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黒い十人の女

  • posted at:2010-01-10
  • written by:砂月(すなつき)
くろいじゅうにんのおんな
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1961年
公開日:1961年5月3日 併映「おてもやん」
監督:市川崑
製作:永田雅一
企画:藤井浩明
シナリオ:和田夏十
撮影:小林節雄
音楽:芥川也寸志
録音:西井憲一
照明:伊藤幸夫
美術:下河原友雄
特殊撮影:築地米三郎
助監督:中村倍也
編集:中静達治
製作主任:中島実
出演:山本富士子 宮城まり子 中村玉緒 岸田今日子 船越英二 
シネマスコープ モノクロ 103分

テレビ局VTVの番組プロデューサー・風松吉は誰にでも優しく、そして何処か掴みどころのない雰囲気を持っていることが女性たちの母性本能をくすぐった。彼は女優の石ノ下市子、演出家の後藤五夜子、印刷所の三岸三輪子、コマーシャルガールの四村塩など局内の仕事に関わる九人の女性と関係していた。ある日、レストランを訪れた美輪子は風の妻・双葉に離婚して欲しいといきなり切り出した。だが双葉は驚くどころか全てを承知していた。次から次へと愛人を作る夫に愛想を尽かした双葉は離婚しようとも考えたが、結局はしてもしなくても同じだという結論に至った。気にしなければいいのだ。そこで夫のことを考える暇がないようにレストランの経営を始めたのだった。責任を感じないのかという美輪子の問いに、誰かが殺してくれればいいのよと双葉は答えた。

双葉が友人のように親しくしている市子が重要な話を持って来た。それは風を殺害する計画だった。その方法を話し合ううちに、いつしか本題から外れて行った。不思議と子供が産まれないのと市子が疑問を口にすると、双葉は二人の間で起きた出来事を話し始めた。双葉は最初の子供を死産し子供が産めない体になった。すると責任を感じた風も子供を作れない体にしたのだった。あの人を完全に自分のものに出来る人が現れたならあげたっていい、双葉は心からそう思っていた。

美輪子は風に結婚してくださいと頭を下げた。夫に先立たれ、中学生の息子と路頭に迷うのではないかと不安に思っていたときに美輪子は風と出会い、彼の力添えでテレビ局の仕事を請け負うことになった。その結果、会社は存続することになり経営も軌道に乗ったのだ。そのときに受けた恩義を美輪子は片時も忘れたことがなかった。いきなりの告白に風がうろたえていると、そうしないと殺されますよと言った。市子たちの殺害計画を聞いた風は、単なる嫌がらせなのだから深刻に考えることはないと美輪子を諭したのだった。だがその中に双葉がいることを知ると風の顔色が変わった。根が気弱な風は、何故自分が殺されようとしているのか理解が出来なかった。

不安の中で仕事を終えた風が相談相手に選んだのは双葉だった。冗談だと思っていたことも、十人から命を狙われているとなると話は別だ。十人で力を合わせれば完全犯罪も可能だと主張する双葉の話を聞いた風は、女たちから殺されるところを想像した。そしてその十人のうち九人が今まで関係を持った女たちだとを知った風はその人たちと縁を切るから殺すのは止めて欲しいと言った。だが双葉は彼が仕事に忙殺されているうちは態度を変える気はなかった。それが俺を殺す理由か。仕事を辞めれば女たちとも縁が切れると考えた風は、芝居を打って全てを水に流す提案をした。

屋台的映画館
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みんな~やってるか!

  • posted at:2009-12-30
  • written by:砂月(すなつき)
みんなやってるか
バンダイビジュアル=オフィス北野
配給:ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画
製作年:1995年
公開日:1995年2月11日
監督:ビートたけし
プロデューサー:森昌行 鍋島壽夫 柘植靖司 吉田多喜男
脚本:北野武
撮影:柳島克己
美術:磯田典宏
照明:高屋齋
録音:堀内戦治
編集:北野武 太田義則
記録:中田秀子
助監督:清水浩
衣裳:岩崎文男
装飾:柴田博英
ヘアメイク:冨田倫子 宮内三千代
特殊メイクデザイン:原口智生
特撮アドバイザー:倉持武弘
音楽プロデューサー:小池秀彦
音楽ディレクター:木下隆 小杉雅之
制作担当:広瀬昌弘
キャスティング:吉川威史
プロダクションマネージャー:片岡毅充生
出演:ダンカン 日野陽仁 芹沢名人 小池幸次 横山あきお
アメリカンビスタ カラー 110分

