忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか

  • posted at:2010-05-13
  • written by:砂月(すなつき)
ちょうじくうようさいまくろすあいおぼえていますか
ビックウエスト=毎日放送=小学館=竜の子プロダクション
配給:東宝
製作年:1984年
公開日:1984年7月21日 先行公開(大阪・名古屋)7月7日
監督:石黒昇 河森正治
製作:大西良昌 吉田健二
プロデューサー:井上明 岩田弘 榎本恒幸
原作:スタジオぬえ
原作協力:アートランド
脚本:富田祐弘
脚色:河森正治
ストーリー構成:河森正治
キャラクターデザイン:美樹本晴彦
プロダクションデザイン:宮武一貴
作画監督:美樹本晴彦 板野一郎 平野俊弘
撮影監督:橋本和典
音楽:羽田健太郎
主題歌:「愛・おぼえていますか」飯島真理
挿入歌:「天使の絵の具」飯島真理
・・・:「私の彼はパイロット」飯島真理
・・・:「小白竜(シャオ・パイ・ロン)」飯島真理
・・・:「0-G Love(ゼロ・ジー・ラブ)」飯島真理
・・・:「サンセットビーチ」飯島真理
・・・:「シルバームーン・レッドムーン」飯島真理
・・・:「シンデレラ」飯島真理
美術監督:宮前光春
演出:秋山勝仁 笠原達也 五月女有作
声の出演:飯島真理 長谷有洋 土井美加 羽佐間道夫 小原乃梨子
アメリカンビスタ カラー 115分

西暦1999年、突如地球に飛来した飛行物体は全長1200メートルにも及ぶ巨大な宇宙戦艦だった。人類のテクノロジーを遥かに超えるその戦艦からは、異星人の姿こそ発見出来なかったものの地球外生命体の存在と大宇宙を戦場とする闘争があることは明らかだった。のちに起こると予想される戦火に対応するために先進諸国は国家間の利害を越えた地球統合政府樹立と墜落した巨大戦艦の修復を開始した。だが統合政府の樹立は容易なものではなく、激烈な局地戦が世界各地で繰り広げられた。その間も戦艦の修復作業は着々と進められ、やがて長く苦しい統合戦争も終わりを告げると地球は再び平和を取り戻したのだった。そして10年後の2009年、異星の墜落船は「SDF-1 MACROSS(マクロス)」として甦った。2月、太平洋上の南アタリア島ではマクロスの進水式が盛大に行われていたが、地球近辺に異星人ゼントラディー軍の艦隊が出現したことでマクロスのシステムがそれを感知し勝手に砲門を開いたのだ。その結果、月軌道内28万キロ地点にいた戦艦を撃破したことで、後続に配する多数の戦艦が地球への侵攻を開始したのだった。ブルーノ・J・グローバル艦長は敵の攻撃から逃れるために未施行のフォールド航法を試みたが、出現地点は予定ポイントである月の裏側ではなく、それとはかけ離れた冥王星軌道のやや内側だった。さらにフォールドシステムが消滅したことでマクロスは通常エンジンで地球へ帰還しなければならなくなった。

避難民5万8千人を収容したマクロスの広大な艦内には市街地が建設され、人々はそこで地球と同じような生活を送っていた。地球への航海を始めて5カ月、マクロスが土星の衛星タイタン宙域に差し掛かった頃、ゼントラディー軍の戦闘ポッドのリガードやパワードスーツのヌージャデル・ガーが大量に現れたため、スカル、エイセス、アポロの3小隊は迎撃に向かった。そこに大型戦艦が現れたことでオペレーターの早瀬未沙はそれの迎撃を命じたが、この襲撃が囮だとわかったスカル11のパイロット・一条輝は命令を無視してマクロスの援護に目標を変更した。そして被弾箇所から敵部隊が艦内に侵入するとそれを追い掛けた。

ゼントラディーの将兵にとって市街地の様子は恐ろしい光景だった。何故ならマイクローンの男女が一緒に生活しているからだ。そんな文化に興味を持った将兵は一人の少女を捕まえることにしたのだが、マクロスは主砲発射体勢を取るための「トランスフォーメーション」を開始した。ヌージャデル・ガーが少女に手を伸ばした時、輝が乗る可変戦闘機バルキリーが現れて破戒した。ところがその影響で重力制御システムが損傷を受けて作動不能となり少女は艦外へ放り出されそうになったが、輝の活躍によって命を救われた。これが輝と人気アイドル歌手リン・ミンメイとの最初の出会いだった。

