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時をかける少女(1983年)

  • posted at:2005-11-03
  • written by:砂月(すなつき)
ときをかけるしょうじょ
角川春樹事務所
配給:東映洋画
製作年:1983年
公開日:1983年7月16日 併映「探偵物語」
監督:大林宣彦
製作:角川春樹
プロデューサー:山田順彦 大林恭子
原作:筒井康隆
脚本:剣持亘
潤色:大林宣彦
撮影監督:阪本善尚
音楽監督:松任谷正隆
音楽プロデューサー:高桑忠男 石川光
主題歌:「時をかける少女」原田知世
挿入歌:「愛のためいき」
美術デザイン:薩谷和夫
音響デザイン:林昌平
照明:渡辺昭夫
録音:稲村和巳
音楽録音:堀真慈
記録:黒岩美穂子
編集:大林宣彦
助監督:内藤忠司
製作担当:坂本至徳
出演:原田知世 高柳良一 尾美としのり 津田ゆかり 岸部一徳
アメリカンビスタ カラー 104分

4月16日土曜日の放課後。掃除当番の芳山和子はクラスメイトの深町一夫、堀川吾朗とともに理科室の掃除をしていた。二人がごみ捨てに行っている間に和子は室内の後片付けをしていたが、誰もいるはずのない実験室で物音がしたためドアの鍵を開けた。実験室には元々鍵はなかったが、様々な薬品がなくなる事件が起きたことから防犯のために付けられたのだ。和子は二人のいたずらだと考え恐るおそる覗いてみたが、そこには誰もいなかった。そのときフラスコが床に落ち、白い煙が室内に立ちこめた。和子は不思議な香りに包まれ意識を失った。保健室で意識を取り戻した和子は、担任の福島利男たちとともに実験室へ様子を見に行くが、何事もなかったようにきれいなままだった。ここで起きた出来事を誰も信じてくれなかったが、彼女は気を失うときに嗅いだラベンダーの香りをはっきりと覚えていた。この事件をきっかけに和子は奇妙な体験をすることになる。翌日、昨日のことが頭から離れない和子は散歩に出掛けた。気晴らしも兼ねて借りたハンカチを返しに吾朗の家へ行ったのだ。和子は素直な気持ちを吾朗に伝えようとしたが、店の手伝いが忙しくて取り合ってもらえなかった。吾朗は代々伝わる醤油屋を引き継ぐつもりでいたが、彼の母親は大学へ行かせようと考えていた。

4月18日月曜日。和子はいつもどおり登校したが、一日中気分が優れなかった。自宅に戻った彼女は漢詩の授業でわからなかった箇所を復習していたが、突然の地震に驚き家族とともに庭へ避難した。近所で消防車のサイレンが鳴り響いているのを聞いた和子が辺りを見回すと、吾朗の家の付近が燃えていることがわかった。居ても立ってもいられなくなった和子は、家族が止めるのも聞かずに現場へ向かった。幸い火元は醤油屋ではなかったため、心配になって来ていた一夫と帰ることにした。植物採集のために明日学校を休むと言う一夫と別れた和子は、暗闇で何者かに襲われた。

4月19日火曜日。ベッドで目覚めた和子は寝坊をした事がわかり、慌てて支度をして学校へと急いだ。途中で吾朗に追いついた和子は異変を感じた。突然お堂の屋根瓦が滑り落ち、彼女は吾朗をかばった。大きな悲鳴をあげたとき、和子はベッドで目を覚ました。いつものように登校する和子は目を疑った。崩れ落ちたはずのお堂の屋根瓦が何事もなかったように整然と並んでいたのだ。福島は昨日と同じネクタイをしているし、学級委員長の神谷真理子は今日は16日だと言い張るのだ。吾朗に地震と火事のことを話しても知らないと言うし、植物採集へ行くと言っていた一夫も教室にいる。さらにおかしなことは続いた。漢詩の授業では前日と同じ問題が出題され、復習したはずのノートには何の記述も残されていなかったのだ。クラブ活動を抜け出して雨の中を帰宅する和子を呼び止めたのは一夫だった。一夫が雨宿りするように言うと、和子は幼なじみにも関わらず一度も来たことがない家に上がった。和子はためらいながらもこれまでに起こった出来事を一夫に話すと、彼はデジャビュー(既視感)ではないかと答えた。しかし丸一日が同じように繰り返されることはどう考えてもありえなかった。そこで彼女は自分の部屋で地震が来るのを待った。午後8時、やはり地震は発生した。

