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女教師 生徒の眼の前で

  • posted at:2013-09-28
  • written by:砂月(すなつき)
じょきょうしせいとのめのまえで
にっかつ
配給:にっかつ
製作年:1982年
公開日:1982年4月9日 併映「生録盗聴ビデオ」
監督:上恒保朗
プロデューサー:三浦朗
企画:奥村幸士
脚本:大工原正泰
撮影:野田悌男
照明:内田勝成
録音:木村瑛二
美術:中澤克巳
編集:山田真司
選曲:伊藤晴康
助監督:村上修
色彩計測:福沢正典
現像:東洋現像所
製作進行:三浦増博
出演:三東ルシア 岡里奈 嵯峨美京子 中根徹 堀広道
アメリカンビスタ カラー 69分

教師・令子の美貌は、彼女が勤める高校の中でトップクラスだった。それだけに男子生徒からは欲望の眼差しで見られることが多かった。ある日の放課後、顧問のテニス部の練習を終えた令子は職員用更衣室にあるシャワーで汗を流していたが、突然電気が消えた。不審に思い室内を確認していると、潜んでいた何者かが後ろからタオルを使って口をふさいだ。大声を出せない令子は壁に体を押し付けられ、抵抗出来ずにレイプされた。

途方に暮れる令子は、男が置き忘れて行ったタオルの中にジグソーパズルのピースがひとつついていることに気付いた。だが犯人に繋がる手掛かりはこれだけしかなかった。学校のジャージを着ていた相手の姿を目撃したものの、ストッキングをかぶっていたため誰の仕業かわからなかった。帰宅の準備を終えた令子が呆然としながら校舎を出ると、辺りはすでに暗くなっていた。そのとき一人の男子生徒が前を横切って行ったが、遠くて顔がよくわからなかった。目を凝らしていた彼女に後ろから声を掛けたのは教師の秋山だった。令子の大学時代からの友人で同僚の祥子は秋山の恋人で、その日は三人で食事することになっていた。だが令子の気持ちはそれどころではなく、急用が出来たと嘘をついて断わった。

翌日、令子は生徒の拓也たちが引っ込み思案の貴志をいじめている現場に出くわした。「鍛えている」、「遊び」などと言い訳をする拓也に、どんなことをしても許されるわけではないと叱った。そしてあなたのような人がテニス部のキャプテンを務めているのはおかしいと退部を言い渡したのだった。その噂は学校中に広まり、祥子はそのやり方を批判した。昨夜の約束のことを例に上げて何かあったのかと聞かれた令子は、ただ疲れていたとだけ答えた。その夜、令子は犯人の手掛かりを掴むために玩具屋へ行った。パズルのピースがどの商品に使われているかわかるかもしれないと考えたからだ。だがひとつのピースだけではどの商品のものか店主にもわからなかった。そこで店主は、パズルというのは一つだけ取っても何処の部分かわからないが、一つひとつ繋いで行けば全体の絵として納まるものだとアドバイスした。とりあえず購入したジグソーパズルを自宅で組み立てていると電話のベルが鳴った。電話は犯人からで、受話器から聞こえる声は篭っていたが明らかに若い男だった。拓也に違いない。令子はそう信じて疑わなかった。

屋台的映画館
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でんきくらげ

  • posted at:2013-09-21
  • written by:砂月(すなつき)
でんきくらげ
大映
配給:大映
製作年:1970年
公開日:1970年5月1日 併映「高校生番長」
監督:増村保造
企画:関幸輔
原作:遠山雅之
脚本:石松愛弘 増村保造
撮影:小林節雄
録音:須田武雄
照明:渡辺長治
美術:矢野友久
音楽:林光
編集:中静達治
助監督:石井岩太郎
製作主任:真鍋義彦
現像:東京現像所
出演:渥美マリ 川津祐介 西村晃 玉川良一 永井智雄
シネマスコープ カラー 92分

