忍者ブログ

サーキットの狼

  • posted at:2014-01-18
  • written by:砂月(すなつき)
さーきっとのおおかみ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1977年
公開日:1977年8月6日 併映「トラック野郎 度胸一番星」
監督:山口和彦
企画:矢部恒 坂上順
原作:池沢さとし
脚本:中西隆三 山口和彦
撮影:出先哲也
音楽:鈴木宏昌
主題歌:「サーキットの狼」子門真人
録音:長井修堂
照明:梅谷茂
美術:北川弘
編集:田中修
助監督:深町秀煕
記録:宮本衣子
スチール:藤井善男
進行主任:東和杜
装置:安沢重治
装飾:田島俊英
美粧:入江荘二
美容:石川靖江
衣裳:福崎清精吾
演技事務:和田徹
現像:東京化学
出演:風吹真矢 矢吹二朗 山内恵美子 横本メイ 佐藤仁哉
シネマスコープ カラー 87分

モータースポーツが大好きでプロレーサーを目指す風吹裕矢は、憧れのスーパーカー・ロータスヨーロッパを手に入れるために矢田部モータースでアルバイトをしていた。だが頭金となる85万円には程遠かったため、短期間で高額の給料がもらえる仕事に手を出した。一つ目はバイクでのスタントの賞金、そしてもう一つは富士スピードウェイで行われるF-1世界選手権の売り子だった。レースをただで観ることが出来る上に給料までもらえる。裕矢にとってこんなおいしい仕事は他になかった。だが無断欠勤をしたことの代償は大きかった。社長の矢田部行雄から残業してランチア・ストラトスのチューンナップを今日中にしろと命じられたのだ。給料がなくなればロータスもパー。裕矢は渋々仕事を引き受けたのだった。 裕矢が仕事を終えて帰宅したときにはもう深夜になっていた。彼は姉・ローザが経営するスナック・ロッサに住み込んでいたが、駐車場にいけ好かないランボルギーニ・ミウラP400SVが停まっていたことで気分を害した。その車の持ち主は飛鳥ミノルというプロレーサーで、恋人関係にある姉を取られてしまうのではないかと気が気ではなかったのだ。裕矢は飛鳥に近づくなり殴りつけ、自分の部屋に駆け込んだのだった。

多額の頭金を支払って手に入れたロータス・ヨーロッパ。裕矢が小学校2年生のときにレーサーだった父親はロータスの技術陣に呼ばれてグランプリに出場したが、スイスで事故に遭い他界した。この車を走らせることで彼は父親と一体になるのだった。慣らし運転をしているときに極道連に煽られ四方を固められた裕矢は、隙を突いて抜け出すと圧倒的なスピードとテクニックで初勝利を飾った。この噂は瞬く間に広がり、彼は度々勝負を挑まれた。だが誰も土をつけることは出来ずボンネットの星マークは増えて行くばかりだった。 ある日、矢田部モータースにBMW2000ターボがやってきた。その車の持ち主は早瀬ミキという美女で、一級整備士の資格を持つ彼女を矢田部はアルバイトとして雇ったのだ。その夜、極道連にナンパされたミキは、信号が青になると同時にスタートして振り切ったが、頭に来た極道連はしつこく彼女を捜しまわった。そしてロッサにいることがわかると集団で乗り込んできたのだ。裕矢は中に割って入りいざこざを治めようとしたが、彼が「ロータスの狼」だとわかると極道連の会長はミキを賭けて勝負しろと迫ったのだった。ミキに促されて受けて立つことにした裕矢の心は不安に満ちていた。翌朝行われる晴海第三埠頭での勝負はゼロヨン競争に決まった。ゼロヨン競争はスタート地点から400メートルを走り切り、そのタイムを競うというものだが、このレースが通常と違うのはコース上に大量の油が撒かれていることだった。

屋台的映画館
PR

大草原の渡り鳥

  • posted at:2014-01-04
  • written by:砂月(すなつき)

だいそうげんのわたりどり
日活
配給:日活
製作年:1960年
公開日:1960年10月12日
監督:斎藤武市
企画:児井英生
原作:原健三郎
脚本:山崎厳
撮影:高村倉太郎
照明:大西美津男
録音:古川恒夫
音楽:小杉太一郎
美術:坂口武玄
編集:近藤光雄
助監督:神代辰巳
色彩計測:幸田守雄
現像:東洋現像所
製作主任:松吉信幸
主題歌:「ギターを持った渡り鳥」小林旭
・・・:「アキラのソーラン節」小林旭
・・・:「イヨマンテの夜」伊藤久男
・・・:「メチャクチャの歌」松岡ユキ
出演:小林旭 宍戸錠 浅丘ルリ子 白木マリ 木浦佑三
シネマスコープ カラー 83分