屋台的映画館
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東海道お化け道中

  • posted at:2005-10-01
  • written by:砂月(すなつき)
とうかいどうおばけどうちゅう
大映
配給:大映
製作年:1969年
公開日:1969年3月12日 併映「ガメラ対大悪獣ギロン」
監督:安田公義
脚本:吉田哲郎 浅井昭三郎
企画:八尋大和
撮影:今井ひろし
音楽:渡辺宙明
美術:西岡善信
録音:海原幸夫
照明:黒川俊二
編集:谷口登司夫
特技監督:黒田義之
擬斗:楠本栄一
音響効果:倉嶋暢
助監督:辻光明
製作主任:小沢宏
現像:東洋現像所
出演:本郷功次郎 保積ペペ 古城門昌美 戸浦六宏 五味龍太郎
シネマスコープ カラー 78分

火車の勘蔵は宮守の仁兵衛が持っている書付を奪うために子分たちと待ち伏せをしていた。書付には勘蔵が知られては困る悪行の数々が書かれていたのだ。鬼塚で祈祷をしていた塚守・甚兵衛は、ここで殺生をすれば恐ろしい祟りがあると忠告をしたが、勘蔵たちは聞く耳を持たなかった。戒めを破ったものには鬼塚の霊が付きまとい身を滅ぼすと言って止める甚兵衛を斬った勘蔵は、今度は仁兵衛と子分を容赦なく斬り捨て書付を奪った。死体を溜池に投げ込んだ勘蔵は、懐に入れておいた書付がないことに気付き、落としたに違いないと来た道を戻ると少女が書付を持って立っていた。ここで起こった出来事を見られたに違いないと考えた勘蔵は子分たちに捕まえるように命じたが、少女は林の中へ走り去った。

家に戻った少女=お美代は、鬼塚から戻った瀕死の甚兵衛の元に駆け寄った。彼女の祖父である甚兵衛は、東海道・由井の宿にある彫刻師・彫辰の家を訪ねるように言った。そこで彼女の父親が働いているというのだ。お美代の父親は彫刻の腕は良かったが博打が飯より好きだった。子供が生まれたときも産後の肥立ちが悪くて女房が死んだときも博打場に入り浸って家に帰らなかった。かわいい孫を任せては置けないと甚兵衛がお美代を引き取り、父親は死んだことにして育てたのだ。甚兵衛は親子の証であるサイコロを渡すと息を引き取った。家の外で男たちの声がすると、お美代は慌てて裏口から逃げ出したが、子供の足では遠くまで行くことはできず子分たちに捕まってしまった。そこへ通りかかったのは銭座の百太郎というやくざだった。

勘蔵たちと手を組んだ賽吉は、宮守一家を裏切って親分の仁兵衛を消すことに成功した。しかし賽吉にとって厄介だったのは、仁兵衛の使いで伊勢に行った兄貴分・百太郎の存在だった。仁兵衛を慕う百太郎は剣術に秀でていて賽吉の手には負えなかった。勘蔵は、賽吉が彼自身の手で百太郎を始末すれば仁兵衛の縄張りを任せると言った。承知した賽吉は、待ち伏せをして百太郎の隙を窺うことにした。