洋裁学校に通う19歳の由美は母・トミにとって大事な宝だった。由美を女手一つで育てあげたトミは、長年水商売に携わってきたことから男との縁が途切れたことがなかった。吉村もその一人で、居候の彼も今や家族同然の顔をして暮らしていた。吉村が部屋に来たときは、まだ由美は高校生だったが、時が経つにつれて彼女の体は円熟して行った。トミの体で満足出来なくなっていた吉村は、部屋でミシンがけをしていた由美にポーカーでもして息抜きしようと声を掛けた。そして彼女が気を許した隙を見計らって押し倒したのだった。その夜、酔って帰って来たトミに由美は別れて欲しいと切り出した。理由がわからないトミは笑い飛ばしたが、娘の様子がおかしいことに気付き、吉村を問い詰めた。すると大事に育て上げた娘が彼に汚されたことがわかり、トミは出て行けと暴力を振るったのだ。吉村は、お袋といたってろくなことはないから俺と来るんだと由美を連れ出そうとした。それを見たトミは逆上し、台所から持ってきた包丁で吉村を刺し殺したのだった。

拘留中にトミが世話になったのは、彼女が今働いているバー・タッチのマダムだった。警察への対処の仕方から保釈金に至るまでマダムは何かと世話を焼いたが、それは由美を自分の店で働かせるための根回しだった。魂胆を知ったトミは、人の弱みにつけ込むとはあきれたよと悪態をつきマダムを怒らせたため、これまでに掛かった金銭を早急に払わなくてはならなくなった。由美は堅い会社の事務員として働くと言って母を安心させたが、金のためにマダムの手伝いをすることにした。しばらく働くとサラリーマン風の客が由美を指名して通い続けた。そして1週間程経った頃、結婚の返事をして欲しいと迫ったのだ。由美は、そんなに私が好きなら栃木にいる母と会って欲しいといい、次の日曜日にドライブすることになった。ドライブ当日、男は由美がいうとおりに車を停めたが、そこはトミが勤める刑務所だった。真実を知ってうろたえる男はその場で返事をして欲しいと迫られた。だが何も言えなかった。刑務所に面会に来た由美を見たトミは、彼女が急にきれいになったことに驚いた。その理由がタッチで働いているからだと知ったトミは、マダムに口説き落とされて自分と同じ道を辿ろうとしている娘を案じて辞めさせようとした。だが由美は、裁判や弁護士に多額の費用が掛かり仕方なかったと弁解した。

由美の美貌に目をつけた地回りのやくざ・風間は、開店前の自分のスナックに連れ込み情婦にしようとした。だが母親の生き方を見て男のヒモなんてまっぴらだと考えていた由美は、隙を見て警察に通報した。風間は逮捕され由美は事なきを得たが、彼女に次なる災難が待ち構えていた。数日後、釈放された風間と舎弟の石川が由美の身柄についてマダムと交渉しに来たのだ。店の片隅から様子を見ていた男はカウンターに歩み寄ると、今日はこれで勘弁して欲しいと5万円を渡した。風間たちが満足して帰ると、男はあんな連中に毎晩来られたら客が寄り付かないだろうからあの娘を僕に任さないかとマダムに言った。自宅まで送ってくれた男に、由美はお礼として抱くんですかと聞いた。男は否定すると名刺を差し出し、うちの店で働かないかと言った。彼は銀座の高級クラブで働くマネージャーの野沢だった。銀座に憧れていた由美は働きますと即答した。

屋台的映画館

仔犬ダンの物語

  • posted at:2013-09-12
  • written by:砂月(すなつき)
こいぬだんのものがたり
「仔犬ダンの物語」「お菓子な大冒険!」製作委員会(東映=テレビ東京=テレビ東京ミュージック=エス・エス・エム=小学館=講談社=アップフロントエージェンシー)
配給:東映
製作年:2002年
公開日:2002年12月14日 併映「お菓子な大冒険!」
監督:澤井信一郎
製作:山崎直樹
企画:黒澤満 木綿克己 沼部俊夫 泉正隆 亀井修 坂井裕 瀬戸由紀男
プロデューサー:冨永理生子 遠藤幸子 荒井充興 両角誠 太田克己 入江祥雄 寺本保治 山本茂之
脚本:東多江子
音楽プロデューサー:つんく
音楽:川村栄二
音楽制作:北神行雄 佐藤尚 津島玄一 宮地修平
音楽制作協力:ローファーズハウス 東映音楽出版
主題歌:「がんばっちゃえ」モーニング娘。とハロー!プロジェクト・キッズ+後藤真希
主題歌:「HEY!未来」モーニング娘。
ラインプロデューサー:山本勉 齋藤勇司
撮影:北信康
照明:小野晃
美術:山崎秀満
録音:柴山申広
VE:小田切徹
編集:只野信也
スクリプター:竹田宏子
装飾:湯澤幸夫
助監督:隅田靖
製作担当:望月政雄
宣伝プロデューサー:杉田薫
製作協力:セントラル・アーツ 東映東京撮影所
出演:嗣永桃子 清水佐紀 安倍なつみ 保田圭 飯田圭織
ヨーロピアンビスタ カラー 70分