一頭の馬にまたがり摩周湖の尾根道を行く滝伸次と少年・越谷信夫。伸次は信夫の母親を捜すために釧路へ向かっていたのだ。その道中、休憩をしている男が水筒を口にしていることから、喉が渇いている信夫は水を欲しがった。それを聞いた男は伸次に投げてよこしたが、においを嗅ぐと信夫に我慢しなと言った。水筒の中身は酒だったのだ。つまらねえいたずらをするじゃねえかと投げ返すと、男はこの道を行くとろくなことが起きないから止めときなと忠告した。だが伸次は誰の指図も受けないとそれを無視して進んで行った。

馬を進めているとその先で清里精錬所のトラックがジープの男たちに襲撃されていたため、手を貸して助け出した。さらに先へ進むと集落が見えたことから、そこで休憩することにした。信夫に井戸水を飲ませようとした伸次だったが、武器を構えたそこに住むアイヌの住民に取り囲まれたのだ。セトナは伸次を高堂組の仲間だと信じて疑わず、二度と来られないようにしてやると銃を撃とうとした。そこへ止めに入ったのは民族研究家の清里純子だった。何かを探りに来たに違いないというセトナを純子は子供を連れているのだからそんなことはないと否定した。セトナは真偽を確かめるために伸次を小屋に連れて行くと、祈祷師に占わせることにした。すると彼の心はペンケトーの様に澄んでおり、女性を捜していると祈祷師は言った。彼女は続けて、少年の母親は南に行けば見つかるが、その方角へ行けばお前の命が危ないから北へ行けと忠告した。誰かに悲しみと大きな不幸を与えるというのだ。だが伸次にはルートを変更する気などなかった。

純子の車で手作りの品を釧路の民芸店に卸しにきたセトナだったが、再び高堂組の嫌がらせに遭った。彼を担いだ男たちはキャバレー「ブラック・ベア」になだれ込んだが、そこで静かに飲んでいた男が黙っていなかった。網走帰りの「ハートの政」と名乗るその男は放り投げた酒瓶を銃で一撃すると、俺にもしものことをしやがると後悔するぜと言ってセトナを助け出したのだった。そこに流しとして入ってきた伸次に政は挨拶替わりに一杯奢った。彼は伸次に水筒をよこしたあの男だった。伸次は詫びにやってきたマネージャーの倉井に和枝というマダムはいるかと尋ねたが、オーナーの高堂と旅行中で不在だという。和枝は伸次が捜している信夫の母親だったが、愛人となっていることがわかると引き揚げた。

高堂は摩周湖の湖畔に東京からの直行便が着ける飛行場の建設を計画していた。そうなれば観光客が今の5倍に膨れ上がるからだ。その建設場所として目をつけているのがアイヌの集落だった。旅行から戻った高堂は政の姿を見て驚いた。彼の身代わりとなって7年間服役し1週間前に出所したが、約束した労いの金が未払いのままになっていたのだ。高堂は政の怒りを鎮めるために、用心棒ではなく片腕として働かないかと誘った。

屋台的映画館

細菌列島

  • posted at:2013-12-29
  • written by:砂月(すなつき)
さいきんれっとう
JRC.LLC(ジョリー・ロジャー=CINV)=MASATOMO DREAM
配給:ジョリー・ロジャー
製作年:2009年
公開日:2009年4月4日
監督:村上賢司
エグゼクティブプロデューサー:大橋孝史
プロデューサー:川島正規
企画:MASATOMO DREAM
アシスタントプロデューサー:上野境介 高波朋美
キャスティングプロデューサー:大竹理永
音楽プロデューサー:倉田真二
原作:司城志朗
脚本:継田淳
主題歌:「私のお口が世界を救う」原紗央莉
挿入歌:「前立腺体操」しょう
エンディングテーマ:「マンセーサンバ」Son Son
撮影:根岸憲一
録音:星一郎
整音:星一郎
美術:山田順啓
衣裳デザイン:MASATOMO
編集:遊佐和寿
助監督:内田直之
制作担当:高橋広正
出演:須藤謙太朗 三輪ひとみ 嶋大輔 前田健 原紗央莉
アメリカンビスタ カラー 82分

