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八つ墓村(1996年)

  • posted at:2012-09-15
  • written by:砂月(すなつき)
やつはかむら
フジテレビジョン=角川書店=東宝
配給:東宝
製作年:1996年
公開日:1996年10月26日
監督:市川崑
製作:村上光一 桃原用昇 堀内實三
企画:重村一 川合多喜夫 高井英幸
エグゼクティブプロデューサー:久板順一朗 大和正隆 橋本幸治
プロデューサー:松下千秋 大川裕 島谷能成
プロデューサー補:保原賢一郎 関口明美 有正真一郎
原作:横溝正史
脚本:大藪郁子 市川崑
撮影:五十畑幸勇
音楽プロデューサー:岩瀬政雄
音楽:谷川賢作
主題歌:「青空に問いかけて」小室等
美術:櫻木晶
照明:下村一夫
録音:斉藤禎一
調音:大橋鉄矢
編集:長田千鶴子
記録:小山三樹子
助監督:手塚昌明
製作担当者:徳増俊郎
製作:東宝映画
出演:豊川悦司 浅野ゆう子 高橋和也 喜多嶋舞 萬田久子
アメリカンビスタ カラー 127分

昭和24年、神戸。21歳のときに戦地へ赴いた寺田辰弥は、復員したのち友人から紹介されたヨツワ石鹸の工場で働いていた。ある日、車坂社長からラジオで人捜しをしていることを聞いた辰弥は、諏訪法律事務所を訪ねることにした。 鶴子の連れ子だと辰弥が知ったのは母が亡くなる前後の7歳の頃だった。彼は神戸大空襲で養父の虎造を亡くして以来、天涯孤独の生活を送っていた。諏訪弁護士は辰弥に裸になって欲しいと言った。捜している人物の背中には、余人には真似のできない目印があるというのだ。シャツを脱いだ辰弥が後ろを向くと、背中には大きな火傷の痕があった。それを見た依頼者・井川丑松の表情が和らいだ。辰弥が田治見家の子孫であることが証明されたのだ。丑松は母・鶴子の父で、田治見家の依頼で彼を迎えに来たのだった。辰弥と面会した丑松は村を飛び出した鶴子の面影を懐かしんでいたが、突然苦しみ出し絶命した。辰弥と諏訪は警察で取調べを受けたが、嫌疑を晴らしたのは八つ墓村からやってきたもう一人の遣い・森美也子だった。母の里を一度見てみたいと考えていた辰弥は美也子とともに八つ墓村へ行くことに決めたが、直前に受け取った差出人不明の手紙のことが頭から離れなかった。そこには、村に近づけば26年前の大惨事が繰り返されると書いてあった。

八つ墓村は岡山と鳥取の県境にあり、田治見家は400年前から村の長を務める資産家だった。辰弥の父・田治見要蔵が26年前に亡くなり長男の久弥が後を継いだが、肺を患って寝たきりとなった。そのため要蔵の伯母で一卵性双生児の小竹と小梅が代わりに取り仕切っていた。 屋敷では血縁者たちが辰弥が来るのを待っていた。久弥の妹・春代は辰弥の腹違いの姉で、一度結婚したものの何故か戻ってきた。海軍の士官だった里村慎太郎と妹の典子は里村家の養子になった要蔵の弟・要二の遺児だった。村で唯一の医者である久野恒実は要蔵の下の弟で、その隣には洪禅和尚が座っていた。この家では伯母の言うことは絶対で、田治見家の嫡流が絶えることを恐れた二人が辰弥の捜索を命じたのだ。 辰弥が与えられた部屋に案内されたとき、庭に現れたのは濃茶の尼という老婆だった。濃茶の尼は彼に近づくと、お前が来ると村はまた血で汚れると叫んだ。そして、怒った八つ墓明神が一番目の生贄としたのが丑松で、今に八人の死人が出ると警告した。

明け方、一人の男が八つ墓村に辿りついた。野暮ったい男の名は金田一耕助、辰弥の身を案じた諏訪に依頼された探偵だった。金田一が泊まる宿屋を兼ねた郵便局に駆け込んできた徳之助は、局長のひでに久弥が毒殺されたことを知らせた。それを聞いた金田一は一目散に宿を飛び出して行った。

