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女を忘れろ

  • posted at:2005-05-13
  • written by:砂月(すなつき)
おんなをわすれろ
日活
配給:日活
製作年:1959年
公開日:1959年1月28日 併映「雑踏に光る眼」
監督:舛田利雄
原作:藤原審爾
脚本:山崎巌 舛田利雄
企画:浅田健三
撮影:姫田真佐久
音楽:直鍋理一郎
主題歌:「女を忘れろ」小林旭
美術:坂口武玄
編集:辻井正則
録音:橋本文雄
照明 藤林甲
助監督:河辺和夫
製作主任:栗林正敏
出演:小林旭 浅丘ルリ子 南田洋子 金子信雄 安部徹
シネマスコープ モノクロ 97分

かつて学生ボクシング界で圧倒的な強さを誇っていた田所修。強烈な左ストレートを武器に、プロへ転向してからも連戦連勝を飾っていた彼は新人王が確実だと目されていた。だが対戦相手の関口を失明させたことに責任を感じボクシング界を去った。そして医師の診断で手術をすれば彼の視力が回復することがわかると、同時に大学を中退し入院費用と手術費用を賄うためにキャバレー・銀の城でドラマーとして働くことにしたのだ。だが頭脳明晰で腕っぷしの立つ彼を皆用心棒として欲しがり度々キャバレーを訪れては良い条件を出したが、修は頑として考えを曲げようとはしなかった。東京慈愛病院に入院する関口を見舞った修は、その帰りに建設中のアパート楓荘に立ち寄った。退院後の彼の生活を考えて一室を提供しようと考えたのだ。だがアパートは未完成のまま放置され、一人の女性がその前で立ち尽くしていたが声を掛けずにその場を去った。その後、不動産屋で詳しい話を聞くことにしたが条件が合わず、バスがきたと話をはぐらかして店を出た。バスに乗ると彼の前に居合わせたのはアパートの前に立っていた女性だった。顔を見て思い出した修は挨拶をした。彼女は以前キャバレーで騒動があったときに修が助けた三木尚子だった。尚子は母親と二人暮らしで、生活に困り土地を手放そうとしていた。そこに建設会社社長の大沢がアパート建設の話を持ち掛けてきたため信用して全てを任せたのだ。今住んでいる家を担保にして400万円を借金し建築資金に回したのだが、後日それだけでは不足だと追加の資金を要求されたのだ。大沢が建設資金全額のうち半分の400万円を出資していることで期日通りに完成するものだと思っていた尚子はこのまま放置されるのではないかと不安を感じていたのだった。修は常連客である大沢に話をしてみると尚子を安心させて別れた。

その夜、店に大沢がこなかったことから修は大沢建設を訪ねて直接尚子の話をした。すると建築資材が高騰したことで見積もりと比較して100万円程不足しているのだという。そのことを尚子に知らせておいた方がいいのではないかと修は提案したが、恩人の遺族の生活設計を立てさせてあげようとして進めたことなので、今更金のことを口に出すことが出来ずに困っていると大沢は嘆いた。三木家が全財産をアパートにつぎ込み資産が今住んでいる家だけだと知った修は、東邦女子大学の校門で尚子を待ち、最後までとことんやるべきだと勇気づけた。帰宅した彼女は母・明子に家を売ってアパートの管理人になる提案をした。二人で生きて行くにはそれしかないと考えた彼女は明子を説得すると、翌日大沢に会った。売値が500万円と言われ納得した三木母娘だったが、全て大沢の計略通りに進んでいた。
 
屋台的映画館
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野球狂の詩

  • posted at:2005-05-07
  • written by:砂月(すなつき)
やきゅうきょうのうた
日活
配給:日活
製作年:1977年
公開日:1977年3月19日 併映「嗚呼!!花の応援団 男涙の親衛隊」
監督:加藤彰
プロデューサー:樋口弘美
原作:水島新司
脚本:大工原正泰 熊谷禄朗
企画:佐々木志郎
撮影:前田米造
音楽:高田信
主題歌:「恋のブロックサイン」アパッチ
美術:川船夏夫
編集:井上治
照明:新川真
録音:福島信雅
助監督:八巻晶彦
色彩計測:田中正博
現像:東洋現像所
製作担当者:山本勉
カップ・トロフィー提供:大和商会
協力:ナイル野球用品 南海ホークス
出演:木之内みどり 小池朝雄 桑山正一  藤岡重慶 谷啓
シネマスコープ カラー 93分