モテない男・朝男は、いい女をナンパしてカーセックスをすることを夢見ていた。ある日、彼は自動車販売店へ行き車選びをした。ところが予算は20万円しかなかったことから手に入れた車は理想とはかけ離れた廃車前の軽自動車になった。マネキン相手にリハーサルを終えると通行中の若い女性に「車に乗りませんかと」声を掛けた。だが車に乗って何するのという質問の答えが「カーセックス」だったためひと言「バカ」と言われた。彼が次に向かったのはバス停だったが、下心が見え見えなことから他の乗客たちに罵声を浴びせられた。

車を買ったのに全然モテないのはオープンカーではないからだと考えた朝男だったが、資金はもう底をついていた。そこで何か売る物はないかと探したところ思いついたのは祖父の存在だった。祖父の肝臓と腎臓を売り飛ばして金を手に入れた朝男は再び自動車販売店へ向かったが、予算が5万円しかないことがわかると店長は「特別車」を用意した。その車は走り始めると分解を始め、仕方なく廃車工場に引き取ってもらうことになった。どうしても車が欲しい朝男は、路上に駐車してあるスポーツカーを盗むことにした。あまりにも簡単に手に入ったことで気分良く運転していたが、その車はブレーキの故障で修理に出すことになっていたのだ。スポーツカーは停まることが出来ずに目の前の看板に突っ込んだ。なんとか事故車から抜け出した朝男は、空を見上げ旅客機のファーストクラスのことを考えた。客室乗務員による特別なサービスを妄想する朝男は、その費用を捻出するために銀行強盗を計画した。そのためには拳銃が必要になることからまず派出所を襲うことを考えたが、自分で作ればそこまでする必要がなくなるため川口市の鋳物工場に就職して技術を習得することにした。ところが工場街で血まみれのヤクザに遭遇し、ハジキと車を預かってくれと言って倒れたため、朝男は易々と二つを手に入れたのだった。

拳銃を手に協債銀行に向かった朝男だったが、そこには既に先客がいたため何事もなかったように立ち去った。別の支店に向かった彼は窓口の行員に金を出せと凄んだが、番号札を取ってお待ちくださいと言われたため指示に従った。諦めて別の支店に行くと、そこは警官だらけだった。今度こそはと別の支店に行き、拳銃を向けてシャッターを閉めろと怒鳴った。すると彼がよそ見をしているうちに窓口の前でシャッターが下りた。違う手を考えた朝男は金庫の定期検査と称して行内に潜り込むことにした。だが課長から聞いていないと言われたことであっさりと帰った。次にルンペンに変装してお金を恵んで欲しいと言ったが、首を横に振られたことで引き下がった。へこたれない彼は保健所の職員と称して行員に睡眠薬を飲ませようとしたが、宴会の仕切り役である部長がフェイントの乾杯をしたことで先に飲んでしまった。失敗が続き狙いを銀行から現金輸送車に変更した彼は白バイ警官に変装した。そして本庁からの連絡で爆弾が仕掛けられていることを告げると職員が簡単に騙されて降りたため朝男は輸送車を奪うことに成功したのだ。だが車の下に放るはずだった発煙筒を車内に投げ込んだことで火事を起こしたため金を手にすることは出来なかった。次に深夜の銀行に忍び込もうとして失敗。激安王と呼ばれいつも4千万円を持ち歩いているという城南電機の宮路年雄社長から奪おうとしたがこれも失敗した。それでも懲りない彼は強盗よりも儲かりファーストクラスにも乗れる役者を目指すことにした。

屋台的映画館

花より男子(1995年)

  • posted at:2009-12-24
  • written by:砂月(すなつき)
はなよりだんご
フジテレビ
配給:東映
製作年:1995年
公開日:1995年8月19日 併映「白鳥麗子でございます!」
監督:小椋久雄
製作:村上光一 周防郁雄
企画:重村一 堀口壽一
エグゼクティブプロデューサー:松下千秋 阿部祐三
プロデューサー:宅間秋史 小牧次郎 重岡由美子 柴崎正
原作:神尾葉子
脚本:梅田みか
主題歌:「BABY’S GROWING UP」内田有紀
挿入歌:「OVERNIGHT SENSATION ~時代はあなたに委ねてる~」trf
技術製作:杉野有充
技術プロデューサー:杉野育充
テクニカルディレクター:堀田満之
ハイビジョンバイザー:皆川慶助
照明アドバイザー:本間利明
撮影:星谷健司
照明:和田智裕
映像:佐藤光雄 久保木準一
音声:松永英一
VTR編集:森武司 高橋努
キネコ:秋山雅和 松本大三郎
音響効果:下城義行
選曲:辻田昇司
MA:浅倉努
美術製作:上村正三
製作主任:鈴木和晶
製作担当:千葉昇 小平明人
企画協力:バーニングプロダクション
製作協力:AVEC
出演:内田有紀 谷原章介 藤木直人 橋爪浩一 佐伯賢作
アメリカンビスタ カラー 79分

