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にんにんにんじゃはっとりくんざむーびー
「NIN × NIN 忍者ハットリくん」製作委員会(電通=フジテレビ=ジェネオン エンタテインメント=東宝=小学館=日本出版販売)
配給:東宝
製作年:2004年
公開日:2004年8月28日
監督:鈴木雅之
製作:森隆一 亀山千広 荒井善清 島谷能成 亀井修 柴田克己
企画:遠谷信幸 千野毅彦 関一由 大多亮
企画協力:飯島三智
プロデューサー:福山亮一 和田行 宮澤徹 瀧山麻土香 和田倉和利
アソシエイトプロデューサー:黒田知美
ラインプロデューサー:山本章
原作:藤子不二雄A
脚本:マギー
撮影:高瀬比呂志
音楽:服部隆之
美術:清水剛
照明:松岡泰彦
録音:滝澤修
編集:田口拓也
画コンテ:ヒグチしんじ
音響効果:柴崎憲治
助監督:落合俊一
キャスティング:杉野剛
記録:戸国歩
アクションコーディネーター:山田一善
スタイリスト:宇都宮いく子
メイク:田中マリ子
装飾:西渕浩祐
操演:羽鳥博幸
VE:小田切徹
製作担当:木村利明
出演:香取慎吾 田中麗奈 知念侑李 戸田恵子 浅野和之
アメリカンビスタ カラー 102分

山深い伊賀の里で修行を積む忍者ハットリくんこと服部カンゾウは、父・ジンゾウが与えた課題に合格し、ついに最後の修行を命じられた。伊賀忍者は今やごくわずかとなったが、その一方で宿敵の甲賀忍者はあまた存在している。江戸に赴いた甲賀者の中には忍びの道を捨てて現代社会に溶け込んでいる者もいるという。ハットリくんは如何なることがあっても忍びの道を捨てないとジンゾウに誓った。最後の修行とは、それを証明するために忍びの掟を守りながら様変わりした現代の江戸で暮らすことだった。忍びの掟、それは「主以外の者に己の姿を見せてはならない」というもので、守れなければ破門が待っていた。

東京タワーの天辺から大都会を見下ろしたハットリくんは、忍法むささびの術を使って下界に飛び降りた。その先にあったのが三葉家で、彼は二階の子供部屋にいた小学三年生の三葉ケンイチと運命的な出会いを果たした。こうして居候忍者と少年との奇妙な共同生活が始まった。その頃、都内の大手電機メーカーに黒装束の男が侵入し警備員が襲われた。その警備員には腕に小さな刺青があった。男は地上20階の窓ガラスを破るとそこから飛び降りたのだった。警察から聴取を受けた目撃者の警備員は、侵入者について影のようなものしか見ていないと証言した。

ケンイチの担任である川島順子先生が産休に入り、代理として佐藤先生が赴任した。一人で帰るケンイチを心配した佐藤先生は、みんなと一緒に遊ばないのかと声を掛けた。だがケンイチは、僕は一人の方が好きだからと答えた。いじめられっ子である彼の心の拠り所は、公園の近くにある家のバルコニーで絵を描くミドリの存在だった。クラスの生徒たちから缶けりの仲間に引き込まれた佐藤先生は、鬼の役を買って出ると隠れている生徒たちを次々と言い当てた。そして缶を蹴ると見せかけてタックルしに来た生徒にはすばやく動いて攻撃を交わすのだった。側で見ていたケンイチは、家に帰るとハットリくんにそのことを報告した。

ケンイチのお供で学校にやってきたハットリくんは忍法隠れ蓑を使って教室の壁に潜んでいたが、授業中に気配を感じた佐藤先生はそこに向かってチョークを投げつけた。正体がばれたハットリくんは忍法金縛りを使って時間を止めると、佐藤先生と対峙した。佐藤先生は忍びの道を捨てたハットリくんの宿命のライバルで甲賀忍者のケムマキケムゾウだった。