ペットショップ・わんにゃんワールドの前で着ぐるみに入ってわずかな生活費を稼ぐボロアパート暮らしの冴えない男(33歳・フリーター)。周りの人たちは知らなかったが、彼の月岡正一という名前は偽名であり、日本人ですらなかった。故郷は日本付近にある世界の鼻つまみ国家で、そこの最高権力者にして世界一の嫌われ者である将軍様の長男で後継者だった。7年前に御忍びで日本に遊びに来たときのこと。料亭ではしゃいでいたときにエビの殻を喉につまらせた。そのときに側近の鬼木がつれてきたのが水橋いづみという女医だった。美人だったことから正一は自分の女にしようと強引に迫ったのだが、左の頬に強烈なパンチを食らってしまった。生まれてのこの方一度も殴られたことのない彼にとってその経験は強烈で、心を入れ替えるとプレゼント攻勢でデートに誘った。だがそれが逆にいずみの心を逆撫でしたのだった。箱を抱えて現れたいずみはそれを正一に押し付けると、貧乏人は皆お金を積まれてなびくとは限らないと言い放った。そのとき突然音楽が鳴り、正一は「前立腺体操」を始めたのだった。それは正一の父親が前立腺炎だったときにこの体操で治したのだ。疲れとストレスに効くということで某国では国民に推奨していた。いずみは当初馬鹿にしていると感じていたものの、促されて一緒に踊るうちに溜め込んでいたストレスが解消して行くのが手に取るようにわかった。その出来事がきっかけで、二人は愛を育んで行った。いずみに恋をしたことで正一は祖国を捨て、地位を捨てて日本で生きていくことを誓った。しかし幸せな時間は長く続かなかった。将軍の大政奉還を目論むCIAが諜報員・ボンザノを差し向け、正一を暗殺しようとしたのだ。鬼木の手配でスイスに逃亡したが、危険を避けるためにいずみには知らせなかった。

いずみのことが忘れられない正一は、6年が経って再び日本に潜入した。しかし彼女が病院を辞めたことはわかったもののその後の足取りが掴めなかった。無名の市民として生きる覚悟を決めた正一は、着ぐるみのアルバイトで生計を立てることにしたのだ。ある日、ピザの配達員として現れたボンザノによって着ぐるみは射殺された。だが殺されたのは正一ではなく経理の山崎さんで、発熱で早退した彼の身代わりとなったのだった。その頃、正一は外来の診察を受けていたが、病室に貼っていたポスターでいずみが新潟実露病院にいることを知った。その後フラフラの体で帰宅していたが、途中で力尽き気を失ってしまった。その彼を介抱したのはヘルス嬢のイブだった。公安部第二課の室田は、正一のチンチンの付け根に丸いアザがあることを突き止めていた。そのチン丸こそ某国後継者の証しなのだ。そこで舌技催眠の特技を持つイブに確認を依頼したのだが、何故か掛からなかったのだった。身支度を整えた正一は慌てて部屋から飛び出すと新幹線で新潟に向かった。 その頃、新潟では奇病が流行り始めていた。新潟実露病院に運ばれた患者は悶え苦しみ、突然上体を起き上がらせると震えだした。そして「ふ、ふるしちょふ!」と叫ぶと同時に頭が破裂し、体液を飛び散らせながら患者は死んだ。遺体の顔は丸々と腫れ上がり、髪は天然パーマ風に逆立っていた。まるであの将軍様のように・・・。

屋台的映画館

複雑な彼

  • posted at:2013-12-23
  • written by:砂月(すなつき)
ふくざつなかれ
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1966年
公開日:1966年6月22日 併映「殿方御用心」
監督:島耕二
企画:藤井浩明
原作:三島由紀夫
脚本:長谷川公之
撮影:上原明
音楽:大森盛太郎
主題歌:「さよならは云えない」西田佐知子
挿入歌:「秘密」西田佐知子
録音:須田武雄
照明:泉正蔵
美術:後藤岱二郎
特殊撮影:藤井和文
編集:鈴木東陽
服飾:河野美智子
助監督:進藤重行
製作主任:川村清
現像:東京現像所
出演:田宮二郎  高毬子 滝瑛子 佐野周二 中村伸郎
シネマスコープ カラー 87分

