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げぞらがにめかめーばけっせんなんかいのだいかいじゅう
東宝
配給:東宝
製作年:1970年
公開日:1970年8月1日 併映「アタックNo.1 涙の回転レシーブ」「巨人の星 宿命の対決」
監督:本多猪四郎
製作:田中友幸 田中文雄
脚本:小川英
撮影:完倉泰一
美術:北猛夫
録音:増尾鼎
照明:高島利雄
音楽:伊福部昭
監督助手:谷清次
編集:氷見正久
音響効果:西本定正
整音:東宝ダビング
協力:東海汽船株式会社
現像:東京現像所
製作担当者:坂井靖史
特殊技術:有川貞昌
特殊技術・撮影:真野田陽一
特殊技術・光学撮影:徳政義行
特殊技術・美術:井上泰幸
特殊技術・照明:原文良
特殊技術・操演:中代文雄
特殊技術・合成:向山宏
特殊技術・監督助手:中野昭慶
出演:久保明 高橋厚子 小林夕岐子 佐原健二 土屋嘉男
シネマスコープ カラー 83分

国連宇宙局は木星探査用のロケット「ヘリオス7号」を打ち上げた。無人のカプセルは木星の資料を採取して三年半後に地球に戻ってくる予定だったが、打ち上げから四ヶ月後に消息を絶った。ブラジルでの仕事を終えたフリーカメラマンの工藤太郎は、そのことが書かれた雑誌を旅客機の機内で退屈しのぎに読んでいた。「なろうことなら俺も宇宙へ行きたいよ。この地球上はどうも退屈すぎる」。そう思いながらカーテンを開けて窓の外を見るとおかしな光景が目に入った。パラシュートがついたロケットのカプセルが上空から舞い降りてきたのだ。彼は慌ててバッグからカメラを取り出したが、構える間もなくカプセルは雲に隠れてしまった。雇い主である出版社に戻った工藤は編集長たちにその話をしたが、注文した写真が撮れなかった言い訳だろう言って誰も信用しなかった。彼が目撃した時間は夜だったため、他の乗客たちは皆カーテンを閉めていたのだ。ヘリオスの海中写真を撮って特ダネにすればいいと工藤は提案したが、編集長はお前さんとの付き合いをこれっきりにしたいと言った。絶対に特ダネを手にしてやると意気込んで出て行く工藤を呼び止めたのは、彼に仕事を依頼するために会社を訪ねていたアジア開拓株式会社の宣伝部員・星野アヤ子だった。

ハワイとマリアナ諸島の間にあるセルジオ島は、原住民の人口80人という小さな未開の島だった。そこには珍しい熱帯植物や生物が今でも生き続けていた。サンゴ礁に取り囲まれた美しい島に目をつけたアジア開拓は、雄大な規模のリゾート開発を行う計画を極秘裏に進めていたのだ。社運を賭けたこのプランには様々なアイデアが盛り込まれていた。そして大衆のイメージを決定するには優秀な写真が必要であることから、工藤に白羽の矢が立ったのだ。だが彼はいくら金を積まれてもそんな仕事は出来ないと断った。そこへやってきたのは、この計画で生態観察顧問を務めている生物学の権威・宮恭一博士だった。二人は以前に仕事をした間柄で、そのときに話した怪物伝説がある島だと宮がいうと工藤の眼の色が変わった。彼は自ら持ってきた地図を広げてヘリオスを見た地点を説明したが、そこはセルジオ島の位置と一致していた。

セルジオ島に降り立ったのは、工藤、宮、アヤ子の他にフェリーの中で知り合った世界風俗研究所所長・小畑誠の四人だった。現地で調査を行っていた設計技師の佐倉と横山が怪物に襲われ、佐倉が行方不明になったという話を聞いて興味を持った小畑が勝手についてきたのだ。彼らが到着したにもかかわらず、日本人に好意を持っているはずの島民が誰も出迎えに来なかった。島のガイド役のリコは、日本人がゲゾラを怒らせたからだと言った。