屋台的映画館
PR

狼よ落日を斬れ

  • posted at:2010-05-05
  • written by:砂月(すなつき)
おおかみよらくじつをきれ
松竹
配給:松竹
製作年:1974年
公開日:1974年9月21日
監督:三隅研次
製作:三嶋与四治
製作補:猪股堯 小林久三
原作:池波正太郎
脚本:国弘威雄 三隅研次
撮影:小杉正雄
音楽:伊福部昭
美術:梅田千代夫
録音:小林英男
調音:小尾幸魚
調音効果:中丸武雄
照明:三浦礼
編集:杉原よ志
監督助手:増田彬
装置:森勇
装飾:印南昇
進行:福山正幸
衣裳:松竹衣裳
かつら:八木かつら店
風俗考証:柳生悦子
擬斗:足立伶二郎
方言指導:宮田栄
製作助手:中川完治
邦楽:稀音家三一郎
現像:東洋現像所
製作主任:沼尾鈞
出演:高橋英樹 緒形拳 松坂慶子 西郷輝彦 近藤正臣
アメリカンビスタ カラー 159分

新撰組が京都池田屋を襲撃して尊攘過激派を惨殺した元治元年、杉虎之助は諸国放浪の旅を終えて江戸へ戻る際に居合わせた。旗本の嫡男として生まれた虎之助は病弱で、母もすぐに亡くなった。父・平右衛門は加藤清正公にあやかり「虎之助」という強い名前をつけた。十歳のとき平右衛門は峰を妻に迎えたが、彼女は病弱で無口な虎之助のことを忌み嫌った。そして三年後に男子が生まれると、二十歳まで持つかわからない虎之助を廃嫡して我が子を跡取りにせよと平右衛門に詰め寄ったのだ。それを知った虎之助は生きる価値を見出せず大川に身を投げたのだった。虎之助は一人の侍に助けられ一命を取り留めた。事情を知った侍は彼を山口金五郎の家に連れて行こうとしたが、暗闇から現れた五人の輩に行く手を阻まれたのだった。虎之助が物陰から固唾を呑んで見守っていると、侍は瞬く間に五人を斬り捨てたのだった。虎之助は侍の前に土下座し、弟子にしてくださいと言った。虎之助の必死な姿に心打たれた侍=池本茂兵衛は、剣の教えを叩き込むために諸国を旅した。

八年が経ったある日、茂兵衛はお前に教えることは何もなくなったと江戸に帰る許可を出した。突然の別れに虎之助は言葉を失ったが、仕事が一段落したら江戸でのんびり暮らすつもりだという言葉を聞いて安堵した。江戸へ向かう道中で、虎之助は酔った旗本が勤番侍に痛めつけられているところに出くわした。雨中の夜、ぶつかったことで傘が壊れたというのが原因だった。見兼ねた虎之助は三人の侍を峰打ちで伸すと旗本を屋敷まで負ぶって行った。屋敷に着くなり「叔父上、叔母上、お久しゅうございます」と挨拶すると、金五郎と妻は虎之助の変わり様に目を丸くした。事の全てをそばで見ていた伊庭八郎は虎之助の剣捌きに惚れ込み、後日屋敷に招待した。心形刀流の後継者で伊庭道場の剣術師範の伊庭は、無外流を工夫した剣術を高く評価していた。洗練されたその剣術を学ぶために真剣での立会いを願い出たのだった。二人は気が済むまで剣を交え、お互いの剣術の中に秘められた真意を読み取っていた。その頃、道場に金五郎が訪れていた。金五郎は虎之助を吉原へでも連れて行ってやろうと思い家を訪ねたが戸が閉まっていた。裏口を覗くと開いていたため中に入ってみると、血だらけになった僧が苦しんでいたのだ。急いで戻った虎之助が僧に駆け寄ると、彼は御意簡牘(ぎょいかんとく)の札を手渡した。そして品川宿の一軒茶屋に待っている女を京の池本茂兵衛のところへ送り届けよと言い残して死んだ。品川宿にいたのは、男装をした剣士の礼子だった。虎之助は、江戸詰めの薩摩藩士から礼子を守り、無事に茂兵衛のもとへ届ける旅に出た。その頃、京都では新撰組が茂兵衛狩りを行っていた。