屋台的映画館
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女体渦巻島

  • posted at:2007-12-11
  • written by:砂月(すなつき)
にょたいうずまきじま
新東宝
配給:新東宝
製作年:1960年
公開日:1960年2月27日
監督:石井輝男
製作:大蔵貢
原作:岡戸利秋
脚本:岡戸利秋 石井輝男
企画:小野沢寛
撮影:鈴木博
音楽:渡辺宙明
美術:朝生治男
照明:傍士延雄
録音:沼田春雄
助監督:武部弘道
編集:永田紳
製作主任:山本喜八郎
現像:東洋五反田現像所
出演:吉田輝雄 三原葉子 天知茂 万里昌代 城実穂
シネマスコープ カラー 76分

玄界灘の波上に浮かぶ島、東洋のカサブランカ・対馬。かつては大陸侵略の基地であったこの島は、戦後は密輸密航の基地と化し悪徳と汚濁にまみれていた。大神信彦はある男を殺すためにそこへやってきた。

香港を拠点にする麻薬密輸団の日本支部はクラブ・シーサイドを経営していた。そこに乗り込んだ信彦は、力ずくで止める従業員を振り払ってマダムを探した。そして廊下で拳銃を抜こうとする男を制し、ハジキの勝負ならおまえの負けだと言った。信彦は自分の拳銃を懐から取り出すと、照明器具を次々と撃ち砕いた。彼は香港本部に所属する組織一の拳銃の名手だった。支配人の本田は、密命でやってきたという信彦の言葉に気が気ではなかった。マダム・真山百合と再会した信彦は、姿を消した理由を聞き出そうとしたが彼女は決して話そうとはしなかった。三年前、百合は信彦に一日でも早く堅気になって欲しいと言い、彼はその言葉を励みにして生きてきたが、東京の出張から戻ると部屋に百合はいなかった。その後二人が出会うことはなかったが、それがボス・陳雲竜の仕業だということを信彦は後々知った。鉄の掟に縛られた信彦がボスに無断で対馬にやってきたのは、それを破ってまでも百合から真実を聞きたかったからだ。

本田は島の女たちに金を貸し、返済出来なければ店で働かせた。そして彼女たちを麻薬密輸の道具として使い、報酬は1gの麻薬で支払った。中には逃げ出す者もあり、見つけ出すと拷問した。
百合の部屋を訪れた信彦は、貰いたい物があると言って彼女のポーチの中から鍵を見つけると金庫を開けた。そして中に入っていた麻薬三袋を取り出し、陳雲竜が来るまで預かっておくと言った。その麻薬は日韓貿易と翌日行う取引の商品だったが、これがなければ両者間に亀裂が入ることは間違いなかった。そして陳の信頼は失墜し朝鮮への組織拡大も阻止できると信彦は考えていた。部屋を出て行こうとした信彦は、百合が苦しむ姿を見て陳への復讐の炎を一層燃やした。陳は信彦から百合を奪っただけでなく彼女を麻薬漬けにしたのだ。

屋台的映画館

女体桟橋

  • posted at:2006-10-07
  • written by:砂月(すなつき)
にょたいさんばし
新東宝
配給:新東宝
製作年:1958年
公開日:1958年4月12日 併映「野獣群」
監督:石井輝男
製作:大蔵貢
企画:佐川滉
脚本:石井輝男 佐川滉
音楽:渡辺宙明
主題歌:「思い出」旗照夫
・・・:「彼奴」旗照夫
撮影:平野好美
照明:矢口明
録音:沼田春雄
美術:加藤雅俊
編集:鹿島秀男
助監督:下村堯二
製作主任:高橋松雄
出演:宇津井健 筑紫あけみ 小倉繁 浅見比呂志 原聖二
スタンダード モノクロ 73分

ニューブロードウェイと呼ばれる東京・銀座の繁華街の裏には別の世界が形成されている。東京租界では国際的賭博やルーレット、麻薬売買などあらゆる犯罪が渦巻き、世界中の女の肉体すら自由に売買されている。

東洋貿易支配人・吉岡圭三は、通称ポーカーストリートに停めてある車に差し込まれた桃色のカードを抜き取った。そのカードには「貴方は金髪の美人とおつき合いしたくありませんか。」と書かれてあった。吉岡がキャバレー・ブロンドドールで酒を飲みながらステージを見ていると、一人の男が近づいてきた。その男は吉岡を別室に連れて行き、222号室の鍵を渡した。東京セントラルホテルの222号室に入った吉岡は、浴室から水の音が聞こえたため、約束の鍵を持ってきたと何度も呼び掛けたが返事はなかった。そこで彼は浴室のドアを開けてみることにした。すると浴槽でコールガールが死んでいたのだ。

