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光の雨

  • posted at:2009-07-08
  • written by:砂月(すなつき)
ひかりのあめ
シー・アイ・エー=エルクインフィニティ=衛星劇場
配給:シネカノン
製作年:2001年
公開日:2001年12月8日
監督:高橋伴明
製作総指揮:高橋紀成
製作:遠藤秀仡 石川富康
プロデューサー:青島武 森重晃
原作:立松和平
脚本:青島武
音楽:梅林茂
撮影:柴主高秀
照明:渡部嘉
録音:福田伸
美術:金勝浩一
編集:菊池純一
スクリプター:津崎昭子
助監督:瀧本智行
製作担当:小川勝広
出演:萩原聖人 裕木奈江 山本太郎 池内万作 大杉漣
アメリカンビスタ カラー 130分

連合赤軍による総括リンチ事件を描いた小説「光の雨」が映画化されることになり、この企画を温めていたCMディレクターの樽見省吾が初監督を務めることになった。映画の撮影と同時にメイキング映像も製作されることになったが、抜擢されたのは無名の映画監督・阿南満也だった。プロデューサーの大山賢一から頼まれた樽見は、ただの記録にしたくないという思いで阿南を推薦したのだ。樽見は阿南の実力を高く評価していた。阿南はまず大山が社長を務めるプロダクションを訪れ、主要人物を演じる若い俳優たちにインタビューを試みた。だが30年前のイデオロギーを理解する者は一人もいなかった。阿南は次に出版社を訪れ、読者から届いた葉書を預かった。本の中に挟まれた読者カードを投函する読者は好きか嫌いかの両極端だったが、自由な意見が参考になった。

倉重鉄太郎が銃砲店を襲撃すると全国の金融機関が強盗に襲われた。赤色パルチザンによる「M作戦」だった。次々と起こる先鋭化した党派の過激な闘争は、官憲の弾圧をさらに導いた。その頃、革命共闘は、銃の射撃訓練をするために中国へ渡航し山岳にアジトを築いた。それは来るべき殲滅戦に立ち向かう革命兵士となるための訓練だった。ある日、黒木利一が厳しい訓練に耐えられずに脱走した。するとそれを知った今村道子も後を追うように脱走したのだった。二人から情報が外部へ漏れることを恐れた指導部は、新たなアジトに移動した。黒木の居場所を突き止めた月田てる子は喫茶店で接触した。黒木は革命運動の現状に絶望していると言った。そして文学の中のテロリストとなり、山での体験をもとに小説を書くというのだ。てる子は説得を試みたが断固として考えを改めないため組織に連絡した。その後、てる子は道子の部屋を訪問し、ジュースに睡眠薬を混入させた。そして眠ったのを確認すると組織に連絡した。黒木と道子は山に埋められた。武器はあるが資金力に乏しい革命共闘と資金はあるが武器のない赤色パルチザンは路線も歴史も違っていたが、武力闘争を過激に推し進めるという思想が一致していた。統一党の結成を模索する中、赤色パルチザンの山岳アジトでは合同軍事訓練が行われた。その後、群馬県榛名山に潰れた温泉旅館を利用したアジトが建設された。倉重は革命共闘が行ってきた自己批判や相互批判が短期間での革命戦士化有効であると考え、新組織でも総括を行うことにした。だがそれは自己批判を倉重が一つひとつ論破していく方法だったため、玉井潔は違和感を感じていた。そんな矢先、集会から帰ってきた戸張真と谷口淳子は事情を知らずに自己批判を放棄した。すると倉重は総括を援助すると言って殴ったのだ。そして他の仲間にも強要した。

俳優たちは次第に登場人物と自分を重ね合わせるようになり、何故そのような行動を取ったのか、自分ならこうするのにと考えるようになっていた。阿南のもとに出版社から読者カードが届いた。裏面には「革命の 核角飛車取り 西瓜売り 誰何するのに 返事をせぬか」という短歌の下に「2.24.0時 文学部一号館で待つ。我々の行動原理は変わらない」と書いてあり、宛名は藤森吾郎となっていた。それは樽見の本名だった。葉書を受け取った翌日、樽見は姿を消した。