屋台的映画館
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県庁の星

  • posted at:2012-09-07
  • written by:砂月(すなつき)
けんちょうのほし
「県庁の星」製作委員会(東宝=フジテレビジョン=アイ・エヌ・ピー=博報堂DYメディアパートナーズ=S・D・P=小学館)
配給:東宝
製作年:2006年
公開日:2006年2月25日
監督:西谷弘
製作:島谷能成 亀山千広 永田芳男 安永義郎 細野義朗 亀井修
企画:永田洋子
エグゼクティブプロデューサー:石原隆 中山和紀
プロデューサー:春名慶 市川南 臼井裕詞 岩田裕二
ラインプロデューサー:前島良行
原作:桂望実
脚本:佐藤信介 西谷弘
音楽:松谷卓
撮影:山本英夫
美術:瀬下幸治
照明:田部谷正俊
録音:武進
編集:山本正明
装飾:沢下和好
VFXスーパーバイザー:冨士川祐輔
選曲:藤村義孝
監督補:池上純哉
助監督:廣田啓
製作プロダクション:共同テレビジョン
出演:織田裕二 柴咲コウ 佐々木蔵之介 和田聰宏 紺野まひる
アメリカンビスタ カラー 131分

K県では民間に真似の出来ないサービスを提供する県主動の老人介護福祉施設「ケアタウンリゾート・ルネッサンス」の建設計画が進行していた。だが200億円という膨大な費用が掛かることで県の破綻を心配した市民オンブズマン・開かれた行政を求める県民の会は、ハコモノ行政に対し異を唱えた。 「ケアタウンプロジェクト」は、県庁産業政策課に所属する「政治は人の上に人を作り、人の下に人を作る」が信条の野村聡係長が担当していた。彼はプロジェクトに参加する地元大手、篠崎建設の社長令嬢・篠崎貴子を恋人にするなど、あらゆる手段を講じて出世を目論んでいた。ある日、計画の成功には民間意識を留意することが最重要だと記した野村の提案書が古賀等県議会議長に受け入れられ、彼は県政の目玉である民間企業との人事交流研修のメンバー7人のうちの1人に選出された。半年間の研修を終えて帰庁すればステップアップした未来が待っている。野村はそう信じて疑わなかった。

野村の研修先は県内に6店舗を展開するスーパーマーケット・満天堂だったが、派遣先である浜町店の店長・清水寛治は頼りなく、店自体も寂れていた。その清水が野村の教育係として紹介したのは、彼が全幅の信頼を寄せるパート従業員・二宮あきだった。比較的客の少ない寝具売り場を任された野村は、接客マニュアルや組織図がなければどう動いていいかわからなかった。そこでまず集客アップを考えた野村は売り場のレイアウトを変更ようとした。だがスーパーに来る客層はあくまで補充が目的だから、寝具一式を売るような方法を取る必要はないとあきに怒られてしまった。具体的な業務を与えて貰わなければ報告書に何も書けないと野村が言うと、あきは仕方なく彼をレジに立たせることにしたがここでもトラブルが発生した。客から預かったクレジットカードが限度額いっぱいで決済できず、野村はその状況を正直に伝えようとしたのだ。近くにいたあきは急いで駆け寄り、機械の故障だと説明した。野村を呼び出したあきは、客に恥をかかせないためにはうそとつくなどの配慮が必要だと言った。習っていなかったと野村が呟くと、あきは客商売は察するものだと厳しく言った。