森田冴子は父・直人と渡米した際、NAL航空の機内でさわやかな応対をするパーサーに出会った。小意気なジョークで退屈する女性客のご機嫌をとるその青年の姿に、冴子は心をときめかせたのだった。サンフランシスコに到着後、彼女は元客室乗務員で友人の山本ルリ子にそのことを話した。するとルリ子は「ああ、井戸掘り君のことね」と言った。そのパーサー=宮城譲二は、ルリ子に生活に困ると井戸掘りをしたと自慢げに話した。だが複雑な過去について一切明かそうとはしなかったため、これまでにどれだけ悪いことをしてきたか想像もつきゃしないと警戒していた。ヨーロッパを旅していたときに、大日新聞の須賀健作に世話になったと譲二が話していたことから、ルリ子はついでのときに聞いてごらんなさいと言った。須賀は冴子の伯父にあたり、現在は東京で事業部長をしていた。

冴子は伯父を訪ねるなり譲二のことを切り出した。すると須賀はゆっくりと思い出しながら話し始めた。十年ほど前、譲二はウインブルドン大学に留学中だったが、悪戯が過ぎて退学になり伝を頼ってビッグベンの側にある支局にやってきた。カメラマンの助手を希望する譲二に好きなものは何かと須賀が尋ねると、彼は女の子だと答えた。それを聞いた須賀は、自分の心に嘘偽りのない譲二を採用することに決めたのだった。育ちはいいし英語がうまいことで会社としては重宝したのだが、須賀が取材旅行で留守にしている間にトラブルを起こしてしまった。コメット機を製造する工場で設備を盗み撮りしたことがばれて産業スパイ問題に発展しかけたのだ。須賀は誰に頼まれたのかと譲二を問い詰めたが、頑として口を割らなかったため、彼を謹慎処分とした上で独自に調査を開始した。その結果、実業家から頼まれたカメラマンの遣いっぱしりとして利用されたことがわかったのだ。心に癒しようのない傷を与えてしまったことを須賀は申し訳なく思っていたが、そんなことがあったにも関わらず連絡先を知らせてきた譲二に男気を感じていた。その夜、冴子は須賀の紹介で譲二と再会した。夕食後にダンスフロアで踊っているときに金髪の女性がつかつかと歩み寄るといきなり冴子にぶったのだ。その女性は譲二とひと月だけ関係を持ったアン・ホーダアで四年前に関係を清算していたが、偶然見かけた二人の姿に嫉妬したのだった。アンは夫に冷たくされていることを理由にあなたのことが忘れられないのと言い寄ってきたが、譲二はその無礼さに腹を立て、冴子に詫びようとした。だが既に姿はなく、ひとりでタクシーを拾った。

譲二が自宅に戻ると謎の男が待っていた。その男は以前、彼が窮地に陥ったときに救った恩人だった。決心はまだつかないのかという質問に、譲二は助けたのはあなたの一方的な意思だったのだからあなたのために働く気はないと断わった。すると男は、強制はしないから気持ちが変わったらいつでもくると言って部屋を出て行った。

屋台的映画館

ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ

  • posted at:2013-12-08
  • written by:砂月(すなつき)
らいあーげーむざふぁいなるすてーじ
フジテレビジョン=集英社=東宝=FNS27社
配給:東宝
製作年:2009年
公開日:2010年3月6日
監督:松山博昭
製作:亀山千広 鳥嶋和彦 島谷能成
製作統括:石原隆 和田行
プロデューサー:宮川朋之 瀬田裕幸 古郡真也
アソシエイトプロデューサー:志牟田徹 東康之
原作:甲斐谷忍
脚本:黒岩勉 岡田道尚
音楽:中田ヤスタカ
主題歌:「Stay with You」capsule
・・・:「Love or Lies」capsule
撮影:宮田伸
照明:森泉英男
録音:武進
美術:関口保幸
デザイン:坪田幸之
美術進行:平川泰光
編集:平川正治
CG:笹生宗慶
選曲:泉清二
監督補:長瀬国博
製作担当:白石治
製作プロダクション:FILM
出演:戸田恵梨香 松田翔太 田辺誠一 鈴木浩介 荒川良々
アメリカンビスタ カラー 133分