超がつくお金持ちのばかりが集う英徳学園大学。そこに入学した牧野つくしは「一般庶民」という極めて異例な存在だった。つくしは別の大学を希望していたが、推薦がもらえたのは親が勝手に願書を出したここだけだった。入学時、テニス部から勧誘されたつくしは、高額な入会金を見てどうせお坊ちゃんの暇つぶしなんでしょと言った。たまたま近くにいてその言葉を聞いた道明寺司は聞き捨てならんと割り込み、テニスは幼稚園の頃からやっている言った。するとつくしは、そんなことは関係ないし私は何処にも入る気などないと突っぱねた。お前の何処のどいつだと司が怒鳴りつけると、その高飛車な態度に腹を立てたつくしは、人の名前を聞く時は自分から名乗るべきだと言った。「英徳学園3年・F4リーダー、道明寺司だ」。「英徳学園1年、牧野つくし」。それを聞いた司は、つくしなんか雑草だと馬鹿にした。するとつくしはツカツカと司に近寄り、平手打ちを食らわせたのだ。そして「そうよ、つくしは雑草。踏まれても蹴られても春には芽が出る強い植物なの。温室でぬくぬくと育ったあんたたちとは違うのよ」と思いを一気に吐き出したのだった。それ以来、つくしは赤札を貼られイタズラの標的にされた。だが持ち前の明るさで乗り切ろうとした。この学園は、道明寺財閥の御曹司・司、花沢物産の御曹司・類、茶道・西門流の次期家元・総二郎、日本の裏社会を牛耳る美作一族の後継者・あきらの四人(Flower4 通称F4)が実質仕切っていた。四人の親から多額の寄付を受け取っている学園の教師たちは彼らの行動に逆らうことが出来ず、生徒たちも畏怖の念を抱いていた。

学園からつくしを叩き出してやる。そう考えていた司は仲間とともに連日イタズラを仕掛けた。ある日、F4にいじめられて誰も口をきいてくれないから話し掛けてくれたら何でもしてあげるという内容の手紙が男子生徒の靴箱に投げ込まれ、下心丸出しの生徒と仲間に追い掛けられた。体育倉庫に追い詰められ強姦されかかったとき、そこに現れたのは類だった。難を逃れて礼を言うつくしに、俺はこういうの嫌いなだけだからと言って類は去った。翌日、イタズラの主が司であることを知ったつくしは彼に飛び蹴りし、あんたの性根を叩き直してやると宣戦布告した。だが今度はそれが司ファンの女子生徒たちの闘志に火をつけた。三条桜子の自宅で行われるパーティーに招待されたつくしは、着ていく服がないと断わった。だがラフでいいと聞きジーンズで参加することにしたのだが、政界のジュニアや社長の息子が来る程の格調高いパーティーだった。馬鹿にされた上に服を汚されたつくしは帰ろうとしたが、桜子たちに別室へ連れて行かれて冷たい言葉を浴びせられた。そこへやってきたのは司だった。彼は、つくしをいじめていいのはこの俺だけなんだよと怒鳴り散らした。司には心から慕う姉がおり、ケンカが強くて根が優しいところはつくしにそっくりだった。彼はいつしか姉の姿をつくしに重ね合わせるようになり、憎しみは奇妙な愛情へと変わっていた。

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女王蜂(1958年)

  • posted at:2009-12-20
  • written by:砂月(すなつき)
じょおうばち
新東宝
配給:新東宝
製作年:1958年
公開日:1958年2月15日 併映「殺人と拳銃」
監督:田口哲
製作:大蔵貢
原作:牧源太郎
脚本:内田弘三
企画:佐川滉
撮影:西本正
音楽:伊藤宣二
美術:岩武仙史
録音:村山絢二
照明:関川次郎
編集:神島歸美
助監督:武部弘道
製作主任:永野裕司
出演:久保菜穂子 中山昭二 天知茂 小倉繁 小高まさる
スタンダード モノクロ 76分

かつては関東一円にまで勢力を伸ばしていた湊一家だったが、親分の鉄太郎が病に倒れたことで信頼を失った。その頃、横浜では新興ヤクザの真崎組が台頭していた。ボス・真崎は湊一家の縄張りを奪うために様々な手段を使った。まず子分たちを寝返らせて力を削ぐと、今度は縄張りを荒らした。数々の非道に黙っていられなかったのが鉄太郎の一人娘・お竜だった。彼女は湊一家を裏切ることが出来なかった康次たち十数人に支えられていた。