研修が始まってからしばらく経った頃、県庁で緊急会議が招集された。研修先のスポーツクラブで苦情に腹を立てた研修員の1人・高橋が市民に対して暴力を振るったことを週刊誌にすっぱ抜かれたのだ。古賀は残りの6人に対して粛々と業務に当たるようにと釘を刺さした。清水は週刊誌の記事がイメージダウンとなって店舗が閉鎖に追い込まれることを恐れていた。そこで彼は野村をしばらく隠すことにした。客の前に立たせない方法、それは惣菜厨房に送り込むことだった。厨房にやってきた野村はそこで行われている光景に唖然とした。芽が出て商品価値のなくなったジャガイモを使ってポテトサラダを作り、売れ残った魚のフライを二度揚げして再生していたのだ。不正がマスコミに嗅ぎ付けられればこの店は即刻営業停止処分を受けてしまうと野村は訴えたが、あきは店が生き残るためにはそうするしかないと言った。些細なことが原因で自分のキャリアに傷が付くことなどありえないと考えていた野村は改善書を作成し清水に提出した。店長から話を聞いた浅野卓夫副店長は、厨房を従来の食材を使うチームと適正な食材を使うチームに分けて弁当を作らせ、勝った方に報奨金を出すことにした。

屋台的映画館

剣鬼

  • posted at:2010-07-09
  • written by:砂月(すなつき)
けんき
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1965年
公開日:1965年10月16日 併映「掏摸(すり)」
監督:三隅研次
企画:加賀四郎
原作:柴田錬三郎
脚本:星川清司
撮影:牧浦地志
音楽:鏑木創
録音:大谷厳
照明:山下礼二郎
美術:下石坂成典
編集:菅沼完二
装置:木村重雄
擬斗:宮内昌平
音響効果:倉島暢
助監督:友枝稔議
現像:東洋現像所
製作主任:田辺満
出演:市川雷蔵 姿美千子 佐藤慶 五味龍太郎 睦五郎
シネマスコープ カラー 83分

信州、海野式部少輔正信の母・まきの方は気が振れて死んだ。侍女たちは狂気を恐れて暇ごいし奥向きから去って行ったが、キンだけは最後まで忠節に仕えた。死ぬ間際に正気に返ったまきの方は、中老として待遇し生涯の面倒を見るよう正信に遺言してあることをキンに伝え、寵愛していた牡犬を託すとこの世を去った。それから三年後、キンは男子禁制の奥向きにも関わらず、相手が何者とも知れぬ男の子を産み落として悶え死んだ。寄り添っていた牡犬もその死を恨んでか十日十夜吼え通して餓死した。藩中では犬と交わって孕んだのではないかという憶測が立ち、瞬く間に広がって行った。信濃へ送られることになったその子には、殉死した犬が斑だったことから斑平と名付けられた。斑平は犬っ児と呼ばれ続けて宿命に耐えた。

二十三年後、斑平を実の子供のように育てた伍助は病気で倒れ、人の知れないうちに家中の者が驚くような一芸を身につけておくがいいと言い残して息を引き取った。斑平は無足長屋の空き地によそから土を運び込み花造りを始めた。次々と咲く美しい花は人々の心を和ませ、その噂は城主・池永丹左衛門にまで届いたのだった。登城を許された斑平は城内の櫓下で花造りを任された。藩主・正信に奇行が目立ち始め、城代・影村主膳や小姓頭・神部菊馬はこの事実が江戸表の幕府閣老の耳に入ることを恐れていた。公儀隠密が放たれ白日に晒されるようなことがあれば、お家改易になることは目に見えていた。その一環として斑平に花を造らせることになったのだが、正信は飛んで来た虫に怒り狂い、この花が虫を養っているんだと刀で叩き切り始めたのだ。陰から様子を窺っていた斑平は、丹精に育てた花々が切り刻まれて行くのがいたたまれなくなり石を投げつけたのだった。刀を取り落とした正信は曲者だとわめいたが、菊馬は空から降って来た物が当たったのだと斑平をかばった。正信の奇行は日増しに酷くなって行った。馬責めで半時ばかり馬を走らせてはいきなり停まり、役の物に轡を取らせ、少しでも遅れれば癇癪玉を破裂させた。その話を聞いた斑平は供をさせて欲しいと願い出、津崎太一右衛門から自分の足でついて行くのならという条件で許可をもらった。ある日、正信が気紛れで馬を走らせたことで配下の者たちは誰もついて来れなかったが、馬が必要ない斑平だけが追い掛けることが出来た。正信に見る見る追い付き轡を取ることが成功した斑平は無足組頭となり馬乗下役に付けられた。