屋台的映画館
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愛の讃歌

  • posted at:2009-07-01
  • written by:砂月(すなつき)
あいのさんか
松竹
配給:松竹
製作年:1967年
公開日:1967年4月29日 併映「春日和」
監督:山田洋次
製作:脇田茂
原作:マルセル・パニョル
翻訳:永戸俊雄「ファニー」より
脚本:山田洋次 森崎東
撮影:高羽哲夫
美術:梅田千代夫
音楽:山本直純
照明:青木好文
編集:浜村義康
録音:小尾幸魚
調音:松本隆司
監督助手:大嶺俊順
装置:小島勝男
進行:池田義徳
製作主任:沼尾鈞
現像:東洋現像所
協力:山口県柳井市 上関町
出演:倍賞千恵子 中山仁 小沢昭一 千秋実 北林谷栄
シネマスコープ カラー 94分

瀬戸内海に浮ぶ日永島。立花春子は、波止場の近くにある食堂と連絡船の切符売り場を兼ねた待帆亭という店で働きながら二人の妹を養っている。待帆亭の主人は亀井仙造という男で、頑固者で何かと憎まれ口を叩くが皆からは慕われていた。ある日、春子のもとに一通の手紙が届いた。一週間前に友人と神戸に行った仙造の息子・竜太からだった。春子と竜太は結婚の約束をしており、帰ってくるのが今日だとわかると彼女は今か今かと心待ちにしていた。港で竜太を笑顔で出迎えた春子だったが、同行しているのがジロウだとわかると顔が曇った。部屋で考え事をしている竜太に春子は神戸で何かあったのかと尋ねた。すると竜太はしばらく考えた末に言った。「俺、やっぱりブラジルに行く」。ジロウと竜太は神戸で渡航の手続きをし、パスポートや移住許可書などの必要な書類を既に手に入れていたのだ。

仙造の反対を押し切って島を出た竜太は、昨年の夏、工場が閉鎖になって戻ってきた。怒り狂う仙造に対し、竜太はブラジル行きの夢を諦めたからと待帆亭で働くことで許しを乞うたのだった。だが親父のいう通りになりたくない竜太は心の中でいつか家を飛び出して行きたいと考えていた。何も知らされていない春子は酷く動揺し「うちはどうなるの?」と言った。すると竜太は「一人前の技術者になって帰ってくるから3年、いや2年待ってくれ」と懇願した。春子は行かないでと引き留めたが、竜太の腹はもう決まっていた。

数日後、待帆亭に速達の葉書が届いた。それは神戸を出航するブラジル行きの船の知らせだった。出航が明日の午後10時に迫っていることを知った春子はどうしていいかわからなかった。一方、口では強がっていた竜太もその日が迫るとどうしていいかわからなくなっていた。ジロウを波止場に呼び出した竜太は、妹二人を抱えて苦労する春子のことを考えると渡航を諦めるしかないと言った。それを聞いたジロウは、今夜の列車に乗らないと間に合わないというときにそんなことを言うなんてどうかしていると怒鳴った。何故ならブラジル移住事業への参加を誘ったのは竜太の方だったからだ。

列車の時間が迫り春子は決断した。竜太の部屋に行き、せっかくここまで漕ぎつけたのだから止めることはないと言ってタンスの中から集めた紙幣を餞別として彼の前に置いたのだ。せっかく止める決心をしたのに今になって無理をするなと竜太はそれをつき返したが、夢を犠牲にして恩を着せられるのは嫌だと言って春子が鞄に荷物を詰め始めると彼の心は揺らいだ。「お前は後悔しないのか?」。それを聞いた春子は「うちはここを離れられないから、誰かいい人を見つけてここで暮らして行くのが二人のためにも幸せよ」と気丈に言った。

