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五人の突撃隊

  • posted at:2007-03-07
  • written by:砂月(すなつき)
ごにんのとつげきたい
大映
配給:大映
製作年:1961年
公開日:1961年4月26日 併映「旅はお色気」
監督:井上梅次
製作:永田雅一
企画:原田光夫
脚本:舟橋和郎 星川清司
音楽:鏑木創
撮影:中川芳久
録音:飛田喜美雄
照明:渡辺長治
美術:高橋康一
特殊撮影:築地米三郎
助監督:石田潔 大石要
編集:鈴木東陽
製作主任:川本武男
出演:本郷功次郎 藤巻潤 川崎敬三 大辻伺郎 川口浩
シネマスコープ モノクロ 119分

昭和十九年五月、ビルマ最前線の日本軍はインパール攻撃を目前に控えていたが、すでに弾薬はなく食糧も尽きていた。山芋と草で空腹を誤魔化す毎日に兵たちは苛立ちを見せ始めていた。連合軍が着々と補給を進める中、大隊には四月から一発の弾薬や一粒の米すら送られてくることはなく、ひとたび攻撃を受ければ全滅することは目に見えていた。野上大隊長の代理として派遣された稲垣中尉は曽根少将に現状を説明した。戦場には雨季も迫っていたため一刻の猶予も許されなかったのだ。だが曽根は、補給は不能の状態にあるから帰って命令を待てと言うだけだった。聞いてくれなければ方面軍司令官に進言するという稲垣に、曽根は「わかっている。皆私の部下だ」と言った。

大田黒大将はインパール作戦でインドを独立させるとともに、連合国-中国間の補給路である援蒋ルートを遮断して中国軍を弱体化させようと考えていた。作戦会議で誰も口を開こうとしない中、曽根は補給がない状態で戦闘を続ければ無駄に戦力を失い兼ねないため、退いて雨季が明けるのを待ち物資を補給してからの方が得策だと主張した。それを聞いた大田黒は、物資が足らないというのなら敵から奪えばいいではないかと怒鳴りつけた。足らないのは敢闘精神だと言われ熱くなった曽根は、閣下はまるで現状をわかっていないと言い返した。すると大田黒は高笑いし、この俺にズケズケものを言うお前が気に入ったと言った。大田黒に命じられた曽根は、野上大隊に作戦指導員として派遣されることになった。彼の任務は「雨季を前に全面の敵を全滅し、側面からインパール攻略を援護すべし」というものだったが、大隊が欲しかったのは人ではなく物資だった。曽根は士官学校を出たばかりの野上少尉を副官に任命し大隊に赴任した。野上は父親のことが心底嫌いだった。家庭では兄・俊夫に甘く、軍隊に入ってからは進撃をためらっているという噂を聞いていたため軽蔑していた。

塹壕を視察した曽根は、大隊長から現在置かれている状況の説明を受けた。野上大隊の正面には隘路があり、左には第三中隊、右に分遣小隊が展開していた。隘路の両側にはジャングルがあったが、食料を調達出来ないように地雷が仕掛けられていた。戦車が来るとなれば中央しかなかったが、対戦車壕がどれだけ通用するかわからなかった。視察を終えた曽根に大隊長は大隊が任務を果たしたことを訴えた。二週間の戦闘で兵の三分の二を失い、これ以上の損害が出ることに反対だった大隊長は撤退の命令を出して欲しいと頭を下げた。すると曽根は私に任せて欲しい言った。

屋台的映画館
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若親分喧嘩状

  • posted at:2007-03-03
  • written by:砂月(すなつき)
わかおやぶんけんかじょう
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1966年
公開日:1966年1月1日 併映「新・兵隊やくざ」
監督:池広一夫
企画:斎藤米次郎
脚本:高岩肇
撮影:森田富士郎
音楽:斎藤一郎
録音:海原幸夫
照明:美間博
美術:加藤茂
編集:谷口登司夫
擬斗:宮内昌平
助監督:国原俊明
製作主任:村井昭彦
現像:東京現像所
出演:市川雷蔵 高田美和 江波杏子 小山明子 滝田裕介
シネマスコープ カラー 83分