バカがつくほど正直な女子大生の神埼直は、自宅に届いた「LGT事務局」からの小包を不用意に開けてしまったために、欲望にまみれたプレイヤーたちが対戦相手を騙してマネーを奪い合う「ライアーゲーム」に自動的に登録されてしまった。不本意ながらの参戦に落ち込む彼女を救ったのは、冷静な判断力と大胆な行動力を兼ね備えている天才詐欺師の秋山深一だった。勝てば大金を手にし、負ければ巨額の負債を抱え込むことになるこの危険なゲームの数々を、直は秋山とともに勝ち抜いて行った。そしてセミファイナル後半戦。秋山率いる光の国が勝利を収めたが、敵対し敗北した葛城リョウの本心を知った直は、金塊を彼女に渡して欲しいと秋山に懇願したのだ。その結果、ファイナルステージへ進出する人数が制限されることになり、直は辞退を申し出たのだった。「ライアーゲーム」潰滅の思いを秋山に託して。

平穏な日々に戻った直のもとに一通の封書が届いた。それは「ライアーゲーム ファイナルステージ」の案内状だった。彼女の自宅を訪れたLGT事務局員の谷村光男は、棄権者が出たことで権利が回ってきたことを説明し、このままでは秋山が負けると告げた。狼狽する直に谷村は、人同士が信じ合わなければ勝ち目のない次のゲームで秋山を救えるのは君だけだと言った。「あいつが信じられる人間は君しかいないんだから」。

直がLGT事務局員のエリーに案内された「GARDEN OF EDEN」という部屋がファイナルステージの会場だった。そこで行われるのは、旧約聖書の創世記をベースにした「エデンの園ゲーム」だった。 一人しか入ることの出来ない部屋で三種類のりんごのうち一つを選び、11人のプレイヤー全員がそのりんごについたプレートに名前の焼印を押して投票箱に入れると1ゲームが終了。それが13回繰り返される。投票されたりんごは機械で自動的に集計され、投票数が多い方が勝ちとなる。仮に同じ名前のものが二つ投票された場合、最初のりんごが有効となる。また書面などの制約によって投票を強制することは禁じられている。一回の投票タイムは1時間だが、全員が投票を終えた段階で終了となる。制限時間内に投票室に入らなかったプレイヤーはマイナス1億円のペナルティーが科され、一度入ったプレイヤーは次のゲームまで入ることが出来ない。多数派のプレイヤーには賞金1億円が与えられ、少数派はマイナス1億円となる。また、全員がゴールドまたはシルバーにそろって投票した場合はマイナス1億円となる。ゴールドとシルバーはいわゆる禁断の果実で、11人が真実の赤りんごに初回から投票すれば全員が13億円を手にしてゲームを終えることが出来る。だが赤をそろえようとしたときに禁断の果実に手を出した者がいると、赤に投票したプレイヤーにマイナス1億円が科される。逆に禁断の果実に投票した者には、ゴールド、シルバーに関わらず1億円が与えられる。さらにそれが一人だけだった場合は、ボーナスとして2億円が与えられる。だが真実の赤りんごが一人だけだった場合は、名前を公表した上で特別ペナルティーとしてマイナス10億円となる。そして負債が5億円に達したプレイヤーは、その時点で失楽園(エデンの園からの追放)となる。だが誰かがその負債を肩代わりすればゲームの続行が可能となる。セミファイナルまでに獲得したマネーがベースとなり、ゲーム終了時点でプラスであればその額を賞金として確定。マイナスであれば負債として確定される。獲得マネーがトップのプレイヤーが優勝となり、賞金50億円が与えられる。不正行為やルール違反などによってゲームの続行が不能になった場合、賞金は没収。そしてプレイヤー全員にマイナス10億円のペナルティーが科されゲームは終了となる。また50億円の分配を前提にゲームが進められることを防ぐため、ゲーム終了後のプレイヤー間でのマネーの移動は禁止される。

直にとってこのゲームは楽勝だった。何故ならば、プレイヤー全員がお互いを信じて赤いりんごを投票し続ければいいからだ。直は皆の前に出ると、今回の敵はLGT事務局なのだから50億円に惑わされずに真実のりんごを投票しませんかと提案した。するとサカマキマイが同調し、タケダユキナも最後くらい事務局にひと泡吹かせてやりたいと言った。現時点での賞金獲得トップは12億円であり、逆転は無理だと考える者もいたことから、13億円を確実に稼ぐことが最良の策だという意見でまとまった。全員の投票が終わり、第1ゲームが締め切られた。投票の結果は、ゴールドが3、シルバーが4、真実の赤りんごが4だった。

屋台的映画館

プロフィール

HN:
砂月(すなつき)
性別:
非公開
自己紹介:
ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

フリーエリア

 

P R