屋台的映画館
ぐれーとまじんがーたいげったーろぼじーくうちゅうだいげきとつ
ダイナミックプロ=東映動画=フジテレビ
配給:東映
製作年:1975年
公開日:1975年7月26日 併映「ちびっ子レミと名犬カピより 家なき子」「野生のエルザ」「仮面ライダーストロンガー」「宇宙円盤大戦争」「がんばれ!!ロボコン ゆかいな仲間」「秘密戦隊ゴレンジャー」
演出:明比正行
製作:今田智憲
企画:有賀健 横山賢二
原作:永井豪・石川賢とダイナミックプロ
脚本:藤川桂介
作画監督:小松原一男
美術:福本智雄
音楽:渡辺宙明 菊池俊輔
うた:水木一郎 ささきいさお
原画:友永秀和 葛岡博 森利夫
動画:長崎重信 山内昇寿郎 後藤紀子 束田久美子
背景:阿部泰三郎 佐藤正行 沼井信朗 鳥本武
トレース:前田峰子
効果:岡田良明
進行:高橋達雄
検査:前田剛弘
撮影:タバック 菅谷信行
編集:鳥羽亮一
録音:池上信照
記録:的場節代
効果:石田サウンドプロ
選曲:宮下滋
演出助手:松浦錠平
進行主任:吉岡修
現像:東映化学
声の出演:野田圭一 中谷ゆみ 柴田秀勝 沢田和子 矢田耕司
アメリカンビスタ カラー 25分

浅間山麓上空に突如現れた宇宙船は、早乙女研究所への攻撃を開始した。謎の侵略者は研究所とともにゲッターロボを葬り去ろうとしたのだ。この急襲に所長の早乙女博士はバリアを張って抵抗したが、敵は弱点である発生装置を狙って光線を放った。バリアの威力が弱まる中、宇宙船は執拗な攻撃を続け、ついに研究所は崩れ落ちた。だが三機のゲッターマシンは間隙を縫って大空に飛び立っていたのだ。早期の決着をつけるべく、流竜馬は空中戦を得意とするゲッター1となって反撃した。ゲッタービーム、トマホークブーメランと攻撃を繰り出し、敵機を破損させた。だが喜びも束の間、宇宙船から現れた空魔獣グランゲンは触手をゲッターロボの体に巻きつけて自由を奪ったのだった。落下していくゲッターロボはゲッターマシンに分散し、その勢いでグランゲンの手足を吹き飛ばすことに成功した。すると今度は神隼人が乗るジャガー号に取りついて破壊しようとし、ベアー号の巴武蔵はミサイルで応戦した。ところがグランゲンは突然標的を変えてベアー号に光線を浴びせた。目が眩んだ武蔵は目標を失い激突、グランゲンとともに空に散った。無残な姿となった研究所に降り立った竜馬と隼人は、俺たちがもっとしっかりしていればこんなことにはならなかったと悔やんだ。それを聞いた早乙女博士は、一つの命を捨てて二つの命を救った武蔵を思う気持ちは同じだと言った。そして彼の死に報いるために、今まで以上に闘志を燃やして宇宙からの侵略者を叩きのめすのだと力説した。

伊豆半島の科学要塞研究所では、上空から落下した火の玉をキャッチしていた。だがグレートマジンガーは新兵器の調整のために出撃が出来ないでいた。グレートマジンガーには背中に収容可能なスクランブルダッシュという名の翼を内蔵しているが、開発中のグレートブースターとドッキングすれば飛行能力が格段に向上、搭載された武器で敵を倒すことも可能だった。早乙女研究所の次に狙われるのが科学要塞研究所であることは火を見るより明らかなのに何も出来ないというジレンマが剣鉄也を苛立たせていた。そんな鉄也の様子を見ていたビューナスAのパイロット・炎ジュンは、被害を最小限に食い止めるために出撃した。火の玉の正体は宇宙船が新たに送り込んだ結合獣ボングだった。羽田空港に降り立ったボングは、旅客機や管制塔に熱線を浴びせて破壊を繰り返した。そこに現れたビューナスAは光子力ミサイルなどで攻撃したが、相手が放ったミサイルでピンチに陥った。その頃、工場ではグレートマジンガーの改造が終了し、グレートブースターの完成前に鉄也は出撃した。出撃前に武蔵の悲報を知った彼は、仇は必ず討つと胸に誓っていた。

空港に到着したグレートマジンガーは、サンダーブレークでボングを破壊しビューナスAを救った。だがそれは侵略者が謀った鉄也を誘き出すための罠だった。侵略者が次に送り込んだのは全身に光の膜をまとった光波獣ピクドロンで、口から吐き出した光の矢に当たったグレートマジンガーの右腕と左脚は閃光とともに吹き飛んだ。さらに電撃を受けて意識を失いかけた鉄也を救ったのは、まだ誰も見たことがないロボットだった。