大正初期、上海。深夜の街に現れた男は一軒の家に忍び込むと見張りを倒して機関銃を奪った。そして部屋の一味を掃討すると匿われた一人の女性を助け出したのだった。男の名は、海軍上層部の絡んだ汚職事件に終止符を打つために軍服姿で鎮守府へ乗り込み、政界の実力者・堀越伝三郎を斬った南条武だった。その後、彼は大陸に逃亡していたが、帝国陸軍過激派が蒙古独立の美名のもとに正統の王女トクーズ姫を利用していることを知り、東洋の平和を乱されることを恐れた武は単身で奪還した。そしてトクーズ姫を東京に連れ帰った武は、憂国の士・木嶋剛に預けたのだった。 武の男っぷりに惚れ込んだ木嶋は、帰るところのない彼を将来の後継者として迎えようと考えていた。だが遊侠の徒として生きる覚悟を決めていた武はそれを断わり、横浜の高遠組に世話になることにした。高遠組の親分・弥之助は武の亡父・辰五郎の弟分に当り、今は解散した南条組の生き残りである仙之助も世話になっていたからだ。 翌日、弥之助は仲間内の寄り合いで武を披露した。歓談する門前組の忠太郎たちの間に割って入った新興ヤクザの猪之原勘蔵は古いしきたりに反抗し、それを聞いた武は任侠の道を踏み外したヤクザは所詮虫けら以下だと言い放った。勘蔵は東洋物産の株を買占め会社の乗っ取りを画策していたが、彼の背後では外国商社のヴィクトルが糸を引いていた。

竹村海軍少佐を座敷に招いた武は、鎮守府で起こした事件が海軍に衝撃を与え、部内が粛清されたことを知った。だが陸軍の一部の過激派は、満州、蒙古方面に独立に名を借りて火の手を上げようとしていた。欧州の国と結託しているという噂さえあり、東洋の平和が脅かされる今、竹村は日本の行く末を本気で心配していたが、武は俺にはもう関係ないとはぐらかし昔話を肴に飲んだ。 二人が帰ろうとすると、芸者の喜久松が助けを求めて来た。勘蔵は以前から喜久松を贔屓にしていたが、何で儲けたお金かわかりゃしないという言葉に腹を立て暴力を振るったのだった。ばつの悪い勘蔵は、あのときの言葉は忘れてないだろうなと凄んだ。すると武はハマにはハマのやり方があるということだったらよく覚えておりますと軽くあしらった。その粋な姿に喜久松は惚れ込み、再会の約束をした。

路上で女がもがき苦しんで死んだ。港新報社の山本健記者はその事件を翌日の新聞で大きく報じ、ヤクザの悪業を痛烈に批判した。それに怒った猪之原一味は嫌がらせを行ったが、健は妹の早苗とともに不正と闘った。女の死因は阿片中毒だったが、それにはヴィクトルが深く関わっていた。 東洋物産を手に入れたヴィクトルは、川上陸軍中佐に賄賂を渡し阿片を糧秣倉庫の納入品として税関を通過させる約束を交わした。川上が協力した理由は、ヴィクトルが買収に乗り出している朝日海運の貨物船が必要だったからだ。貨物船が手に入れば独立戦争に使用する武器兵力を大陸に送り込むことが可能だった。 木嶋は朝日造船の大木社長との会談に弥之助と武を同席させ、ことの重大さを説いた。ヴィクトルの資金源を利用する陸軍過激派は、トクーズ姫を奪還してクーデターを断行することは間違いなかった。毒を制するには毒を以ってする。木嶋は二人に海運会社の乗っ取りを阻止して欲しいと願い出たのだった。

屋台的映画館

若親分出獄

  • posted at:2007-02-27
  • written by:砂月(すなつき)
わかおやぶんしゅつごく
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1965年
公開日:1965年8月14日 併映「続・兵隊やくざ」
監督:池広一夫
企画:奥田久司
脚本:浅井昭三郎 篠原吉之助
撮影:本多省三
音楽:鏑木創
録音:海原幸夫
照明:美間博
美術:西岡善信
編集:谷口登司夫
装置:伊藤万治郎
擬斗:宮内昌平
音響効果:倉嶋暢
助監督:黒田義之
製作主任:吉岡徹
現像:東洋現像所
出演:市川雷蔵 朝丘雪路 坪内ミキ子 山田吾一 戸田皓久
シネマスコープ カラー 87分