小学生の森下真生が学校から帰ると、母・和歌子から打ち合わせで遅くなるという内容の電話が掛かってきた。和歌子は観葉植物などを販売するアクアアンドグリーンの社長で、有機栽培によるこだわりが評価され、マスコミなどの注目されたことで仕事が忙しくなったのだ。その日は夕食後に家族会議が開かれることになっていた。父・祥隆の勤めていた会社が倒産し、森下家は社宅を出なければならなくなった。一刻も早く次の仕事を見つけたい祥隆は前部長の紹介で同じ建設業につくことが出来たが、その勤務先は富山だった。東京での勤務を希望していたが、経験と腕を買ってくれたその会社に決めたのだ。和歌子と話し合った結果、仕事を辞めることが出来ない彼女はマンションを借りて東京に残ることになり、その日の夕食で中学生の兄・和哉と真生をどちらが引き取るかを話し合うことになっていた。だが和歌子が遅くなることを知り、祥隆は先にそのことを子供たちに打ち明けたのだった。二人がショックを受けているところに帰って来た和歌子は、わかって欲しいと言った。それを聞いた真生は、どっちか選べなんて勝手に決めておいておかしいと反発した。

群馬に住む祖父・光造の家で暮らすことになった真生は、転校した学校ではわざとクラスメイトを遠ざけ素っ気ない態度を取った。ある日、コンビニに買い物に行った真生は、同じ学校の野村千香が牛乳を万引きする姿を目撃した。店を出た千香を説得して連れ戻した真生だったが、彼女はお金を持っていなかった。そこで自分の買い物と一緒に代金を支払ったが、万引きの原因が仔犬のためだったことがわかると興味を引かれた。前日、千香は下校時にみかん箱に入れられた仔犬を見つけたが、団地では犬を飼えないため置いて行かざるを得なかった。だがあの仔犬のことが気になってたまらず、日が暮れてから連れ帰ったのだ。口うるさいことで有名な団地の自治会長・古澤常男に見つからないように、千香は駐輪場の脇で誰にも邪魔されないように飼うことにし、「ダン」と名付けた。

真生は牛乳を飲み終えたダンの様子がおかしいことに気付いた。真っ直ぐ歩けないのだ。通り掛った中学生から目が見えないのではないかと言われショックを受けた千香は暗くなっても世話を続けた。翌日になるとダンが住民に見つかりそうになり、困った千香は荷物に見せかけて学校に連れてきたのだった。それを知った真生は学校の帰りに彼女を神社へ連れて行き、神様に願い事をした。『どうかダンに飼い主をお授けください』。二人だけで世話をすることはもう無理だと真生は諦めていたのだ。神様なら何とかしてくれる。そう信じて境内にダンを置いて帰った。だが仔犬のことが頭から離れず二人はまた神社に戻って行った。

真生は学校の帰りにダンと会うことを毎日楽しみにしていた。いつものように駐輪場の脇に立ち寄ると、紐が絡まって苦しそうにしていたため解き放ってあげた。そのときやってきたのは自治会長の古澤だった。保健所に電話をして処置するように言われ困った真生は、知り合いのコンビニ店員で古澤の娘の弥生に相談した。ダンには新しい飼い主を見つけてあげる方が幸せだと考えていた弥生は、千香の弟が通う幼稚園の先生・西田香と協力して里親さがしを始めた。