屋台的映画館

完全な遊戯

  • posted at:2009-06-20
  • written by:砂月(すなつき)
かんぜんなゆうぎ
日活
配給:日活
製作年:1958年
公開日:1958年11月11日 併映「東京午前三時」
監督:舛田利雄
企画:高木雅行
原作:石原慎太郎
脚本:白坂依志夫
撮影:横山実
音楽:河辺公一 真鍋理一郎
照明:高島正博
録音:神谷正和
美術:坂口武玄
編集:辻井正則
助監督:河辺和夫
製作主任:中井景
出演:小林旭 芦川いづみ 葉山良二 白木マリ 岡田眞澄
シネマスコープ モノクロ 93分

裕福な家庭に育った東京学院大学経済学部4年の大木壮二は、学生たちが就職難であえぐ中でも親のコネを使って就職先を決めていた。卒業までの退屈な時間を持て余す彼の周りには、遊び仲間の戸田、秋谷、沖津の三人がいつもいた。四人の話題はいつも「何かうまい金儲けの話は無いか」だった。以前、谷の父親が経営する会社が仕入れたジャガーが売れず音を上げていることを知った壮二は同じクラスの光田を脅して父親に買わせたのだ。壮二、谷、秋谷、沖津の四人は利益分の200万円を四等分し箱根と熱海で豪遊したのだった。戸田は、うまく行けばちょっとした小遣いになるぜと切り出した。彼の儲け話とは「競輪」だった。戸田は川崎競輪場の車券の締切時間と吉祥寺にあるノミ屋(私設の投票所)の締切時間に早くて5分程の時差が発生することを知っていた。選手がゴールするとノミ屋の仲間が競輪場から電話で吉祥寺に結果を知らせるのだが、川崎からは直通の電話が掛からないことでズレが生じた。出来るだけ客を引き付けて上がりを多くしたいノミ屋はそれを利用して締切後も車券を売っていたのだ。つまりレース結果をノミ屋よりも早く手に入れた人物が券を買うことが出来れば、儲かることは間違いなかった。

ノミ屋で車券を買い占める役には戸田が、見知らぬ素振りで情報を仕入れる役は壮二と秋谷が担当することになった。連絡役は沖津だったが、混んでいる場合を想定すると電話で連絡する係とスタンドから知らせる係が必要なことがわかった。富田を引き入れれば数だけは揃うが、問題は難しいレース結果を掲示が出る前に正確に判定することが出来るかだった。そこで戸田は、競輪で身代を潰したような玄人を使うことを提案した。実行は最後日の最終レースと決め、翌日にロケハンを行うことにした。通話時間をあらかじめ電話局に指定する定時通話サービスを使えば優先的に繋いでくれるが、場内の電話はノミ屋と鉢合わせする可能性があるため使えなかった。そこで近所のテニスコートにある売店を利用することにした。競輪場と売店までの連絡手段は手旗信号で補うことになった。そして場内にいた競輪の虫・源造に声を掛け、前金2千円、当日4千円で着順を読む仕事を任せることにした。富田が加わり、ノミ屋の正面にあるデパートの定時通話も利用を可能にしたことで、後は当日を待つだけになった。

本番当日、源造は第5レースで沖津が持つ疑いを晴らした。そしてついに最終レースが始まり、結果は写真判定に持ち込まれた。沖津は源造が言った「1-6」を信じて富田に信号を送り、富田はそれを秋谷に電話で伝えた。秋谷はノミ屋に駆け込み、壮二に彼女の名前を使った暗号で伝えると、それを聞いた戸田が「1-6」で勝負に出た。結果は「1-6」、戸田は34万円の配当金を手にするはずだった。だがノミ屋を仕切る松居鉄太郎は金を用意していなかったのだ。虎吉親分の取り計らいで戸田はひとまず20万円を受け取り、鉄太郎は証文を書いて残額を支払うと約束した。だが鉄太郎はいつまで経っても払おうとしなかったため、業を煮やした壮二たちは彼の妹・京子を誘拐することにした。

