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からっ風野郎

  • posted at:2006-08-13
  • written by:砂月(すなつき)
からっかぜやろう
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1960年
公開日:1960年3月23日 併映「東京の女性」
監督:増村保造
製作:永田雅一
企画:藤井浩明 榎本昌治
脚本:菊島隆三 安藤日出男
撮影:村井博
音楽:塚原晢夫
主題歌:「からっ風野郎」三島由紀夫
美術:渡辺竹三郎
録音:渡辺利一
照明:米山勇
色彩設計:西田充
編集:中静達治
助監督:石田潔
装置:岡田角太郎
現像:東京現像所
製作主任:大橋俊雄
出演:三島由紀夫 若尾文子 川崎敬三 船越英二 志村喬
シネマスコープ カラー 96分

東京刑務所では百十一番こと朝比奈一家二代目・朝比奈武夫の出所を祝うバレーボール大会が行われていたが、試合は白熱し彼は面会人どころではなかった。そこで百十二番が代理として会うことになった。半田三郎は面会室に入ってきた男を名札で百十一番の朝比奈だと確認すると拳銃をぶっ放した。彼は訳あって武夫を消しに来たのだが、人違いだと知ると顔が青ざめた。百十二番は脱いだ作業服を着るときに武夫のものと間違えたのだ。一方、娑婆に出れば相良組に命を狙われるに違いないと考えていた武夫は、所長に様子を見るために二、三日置いてくれとせがんだが、ここは囚人を服役させるところで保護するところではないときっぱり断わられた。そこで彼は相良組の目を眩ますために今夜だけ撃たれたことにして欲しいと頼んだ。自分のシマへ逃げ込むまでの時間稼ぎをするつもりだった。あまりの弱腰っぷりにあきれた所長は、これ以上仏が増えたら寝覚めが悪いと言って武夫に護衛をつけることにした。

午後七時前、叔父の平山吾平と弟分の愛川進が乗った車は刑務所の前で停まった。その様子を暗闇から窺っていたのは相良商事の社員たちだった。綿貫は所内から響いた二発の銃声を聞いていたが、社長の相良雄作は朝比奈を確実に仕留めたことがわかるまで信用しようとしなかった。第一、平山たちは刑務所に向かったのだ。しかし遺体を引き取るということも考えられた。そこで綿貫たちは武夫と二人を見張ることになったのだが、いくら待っても中からそれらしき人物は出て来なかった。所員が運転するジープは堂々と正門から出て行ったが、それに乗った武夫は相良組だけでなく平山たちまでも欺いた。武夫は父の復讐のために相良を襲い、刑務所にぶち込まれた。相良は右足を刺され重傷を負ったが、いつかまた何か仕出かすのではないかと恐れていたのだ。過去の経験から武夫が真っ先に女のところへ行くと考えた相良は、赤間に女を見張るように言った。赤間たちはナイトクラブで歌う香取昌子の楽屋に居座り武夫からの電話を待っていたが、彼はそれを承知で電話を掛け、居場所まで教えた。武夫は映画館コンパルの二階を根城にしていた。久しぶりにそこで会った二人だったが、武夫は突然別れを切り出した。相良組が武夫をおびき出すために彼女を出しに使うことは目に見えていた。彼女との別れは抗争に巻き込まないためのささやかな配慮だった。

昌子を出しに使うことは無駄だと考えていた相良に、赤間は次の手を打ってあることを明かした。網走刑務所で知り合った殺し屋を呼んだというのだ。この界隈では誰も顔を知らないというのが強みだった。ふてぶてしい政という男はハジキの腕は天下一品だったが、喘息持ちだった。

屋台的映画館
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どうぶつ宝島

  • posted at:2006-08-08
  • written by:砂月(すなつき)
どうぶつたからじま
東映動画
配給:東映
製作年:1971年
公開日:1971年3月20日 併映「キックの鬼」「タイガーマスク 黒い魔神」「魔法のマコちゃん」「のりものいろいろ」
演出:池田宏
製作:大川博
企画:山梨稔 伊藤企義 飯島敬
原作:ロバート・L・スチーブンソン
脚本:飯島敬 池田宏
作画監督:森康二
美術監督:土田勇
アイデア構成:宮崎駿
原画:小田部羊一 宮崎駿
音楽:山本直純
主題歌:「ちっちゃい船だって」ヤング・フレッシュ
挿入歌:「海賊のうた」メール・ハーモニー
撮影:平尾三喜 藤橋秀行
録音:神原広己
編集:古村均
音響効果:大平紀義
記録:的場節代
制作進行:吉岡修
現像:東映化学
声の出演:松島みのり 天地総子 小池朝雄 八奈見乗児 富田耕生
シネマスコープ カラー 78分