屋台的映画館

秘録怪猫伝

  • posted at:2010-04-27
  • written by:砂月(すなつき)
ひろくかいびょうでん
大映
配給:大映
製作年:1969年
公開日:1969年12月20日 併映「眠狂四郎卍斬り」
企画:勝呂敦彦
監督:田中徳三
脚本:浅井昭三郎
音楽:渡辺宙明
撮影:今井ひろし
録音:海原幸夫
照明:美間博
美術:太田誠一
編集:山田弘
音響効果:倉嶋暢
擬斗:楠本栄一
助監督:遠藤力雄
製作主任:村井昭彦
語り手:木村元
現像:東洋現像所
出演:本郷功次郎 小林直美 亀井光代 戸浦六宏 上野山功一
アメリカンビスタ カラー 83分

享保十四年、八代将軍吉宗の頃。九州佐賀三十七万石鍋島丹後守の城中で世にも信じられぬ一つの怪異が起こった。丹後守は、野点で見かけた竜造寺又七郎の妹・小夜の美しさに心を奪われ、側室として迎えるために近習頭の小森半左衛門を又七郎の屋敷へ向かわせた。半左衛門は又七郎の兄妹と幼友達だったこともあり、小夜の心を考えずに無理強いすることだけは避けたいと考えていた。竜造寺家は三代前までは佐賀の領主だったが、些細なことで皇太后の勘気を被り、領主を家臣筆頭の鍋島に取って代わられた。今ではお情けで生かされているが、いかに落剥しているとはいえ妹を側室に差し出す気など又七郎には毛頭なかった。彼はこの話を断わったときの半左衛門の立場を心配した。そこで「妹は不調法者ゆえとても殿のお相手など叶わぬ」と伝えて欲しいと言った。家老矢淵刑部は言い出したら一歩も引かない丹後守の性格を知り尽くしていた。今までは刑部の妹であるお豊の方に執心していたが、小夜に心変わりすれば自分に対する威信の失墜もありうるからだ。そこで彼は半左衛門が帰るのを待ち、又七郎の返事を聞きだして殿に取り次いだのだった。一方的に断わったと刑部が伝えたことで丹後守の怒りは心頭に発した。

絹糸のような雨が降る夜、丹後守から碁の相手をせよとの申し出があり、気が進まないのなら止めた方がいいと小夜は言ったが又七郎は受けることにした。又七郎が迎えの駕籠に乗ろうとしたところ、いつもなら彼のそばにいるはずの愛猫のタマが先回りして威嚇するのだ。何故そんなに機嫌が悪いのだろうかと不思議に思いながら又七郎はタマを抱きかかえ小夜に渡した。盤上の勝負は明々白々、盲目の又七郎の方が丹後守より一枚も二枚も上手だった。そこで丹後守は気を逸らすために小夜のことを考え直さぬかと切り出した。だが又七郎は動じずに、小森殿に伝えた通り妹は不調法なゆえ殿のお相手などと答え、碁の続きを促した。苛立ちを見せた丹後守は益々形勢が悪くなる石を打ち、それに気付くと慌ててしばし待てと言った。だが又七郎は、盤上の争いは真剣の立会いと同じことと殿はいつも申されているではありませぬかと聞く耳を持たなかった。さらに又七郎の補助としてついていた刑部が石を誤魔化して置いたことまで指摘し、一時の勝ち負けにこだわって下賎匹夫の振る舞いをなされてはなりませぬぞと言った。その言葉に丹後守は立腹し刀を抜いたのだった。