屋台的映画館

新幹線大爆破

  • posted at:2009-06-15
  • written by:砂月(すなつき)
しんかんせんだいばくは
東映
配給:東映
製作年:1975年
公開日:1975年7月5日 併映「ずうとるび 前進!前進!大前進!!」
監督:佐藤純弥
企画:天尾完次 坂上順
原案:加藤阿礼
脚本:小野竜之介 佐藤純弥
音楽:青山八郎
撮影:飯村雅彦
美術:中村修一郎
録音:井上賢三
照明:川崎保之丞
編集:田中修
記録:勝原繁子
擬斗協力:日尾孝司
スチール:加藤光男
進行主任:東一盛
撮影助手:山沢義一 清水政郎
美術助手:桑名忠之
照明助手:梅谷茂
監督補佐:岡本明久
装置:畠山耕一
装飾:米沢一弘
美粧:住吉久良蔵
美容:宮島孝子
衣裳:河合啓一
演技事務:山田光男
現像:東映化学
特殊撮影:小西昌三 成田亨 郡司製作所
協力:日本無線株式会社 旭光学工業株式会社 谷村新興製作所 イスのコトブキ
出演:高倉健 千葉真一 山本圭 郷鍈治 織田あきら
シネマスコープ カラー 152分 

午前9時48分、1500人の乗客を乗せた博多行ひかり109号が定刻通り東京駅19番ホームを出発した。それからしばらく経った頃、109号に爆弾を仕掛けたという電話が国鉄本社に入った。その爆弾は列車の速度が80キロになると自動的にスイッチが入るように設定されており、それ以上のスピードを維持していれば問題ないが再び80キロに減速すると爆発する仕掛けになっているというのだ。電話を受けた宮下義典鉄道公安本部長は、倉持運転指令長、三宅新幹線技師長、高沢新幹線運転車両部長の三人を呼び出して緊急会議を開き、今後の対策を話し合った。犯人は爆弾の仕組みを立証するために、北海道・夕張に停めてあった追分行貨物5790号列車にも同様の爆弾を仕掛けていた。真偽を確かめるべく上り坂を利用して実験を行ったところ、列車は爆発、炎上した。倉持は結果を青木109号運転士に伝えるとともに車内検査の徹底と速度120キロの維持を指示した。同じ頃、警察も対策本部を設立し、須永警察庁刑事部長は夕張駅付近の捜査と北海道の全空港並びに青函連絡口での張り込みを至急行うよう手配した。そして爆弾に詳しい専門家の警視庁からの派遣と過激派グループの動向調査、爆弾が仕掛けられた発車15分前までの目撃者の捜索を指示した。

新幹線が時速120キロで走行した場合、博多駅まで約10時間掛かる。だがそのためには先行する下り列車を最寄の駅に待避させ、後続の全列車を運休させなければならなかった。その頃、問題は列車内で起きていた。次の駅への到着時間が15分遅れていることと、不審物の捜索を二度行ったことで乗客が不信感を持ち騒ぎ出したのだ。鉄道公安官の菊池は事実の公表した方がいいのではないかと言ったが、倉持は解決の見通しや方法と同時に行わなければ混乱が増すだけだと否定した。そのとき、前方のひかり157号がBr系統の故障を起こして立ち往生しているという連絡が入った。倉持は109号を上り線に移すことにしたが、ひかり20号が接近中だった。ひとまず100キロにまで速度を落とさせた109号が浜松駅をあと5分30秒、20号は6分弱で通過する。そこで倉持は時間を稼ぐために時速を90キロまで落とすよう青木に伝えた。それを聞いた青木は取り乱したが、倉持を信じるしか生きる道はなかった。上り線に進入する際、ATC(自動列車制御装置)が危険を察知して非常ブレーキを掛ける。倉持の計画は、分岐点ギリギリ手前で装置を切って惰性で走行しそのまま分岐点を通過するというものだった。そして進入後にブレーキを解除すれば問題なく走行出来るはずだった。この無謀な計画を可能にするために列車種別を回送に変更させ、分岐点には通過を報告させるための係員を置いた。列車が分岐点に接近したところで倉持は加速を指示、そして係員の報告とともに切断を命じた。ブレーキが掛かった列車は減速して行き、20号とすれ違いで上り線に進入した。

指令室が成功の興奮で沸きあがっていた頃、宮下は犯人からの電話を受けていた。犯人は100ドル紙幣で揃えた500万アメリカドルを17号のジュラルミンケースに詰めて用意しろと要求してきたのだ。宮下は話を引き伸ばして逆探知を成功させようとしたが、それを察知され切られた。打つ手を失った警察は、70分後に掛かってくることになっている犯人からの電話を待つしかなかった。

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