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キューポラのある街

  • posted at:2011-09-22
  • written by:砂月(すなつき)
きゅーぽらのあるまち
日活
配給:日活
製作年:1962年
公開日:1962年4月8日 併映「青年の椅子」
監督:浦山桐郎
原作:早船ちよ
脚本:今村昌平 浦山桐郎
企画:大塚和
撮影:姫田真佐久
音楽:黛敏郎
美術:中村公彦
録音:古山恒夫
照明:岩木保夫
編集:丹治睦夫
特殊技術:金田啓治
助監督:大木崇史
製作主任:山野井正則
出演:吉永小百合 浜田光夫 東野英治郎 市川好郎 鈴木光子 
シネマスコープ モノクロ 100分

埼玉県川口市には500を数える鋳物工場やキューポラと呼ばれる鉄の溶解炉の煙突が並び立ち、江戸の昔から鋳物職人の町として息づいている。その中の一零細企業で騒動が持ち上がっていた。松永鋳工は親方による放漫経営で会社が立ち行かなくなり、会社を丸三鉄工所に売り渡すことになった。その結果、不必要だと判断された三人の従業員が解雇されることになった。三人のうちの一人、石黒辰五郎の解雇理由は「体を壊した半端職人だから」だった。その話を聞いた塚本克巳は親方に猛烈な抗議をした。そして辰五郎の不自由になった足は整備不良のクレーンを使用したことで起こったのだから会社の責任だと指摘した。ところがそこへ割って入った辰五郎は、長年世話になった親方をかばった。そしてお前たちの気持ちはありがたいと言って話を丸く収めようとした。この好景気に路頭に迷うはずがないと明るく振舞っていたため、克巳たちは引き下がるしかなかった。その夜、辰五郎の妻・トミは自宅近くの病院で男児を出産した。にも関わらず辰五郎は酒を飲み歩いて病院へは顔も出さなかった。トミに付き添っていた長女・ジュンは見舞いに来た克巳に抱きついて泣いた。石黒家の家計はとても苦しかった。中学3年生のジュンは高校への進学を考えていたが、母親からはいい返事を貰っていなかった。そこで同級生のヨシエにパチンコ屋でアルバイトをしたいと相談を持ちかけた。

ジュンにはタカユキとテツハルの二人の弟がいた。タカユキは鳩の雛を育てて売り、小銭を稼いではテツハルやヨシエの弟・サンキチを子分に従えて遊び回っていた。ある日、洗濯物のズボンに入っていた150円の内訳を明確に答えられなかったタカユキは、両親に怒られ家出してしまった。親方の息子=ノッポの話からタカユキが嘘を言っていないことがわかり、トミはうなだれていた。弟の行き場所に心当たりがあるジュンはヨシエの家へ行ってくると母親に告げると、その話を聞いた辰五郎が怒鳴った。「野郎、朝鮮の子と付き合ってんのか。このろくでなし」。その言葉を聞いて頭にきたジュンは、頭から思い込んで変えようとしないのが一番いけないと説教した。そこへやってきた克巳は、従業員からの餞別と、丸三の労働組合の委員長と掛け合って労災や退職金について問題にしてもいいという話を持ってきた。ところが職人気質の辰五郎は、組合が嫌いだという理由で断わった。

ジュンに見つかって家に連れ戻されたタカユキに不幸が待っていた。大切に育てていた鳩の雛が猫に襲われたのだ。タカユキはすでに手付金を受け取っていたため、ノッポの命令で泥棒の片棒をかつぐしかなかった。ところがジュンには全てお見通しで、廃材置き場から出てきたノッポを問い詰めると彼の後ろにはアニキがいることがわかった。ジュンはそのアニキと直接話をつけることにした。

屋台的映画館
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恐喝こそわが人生

  • posted at:2010-07-07
  • written by:砂月(すなつき)
きょうかつこそわがじんせい
松竹(大船撮影所)
配給:松竹
製作年:1968年
公開日:1968年10月26日 併映「白昼堂々」
監督:深作欣二
製作:織田明 脇田茂
企画:三木治
原作:藤原審爾
脚本:神波史男 長田紀生 松田寛夫
撮影:丸山恵司
美術:佐藤公信
音楽:鏑木創
照明:石渡健蔵
録音:小尾幸魚
調音佐藤広文
監督助手:山田良美
装置:川添善治
進行:宗本弘美
現像:東京現像所
製作主任:峰順一
出演:松方弘樹 佐藤友美 室田日出男 城アキラ 浜田寅彦
アメリカンビスタ カラー 89分