警視庁は捜査を開始し、コールガール・サリー西條の死因が強烈な電気ショックによるものと断定した。彼女の男関係を洗った結果七人の男が浮上したが、そのうち五人はサリーとの関係を認めた上で当日のアリバイが成立していたため、残りの二人に容疑が掛けられた。その二人とは、事件当日に目撃された黒背広とナイトクラブ・アリゾナのバーテン・西沢三郎だった。サリーはアリゾナと踊り子としての専属契約を結んでいたが、実際は赤線区域禁止に伴って生まれたコールガールとして活動していた。彼女の身辺を捜査しようとしたが、組織は証拠を隠滅したため調べようがなかった。さらに西沢が自殺を謀り、残る手掛かりは黒背広の男だけとなった。

空港にいる吉岡に声を掛けてきたのは、アリゾナのマダム・レイカだった。レイカから貿易商人でないことを見抜かれていた吉岡は、真相を白状することにした。彼はレイカの仕事に加わりたいと思い、桃色のカードで接触を試みたが、死体と対面したことで計画は頓挫した。公金横領で指名手配されているため捕まるとやっかいなことになるからだった。レイカは、相談に乗る用意があるからお好きなときにアリゾナへいらしてくださいと言った。

サリーは近々香港へ送られることになっていたが、日本から離れることを嫌い組織から逃れようとした。サリーの証言で組織の実態が世間に晒されることを恐れた一味の者たちは、彼女と親しくしていた西沢を脅して殺させたのだ。だが手違いで死体を部屋に残してしまったため、彼を絞殺して自殺に見せかけたのだった。一方、捜査線上に浮かぶ黒背広の男は事件と関連がなかった。大阪警視庁の新進捜査課長・吉岡は、闇ドル調査を進めていくうちにコールガールの事件と関わりがあることがわかった。そこで警視庁は内々に東洋貿易へ入社させ、組織と接触することに成功したのだった。

屋台的映画館

20世紀ノスタルジア

  • posted at:2006-03-29
  • written by:砂月(すなつき)
にじゅっせいきのすたるじあ
Office Shirous
配給:大映
製作年:1997年
公開日:1997年7月26日
監督:原将人
企画:佐々木史朗 井上義久
製作:西村隆 佐藤美由紀
プロデューサー:梨木友徳
脚本:中島吾郎 原将人
音楽:原将人
撮影:馬場順一
ビデオ撮影:広末涼子 圓島努 余貴美子 根岸吉太郎 馬場順一 粂田剛 原将人
美術:丸尾知行
照明:金子高士
録音:浦田和治
編集:宮島竜治
衣装デザイン:小川久美子
ヘアメイク:佐藤光栄
スクリプター:生田透子
助監督:佐藤英明 粂田剛 押田興将
音響効果:岡瀬晶彦
ネガ編集:三陽編集室
タイミング:山岡秀雄
製作調整:澤井克一
製作主任:金子堅太郎
出演:広末涼子 圓島努 余貴美子 多田亜沙美 根岸吉太郎
アメリカンビスタ カラー 93分

桜木高校2年の放送部員・遠山杏は、大慌てで放送室に駆け込んだ。昼休みの時間を利用して校内に流す「桜木高校ニュース!」の内容が予定と違っていたからだ。杏は直ちに放送を中断した。担当の部員が内容をチェックせずに流したそのビデオは、杏が夏休みを利用して同級生の片岡徹と一緒に撮影した未完成の映画素材だった。その映像を面白がって観ていた放送部顧問の北村嘉代先生は映画を完成させるようにと杏に言った。徹が突然オーストラリアへ旅立ってしまったため、部室のロッカーには録画済のビデオテープが山のように詰まれていた。

夏休みを使ってビデオカメラの練習をしていた杏は、清洲橋の上で風景を撮影していた。そこに話しかけてきたのが徹だった。徹はニューヨークからきた天才ビデオアーティストということで転入時に学校中の話題になったが、人との付き合いを苦手にしていたため周りの生徒は彼を避けていた。