ペナントレース最終戦・東京メッツ-大阪アパッチ戦が国分寺球場で行われていた。この試合はメッツ唯一の左腕投手・岩田鉄五郎がメッタ打ちを食らっていた。にも関わらず投手を交代することが出来なかった。何故なら鉄五郎しか投手登録をしていなかったからだ。それには理由があった。53歳の鉄五郎がこの試合に賭けていることは周囲の人たちも気付いていたからだ。彼の野球人生最後の試合になることを。鉄五郎は688球で9回を投げ抜いたが、メッツは10-53で大敗した。試合後のセレモニーでスポットライトを浴びた鉄五郎はファンに挨拶した。「これがとうとう最後の登板になってしもうた・・・。泣いても笑うても、もうわしには試合がないんやさけぇ・・・。今年は」。この言葉に場内は呆気にとられた。通算200勝を目前にしてふがいない試合をした鉄五郎はくやしさのあまり引退を撤回したのだった。突然の出来事に球場内は騒然となった。

ストーブリーグに入りメッツのスカウト・尻間専太郎は全国各地を飛び回っていた。ドラフト会議が間近に控えていたものの、有望な選手は他球団に目をつけられていることから弱小球団のメッツには不利な状況が続いていた。松川オーナーからは誰にも知られていない選手を見つけて来いと言われ、出来なければクビという非情な宣告を受けた。途方に暮れる尻間がベンチで寝転んでいると目の前に大きなお尻の女子キャッチャーがいた。そこは野球部がないはずの武蔵野高校のグラウンドだったが。尻間が目を凝らして練習を見学していると有望な左腕投手を見つけた。翌日、尻間は鉄五郎を連れて再びグラウンドに足を運んだ。すると女子の野球部と男子のサッカー部がグラウンドの使用方法で小競り合いを始め、勝負で決着をつけることになった。それは野球部のエースが投げるボールをサッカー部のキャプテンが受けるというルールで、キャプテンが受けることが出来なければおとなしく引き下がるという。その勝負を買って出たのは左腕の水原勇気だった。鉄五郎は勝負の行方を馬鹿にしていたが、思わぬ光景を目の当たりにした。

ドラフト会議当日、指名順位の抽選で五利は甚久寿が言うとおりに右から三番目のくじを引いたが、指名最後の十四番目になってしまった。各球団が次々と目玉選手を指名して行く中、鉄五郎と尻間は動じなかった。そして遂に順位が回ってくると水原勇気を一位指名した。メッツが無名の選手を指名したことで場内は騒然とした。

屋台的映画館

赤い夕陽の渡り鳥

  • posted at:2005-05-02
  • written by:砂月(すなつき)
あかいゆうひのわたりどり
日活
配給:日活
製作年:1960年
公開日:1960年7月1日 併映「刑事物語 小さな目撃者」
監督:斎藤武市
原作:原健三郎
脚本:山崎巌 大川久男
企画:児井英生
撮影:高村倉太郎
音楽:小杉太一郎
主題歌:「赤い夕陽の渡り鳥」小林旭
・・・:「アキラの会津磐梯山」小林旭
挿入歌:「煙草が二箱消えちゃった」井上ひろし
美術:中村公彦
編集:近藤光雄
録音:米津次男
照明:大西美津男
助監督:神代辰巳
色彩計測:幸田守雄
現像:東洋現像所
製作主任:林本博佳
出演:小林旭 宍戸錠 浅丘ルリ子 白木マリ 楠侑子
シネマスコープ カラー 80分

ギターを背負い馬にまたがった渡り鳥=滝伸次は、ふらりと会津磐梯山の麓に現われた。山道で子供の泣き声を聞いた伸次が下を覗くと、男の子が崖から飛び出た岩にしがみついでいた。驚いた伸次は急いで男の子のもとへ駆け寄ったが、山肌が滑りやすく救出に難儀していた。そのとき、上から「助けてやろうか?」と声が掛かった。顎ひげを蓄えた男は、ロープを下ろすと「礼には及ばねえぜ。世の中は持ちつ持たれつさ」と言って伸次の馬に乗って行ってしまった。