夜が明けても又七郎は帰ってこなかったため、小夜は半左衛門に相談した。だが何の手掛かりも得ることが出来ず彼女は不安になるばかりだった。その夜、戸の開く音が聞こえ、小夜は兄が帰ってきたものとばかり思っていた。だが薄暗い部屋にはタマが持ち込んだ血のついた衣類の一部が置かれているだけだった。そのとき部屋に荒々しく入ってきた目付役郷田甚左衛門は、鍋島家からの温厚を台無しにした竜造寺家の知行召上げ並びに場外への追放を言い渡したのだった。
絶望に追い込まれた小夜は決心した。人の生血を吸った猫は魔性となり通力を持つという噂を信じ、愛猫に復讐を託したのだった。小夜は腹を切り、苦しみの中でタマに語り掛けた。「早く私の生血を吸って魔性となり、鍋島家に祟るのじゃ」。タマは小夜のそばに近寄ると赤い血を舐め始めた。そして彼女の最後を見届けると暗闇に消えて行った。

屋台的映画館

恐怖のカービン銃

  • posted at:2010-04-16
  • written by:砂月(すなつき)
きょうふのかーびんじゅう
蟻プロダクション
配給:新東宝
製作年:1954年
公開日:1954年8月3日 併映「娘ごころは恥づかしうれし」
監督:田口哲 浅野辰雄
脚本:浅野辰雄
音楽:伊藤宣二
撮影:井上莞
照明:沼倉良夫
美術:吉山雅治
録音:井上俊彦
編集:西條賢一
監督補佐:島和彦
進行担当:小林文子
出演:天知茂 三原葉子 村山京司 加藤章 三砂亘
スタンダード モノクロ 46分

昭和29年の梅雨は長かった。一説によるとビキニの灰が日本の上空を去らないからだという。国際的な不安が梅雨空となって被さっているその下では、連日血生臭い殺人や一家心中が続出した。ある日、白昼の日比谷の交差点で事件が発生した。カービン銃を持ったギャングが保安庁技術研究所の経理課長夫妻を四日三晩監禁して千数百万円にのぼる小切手、支払通知書などを奪ったが、夫の佐多は犯人の隙を見て逃亡、交差点を横切って向かいの交番へ駆け込んだのだった。佐多を追い掛けていたギャングたちは途中で追跡を止め、車で逃走した。

日本に氾濫する自動車。その裏には無数の自動車ブローカーが存在した。かつて自動車ブローカーはドル箱の商売だったが、好調だった自動車販売業界に陰りが見え始め、やがて下火となった。そこで彼らは盗品に色を塗り替えたり、中古のエンジンを載せた車を新品に見せかけて販売するなど悪質な手口で金をせしめた。しかし不景気によって車を手放すものは増えても買おうとするものは次第にいなくなり、彼らは別の荒稼ぎを考えなくてはならなくなった。それはブローカーの一人でカービン銃ギャングの太津健一も同じだった。太津の犯罪計画の参謀役は獄中で知り合った円山で、同志を募ると同じブローカー仲間の山元と鷹田が応じた。太津たちが白羽の矢を立てたのは、保安庁技術研究所の経理係長・佐多だった。三日前、佐多が家を欲しがっていることを知った太津は自分の兄の家を見せて90万円を騙し取ろうとしたが、佐多には手持ちの資金がなく作戦は失敗に終わった。だがその間の経緯で大金のにおいを感じ取った太津は、佐多をしつこく付け狙った。

太津は上京すると保安隊に入ったが、生まれつきの見栄っ張りだった彼は元主計少尉と偽っていたことがばれクビになった。だが彼は保安隊を相手に一儲けしようと出入りを止めず、そのときのどさくさでカービン銃を手に入れた。ギャングたちは親戚を見舞って病院から出て来た佐多夫妻を拉致した。彼らは佐多の家に上がり込むと妻を後ろ手に縛って押入れに押し込んだ。そして佐多に銃を突きつけ、保安庁の金庫を職員の出勤前に開させようと脅した。

