あな
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1957年
公開日:1957年10月15日
監督:市川崑
製作:永田秀雅
脚本:久里子亭
企画:藤井浩明
撮影:小林節雄
音楽:芥川也寸志
Song:「DREAM」石原慎太郎
美術:下河原友雄
録音:渡辺利一
照明:米山勇
装置:高橋辰蔵
装飾:隠田茂治
小道具:神田一郎
背景:清水豊
園芸:高花重孝
移動効果:大久保松雄
工作:田村誠
電飾:奥田秀雄
音響効果:小倉信義
俳優事務:大堀善造
技髪:工藤貞夫
結髪:篠崎卯女賀
衣裳:原貞一
スチール:椎名勇
記録:大橋仁子
撮影助手:浅井宏彦
録音助手:峰尾猛
照明助手:千品正治
美術助手:井上章
進行係:大橋俊雄
編集:中静達治
助監督:井上芳夫
製作主任:熊田朝男
出演:京マチ子 菅原謙二 船越英二 川上康子 山村聡
スタンダード モノクロ 103分
文芸公論の美人記者・北長子は、鳥飼秋太巡査から聞き出した情報を基にして汚職警官の実態を記事にした。記事ではG警察のS警部となっていたものの、思い当たる節のある猿丸警部はカンカンだった。編集長室に乗り込んだ猿丸は名誉毀損で訴えてやると大声でまくし立て、大屋はその責任を十分に感じているとから記事を書いた者は昨日クビにしたと言った。
ジャーナリストとして最高の記事を書いたのに会社を辞めさせられた長子は、悲観して自宅で遺書を書いていた。彼女はいつも落ち込むと遺書を書くのだ。そこへやってきた友達の赤羽スガは、誰でも読みたくなるような記事を書けば、次の仕事はすぐに見つかると彼女を慰めた。そこでスガは、警察力の行き渡った小さな島国でありながら年間に30人余りの行方不明者が発生している日本の現状に目を付け、失踪事件のルポルタージュを書きそれを売り込むことを勧めた。そして事件のモデルは長子自身がやればいいと言った。
早速、二人は企画を週刊ニッポン社に持ち込んだが、社長兼編集長兼キャメラマン兼社員の甘粕左平は乗り気ではなかった。そこでスガはとっておきの企画を提案した。週刊ニッポンと長子が賭けをやるというのだ。長子が1ヶ月間失踪し、彼女が発見されれば発見者に賞金を。捕まらなければ賞金は彼女のものになり、同時にルポルタージュを雑誌に掲載するというものだった。感銘を受けた(儲かると踏んだ)甘粕は即答し、最新号に企画を載せることにした。
OKは出たものの、必要経費は自前で用意しなくてはならなかった。長子はスガの紹介で第億銀行の渋谷支店長・白州桂吉と会った。白州は長子が話す奇妙な企画を神妙な面持ちで聞いていたが、スガとの古くからの知り合いということもあり、彼女を信用して融資することになった。白州が担保がない長子に融資をしたのは徒ならぬ理由があった。白州は、部下の千木恋介、六井外次と共謀して、顧客の預金を横領する計画を立てていた。そして長子をその犯人に仕立てようと企んでいたのだ。そんなこととは知らない彼女は日本中を逃げ回った。
屋台的映画館
PR