顎ひげの男は、眼前に煙を見つけるとその方向へ馬を走らせた。煙の正体は全焼した監視小屋だった。男は馬を降りてその様子を窺っていたが、放火犯だと決め付けた小平マキに猟銃を向けられた。マキが働く二宮牧場は、地元の建設会社・沼尻興業から度々嫌がらせを受けていたのだ。マキが引き金を引こうとしたそのとき、男を助けたのは伸次だった。伸次は男のアリバイを証明すると、馬に乗って男の子を家まで送り届けた。

キャバレー・レッドキャッツでごろつきを追い払った伸次は、マダムやマネージャーに気に入られ、地下の賭場に招かれた。そこでは昼間の顎ひげの男が機嫌を損ねていた。その男=ハジキの政は、ギャンブルで大勝ちした金を直ちに払えと居座っていたのだ。伸次はカードで勝負することを政に提案し、政はその話に乗った。勝負は完全に政のペースだったが伸次の目は見逃さなかった。イカサマを認めた政は、マダムに「逢いたかったぜ」とささやき、店を去った。政は、暴力団から逃げたマダム=原あけみの後を追っていた。ボスの女だったあけみは麻薬取引に関わる秘密に深入りしていたため、消すように命令されていたのだ。

東京から帰って来た二宮牧場の経営者・二宮靖子はマキからこれまでに起こった出来事を聞かされたが、仕返しをすれば相手の思う壺だとたしなめた。その矢先に靖子たちが乗ったジープが沼尻興業の連中に進路を塞がれてしまった。そこに現れたのは、客人として迎えられた政とレッドキャッツのマネージャー=小芝だった。政は以前何処かで会ったことがあるマキのことを思い出そうとしていた。そのとき、馬に乗った伸次が現れ、小芝が沼尻興業の責任者だと指摘した。

屋台的映画館

氷点

  • posted at:2005-04-25
  • written by:砂月(すなつき)
ひょうてん
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1966年
公開日:1966年3月26日 併映「わが愛星を祈りて」
監督:山本薩夫
企画:三輪孝仁 伊藤武郎
原作:三浦綾子
脚本:水木洋子
撮影:中川芳久
音楽:池野成
録音:須田武雄
照明:渡辺長治
美術:間野重雄
編集:中静達治
助監督:崎山周
製作主任:林秀樹
協賛:北海道旭川市
出演:若尾文子 安田道代 山本圭 森光子 船越英二
シネマスコープ モノクロ 97分

辻口病院院長・辻口啓造が予定を一日早めて出張から帰ってくると、妻・夏枝が上機嫌でピアノを弾いていた。やがてピアノ線が切れ、側らに立っている夫に気付いた夏枝は狼狽した。穏やかに話しかけた啓造だったがテーブルに置かれいる物を見て一変した。二つのティーカップ、そして灰皿の中には煙草の吸殻。徹たちはどうしたんだと啓造が苛立たしげに尋ねると、徹はお手伝いの次子と映画に出掛けたと夏枝は答えた。「ルリ子は?」。視線を合わさない啓造に、夏枝は何処かその辺に遊んでいませんでしたかと心の乱れを隠しながら言った。その夜、七時を過ぎてもルリ子は帰ってこなかった。電話のベルが鳴り啓造が慌てて出ると、眼科医の村井靖夫が夏枝だと思ってなれなれしく話し掛けて来た。昼間の客は村井だったのか。啓造は受話器を無言で夏枝に渡した。翌早朝、漁師からの知らせを受けて川原に向かった啓造と夏枝は横たわる三歳児に駆け寄ると何度も呼び掛けた。だがルリ子は答えてはくれなかった。夏枝は卒倒したが、彼女を支えたのは村井だった。 ルリ子の葬式から数日後、警察は佐石土雄を殺人の容疑で逮捕した。だが自供後、留置場独房で首を吊り自殺した。

娘の死が心因となり精神病院にひと月あまり入院した夏枝は、退院後のあるときを境に子供を欲しがるようになった。彼女は以前、肋膜を患ったときに避妊手術を行ったため子供が産めない体になっていたのだ。そこで啓造は親友で産婦人科医の高木雄二郎に相談を持ち掛けた。高木が嘱託する乳児院にいる佐石の子供を引き取りたいというのだ。そもそもそれは学生時代から汝の敵を愛せよと訴え続けていた啓造をからかうための冗談だった。だが啓造はそれを実行することで妻に復讐しようと考えていたのだ。真実を知らない高木は、出生の秘密を誰にも漏らさないという条件付きで認めることにした。