お美代の話を聞いて気の毒に思った百太郎は、由比にいる父親の元へ送り届けることにした。その道中で、浜松から帰る途中だという賽吉と出会った百太郎は、お美代が火車一家から追われていることを話した。すると賽吉は、いきなり百太郎に斬りかかった。

屋台的映画館

どら平太

  • posted at:2005-03-05
  • written by:砂月(すなつき)
どらへいた
「どら平太」製作委員会(日活=毎日放送=読売広告社)
配給:東宝
製作年:2000年
公開日:2000年5月13日
監督:市川崑
製作総指揮:中村雅哉
製作:西岡善信
プロデューサー:猿川直人 酒井実 鶴間和夫 
原作:山本周五郎
脚本:黒澤明 木下惠介 市川崑 小林正樹
撮影:五十畑幸勇
音楽:谷川賢作
美術:西岡善信
照明:下村一夫
録音:大谷厳
調音:大橋鉄矢
編集:長田千鶴子
助監督:小笠原佳文
製作担当:西村維樹 松枝彰
調音協力:斉藤禎一
特別協力:森知貴秀 竹山洋
企画協力:C.A.L
製作協力:映像京都株式会社
出演:役所広司 浅野ゆう子 片岡鶴太郎 宇崎竜童 菅原文太
アメリカンビスタ カラー 111分

町奉行が不明瞭な辞職を繰り返す或る小藩に、新たな後任が江戸から来ることになっていたが、期日を十日過ぎても出仕しなかった。江戸藩邸年寄役・望月武衛門の次男である小平太は上意で町奉行への着任が決まったが、評判は大層悪かった。武芸には長じていたが行状は放埓を極め、道楽者の「どら平太」というありがたくない渾名がついていた。江戸表では望月小平太という名前よりどら平太の方が通りが良いというのが専らの噂だった。

小平太は手酌で飲みながら安川半蔵が調書を読み終わるのを待っていた。「たった十日間でよく調べ上げたな」。そう言って安川が顔を上げると、小平太は「俺じゃあない。仙波が調べたのを整理しただけだ」と言った。小平太は友人で大目付の仙波義十郎に頼み、城下の一角にある濠外(ほりそと)の調査と自身の悪評を流させたのだった。城中にて事務引継ぎのあと評定が行われることになっていた。小平太は城代家老・今村掃部ら重職が長々と行う自己紹介を遮ると、町奉行に仰せ付けられた子細について語り始めた。諸般の改革が進められているものの濠外の問題だけが放任されていると指摘すると、その問題は極めて複雑であり、古くからの特殊な習慣が多いため藩としては手を付けることが出来ないと落合主水正が反論した。その意見は藩としての方針なのかと小平太が掃部に尋ねると、それを聞いた佐藤帯刀が「奉行職は家老の支配に属するものだ。町奉行ごときが御城代に詰問するのは無礼である」と吐き捨てた。新任のくせに礼儀に欠けているなどとざわつく重職たちを小平太が眺め回すと、奉書紙で包んだ書状を取り上げて「御墨付きです」と言った。そして座の中央へ行って書状を開き「上意」と叫ぶと、まず掃部が平伏し、他の重職たちもしぶしぶ倣った。小平太には町奉行の他に特別な役目を与えられていなかった。それを知った内島舎人は、特命がないなら何故、御墨付きなど下されたのかと言った。すると小平太は、殿が濠外の処置がいかに難しいかを御存知だからだと思いますと答えた。どういう意味だと舎人が聞き返すと、小平太はあの区域全体の掃除ですと言った。それを聞いた重職たちは皆絶句した。

城下町の東端には船着きの港があり、一方が海、他の三方は掘割で囲まれ、港橋という橋一つで町とつながっていた。この区域が町から隔絶していることと、船の出入りの多い港であることから、「濠外」は以前から悪徳の巣のようになっていた。宿屋は遊郭そのものだし、博打、密売女、抜け荷の売買などが公然と行われていた。小平太は遊び人になりすまして壕外に潜入した。

屋台的映画館

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