寂れた港町に住む少年・ジムの家は「ベンボー亭」という宿屋だった。その夜は、親友のネズミ・グランと一緒に赤ん坊のバブのお守りをしながらの留守番だったが、あまりにも退屈だったため居眠りをしてしまった。そこへやってきた猫の客は、ジムに金貨を渡すと二階の部屋に泊まった。木でできた小箱を大事に抱えていた猫は、怪しい奴が俺を捜しに来たらすぐに知らせろと言った。窓から見下ろしたジムは物陰に潜む黒マントのブタたちを見つけ、すぐに報告した。すると猫は、何があっても面を出すんじゃねえぞと言って小箱を渡した。やがて宿屋の周りを取り囲んでいた怪しい連中がなだれ込み、ジムは窓から屋根に上って危険が過ぎ去るのを待った。ブタたちは部屋の中のあらゆるところを探し始めたが、諦めて去って行った。部屋の中は荒らされ、そして猫の姿もなかった。憤るジムだったが、預かった小箱の中に何か金目のものが入っているかも知れないと思い直し、開けてみることにした。すると中には、大海賊のフリント船長が隠した宝の在処を記した地図が入っていた。グランは殺し屋たちから命を狙われることを心配したが、楽観的なジムは、そんなことより宝を探しに出掛けようと言った。

翌日、タル船・パイオニア号は宝島へ向けて出航した。やがて前方に船火事を発見したジムたちは興味本位に近づいて行った。ところがその原因が海賊船ポークソテー号による襲撃だとわかると彼らは全速力で逃げた。そして格納した小型砲で相手を攻撃しようとしたが、なんとそこにはバブが隠れていたのだ。結局三人は抵抗も空しく捕まってしまった。ブタのシルバー船長は、ジムとグランを海賊島に着くまで扱き使うことにした。

ジムたちはドクロの形をした海賊島に着くのを今か今かと待っていた。そして船員が目を離した隙に泳いで逃げ出したのだった。作戦は成功したかに見えたが、先回りしていたシルバーに捕まりカバの奴隷商人に金貨一枚で売られてしまった。彼らは牢屋に入れられたが、そこには既に先客がいた。彼女の名前はキャシー、フリントの孫娘だった。キャシーはシルバーがジムから宝島の地図を奪ったことを知ると憤った。シルバーはかつてフリントの手下であり、彼もまた宝を虎視眈々と狙っていたのだ。祖父の宝をシルバーなんかに渡すもんか、キャシーはそう心に誓った。ジムはグランの小さな体を利用して、外で居眠りをする奴隷商人から足枷の鍵を奪うことに成功した。だがキャシーはジムと一緒に逃げようとはしなかった。彼女にとって祖父の宝を狙う者は皆敵だと考えていたからだ。

爆弾を片手に船長会議に乗り込んだジムは、ついに宝島の地図を手にした。ところが彼は背後に忍び寄る影に気付かなかった。そのとき、ジムを助けたのは二丁拳銃のキャシーだった。キャシーは、これで借りは返したわよと言って地図を引っ掴むと姿を消した。

屋台的映画館

パラサイト・イヴ

  • posted at:2006-07-27
  • written by:砂月(すなつき)
ぱらさいといぶ
フジテレビジョン=角川書店
配給:東宝
製作年:1997年
公開日:1997年2月1日
監督:落合正幸
製作:村上光一 川合多喜夫
製作統括:重村一 久板順一朗 松下千秋 阿部忠道 宍戸健司 阿部秀司
プロデューサー:小牧次郎 大川裕 堀部徹
プロデューサー補:関口大輔
協力プロデューサー:遠藤龍之介 上木則安 内山浩昭 菊池信夫
ラインプロデューサー:安藤親広
原作:瀬名秀明
脚本:君塚良一
撮影:柴崎幸三
音楽:久石譲
美術プロデューサー:杉山廣明
美術:柳川和央
照明:吉角荘介
録音:山方浩
編集:深沢佳文
製作協力:ROBOT
出演:三上博史 葉月里緒菜 中嶋朋子 別所哲也 大村彩子
アメリカンビスタ カラー 121分

