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すべてが狂ってる

  • posted at:2009-03-28
  • written by:砂月(すなつき)
すべてがくるってる
日活
配給:日活
製作年:1960年
公開日:1960年10月8日 併映「英雄候補生」
監督:鈴木清順
企画:浅田健三
原作:一条明
脚本:星川清司
撮影:萩原泉
音楽:三保敬太郎 前田憲夫
照明:三尾三郎
録音:福島信雅
美術:千葉一彦
編集:鈴木晄
助監督:藤浦敦
製作主任:栗橋正敏
技斗:高瀬将敏
出演:川地民夫 祢津良子 吉永小百合 中川姿子 芦田伸介
シネマスコープ モノクロ 71分

不良グループに属する高校生の杉田次郎は幼いときに父親を戦争で亡くし、母・昌代の細腕で大事に育てられた。強烈な陽射が照りつけるある日、仲間の誘いを断わって帰宅した次郎は、昌代が帰ってくるのをケーキを用意して待っていた。今日は母の誕生日なのだ。二人きりで過ごせることを楽しみにしていた次郎だったが、彼女の発したひと言で気持ちが変わった。こんな大事な日に南原圭吾が来るというのだ。 昌代は保険の勧誘の仕事をしていたが、その収入だけでは次郎を学校へ行かせることが出来ず10年前から南原の支援を受けていた。愛し合っているのに金を受け取る母のそんな一面が嫌いだった。そして三星重工業の重役である南原はもっと嫌いだった。ヤツは人殺しだ。父を殺した戦争で戦車を作っていたからだ。家を飛び出した次郎は清流荘から出て来たアベックを襲い金を巻き上げた。それは彼にとって初めての恐喝だった。次郎の手柄にグループは沸き立ち、彼は一躍ヒーローとなった。その夜、次郎は谷敏美を指名し、寝た。そして小銭を投げつけると、受け取れと言ってベッドに彼女の顔を押し付けたのだった。

昌代から次郎のことを聞いた南原は、自分たちが不純な関係ではないことを話すために次郎を捜した。彼はまず最初に、グループがたむろするバーを訪ねた。そこにいた女子大生の下条悦子は、逗子にある敏美の別荘に明日みんなで集まる約束をしているので、そこで会わせてあげると言った。悦子と話している南原の姿を見た次郎は、彼が母親だけでなく悦子にまで手を出したと誤解した。憤る次郎はそばに停まっていた車を盗むと国道で無謀な運転を繰り返した。そしてハンドル操作を誤り、不動産屋の前に停めてあったスクーターに接触した。神社の境内に呼び出された次郎は男たちに取り囲まれ袋叩きにされた。敏美は次郎に好きか嫌いか答えて欲しいと言った。だが次郎はそんな言葉なんかあてになるもんかと吐き捨てた。彼の頭の中には母を裏切った南原のことしかなかった。翌日、悦子が南原とともに逗子へ向かったことを敏美から聞いた次郎は後を追い掛けた。その頃、別荘では悦子が南原を誘惑していた。様子がおかしいことに気付いた南原が問い質すと、悦子は堕胎するための費用が今すぐ必要だと言った。

屋台的映画館
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スター毒殺事件

  • posted at:2009-03-21
  • written by:砂月(すなつき)
すたーどくさつじけん
新東宝
配給:新東宝
製作年:1958年
公開日:1958年5月3日
監督:赤坂長義
製作:大蔵貢
企画:岡本良介
脚本:葭原幸造 蓮池義雄
撮影:吉田重業
音楽:渡辺宙明
美術:鳥居塚誠一
照明:石森浩
録音:竹口一雄
編集:永田紳
助監督:小池淳
製作主任:永野裕司
出演:天知茂 三原葉子 万里昌代 江見渉 御木本伸介
スタンダード モノクロ 75分