屋台的映画館
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県庁の星

  • posted at:2012-09-07
  • written by:砂月(すなつき)
けんちょうのほし
「県庁の星」製作委員会(東宝=フジテレビジョン=アイ・エヌ・ピー=博報堂DYメディアパートナーズ=S・D・P=小学館)
配給:東宝
製作年:2006年
公開日:2006年2月25日
監督:西谷弘
製作:島谷能成 亀山千広 永田芳男 安永義郎 細野義朗 亀井修
企画:永田洋子
エグゼクティブプロデューサー:石原隆 中山和紀
プロデューサー:春名慶 市川南 臼井裕詞 岩田裕二
ラインプロデューサー:前島良行
原作:桂望実
脚本:佐藤信介 西谷弘
音楽:松谷卓
撮影:山本英夫
美術:瀬下幸治
照明:田部谷正俊
録音:武進
編集:山本正明
装飾:沢下和好
VFXスーパーバイザー:冨士川祐輔
選曲:藤村義孝
監督補:池上純哉
助監督:廣田啓
製作プロダクション:共同テレビジョン
出演:織田裕二 柴咲コウ 佐々木蔵之介 和田聰宏 紺野まひる
アメリカンビスタ カラー 131分

K県では民間に真似の出来ないサービスを提供する県主動の老人介護福祉施設「ケアタウンリゾート・ルネッサンス」の建設計画が進行していた。だが200億円という膨大な費用が掛かることで県の破綻を心配した市民オンブズマン・開かれた行政を求める県民の会は、ハコモノ行政に対し異を唱えた。 「ケアタウンプロジェクト」は、県庁産業政策課に所属する「政治は人の上に人を作り、人の下に人を作る」が信条の野村聡係長が担当していた。彼はプロジェクトに参加する地元大手、篠崎建設の社長令嬢・篠崎貴子を恋人にするなど、あらゆる手段を講じて出世を目論んでいた。ある日、計画の成功には民間意識を留意することが最重要だと記した野村の提案書が古賀等県議会議長に受け入れられ、彼は県政の目玉である民間企業との人事交流研修のメンバー7人のうちの1人に選出された。半年間の研修を終えて帰庁すればステップアップした未来が待っている。野村はそう信じて疑わなかった。

野村の研修先は県内に6店舗を展開するスーパーマーケット・満天堂だったが、派遣先である浜町店の店長・清水寛治は頼りなく、店自体も寂れていた。その清水が野村の教育係として紹介したのは、彼が全幅の信頼を寄せるパート従業員・二宮あきだった。比較的客の少ない寝具売り場を任された野村は、接客マニュアルや組織図がなければどう動いていいかわからなかった。そこでまず集客アップを考えた野村は売り場のレイアウトを変更ようとした。だがスーパーに来る客層はあくまで補充が目的だから、寝具一式を売るような方法を取る必要はないとあきに怒られてしまった。具体的な業務を与えて貰わなければ報告書に何も書けないと野村が言うと、あきは仕方なく彼をレジに立たせることにしたがここでもトラブルが発生した。客から預かったクレジットカードが限度額いっぱいで決済できず、野村はその状況を正直に伝えようとしたのだ。近くにいたあきは急いで駆け寄り、機械の故障だと説明した。野村を呼び出したあきは、客に恥をかかせないためにはうそとつくなどの配慮が必要だと言った。習っていなかったと野村が呟くと、あきは客商売は察するものだと厳しく言った。

研修が始まってからしばらく経った頃、県庁で緊急会議が招集された。研修先のスポーツクラブで苦情に腹を立てた研修員の1人・高橋が市民に対して暴力を振るったことを週刊誌にすっぱ抜かれたのだ。古賀は残りの6人に対して粛々と業務に当たるようにと釘を刺さした。清水は週刊誌の記事がイメージダウンとなって店舗が閉鎖に追い込まれることを恐れていた。そこで彼は野村をしばらく隠すことにした。客の前に立たせない方法、それは惣菜厨房に送り込むことだった。厨房にやってきた野村はそこで行われている光景に唖然とした。芽が出て商品価値のなくなったジャガイモを使ってポテトサラダを作り、売れ残った魚のフライを二度揚げして再生していたのだ。不正がマスコミに嗅ぎ付けられればこの店は即刻営業停止処分を受けてしまうと野村は訴えたが、あきは店が生き残るためにはそうするしかないと言った。些細なことが原因で自分のキャリアに傷が付くことなどありえないと考えていた野村は改善書を作成し清水に提出した。店長から話を聞いた浅野卓夫副店長は、厨房を従来の食材を使うチームと適正な食材を使うチームに分けて弁当を作らせ、勝った方に報奨金を出すことにした。