大学の薬学部に勤務する生化学者の永島利明は、ヒトの中で生き続けるミトコンドリアの研究をしていた。ヒトの体は細胞が集まって出来ている。細胞の中心には核があり、その中には臓器などを形成するための設計図となる遺伝子=DNAが存在する。細胞の中には核の他にゴルジ体や液胞など様々なものが詰まっているが、核と同様に独自のDNAを持っているのがミトコンドリアである。そのことから利明はミトコンドリアが一つの生命体だと考えていた。通常、ヒトの遺伝子は父親と母親から受け継がれるが、ミトコンドリアは母親からしか受け継がれたいという特異な性質を持っていた。そこで世界中のヒトが持つミトコンドリアのDNAについて大掛かりな調査が行われ、20万年前まで遡った結果、アフリカの女性に辿りついた。アダムとイヴの神話から、彼女は「ミトコンドリア・イヴ」と呼ばれた。ヒトがまだ微生物だった10億年ほどの昔にミトコンドリアは体内に寄生(パラサイト)した。そしてミトコンドリアは寄生よりも共生の道を選び、ヒトが活動するために必要な進化するエネルギーを作り出すという重要な役割を担うことになったのだ。

利明が市民講座を行っている教室にやってきたのは、彼の妻・聖美だった。その日は結婚一周年の記念日だったが、利明にはまだやっておかなければならない実験が残っていたのだ。利明はごめんと謝ったが、それが二人の最後の会話だった。利明は聖美の手術を担当した清水学医師から脳死状態に陥っていることを告げられた。聖美は帰宅の途中で交通事故に遭い、人工呼吸器と薬剤の投与がなければ生きられない状態だった。翌日、利明は清水から脳死判定検査でネガティブだったと聞かされた。彼は聖美の父・茂と肩を落としてロビーのソファーに座っていたが、そこにやってきたのは清水と臓器移植ネットワークの小田切悦子だった。利明は聖美が腎臓のドナー登録をしていることを知っていたが、愛する妻の体が切り刻まれることには反対だった。悦子は臓器移植の大切さを切実に訴えたが、聖美の意思を尊重するという茂の同意は得たものの利明からは良い返事が貰えなかった。悦子は主要組織適合性複合体(HLA)が一致した患者を見つけ出し、移植に向けての活動を始めていた。悦子は改めて利明に接触を試みたが、彼の心は変わらなかった。そこに現れたのは市立中央病院の吉住貴嗣医師だった。彼が担当している12歳の患者・安斎麻里子は二年前に同じ手術を受けたが拒絶反応を起こし、心に深い傷を受けていた。吉住は腎臓をくださいと頭を下げたが、聖美が死んだという現実が受け入れられない利明は、まだ生きているんだと主張した。研究室で聖美と過ごした時間を思い出して泣き明かした利明は、培養器の中に入っている容器に目が釘付けになった。

市立中央病院を訪れた利明は、吉住に移植を承諾すると言った。そしてその条件として腎臓を差し上げる代わりに肝臓が欲しいと付け加えた。それを聞いた吉住は答えを渋ったが、手術を成功させるためにその条件を飲むことにした。摘出手術は成功し、妻の肝臓を手に入れた利明は大学に戻ると研究室に篭り肝細胞の培養を始めた。

屋台的映画館

新書 忍びの者

  • posted at:2006-07-22
  • written by:砂月(すなつき)
しんしょしのびのもの
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1966年
公開日:1966年12月10日 併映「大魔神逆襲」
監督:池広一夫
企画:藤井浩明
脚本:高岩肇
音楽:渡辺岳夫
撮影:田中省三
録音:海原幸夫
照明:加藤博也
美術:太田誠一
編集:菅沼完二
擬斗:楠本栄一
助監督:溝口勝美
製作主任:今村喬
出演:市川雷蔵 安田道代 富士真奈美 伊藤雄之助 石山健二郎
シネマスコープ モノクロ 91分

戦国時代が頂点に達していた頃、甲斐の武田信玄は乱波 (らっぱ)による情報収集と神出鬼没の戦法を駆使して着々と勢力圏を拡大し、京の地に風林火山の旗印を翻すべく虎視眈々とその機会を狙っていた。その行く手に立ちはだかる徳川家康は、織田信長の庇護の下にようやく戦国大名としての第一歩を踏み出した。

二十年前、霞小次郎は人里離れた小屋で火薬の製造を行っていた父・勘兵衛を、火薬を盗みに来た三人の男たちに殺された。その後、流れ忍者に育てられたが、密書を運ぶ乱波を助けられなかったことで力の差を痛感した。復讐の機会を狙う小次郎は更なる腕を磨くために甲斐の黒戸左太夫に弟子入りすることにしたが、まずは佐太夫捜しから始めなければならなかった。京の町に入った小次郎は、研ぎ屋で変わり鎌を目撃した。父を殺した物に似ていると感じた小次郎は、それを受取りに来た遊女千歳の後をつけた。勘兵衛は隠れている小次郎の目の前で片腕を切り落とされ、のた打ち回りながら死んで行った。死骸の傍らに笑いながら立つ男の顔と血に染まった鎖鎌が彼の目の奥に焼き付いて離れなかったのだ。小次郎は千歳を問い詰め、鎌を渡した男は信長につく矢伏の猪十で、姉川に向かったことを知った。