高度経済成長の世の中、外っ面がきれいになればなるほどどす黒い中身の人間が増えている。そんなときこそうまくいく商売があった。村木駿に転機が訪れたのは、彼がバー・アモーレのボーイとして働いていたあの日だった。昼間、マミと別れてムシャクシャしていた上に店がとても忙しかったことから、仕事が面倒になった彼は同僚に用事を押し付けて休憩室でさぼっていたのだが、そこでマネージャー川辺と三河屋の闇酒取引の話を聞いてしまった。川辺は金を差し出したが、村木は聞いたものを喋らないとは限らないと思わず口走ってしまったのだ。その筋の人たちに袋叩きにされ、重傷を負った村木の姿を見て憤慨した仲間たち(元ヤクザの関、元ボクサーの零戦、元フーテンのお時)は、何もかもぶちまけると言って酒屋に乗り込んだのだ。10万円をせしめた彼らは上機嫌で遊び回った。

人の弱みに付け込めばいくらでも金になることに気付いた村木たちはゆすり屋を稼業として生きていくことにした。彼らの次なるターゲットは会員制の売春クラブだった。関モータースの会長として関を潜入させると案の定、後日記録されたフィルムがアジトに送られて来た。待ち合わせ場所の現れた男をひっ捕まえた村木たちは証拠のフィルムを持ってクラブに乗り込んで行った。会長の谷田をアジトの倉庫へ連れて行ってヤツをバラすという芝居を打つと、何も知らない谷田は殺さないでくれと震えながら土下座した。村木は、釈放する条件としてクラブにあるフィルムを全てくれと言った。関はフィルムを焼き増しして何度も強請れば儲かると考えていたが、村木は違った。一、二度は通用するだろうが、それ以降になると恥も外聞も捨てた連中が警察に駆け込む可能性があるからだ。それよりはあっさりネガを売りつけた方が安全だし、100万円は吹っ掛けられると村木が提案すると、一同も同意した。

谷田から押収したフィルムの中には人気女優の水原夏子も含まれていた。夏子を手に入れた村木は別荘で二人の時間を過ごしていたが、嵐の夜そこへお時が現れた。零戦の父親の死体が横浜の岸壁に浮かんだというのだ。村木は車を飛ばしたが、お時は何度も電話をしたのに出なかったことを怒っていた。順調な人生を送る中で、村木はお時の気持ちをすっかり忘れていた。零戦は麻薬の売人と付き合い始めた父親を説得し足を洗わせようとしたがダメだった。証拠はなかったが、奴らが殺したに違いない。零戦は悔しさのあまり涙を流した。その話を聞いた村木と仲間たちは、麻薬組織のトップである永見沢に標的を絞った。

屋台的映画館

恐怖のカービン銃

  • posted at:2010-04-16
  • written by:砂月(すなつき)
きょうふのかーびんじゅう
蟻プロダクション
配給:新東宝
製作年:1954年
公開日:1954年8月3日 併映「娘ごころは恥づかしうれし」
監督:田口哲 浅野辰雄
脚本:浅野辰雄
音楽:伊藤宣二
撮影:井上莞
照明:沼倉良夫
美術:吉山雅治
録音:井上俊彦
編集:西條賢一
監督補佐:島和彦
進行担当:小林文子
出演:天知茂 三原葉子 村山京司 加藤章 三砂亘
スタンダード モノクロ 46分

昭和29年の梅雨は長かった。一説によるとビキニの灰が日本の上空を去らないからだという。国際的な不安が梅雨空となって被さっているその下では、連日血生臭い殺人や一家心中が続出した。ある日、白昼の日比谷の交差点で事件が発生した。カービン銃を持ったギャングが保安庁技術研究所の経理課長夫妻を四日三晩監禁して千数百万円にのぼる小切手、支払通知書などを奪ったが、夫の佐多は犯人の隙を見て逃亡、交差点を横切って向かいの交番へ駆け込んだのだった。佐多を追い掛けていたギャングたちは途中で追跡を止め、車で逃走した。