屋台的映画館
ひみつけっしゃたかのつめざむーびーそうとうはにどしぬ
THE FROGMAN SHOW 劇場版 製作委員会(DLE=テレビ朝日=電通)
配給:DLE
製作年:2007年
公開日:2007年3月17日 併映「古墳ギャルのコフィー 桶狭間の戦い」
監督:FROGMAN
製作:椎木隆太 亀山慶二 島本雄二
エグゼクティブプロデューサー:戸田和宏 梅澤道彦 町田修一
プロデューサー:谷東 西口なおみ 亀田卓
企画:蛙男商会 DLE
脚本:FROGMAN
キャラクターデザイン:FROGMAN
鷹の爪団音楽隊 主任:原田扶美子
鷹の爪団音楽隊 隊長:池頼広
鷹の爪団音楽隊:manzo Slum ディオン・ボーイズ
鷹の爪団録音研究所 所長:はたしょうじ
鷹の爪団録音研究所 副所長:浦畑将
録音:遠藤智博
鷹の爪団3D班:ヨモギダ
鷹の爪団FLASH部隊 隊長:原田拓朗
鷹の爪団FLASH部隊 戦闘主任:友川絵美子
ビジュアルエフェクト:saihate
DTSデジタルマスタリング:近田まり子 相川敦
FLASH:FROGMAN
編集:FROGMAN
現像:東京現像所
特別協力:TOHOシネマズ
声の出演:亜沙 FROGMAN
アメリカンビスタ カラー 90分

世界征服を企む東京都麹町の「ベンチャー秘密結社 鷹の爪」。総統はかつて竜の爪団を率い、ドラゴンヘッドなどの秘密兵器を用いて地球を征服しようとしていたが、宿敵・デラックスファイターによってことごとく阻止された。そしてついに秘密基地が発見され組織は潰滅した。だが総統は死んではいなかった。破壊された秘密基地に戻ってきた総統は戦闘主任の吉田、契約社員の戦闘員フィリップ、熊のような外見を持つマッドサイエンティストのレオナルド博士とともに新たな組織・鷹の爪団を結成した。 ある日、鷹の爪団を騙る何者かが総統の知らないところで活動を開始した。その組織は各国の政府に、武装解除をしなければ世界中に神経ガスをばら撒くという内容の脅迫状を送りつけたのだった。デラックスファイターは総統たちの逮捕に協力したことで気分良くワインを飲んでいたが、突然彼をミサイルが襲った。必殺技・デラックスボンバーで撃ち落したデラックスファイターの前に現れたのは、欧州某国の将軍・フェンダーミラーだった。大国主導の矛盾に満ちた国際社会を刷新するためにフェンダーミラーはクーデターを起こし、欧州の半分を既に掌握していたのだ。将軍はデラックスファイターに降伏を迫った。 フィリップはデス声で刑務所の壁を壊し、総統と吉田を助け出した。秘密基地に戻った総統は、破壊の限りを尽くす空中要塞デスボールを見て涙を流した。世界の国境を取り払い、格差をなくすことが世界征服ではないのか。怒りに満ちた世界征服歴23年の総統は、フェンダーミラーに戦いを挑んだ。鷹の爪団は博士が作った小さなプロペラ機に乗り込み決戦に備えた。デスボールに近づいたところで博士がスイッチを押すと、飛行機は巨大な兵器・空中要塞鷹の手へと変形した。だがデスボールからの一撃を喰らい、鷹の手は敢え無く敗れた。悔し涙を流す総統に仲間に入れて欲しいと声を掛けたのは、デラックスファイターの息子・デラックスサンだった。そしてその声に呼応したのは被災した市民たちだった。「私にいい考えがある」。そう言ったのはフェンダーミラーに囚われていたデラックスファイターだった。鷹の手が現れたことでフェンダーミラーたちが混乱したとき、謎の超能力少年・菩薩峠によって助け出されたのだ。デラックスファイターにはもう力が残されていなかったが、博士がデラックスボンバー増幅装置を予め用意していたことで作戦は決行された。鷹の爪団が引き付けたデスボールにデラックスボンバーが炸裂し、デスボールは火の玉となって地上に激突した。斯くしてフェンダーミラーから解放された地球に再び平和が訪れたのだった。