屋台的映画館

おしどり喧嘩笠

  • posted at:2013-09-01
  • written by:砂月(すなつき)
おしどりけんかがさ
新芸術プロダクション
配給:東宝
製作年:1957年
公開日:1957年5月22日 併映「あらくれ」
監督:萩原遼
製作:福島通人 杉原貞雄
原作:長谷川伸
脚本:中田竜雄
音楽:万城目正
主題歌:「おしどり喧嘩笠」美空ひばり
・・・:「呼んでみたとて」美空ひばり
撮影:服部幹夫
美術:川村鬼世志
録音:志木田隆
照明:仲村文悟
監督助手:門木隆
編集:河田貞夫
振付:花柳啓之
殺陣:宮内昌平
制作進行:金沢佳都夫 安藤英男
出演:鶴田浩二 美空ひばり 小堀明男 北川町子 堺駿二
スタンダード モノクロ 95分

幕末。渋川一家に世話になったいろはの伊四郎は、一宿一飯の恩義で黒馬一家との喧嘩に助っ人として加わり、親分・黒馬の丑五郎を討ち果たした。渋川の勘平は丁重に礼を言ったが、伊四郎はただ渡世の義理を果たしたまでで礼を言われる程のことではないと素っ気なかった。そして一家が勝ち鬨を挙げる中、手ぬぐいの切れ端で刀の鍔と鞘の下緒を結んで封印したのだった。これを最後の喧嘩にやくざの足を洗い堅気になることに決めていた伊四郎は、母親の待つ桐生に向かった。その夜、安宿に泊まることにした伊四郎だったが、何故か主人が上ばかり気にしていることに気付いた。どうしたのかと尋ねると、二階の客がどうもおかしいというのだ。伊四郎が主人からよそってもらった晩飯のうどんを食べようとしたそのとき、器の中を天井から落ちてきた赤い血が染めた。「なるほど、こいつは確かに変だぜ」。伊四郎が主人とともにその部屋を訪ねると、血だらけの侍が仰向けになって倒れていた。部屋の隅で怯える娘・お才に伊四郎が何があったのか尋ねようとしたところ、突然男が部屋に駆け込んで来た。男は笠松戒三という侍で、同僚の仇と伊四郎に斬りつけたのだった。すんでのところでかわした伊四郎はお才の手を取って逃げ出したが、そこへやってきた目明しと鉢合わせした。だが彼らの用は階段を降りてきた手配中の笠松の方にあった。二階へ戻った笠松は、死んだ侍の葛篭から刀と包みを鷲づかみにすると部屋伝いに逃げ出した。

古寺で雨宿りをしていた伊四郎はお才から宿での出来事を聞いた。鷲宮の街道で二人の侍と道連れになったお才は、立派な人柄だったことから同じ宿を取った。だが寝る頃になって一人が突然、部屋にやってきて酌をしろと言い出したのだった。お才は丁重に断わったが、侍が体を求めてきたため彼女は手近にあった刀を抜いて喉元に突きつけ死ぬ覚悟をした。侍は刀を取り上げようとした際、誤って倒れそれが体に刺さったのだった。話を聞き終えた伊四郎は、身を守るためにやったことだから気にしない方がいいと慰めたが、木更津から沼田まで若い娘が一人旅をしていることに疑問を感じていた。お才は妻として迎えようとする代官古渡千助と後添として望んでいる松伏一家の親分・源太郎から逃れるために、子供のときに慕っていた従兄の和之助を頼って旅に出たのだった。

笠松の話で興奮した鹿毛平之助は、兄・平助の仇を討つために旅に出ようとした。それを見た笠松は驚き、慌てて止めた。笠松と平助は尊王倒幕の同志で、軍資金五百両を届けるという使命を受けていたが、その途中でお才との揉め事が起きたのだ。大切な友人を失った今、笠松は仇討を諦めて協力して欲しいと平之助に願い出たのだった。だが彼の決心は変わらなかった。