大正初期、太田黒伊蔵を斬った罪で福嶋監獄に入れられた南条武は、改悛の情が特に顕著であるという理由で大赦の恩典を受けた。釈放通知は幼馴染みの中津京子宛てに出したと看守部長は言っていたが、六年ぶりに出獄した彼を出迎えるものはいなかった。だが大浜駅の前で待ち構えていたのは中新門組のヤクザたちだった。放免祝いを兼ねてご挨拶の杯を差し上げたいという誘いに、帰ってきたばかりで皆目検討もつかないから、いずれこちらから出向くと武は柔らかく断わった。

九州から流れて来た中新門勇吉は三年前に大浜に根を下ろした。だが堅気の衆を脅かし、南条一家の縄張りにまで手を出すなど中新門組の行動には目に余るものがあった。堪忍袋の緒が切れた直次郎は単身で乗り込んで行き、命を落としたのだ。武の突然の出獄に南条一家は歓びに湧き、明日にでも仇を討つと三吉たちは気勢をあげたが、監獄の中で後悔に苦しんだ武は本来の任侠とはそのようなものではないと皆を諭した。弔い合戦を行わないという言葉を聞いた仙之助たちは反対したが、手伝いとして働く直次郎の妹・お芳が切った張ったはもう嫌だと言ったことで怒りを腹に収めるしかなかった。

料亭・花菱で行われている会合に出向いた武に、勇吉は我々の渡世はもう盆の上で勝負する時代ではないと切り出した。そして大浜地方振興会を設立するから参加してみてはどうかと提案すると、武は人々に利益になるのなら喜んで応じると言った。政界の実力者である堀越伝三郎の庇護を受けた勇吉は横暴の限りを尽くし、占有した土地を縄張りとした。白昼、道路のど真ん中に杭を立て住民を困らせる白土寅太郎の姿を見ていた武は、南条組は今日限り渡世上の付き合いは御免被ると啖呵を切って出て行った。その姿に気付いた京子は後を追おうとしたが、勇吉がそれを止めた。釈放通知は彼が握っていた。

資金繰りに困った京子だったが母親の遺した花菱だけは手放したくなかった。そこで紳士的に振舞う伝三郎に金を借りたのだが、気付いたときにはもう自分の体を投げ出すしか生きる道のないところまで追い込まれていた。再会を果たし京子の話を聞いた武は、お互いこれからどう生きて行くかが大切だと言った。京子と別れた武が夜道を歩いていると、中新門の連中が行く手を遮った。渡世の掟を知っているだろうと言ってドスを抜く鈴木源吉に、俺は俺の信念でやるぞと武は身構えた。

屋台的映画館

憲兵とバラバラ死美人

  • posted at:2007-02-09
  • written by:砂月(すなつき)
けんぺいとばらばらしびじん
新東宝
配給:新東宝
製作年:1957年
公開日:1957年8月6日
監督:並木鏡太郎
製作:大蔵貢
企画:岡本良介
原作:小坂慶助
脚本:杉本彰
音楽:米山正夫
撮影:山中晋
照明:秋山清幸
録音:鈴木勇
美術:宮沢計次
編集:笠間秀敏
助監督:勝俣眞喜治
製作主任:山本喜八郎
出演:中山昭二 江畑絢子 天知茂 細川俊夫 松浦浪路
スタンダード モノクロ 74分

昭和12年4月、仙台歩兵四連隊は満州に出動した。その6ヵ月後、留守を預かる兵士たちは、炊事場付近にある井戸の中から首と手足がない死体を発見した。検死の結果、それは死後6ヶ月程経った20代前半で妊娠5ヶ月の女性であることがわかった。通常は白骨化する死体も、井戸が深く水が冷たかったことから腐敗が遅れたのだ。切断面は鋭利な刃物が使われていた。前代未聞の不祥事に憲兵隊は動揺を隠せなかった。新聞社は挙って報道する中、仙台署は捜査を願い出たが坂本憲兵大尉は部隊内での警察権の行使は断わると頑なに拒んだ。軍事警察としてのプライドが許さなかったのだ。萩山憲兵曹長はチームを組み独自に捜査を行ったが、犯人と被害者に関する情報は何一つ得られなかった。ひと月後、事態を重く見た井部憲兵隊長は独断で東京の司令部に応援を要請した。東京から派遣されてきたのは、腕利きとして名高い小坂徳助曹長だったが、それは仙台憲兵にとっての恥辱だと皆考えていた。