山へ土を取りに行った斑平は、居合いの稽古をする浪人の姿に心を打たれた。斑平が今の居合いの術はどうしたら習得出来るのでしょうかと尋ねると、居合術は抜いて斬って納める、ただそれだけのことだと初老の浪人は言った。そして学びたければ瞳を据えて見つめることが肝要だと言った。剣に魅せられた斑平は毎日通い続け浪人の稽古に立会った。そして幾月か経った頃、浪人はどうやらお別れのようだと言った。斑平の気迫が圧倒するように感じられたからだ。それは斑平も同じだった。浪人が刀を抜こうとする瞬間がわかり、冴え走った刀身の一撃一撃の動き、そして斬り終わって鞘に納まるまでの全てを初めて自分の目ではっきり見ることが出来たのだ。斑平は浪人から太刀を授かった。城下に公儀隠密が入り込んでいることがわかり、菊馬は斑平に暗殺を命じた。京都千家の添書を持った茶道の宗匠が狙いだったが、既に逗留していた造り酒屋を後にしていた。江戸までの一本道、斑平は走った。

屋台的映画館

ゲロッパ!

  • posted at:2009-12-16
  • written by:砂月(すなつき)
げろっぱ
シネカノン=電通=ハピネット・ピクチャーズ=グッドニュー=メモリーテック=アーティストフィルム
配給:シネカノン
製作年:2003年
公開日:2003年8月16日
監督:井筒和幸
エグゼクティブプロデューサー:李鳳宇
製作:石原仁美
ラインプロデューサー:祷映
脚本:羽原大介 井筒和幸
音楽監督:高宮永徹
撮影:山本英夫
照明:渡邊孝一
美術:大坂和美 須坂文昭
録音:白取貢
編集:冨田伸子
出演:西田敏行 常盤貴子 桐谷健太 吉田康平 太田琴音
アメリカンビスタ カラー 111分

収監があさってに迫った羽原組組長・羽原大介は、人生のけじめとして組を解散することにした。突然の知らせを聞いた三人の組員たち(太郎、晴彦、健二)は動揺し泣き叫んだ。羽原は、見たらアカンと言われるような世界から足を洗って堅気の仕事につけと太郎たちに命じた。部屋を整理を終えた羽原は、家宝であるジェームズ・ブラウンのグッズを弟分で金山組組長の金山正男に託そうとした。二人はJBの古くからの大ファンで、金山は近々行われる名古屋公演のチケットを2枚入手していた。羽原とともに騒ぐことを楽しみにしていたのだが、収監日の関係でそれも叶わなくなったのだ。グッズの詰まったダンボール箱の中から純金で出来たJBのフィギュアを取り出した羽原は、わしの分身だと思って守ってくれと金山に手渡そうとした。それが羽原にとって命の次に大事なものであることを知っていた金山は、彼の覚悟を感じただけに受け取ることが出来なかった。「あと一日半あるのに、本当にやり残したことはないのですか?」。尋ねられた羽原は、フィギュアが入った箱に額を押し付けて黙り込んでしまった。その姿を見た金山は、一言任せてくださいと言った。アニキがとても会いたがっている人物を連れて来れば解散を考え直してくれるかもしれない。そう考えた金山は、羽原組の秘密工場を訪れるとそこにいた太郎と晴彦にJBの誘拐を命じたのだった。