屋台的映画館

青春ばかちん料理塾

  • posted at:2013-08-28
  • written by:砂月(すなつき)
せいしゅんばかちんりょうりじゅく
「青春ばかちん料理塾」「17才」製作委員会(東映=アップフロントエージェンシー=テレビ東京=テレビ東京ミュージック=講談社)
配給:東映
製作年:2003年
公開日:2003年9月13日 併映「17才」
監督:斎藤郁宏
製作:山崎直樹
エグゼクティブプロデューサー:横溝重雄 川口勇吉 山本茂之 木綿克己 沼部俊夫 工冨保
プロデューサー:せんのともつぐ
企画:黒木照美 瀬戸由紀夫
企画協力:POP CREATES 寺井禎浩 飯田寛 高橋じゅん 木村ことり友宣
原案:つんく♂
脚本:安藤理恵 大原豊
音楽:原田末秋
主題歌:「スクランブル」後藤真希
劇中歌:「ラップ・クッキングレシピ」グッチ裕三
・・・:「ザ・試食タイム」グッチ裕三
技術プロデューサー:岡本隆嗣
美術プロデューサー:永田勝明
ラインプロデューサー:斎藤英一
宣伝プロデューサー:稲本千香
編集プロデューサー:鈴木仁行
撮影:鈴木富夫
映像:松田年世
照明:海保栄吉
録音:和久井良治
編集:本郷禎一
オフライン編集:伊野重幸
選曲:辻田昇司
音響効果:下城義行
美術:吉見邦弘
装飾:日塔章
操演:中山信男
衣裳:金子光浩
メイク:上村祐子
持道具:毛塚早苗
助監督:白根敬造 遠藤健一
スクリプター:中村恵津子
製作担当:坂口智久
製作主任:咲山翔
製作協力:せいさく者
出演:後藤真希 谷啓 斉藤慶子 茅島成美 黄川田将也
ヨーロピアンビスタ カラー 68分

女子高生の小暮瞳は、テストの答案用紙を全て白紙で出したことで担任の内田聡子に呼び出された。その理由を問われた瞳は、授業でここが出ると範囲を指定した問題がテストで出題され、それで優劣を決めることに意味はないと指摘した。するとそれを聞いた聡子は、決められたことに従えないのなら学校を辞めてもらうしかないと教師の常套手段である脅しに出たのだった。瞳がわかりましたと答えたため、聡子は彼女が反省したのだと思い安堵したが、次の言葉を聞いて唖然とした。「それじゃあ、あたし学校を辞めます」。お世話になりましたと言い残すと瞳はスタスタと学校を後にしたのだった。晴れやかに帰って来た瞳に、総菜屋を営む母・久美子はこれからどうするつもりなのと聞いた。娘のハッとした顔を見て久美子はあきれた。またいつものように後先考えずに暴走したのだ。考え直させようとした久美子は、友達と話が合わなくなって一人ぼっちになると脅したが、瞳は友達なら学校だけでなく別にいるから心配ないと笑った。瞳にはあゆみという同じ世代のメル友がいた。天真爛漫な彼女も本心を打ち明けられるのは、顔も本名も知らないあゆみだけなのだ。メールを送信するとしばらくして返事があり、将来のことで悩んでいるあゆみが料理教室に通うことを知った。楽しそうだし友達がたくさん出来そうだというその話に興味を持った瞳は何処の料理教室なのかと尋ねた。するとあゆみは池袋にある武蔵野調理師専門学校の料理教室の和食コースだと答えた。「あゆみちゃんと同じ空気を吸うのもいいかも」。瞳も料理教室に通うことに決めた。

警備会社の主任・関根銀三は元女子高生からのメールに戸惑っていた。メル友が欲しかっただけの中年九州男児は、そのままでは相手にされないことがわかっていたため女子高生になりすましていたのだ。唯一のメル友が同じ料理教室に通いたいと思っていることを知った銀三は、メル友の関係を続けるために会わないでいようと動揺しながらメールを送信した。何も知らない瞳は、お互いのイメージを壊さないためだと思い彼女の考えを理解した。翌日、銀三は料理教室の申し込みに行った。ところが希望していた和食コースの募集が定員に達したことで締め切られたのだ。動物性の脂が苦手な銀三は何とかして欲しいと受付の女性に泣きついたが、イタリアンコースならお腹に優しいオリーブオイルだし若い女の子にも持てると言われあっさり変更した。その後に来た瞳はフレンチコースを希望していたが、定員に達していたことでイタリアンコースを勧められた。あゆみが通う和食コース以外なら何処でもいいと考えていた瞳はイタリアンに変更した。歌って踊れる名物講師・ドルチェ坂井が教えるイタリアンコースが始まり、課題の料理を作るためのグループ分けが行われた。瞳のグループは、元国際線客室乗務員の千葉清美、穏やかな老紳士・中条英太郎、そして銀三だった。

屋台的映画館

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