秘密基地の平和は大家の襲来とともに破られた。二ヶ月滞納している家賃の取立てにやってきたのだ。総統はもう少し待って欲しいと懇願したが、大家は容赦しなかった。明日に朝までに最低ひと月分を用意しなくてはならなくなり金策に奔走したが、銀行では既に融資額がいっぱいで借金を断わられてしまった。結局、総統が選んだ道は「夜逃げ」だった。彼は博士がトラックを改造した、効率よく静かで迅速に行動できる夜逃げマシーンを準備していたが、それを察知した大家はボンネットに張り付いて待っていたのだ。総統は博士に命じてトラックをスタートさせたが大家はしがみついて離れなかった。そこで総統は、振り落とされても大家は死ぬはずがないという理由で出力を最大にするように言った。するとトラックは空に舞い上がり宇宙に飛び出してしまった。慌てた総統は早く地球に戻れと博士に命じたが、トラックには大気圏に突入できる機能が備わっていなかったのだ。死が頭の中を過ぎったとき、宇宙での夜明けを目撃した総統は以前にも同じ光景を見たことを思い出した。

23年前の8月3日、暑い夏の日。コピー機メーカーのアメリカ支社で働いていた総統は、アメリカ宇宙センター(NASA)にコピー機を搬入したが、受付で言葉が通じず難儀していた。そこへやってきた職員に暗い部屋へ案内されたのだが、そこは発射間近のスペースシャトルの船内だった。NASAは紫外線偏光装置の到着を待っていたが、装置の形状がコピー機そっくりだったことで担当者と総統を間違えてしまったのだ。まもなくスペースシャトルは総統を乗せたまま発射された。大変な事態に陥ったことがわかると総統はうろたえた。人影が見え、暗がりに隠れた総統はそこでアメリカ軍が極秘裏に進めていた軍事衛星計画の全貌を目の当たりにした。時は冷戦の真っ只中。美しい地球の上に恐ろしい物を浮かべるなんて以ての外だ、そう考えた総統は世界征服をして人々が平和に暮らせる世の中を作りたいと考えるようになった。自宅に帰った総統は早速、妻にその話をしたが、ついていけないと離婚を切り出されたのだった。

トラックの中で唯一の食料であるパンを総統と吉田が取り合っていたとき、彼らの前に現れたのは宇宙実験ステーション・ピースボールだった。ピースボールはナチュラルトランス財団が所有する施設で、宇宙空間でなければ発明不可能な装置、薬品などを開発するために世界中の優秀な研究者に無償で提供されていた。ピースボールに救助された鷹の爪団は案内係・岡村和夫の好意に甘え、スイートルームに泊まった。その夜、家族の夢を見た総統は案内係の和夫のことが頭から離れなくなった。23年前に4歳だった息子が同じ名前のあの青年なのでは・・・。だがその思いは菩薩峠がいないことで掻き消された。総統は吉田とともに施設内を捜していたが、関係者以外立入禁止と書かれたドアが少し開いていたため中に入ってみることにした。そこは生物の培養施設で、奥には多数のフェンダーミラーのクローン人間が培養されていた。

屋台的映画館

古墳ギャルのコフィー 桶狭間の戦い

  • posted at:2012-08-20
  • written by:砂月(すなつき)
こふんぎゃるのこふぃーおけはざまのたたかい
「THE FROGMAN SHOW 劇場版」製作委員会(DLE=テレビ朝日=電通)
配給:DLE
製作年:2007年
公開日:2007年3月17日 併映「秘密結社鷹の爪 総統は二度死ぬ」
監督:FROGMAN
製作:椎木隆太 亀山慶二 島本雄二
エグゼクティブプロデューサー:戸田和宏 梅澤道彦 町田修一
プロデューサー:谷東 西口なおみ 亀田卓
企画:蛙男商会 DLE
脚本:FROGMAN
キャラクターデザイン:FROGMAN
音楽:manzo
録音:FROGMAN
FLASH:FROGMAN
編集:FROGMAN
現像:東京現像所
声の出演:ホンマキョウコ FROGMAN
アメリカンビスタ カラー 19分

古墳ギャル(通称コギャル)のコフィーは都立古墳高校に通う前方後円墳女子高生。2年2組には彼女の幼なじみである四隅突出型墳丘墓のダニエルや、古墳世界の王族で王位継承者のニントクなど個性的なクラスメイトたちがいるが、最もユニークなのが担任教師の桶狭間先生だった。桶狭間先生は戦国時代の落ち武者のような外見をしているが、以前はそうではなかった。