荷物がなくなった誰もいない部屋に帰って来た羽原はトイレに入った。するとそこの壁には片付け忘れた一枚の絵が掛かっていた。その絵は25年前に生き別れた娘・かおりが彼を描いたものだった。羽原が寿司屋のタツ(♂)にそのことを話すと、彼の弟のミツ(♂)が情報を手に入れた。美容師のミツに言い寄る客(♂)が大阪区役所の職員だったことから、住基ネットを利用させて住所を突き止めたのだ。やり残したことを見つけた羽原は、東京の府中に住むかおりに会いに行くことにした。その頃、JBご一行様がホテルの最上階を貸切にしているという情報を手に入れた太郎は、裏口から荷物を運び込もうとしている引越し業者を脅してエレベーターに乗り込んだ。すると途中の階から乗って来たのはあのJBだった。これ幸いと殴り倒して誘拐に成功したが、彼は同じホテルに泊まっていたものまねタレントのウィリーだった。

屋台的映画館

憲兵と幽霊

  • posted at:2009-02-02
  • written by:砂月(すなつき)
けんぺいとゆうれい
新東宝
配給:新東宝
製作年:1958年
公開日:1958年8月10日 併映「い号潜水艦 白骨の帰還」
監督:中川信夫
製作:大蔵貢
企画:津田勝二
脚本:石川義寛
音楽:江口夜詩
撮影:西本正
照明:関川次郎
録音:片岡造
美術:黒沢治安
編集:後藤敏男
助監督:石川義寛
製作主任:永野裕司
出演:中山昭二 久保菜穂子 天知茂 中村彰 三原葉子
シネマスコープ モノクロ 75分

昭和16年秋、田沢憲兵伍長は明子と結婚した。だがそれを快く思っていなかったのは、明子に思いを寄せていた波島憲兵少尉だった。12月8日、帝国陸海軍はアメリカ・イギリス両国と戦闘状態に入り、ハワイ真珠湾において米国太平洋艦隊を撃滅した。その後、フィリピン、スマトラ、ジャワ、マレー半島、ビルマを相次いで攻略。そして英帝国の誇る不沈艦プリンス・オブ・ウェールズとレパルスをマレー沖で轟沈すると、米英両国の東洋最大の拠点であるシンガポール、コレヒドールを陥落した。

昭和17年夏、東京第五憲兵分隊の高橋憲兵軍曹は直属の上司である波島に機密書類が盗まれたことを報告した。その書類は日本陸軍の命運を決する程の重要な書類であり、死刑を免れることは不可能だった。うろたえる腹心の部下の姿を見た波島は、それじゃあ人に罪を着せるかとつぶやいた。上官の命令は天皇陛下の命令という軍隊での絶対命令を利用し、波島は自分の部下を犯人に仕立て上げることにした。その人物は波島が最も憎む人物で高橋の競争相手である田沢だった。高橋は空の鞄を田沢の部屋にこっそりと置き、しばらくして鞄がないと騒ぎ立てた。波島は田沢を逮捕して拷問に掛け自白を強要したが、彼は頑として口を開こうとはしなかった。そこで母のしずと明子を共犯者として逮捕し、目の前で拷問に掛けたのだった。田沢はたまらず自白した。

明子は非国民という理由で会社を辞めさせられ、しずは心労で寝込んでいた。生活に窮する田沢家に波島は言葉巧みに近付いて行った。彼の紹介で明子は東洋商事に就職することが出来たが、そこは波島が機密書類を売った張覚仁の経営する会社だった。その頃、兄の無実を信じる双子の弟・田沢二等兵は事件を究明するために憲兵を志願した。彼は東京衛戍刑務所で行われる処刑に射手として立ち会ったが、そこで思わぬ再会を果たした。死刑囚は兄だった。全ては波島の策略で、弟に兄を殺させようとしたのだった。突然の出来事に田沢二等兵は気を失ってしまった。それでも波島は処刑を強行し、無実を訴える田沢の口を封じたのだった。彼は「決して忘れないぞ、この恨みは」と叫んで息絶えた。

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