日本に氾濫する自動車。その裏には無数の自動車ブローカーが存在した。かつて自動車ブローカーはドル箱の商売だったが、好調だった自動車販売業界に陰りが見え始め、やがて下火となった。そこで彼らは盗品に色を塗り替えたり、中古のエンジンを載せた車を新品に見せかけて販売するなど悪質な手口で金をせしめた。しかし不景気によって車を手放すものは増えても買おうとするものは次第にいなくなり、彼らは別の荒稼ぎを考えなくてはならなくなった。それはブローカーの一人でカービン銃ギャングの太津健一も同じだった。太津の犯罪計画の参謀役は獄中で知り合った円山で、同志を募ると同じブローカー仲間の山元と鷹田が応じた。太津たちが白羽の矢を立てたのは、保安庁技術研究所の経理係長・佐多だった。三日前、佐多が家を欲しがっていることを知った太津は自分の兄の家を見せて90万円を騙し取ろうとしたが、佐多には手持ちの資金がなく作戦は失敗に終わった。だがその間の経緯で大金のにおいを感じ取った太津は、佐多をしつこく付け狙った。

太津は上京すると保安隊に入ったが、生まれつきの見栄っ張りだった彼は元主計少尉と偽っていたことがばれクビになった。だが彼は保安隊を相手に一儲けしようと出入りを止めず、そのときのどさくさでカービン銃を手に入れた。ギャングたちは親戚を見舞って病院から出て来た佐多夫妻を拉致した。彼らは佐多の家に上がり込むと妻を後ろ手に縛って押入れに押し込んだ。そして佐多に銃を突きつけ、保安庁の金庫を職員の出勤前に開させようと脅した。

屋台的映画館

CAT’S EYE

  • posted at:2009-11-11
  • written by:砂月(すなつき)
きゃっつあい
フジテレビジョン
配給:東宝
製作年:1997年
公開日:1997年8月30日 併映「シャ乱Qの演歌の花道」
監督:林海象
エクゼクティブプロデューサー:松下千秋 佐藤信彦
プロデューサー:宅間秋史 臼井裕詞 古賀俊輔 和田倉和利
原作:北条司
脚本:林海象 土屋斗紀雄
企画:北林由孝 久板順一朗 周防郁雄
撮影監督:長田勇市
音楽:めいなCo.
主題歌:「CAT’S EYE -2000-」杏里
美術監督:木村威夫
衣装デザイン:伊藤佐智子
録音:浦田和治
特殊メイク:原口智生
照明:豊見山明長
スクリプター:内田絢子
編集:冨田伸子
助監督:大原盛雄
俳優担当:鈴木康敬
製作担当:森賢正
企画協力:バーニングプロダクション
製作協力:パラダイスピクチャーズ
出演:内田有紀 稲森いずみ 藤原紀香 佐野史郎 寺尾聰
アメリカンビスタ カラー 92分

近代美術の巨匠展が開催されている横浜美術館にキャッツ・アイと名乗る三人組の女怪盗団からの犯行予告状が届いた。「今夜0時 6枚目のクロダコレクションをGET!!」と書かれた金属のプレートは、警察の厳重な警戒態勢を嘲笑うかのように黒田画伯の作品を飾る額の上に刺さっていた。午前0時、キャッツ・アイは予告どおりに現れた。神奈川県警察港町署捜査一課主任・内海俊夫刑事はキャッツ・アイの巧妙なトリックを見破ったが、華麗な連係プレイに翻弄され、またしても取り逃がしてしまった。翌日、柴田刑事課長に怒鳴られた俊夫は、気分転換をしに馴染みの喫茶店「CAT’S EYE」で時間を潰した。この喫茶店は、来生泪、瞳、愛の三姉妹が経営していた。瞳は注文のメロンソーダを女性客に手渡そうとしたが、客は手を滑らせて落としてしまった。ところが瞳は反射的に手を出し、こぼさずにそれを受け止めた。女性客は「すごい反射神経ね。まるで猫みたい」と言った。