コフィーたちが入学したての頃、桶狭間先生は生徒を引き連れて校内見学をした。校舎の裏へ来たとき、古い小屋がコフィーの目に止まった。桶狭間先生は、その小屋は古墳高校が建つ前から同じ場所にあり、中に入ったものは二度と帰って来ることはないという噂が立っていたことから、以来開かずの部屋として鍵が掛けられていると説明した。その話を聞いて興味を持ったコフィーは嫌がるダニエルを引き連れて中に入ってみることにした。 ダニエルから市の文化財指定を受けている銅剣を奪ったコフィーは、それを使って鍵を壊し中に入った。真っ暗の室内には大きな木箱があり、その中には兜と鎧が入っていた。「貴様ら、そこで何をやっている!」入り口に立っていたのは桶狭間先生だった。謝るコフィーとダニエルに桶狭間先生は早く教室に戻るように促したが、突然扉が閉まった。室内は真っ暗で、いくら押しても扉は開かなかったが、しばらくするといとも簡単に開いた。三人が小屋を出ると、目の前にはまるで戦国時代のような光景が広がっていた。呆然とするコフィーたちの前に現れたのは、駿河の大名・今川義元と対峙する尾張の織田軍だった。桶狭間先生は武将から今年が永禄三年だと聞き、とんでもないことに巻き込まれたことを理解した。そこは桶狭間の合戦場だった。

屋台的映画館

卒業プルーフ

  • posted at:2012-08-08
  • written by:砂月(すなつき)
そつぎょうぷるーふ
フラミンゴ・ビュー・カンパニー
配給:東映クラシックフィルム
製作年:1987年
公開日:1987年11月28日
監督:牛山真一
共同監督:小中和哉
企画:丹羽多聞
プロデューサー:鶴見辰吾
脚本:秋場由美 山本英史 牛山真一 鶴見辰吾 小中和哉
音楽監督:松本孝浩
・・・:「ENDLESS」比企理恵
・・・:「IN THE WIND」水口馨
・・・:「DEAR MY SEASON」児島未知留
撮影:近森真史
美術:近藤成之
照明:池田潤一
編集:冨宅理一
録音:辻健太郎
整音:杉崎喬
演出部チーフ:山本英史
スタイリスト:佃明子
メイキャップ:庄司真由美
助監督:山本英史
製作協力:丸金建設株式会社
出演:児島未知留 比企理恵 宮田恭男 植松倫樹 水口肇
スタンダード カラー 105分

聖ヨーク大学に通う里見千秋は、翌日に迫った卒業記念ダンスパーティ(プロム)に誘ってくれた片思いの彼からの電話を待っていたが、いくら待っても掛かって来る様子がなかった。千秋には男友達(楠木有人、神野高史、佐藤竜介)がいた。彼らとはスキー旅行へ行くなどとても親しくしていたが、恋愛対象ではなかった。はやる心を静めながら待つ彼女のもとへ一本の電話が掛かった。 電話の相手は喫茶店にいる高史だった。高史が千秋に片思いをしていることを知っていた竜介は、卒業すれば四人がバラバラになってしまうことから強引に告白させようとしたのだ。その様子を静かに見ていたのは、同じく片思いの有人だった。

プロムの当日、大学の掲示板には卒業試験で不正行為を働いたと見られる8人の名前が記された紙が貼られていた。だが学校に呼び出しを受け出席したのは、片桐雄大、志方善幸、本城勝利、熊本葉子、山岸美保、深澤直治の6人だけだった。本来ならカンニングが発覚した時点で退学処分となるのだが、彼らが卒業予定者という事情もあるため学生部長との面談で弁明を聞いたうえで処分が決まる。面談の結果はその後に開かれる卒業判定会に掛けられることになっていた。大学職員からの説明で、結果がわかるのが夕方だと知った勝利には気掛かりなことがあった。面談とプロムの日が重なっていたからだ。だが職員は単なる偶然だと片付けた。面識のない6人は、面談までの時間を静かな教室で過ごすことになった。

千秋が朝食をとっていると、母親が玄関に置かれた大きなバラの花束を持ってきた。メッセージカードが挟まっていたことから憧れの人からの誘いだと信じていた千秋は、有人の名前が書かれたカードを読んでがっかりした。 その頃、有人はラグビー部の部室にいた。彼が所属するラグビー部は首都大学対抗選手権で準優勝する程の実力を持っていた。既に引退していたが、久しぶりに仲間たちと汗を流したのだった。部室にやってきた竜介は知っていた。有人が千秋に告白するために気合を入れようとしていたことを。竜介は有人の名前を勝手に使って千秋に花束を贈ったのだった。戸惑う有人に竜介は言った。「礼はいいから、金くれ」。

屋台的映画館

プロフィール

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砂月(すなつき)
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