小坂はともにやって来た高山忠吉憲兵伍長と着任早々、本部への挨拶を後回しにして事件現場を視察した。さらに憲兵隊が用意した宿舎を断わって友人宅に泊まることにしていたことから白い目で見られるようになった。連隊内での強い風当たりを警戒した小坂は、知人がいると嘘を言ったのだ。小坂は高山の知り合いである小料理屋に厄介になることにした。仙台署を訪れた小坂が署長に協力を願い出ると快く引き受けてくれた。その様子を遠くから苦々しく見ていたのは萩山だった。

連隊が満州に出動する頃に井戸へ物を投げ込む音を聞いたという人物が萩山の前に現れた。午後11時頃、連隊中がごったがえしていたことが原因で目を覚ました田中下士官は何気なく窓の外を見た。すると筵に包んだ何かを持った憲兵が井戸の近くに立っていたのだ。何も考えずに寝床へ戻ったのだが、そのときに大きな水の音を聞いた。しばらくすると廊下を歩く靴の音が聞こえ、再び目を覚ました田中は部屋の中に入ってきたのが恒吉軍曹であることを確認した。恒吉は「女が離さなかったんだ。誰にも言うなよ」と土産を手渡した。彼は男前で女の出入りが激しかった。そこで萩山は炊事班長を当時務めていた恒吉を調べることにした。その結果、馴染みにしていた店の文子という女中が行方不明になっていることがわかった。その頃、小坂は東北帝大を訪ね七、8貫ある死体を一人で担いで回ることが困難なこと、非常に鋭利な刃物でも素人では切断に1時間は掛かることを知った。

屋台的映画館

四月怪談

  • posted at:2007-02-04
  • written by:砂月(すなつき)
しがつかいだん
日本ビクター
配給:ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画
製作年:1988年
公開日:1988年3月19日
監督:小中和哉
製作:久野義治 小澤俊晴 小林紘
プロデューサー:牛山真一
原作:大島弓子
脚本:関顕嗣 小中和哉
撮影:志賀葉一
音楽監督:中谷靖
美術:近藤成之
照明:吉角荘介
録音:杉崎喬
編集:冨宅理一
助監督:山本英史
製作担当:古沢敏文
アニメーター:板野一郎
出演:中嶋朋子 柳葉敏郎 角田英介 原彩子 新井昌和
スタンダード カラー 99分

国下初子は、どこからか聞こえる母親の声で目覚めた。そこは白い靄に包まれ、目の前には白い門が聳え立っていた。彼女がその門をくぐろうとすると、後ろから呼び止める男の声が聞こえた。男=弦之丞は、天国へ続くその門をくぐりぬけると二度と地上へは戻れないと言った。今すぐ肉体に戻れば元の生活に戻れると初子を説得したが、彼女はこれがリアルな夢だと信じて疑わなかった。あきれた弦之丞は、初子とともに下界へと降りていった。

病室には頭に包帯をした少女がベッドに横たわっていた。初子はそれが自分であり、彼女を取り囲んでいるのが母親と親類であることを確認した。しかしどうしても自分の死を認めたくない初子に、弦之丞は昨日起きた一日の出来事を思い出すように言った。

その日、初子は日直の仕事で遅くなり、いつも一緒に帰る友達はすでにいなかった。一人ぼっちの彼女は、帰り道で誰かが呼んでいるような気がした。それは子犬の鳴き声で、その声が聞こえる廃工場の中へと入って行った。その時、突然上から鉄骨が落ちてきて頭に直撃した。と、彼女は思っていたが、実は足がすくんでいたため直撃は免れていた。一緒に振ってきた工場で働いていた従業員の忘れ物と思われる空の弁当箱が頭に当たり、自分の思い込みで死んだのだった。
初子は、自分が他人から見ることのできない幽体であることを理解すると、早速憧れの学級委員・津田沼宏の部屋に忍び込んだ。

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