港町署へやってきた警視庁国際警察の浅谷光子は、キャッツ・アイの正体を教える条件として捜査を中止するように俊夫に求めた。光子が追う国際的な犯罪組織・紅龍団を逮捕するにはキャッツ・アイを利用する以外に手はないと考えていたのだ。ところが俊夫は、答えは自分で探すと言ってその提案を拒んだ。三人は喫茶店の下に設けられた地下室で打ち合わせをした。黒田画伯の自画像が資産家の梅原邸にあることがわかったのだ。コレクションルームはそれ自体が金庫になっていたため、容易に盗み出すことは考えられなかった。その夜、予告状を受け取った梅原は、警察の警備など信じられないと言って絵を抱えたまま金庫の中に閉じこもってしまった。午前0時、泪が警備を撹乱させ、瞳と愛がコレクションルームの中に入ったとき、梅原は何者かによって殺害されていた。瞳は罠だと悟り、愛に計画を中止するように言ったが、愛は自画像を持ち出そうとした。そのとき紅龍団の殺し屋・黒旗が現れ、二人は命を狙われた。愛たちが万策尽きたとき、銃で二人を救ったのは光子だった。

屋台的映画館

逆噴射家族

  • posted at:2009-08-27
  • written by:砂月(すなつき)
ぎゃくふんしゃかぞく
ディレクターズ・カンパニー=国際放映=ATG
配給:ATG
製作年:1984年
公開日:1984年6月23日
監督:石井聰亙
製作:長谷川和彦 山根豊次 佐々木史朗
企画:多賀祥介 宮坂進
プロデューサー:高橋伴明
原案:小林よしのり
脚本:小林よしのり 神波史男 石井聰亙
音楽:1984
宣伝歌:「逆噴射・家族借景」ひとし&カツヤ
撮影:田村正毅
美術:細石照美
宣伝美術:湯村輝彦
照明:佐藤譲
録音:福田伸
効果:福島音響
編集:菊池純一
特殊視覚効果:伊藤高志
記録:吉田純子
助監督:米原秀範
製作担当:大里俊博
出演:小林克也 倍賞美津子 有薗芳記 工藤夕貴 植木等
アメリカンビスタ カラー 106分

家族の幸せだけが生きがいである小林勝国は、郊外にある住宅地の一軒家を手に入れた。勝国には、大らかな性格の妻・冴子と東大入学をめざす浪人中の長男・正樹、そしてアイドル志望の娘・エリカがいるが、皆都会の空気に毒されていた。家族の健康を取り戻すためには非人間的な都会の団地生活から抜け出し、生活環境を変える必要があると考えていた。そしてついに20年間のローンでようやく小さな庭付き一戸建て住宅を手に入れたのだ。11月2日、引越しを終えた勝国の心は充実していた。翌朝、勝国はマイホームから手を振る妻を背にして会社に出掛けた。そしてそれを追い掛けて来る娘。何から何まで夢に描いていた光景だった。だが会社に近付くにつれ現実が押し寄せて来た。都会の喧騒、満員電車。へとへとになって帰って来た彼を迎えたのは我が家と温かい家族だった。その夜、庭から聞こえる声に気付いた勝国が外に出てみると、正樹が仔犬を連れ帰っていた。運命的な出会いだという犬麿という名の犬を抱きしめる正樹の姿に、お前が嫌だったら無理に大学なんて入らなくてもいいんだぞと勝国は優しく声を掛けた。すると正樹は、俺は無理なんかしてないし好きでやってるんだから心配するなよと言った。その言葉に感動した勝国は正樹から仔犬を受け取って抱きしめたが、自分の指に白いものがくっついていることに気付いた。それがシロアリであることがわかると、彼は床下に潜り込んで空気の色が変わるまで殺虫剤を散布したのだった。

家族が新しい生活に慣れてきた頃、父親の寿国がやってきた。家を褒められいい気持ちになった勝国だったが、翌日になって兄の家を追い出されたことを知ると事情は変わった。ご近所さんを招き入れて室内でゲートボール大会を開くなどやりたい放題で、当初は温かく迎えた家族も無遠慮で奔放に振舞う寿国に反感を覚えるようになった。今のうちに何とかしなければ、家族の病気が悪化してしまう。責任感の強い勝国は、家族の病気を治せるのは自分の愛情だけだと考えていた。一方、寿国も家族から疎外されていることに気付いており、日本一周でもして暮らそうと考えていた。庭にプレハブを建てようにもスペースに余裕がなく、犬小屋を潰せば正樹から恨みを買う。追い込まれた勝国の頭に一つのアイデアが生まれた。そうだ、地下室を掘ればいいんだ!。

屋台的映画館

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