自称未来からやってきた宇宙人の徹は、エーテル体の宇宙人=ポルックス第7惑星宇宙生命文化研究所の調査員「チュンセ」がボディ・ジャックし、地球の文化についてレポートしていると杏に言った。そして徹の体の中では分裂が始まっており、彼女にもう一人の宇宙人のための体を貸して欲しいと言った。杏は半信半疑ながら両手を差し出し徹の手に触れると、彼女の体の中に「何か」が入り込んできたような気がした。その宇宙人の名前は「ポウセ」と言った。「ポウセ」は、「チュンセ」と徹が共同で作ろうとしているSF映画の手伝いをすることになった。

あれから数ヶ月が経った清洲橋の上で、杏は再び撮影を始めた。

屋台的映画館

肉体女優殺し 五人の犯罪者

  • posted at:2005-01-24
  • written by:砂月(すなつき)
にくたいじょゆうごろしごにんのはんざいしゃ
新東宝
配給:新東宝
製作年:1957年
公開日:1957年11月10日 併映「若さま侍捕物帖 まぼろしの恐怖」「新妻の実力行使」
監督:石井輝男
製作:大蔵貢
脚本:中田勇 三輪彰
企画:佐川滉
撮影:鈴木博
照明:傍士延雄
録音:竹口一雄
音楽:服部レイモンド
美術:小汲明
編集:鹿島秀男
助監督:三輪彰
製作主任:奥原徳太郎
出演:宇津井健 三ツ矢歌子 北令子 三原葉子 天知茂
スタンダード モノクロ 74分

浅草ロック座のステージで事件が発生した。公演に使われる小道具の拳銃が本物に擦りかえられていたのだ。ベテイ桃園が発砲した拳銃の弾は浜野千鳥の左胸に当たり死亡した。辺りが騒然とする中、事件を聞きつけた毎朝新聞記者・西村弘二はまんまと店内に潜入し取材を始めた。踊り子の水島かほると親しくなった西村は、千鳥について知っていることを教えて欲しいと言った。するとかほるは、彼女が兄嫁で兄・徳島てるじはロック座のドラマーであることを明かした。夫婦仲について尋ねると言いよどんだが、兄が事件に関わっているとは思えないと主張した。その日の朝刊には奇妙な広告が載っていた。「ファンの皆様にお知らせ 本日正午 ストリッパー殺人事件あり 皆様のご来場をお待ちします -ある実行者-」。

捜査本部は徳島を呼び出し取り調べを行った。事件の前夜、二人は夫婦ゲンカをしたが、その際に殺してやると口走ったのを聞いた者がいた。関根刑事部長は、麻薬の常習者で男癖の悪い彼女が徳島の知らない誰かと逢引きをしたことに我慢ならなくなり殺したのではないかと考えていた。全面的に否定する徳島に対し、関根は拳銃から指紋が検出されたを告げた。その後、ベティで行った取り調べで徳島と彼女が一時的な不倫関係にあったことがわかると、今度は若林支配人を呼び出した。彼は広告代理店に出稿したが、新聞が届くと姦通とする部分が殺人に勝手に変更されていたと言った。依頼された東西通信社を訪ねると、担当者は若林が当初怒っていたものの宣伝部からおもしろいと言われたことでそのまま載せるという連絡を受けたと言った。原稿の訂正は30代の男から電話で受けたと担当者は言った。その頃、徳島はアリバイを証明するために刑事に付き添われて飲食店を回っていた。だが誰も彼を見たという証言者は現れなかった。

徳島が逮捕されたことでかほるは疑心暗鬼になり、西村のことも信じられなくなっていた。彼はは、まだ徳島が犯人であると断定したわけではなくいろいろな状況の判断から重要な容疑者の一人と見られているだけだと説明した。凶器の拳銃についていた徳島の指紋、殺人の前夜に千鳥とケンカをして殺してやると口走ったこと、その後に家を飛び出し酒場で飲み歩いたあげく公園のベンチで翌朝目を覚ましたこと、酒場で見たという証言者が一人も現れなかったこと。絶望するかほるに、西村は真実が知りたいんだと言った。取調室から出てきた泣き叫ぶ徳島の姿を見て以来、犯人が他にいるのではないかと考えるようになった彼は新聞記者としての勘を試してみることにした。

屋台的映画館

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