辻口家に新たな家族が加わり、賑やかな生活が始まった。啓造が出勤しようと玄関を出ると、村井が運転する車が停まった。彼は結核を患っており、診断結果を見てから洞爺で療養することに決めたのだ。病院まで送るという村井に、啓造は役場に出生届を出しに行かなければならないと断わった。そして「避妊手術にも失敗はあるんだよ。女の子だから夏枝がよろこんでね」とにこやかに笑った。それとは対称的に村井の表情は曇った。

事件から七年経ったある日、次子は嫁ぐために辻口家を離れて行った。お手伝いがいなくなり、自分で掃除をすることにした夏枝は啓造の書斎に入ってハタキを掛けた。机の書類の中から落ちた手紙を読んだ夏枝は、陽子にまつわる秘密を知ってしまった。夫が苦しみ嘆いて逆上するのを待っているのだと考えた夏枝は、絶対に取り乱した姿を見せてはならないと心に誓った。だが学校から帰って来た陽子を見た途端、怒りを抑えることが出来なくなった。夏枝は陽子の首に手を掛けた。

屋台的映画館

銀河鉄道999

  • posted at:2005-04-22
  • written by:砂月(すなつき)
ぎんがてつどうすりーないん
東映動画
配給:東映洋画
製作年:1979年
公開日:1979年8月4日 
監督:りんたろう
製作総指揮:今田智憲
原作:松本零士
脚本:石森史郎
構成:松本零士
企画:松本零士 有賀健 高見義雄
作画監督:小松原一男
撮影:福井政利 片山幸男
美術監督:椋尾篁 窪田忠雄
音楽:青木望
・・・:「THE GALAXY EXPRESS 999」ゴダイゴ
・・・:「TAKING OFF」ゴダイゴ
・・・:「やさしくしないで」かおりくみこ
編集:花井正明 大熊泉
録音:二宮健治 小久保正雄
効果:松田昭彦
製作担当:横井三郎
監修:市川崑
声の出演:野沢雅子 池田昌子 井上真樹夫 田島令子 肝付兼太
アメリカンビスタ カラー 129分

星々を鉄道が結ぶ未来。裕福な者は生身の体を捨てて永遠の命を手に入れた。そうでない者は機械化人から迫害を受けた。

地球の大都市・メガロポリスの銀河鉄道旅行センターにやってきたカップルの様子を物陰から窺う少年がいた。星野鉄郎・15歳。彼の母加奈江は5年前、機械伯爵に殺された。伯爵は自分の猟地で行う人間狩りを趣味にしており、気に入った獲物は剥製にして居間に飾るのだ。その標的になったのが鉄郎の母親だった。命拾いをした鉄郎は伯爵が去るときに言った「時間城」という言葉を心に刻んで復讐を誓った。いつか機械の体をただでくれるという星へ行って機械化人となり、時間城に乗り込んで機械伯爵を倒すのだ。そのためには999号に乗車する必要があり鉄郎は常にチャンスを狙っていたが、ついにそのときが来た。券売機の取り出し口からパスが吐き出された瞬間、鉄郎は二人を突き飛ばしてそれを奪った。だが機械化人の警官は追及はしつこく、逃げても逃げても追いかけてきた。もうこれ以上逃げられないと諦めかけたとき、手を差し伸べたのは謎の美女・メーテルだった。加奈江にそっくりだった彼女の姿を見て安堵した鉄郎は気を失った。

鉄郎が目覚めると、そこはホテルのベッドの上だった。メーテルが自分を警察に引き渡さなかったことを知ると、盗んでまでも手に入れたかった乗車パス、そして999号に乗らなければならない決意を話した。機械の体を手に入れて母の敵である機械伯爵を倒し、そして行く行くはキャプテンハーロックやクイーンエメラルダスのように宇宙の海へ乗り出すことを。彼の信念に揺るぎがないことを確認したメーテルはパスを差し出した。その条件としてアンドロメダにある機械の体をただでくれる星まで私を連れて行ってくれるならあげてもいいと言った。念願のパスを手にした鉄郎は、メーテルの正体がたとえ魔女や死神であっても999号に乗って機械の体をくれる星へ行けるのなら構わないと思った。こうして後戻りが出来ない鉄郎の旅は始まった。

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