屋台的映画館

長靴をはいた猫 80日間世界一周

  • posted at:2010-04-13
  • written by:砂月(すなつき)
ながぐつをはいたねこはちじゅうにちかんせかいいっしゅう
東映動画
配給:東映
製作年:1976年
公開日:1976年3月20日 併映「UFOロボグレンダイザー対グレートマジンガー」「秘密戦隊ゴレンジャー 真っ赤な猛進撃!」「ロボコンの大冒険」「一休さん」
監督:設楽博
製作:今田智憲
企画:有賀健 横山賢二
脚本:城悠輔 山崎忠昭
音楽:宇野誠一郎
主題歌:なべおさみ こおろぎ’73 増山江威子
原画:奥山玲子 阿部隆 金山通弘 森英樹 木野達児 的場茂夫 小川明弘 広田全 荒木伸吾 小松原一男 友永和秀 葛岡博 山口泰弘 石黒育
動画:板野隆雄 小林敏明 服部照夫 石山毬緒 薄田嘉信 草間真之介 山田みよ 長沼寿美子 上梨壱也 田村晴夫 布告文 高島鉄男 長崎重信 後藤紀子
トレース:五十嵐令子 奥西紀美子 入江三帆子
彩色:山田純子 鈴木玲子 吉村和子 佐藤道代
ゼログラフ:酒井日出子 高橋啓子
特殊効果:林富喜江 堰合昇
仕上検査:森田博 小椋正豊
仕上進行:平賀豊彦
背景:松本健治 海老沢一男 遠藤重義 原田謙一
美術進行:鳥本武
演出助手:遠藤勇二
進行主任:岸本松司
撮影:高梨洋一 片山幸男
編集:千蔵豊
録音:波多野勲
音響効果:石田サウンド 加藤昭二
記録:大橋千加子
録音スタジオ:タバック
現像:東映化学
製作担当:白根徳重
声の出演:なべおさみ 滝口順平 大塚周夫 富田耕生 水森亜土
アメリカンビスタ カラー 69分

ネズミを助けたことで猫の国を追い出されたペロ。三匹の殺し屋から命を狙われているペロは今、ドンドン街の食堂でウェイターとして働いている。ある日、街の実力者である豚のグルーモンがいつものようにやってきて、いつものように専用テーブルに座った。そしてわしの専用の料理を持って来いとペロに怒鳴りつけたのだった。コックでカバのカーターは、注文書を見るなりこんな難しい料理は出来ないよとつぶやいた。僕が手伝うよと言うが早いか、ペロはあっという間に調理してしまった。腹を減らしてイライラしているグルーモンは接客で大忙しのペロを引きとめ、金ならいくらでもあるから早くしろと言ったが、贔屓せずにまた接客に戻った。業を煮やしたグルーモンは隣で楽しく食事をする市長たちのテーブルを苦々しく眺め嫌味を言った。市長は彼の怒りを静めようとして、新聞に載っていたクエズ運河開通の話題を口にした。これでわずか150日間で世界一周が出来ることになったと告げるが、3年前に三度目の世界一周をしてきたがたっぷり1年は掛かったのに、たった150日で回れるはずがないと一笑に付したのだ。市長と一緒に食事していたドンドンタイムズ社の社長は反論したが、グルーモンはわしが嘘と言ったら嘘だと一歩も引こうとはしなかった。そこに料理を持って現れたペロは、僕なら150日どころか80日あれば世界一周出来ますと自信たっぷりに答えた。するとグルーモンは、周れない方に全財産を賭けようと言った。周れないときはおまえを一生奴隷としてこき使ってやるという横柄なグルーモンの鼻を明かすために、ペロはこの無謀な賭けに挑むことにした。

賭けの勝利となる条件は、80日後の正午の鐘が鳴り終わるまでに時計塔のてっぺんに立つことだった。旅の証人となるのは世界の新聞社だったため、ズルは許されなかった。長い旅は正午の鐘とともに始まり、ペロとカーター、そしてネズミの親子を乗せた船は港を出航した。日頃グルーモンに迷惑している街の人々はペロに声援を送った。各国の名所、旧跡を巡りながらの旅は順調に進んでいたが、厄介なのは三匹の殺し屋が追いかけてきたことだった。おかげでクエズ運河に差し掛かったときには計画よりも大幅に遅れていた。それを取り戻すべくガラビア砂漠で車を飛ばしたが、あまりの暑さにヘトヘトになった。なんとか給水所にたどり着いたものの、何者かによって爆破されてしまった。旅の妨害を企てたのはグルーモンが派遣したオオカミのガリガリ博士で、彼は殺し屋たちに特殊車を提供すると静かに様子を窺うのだった。

屋台的映画館

プロフィール

HN:
砂月(すなつき)
性別:
非公開
自己紹介:
ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

フリーエリア

 

P R