天下統一の執念に燃える信長はその達成を阻むもの全ての抹殺を謀った。それはたとえ妹・お市の方を嫁がせた浅井長政ですら一片の容赦もなく家康との連合軍で討ち果たした。その夜、家康のもとに現れた斑夜叉丸は将軍足利義昭から信玄宛てに信長追討の密書が届けられたことを報告した。その頃、信長のもとへ急ぐ猪十の前に現れたのは先回りした小次郎だった。対決した小次郎は、父が受けた仕打ちと同じように猪十の片腕を斬り落し、最初の復讐を成し終えた。密書を奪い取ろうとした小次郎だったが、受けた傷が悪化して意識を失った。小次郎はある男によって一命を取り留めた。密書を誰に届けるのだと男が問うと、小次郎はこれを手土産にして甲斐の黒戸左太夫様が率いる乱波の勢に加えて貰うのだと答えた。すると男は、黒戸左太夫は私だと言った。

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新 忍びの者

  • posted at:2006-07-19
  • written by:砂月(すなつき)
しんしのびのもの
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1963年
公開日:1963年12月28日 併映「悪名一番」
監督:森一生
製作:永田雅一
企画:伊藤武郎
原作:村山知義
脚本:高岩肇
撮影:今井ひろし
音楽:渡辺宙明
録音:林土太郎
照明:伊藤貞一
美術:太田誠一
編集:谷口孝司
装置:川口隆
擬斗:楠本栄一
音響効果:倉島暢
助監督:大洲斉
製作主任:田辺満
出演:市川雷蔵 若尾文子 東野英治郎 三島雅夫 成田純一郎
シネマスコープ モノクロ 86分

豊臣秀吉の暗殺に失敗した石川五右衛門は、京三条河原において釜煎りの極刑に処せられた。煮えたぎる油の中から仁王立ちになった五右衛門は、貴様の面は忘れぬぞと役人を睨み付けた。するとその役人は三日三晩熱に犯され、ついに発狂したのだ。その後、五右衛門の首は六角の辻に晒されたが十日経っても人だかりは一向に減らなかった。ある夜、五右衛門の首が何者かによって持ち去られ、すぐ後に役人の家に泥棒が入った。泥棒は供養料として五百両を持ち出し書付を残した。翌日、五百両は無縁仏に供えられていたが、驚いたのは檀家や住職たちだった。その騒動を町人たちは胸の空く思いで語り合った。泥棒の名は石川五右衛門。釜の前に立つ五右衛門の周りに煙幕を張った服部半蔵は、役人たちが慌てる隙を狙って身代わりとすり替えたのだった。誰の手も借りずに秀吉を殺そうと考えていた五右衛門は世間を騒がせながら時を待っていたが、それは徳川家康の策略どおりだった。

明智光秀討伐の戦功を足掛かりにして一挙に天下の覇者となった秀吉は、天下統一を果たした翌年の天正十九年、後継者に指名していた鶴松が病死したことで、甥の秀次を養子に迎えた。そして関白職を譲ると太閤として実権を握った。だが翌々年の文禄二年に側室の淀殿が秀頼を産むと、秀吉は秀頼の方を寵愛するようになった。この事態を知った秀次は動揺を隠せなかった。秀吉は諸大名を参集し秀頼を披露し、何者にも変えがたい余の宝であるねねと秀頼の二人に指一本たりとも指すことは罷りならんと言い放った。そして、日本国内の統一は成り国威は隆盛の一途を辿っているこの機に乗じて民国、朝鮮を制覇すると宣言した。

侍に囲まれ御輿に乗った秀頼の姿を見た五右衛門は、忍者狩りに殺された我が子吾平の姿と重ね合わせていた。そして七度生まれ変わって秀吉を八つ裂きにし豊臣一族を根絶やしにしてやる、そう心に誓った。その頃秀吉は、秀次に国内の政を任せて朝鮮に出陣しようとしていた。五右衛門が京の町を荒らし回ったのは秀吉への果たし状だったが、相手は全く気付いていなかったのだ。そこで五右衛門は忍者狩りから逃れた名張の犬八とともに秀頼強奪を実行した。

屋台的映画館

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