた。マンションの外では塩崎が車で待っていた。彼らが向かったのは馴染みのスクラップ工場だった。工員に渡したバッグは廃車の中に放り込まれ、車体とともに潰された。

二人を乗せた車が空港に向かっていると、車内に装備していた無線が鳴った。それは激怒した金子だった。上村がわかりやすい方法で仕事をしたことで、大田原が警察から事情聴取を受けることになったからだ。一刻も早く姿を消せと促された上村は、ドライブバンクで残りの半金を受け取ると空港に急いだ。到着しロビーに急ごうとしたそのとき、再び金子からの無線が鳴った。島津組が空港で待ち構えているというのだ。だが上村と塩崎は忠告を無視した。

屋台的映画館

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