港では真崎組の子分が康次の娘・由美たちに因縁をつけていた。休暇で故郷に帰ってきた由利俊介は、見るに見兼ねて仲裁に入り左腕を負傷した。由美を心配して病院に駆けつけたお竜は、そこで俊介と再会した。お竜は幼なじみの俊介と結婚するつもりでいたが、俊介は将来のことを考えて身を引き、船乗りになった。その後、お竜は母を亡くし、落胆した鉄太郎も体を壊した。お竜は一家再興のために鉄太郎の跡を継ぐ決心をした。

真崎組の度重なる嫌がらせに湊一家の子分たちの怒りは限界に達していた。その様子を見ていた鉄太郎は、自ら出向いて話をつけることにした。開店前のキャバレーに現れた鉄太郎は真崎を説教した。真崎はお詫びにと札束を差し出したが、鉄太郎は「ふざけるな」と言ってそれを叩き落とした。顔に泥を塗られた真崎は湊一家の縄張りである旭マーケットに火をつけて復讐した。鉄太郎は消火活動に尽力したが、落ちてきた建物の梁が当たり命を落とした。唯一の財源であるマーケットを失ったことは湊一家にとって死活問題だった。再建には多額の資金が必要となるため、お竜は康次とともに金策に走り回ったが、何処も不景気を理由に断わった。そんな中、親分にお世話になったという双葉商会の宮川という男が融資に協力すると言ってきた。話はトントン拍子に進んだが、建設工事は期日を過ぎても終わらなかった。

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ゲロッパ!

  • posted at:2009-12-16
  • written by:砂月(すなつき)
げろっぱ
シネカノン=電通=ハピネット・ピクチャーズ=グッドニュー=メモリーテック=アーティストフィルム
配給:シネカノン
製作年:2003年
公開日:2003年8月16日
監督:井筒和幸
エグゼクティブプロデューサー:李鳳宇
製作:石原仁美
ラインプロデューサー:祷映
脚本:羽原大介 井筒和幸
音楽監督:高宮永徹
撮影:山本英夫
照明:渡邊孝一
美術:大坂和美 須坂文昭
録音:白取貢
編集:冨田伸子
出演:西田敏行 常盤貴子 桐谷健太 吉田康平 太田琴音
アメリカンビスタ カラー 111分

収監があさってに迫った羽原組組長・羽原大介は、人生のけじめとして組を解散することにした。突然の知らせを聞いた三人の組員たち(太郎、晴彦、健二)は動揺し泣き叫んだ。羽原は、見たらアカンと言われるような世界から足を洗って堅気の仕事につけと太郎たちに命じた。部屋を整理を終えた羽原は、家宝であるジェームズ・ブラウンのグッズを弟分で金山組組長の金山正男に託そうとした。二人はJBの古くからの大ファンで、金山は近々行われる名古屋公演のチケットを2枚入手していた。羽原とともに騒ぐことを楽しみにしていたのだが、収監日の関係でそれも叶わなくなったのだ。グッズの詰まったダンボール箱の中から純金で出来たJBのフィギュアを取り出した羽原は、わしの分身だと思って守ってくれと金山に手渡そうとした。それが羽原にとって命の次に大事なものであることを知っていた金山は、彼の覚悟を感じただけに受け取ることが出来なかった。「あと一日半あるのに、本当にやり残したことはないのですか?」。尋ねられた羽原は、フィギュアが入った箱に額を押し付けて黙り込んでしまった。その姿を見た金山は、一言任せてくださいと言った。アニキがとても会いたがっている人物を連れて来れば解散を考え直してくれるかもしれない。そう考えた金山は、羽原組の秘密工場を訪れるとそこにいた太郎と晴彦にJBの誘拐を命じたのだった。

荷物がなくなった誰もいない部屋に帰って来た羽原はトイレに入った。するとそこの壁には片付け忘れた一枚の絵が掛かっていた。その絵は25年前に生き別れた娘・かおりが彼を描いたものだった。羽原が寿司屋のタツ(♂)にそのことを話すと、彼の弟のミツ(♂)が情報を手に入れた。美容師のミツに言い寄る客(♂)が大阪区役所の職員だったことから、住基ネットを利用させて住所を突き止めたのだ。やり残したことを見つけた羽原は、東京の府中に住むかおりに会いに行くことにした。その頃、JBご一行様がホテルの最上階を貸切にしているという情報を手に入れた太郎は、裏口から荷物を運び込もうとしている引越し業者を脅してエレベーターに乗り込んだ。すると途中の階から乗って来たのはあのJBだった。これ幸いと殴り倒して誘拐に成功したが、彼は同じホテルに泊まっていたものまねタレントのウィリーだった。

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