映画スター・上原城二は、若葉真理に映画界に入ってみてはどうかと相談したが、彼女は恥ずかしがって返事を渋った。第七映画ではフレッシュなタレントを欲しがっていたが、真理こそがその条件にぴったりだと感じていた城二は社長に直接会ってもらうことにした。城二の恋人である真理は大学の恩師の娘で、以前から映画界に興味を持っていた。そこで彼女の夢を叶えるとともに才能を伸ばし、行く行くは結婚する予定だった。社長は一目で彼女を気に入り、勉強次第でスターになれると確信した。出社初日、映画界に足を踏み入れた真理は、撮影所で厳しい現実を目の当たりにした。ダンサー役の女優に情熱が感じられないと言って木戸監督が撮影を中断したのだ。驚いて身を堅くした真理にこれが当たり前の光景だと声を掛けたのは、人気俳優の須賀浩だった。

ダンサーの代役に抜擢された真理の演技に木戸は絶賛した。浜田プロデューサーも上機嫌で彼女を売り出すことに決めた。そして共演者の須賀も当分コンビを組みたいと宣言した。須賀は時間があると真理に言い寄ったが、その様子に気が気ではなかったのは城二だった。須賀は危険な男だと城二は真理に再三忠告したが、あなたよりも紳士よと笑った。須賀は次の映画に取り組むには原作本を読む必要があると言った。真理は須賀が泊まるホテルへついて行き、暗い部屋で一夜をともにした。

翌日、城二は話があると言って真理を引き留めたが、雑誌・映画新報の座談会があるからと須賀が二人の間に割って入った。城二は映画新報社に電話をして確認したが、南記者から何かの間違いだと言われた。そして銀座会館で密会していることを聞かされ、居ても立ってもいられなくなった城二はキャバレーに駆けつけた。真理を連れ出した城二は、僕と結婚してくれるはずじゃなかったのかと問いただすと、彼女はそんな約束はしなかったと突き放すように言った。騙されていることを知りながら須賀と付き合う真理の心の中に、もう城二は存在しなかった。城二が暖めていた企画は須賀・真理コンビで製作されることが決まった。肩を落とす城二に声を掛けたのは女優・愛住礼子だった。須賀は真理が現れるまでは礼子と同棲状態だったが、子供が出来たことがわかり捨てたのだ。礼子は須賀を殺してやりたいぐらい憎んでいた。その話を聞くうちに城二の憎悪も燃え上がっていた。礼子が忘れていったハンカチに気付いた城二は、それを見ながらあることを考えていた。

屋台的映画館

スウィングガールズ

  • posted at:2009-01-17
  • written by:砂月(すなつき)
すうぃんぐがーるず
フジテレビ=アルタミラピクチャーズ=東宝 =電通
配給:東宝
製作年:2004年
公開日:2004年9月11日
監督:矢口史靖
製作:亀山千広 島谷能成 森隆一
エグゼクティブプロデューサー:桝井省志
企画:関一由 藤原正道 千野毅彦
プロデューサー:関口大輔 堀川慎太郎
宣伝プロデューサー:原田理恵子
脚本:矢口史靖
脚本協力:矢口純子
音楽:ミッキー吉野 岸本ひろし
撮影:柴主高秀
照明:長田達也
美術:磯田典宏
録音:郡弘道
編集:宮島竜治
助監督:片島章三
ラインプロデューサー:毛利達也
製作担当:前村祐子
製作プロダクション:アルタミラピクチャーズ
出演:上野樹里 平岡祐太 貫地谷しほり 本仮屋ユイカ 豊島由佳梨
アメリカンビスタ カラー 105分

東北の片田舎にある山川高校の教室では、夏休み返上で補習授業が行われていた。その中の一人、授業に身が入らない1年生の鈴木友子は羨ましげにグランドの方を眺めていた。その視線の先には、地区予選に出場する野球部の応援に行く吹奏楽部の姿があった。部員たちを乗せたバスは球場に向けて出発したが、その後からやってきた弁当屋の車が同じ場所に停まったのだ。外に出てきた運転手は教室の友子に声を掛け、バスが出たことがわかるとうろたえた。男は時間内に弁当を届けることになっていたが間に合わなかったのだ。次の予定も立て込んでいることで追い掛けることが出来ず困り果てる弁当屋の姿を見た友子は、数学の教師・小澤忠彦にある提案をした。「あたしら、届けた方が良くないですか?」。小澤を説き伏せた友子たち13人は電車に揺られながら弁当を届けることになった。さながら遠足気分の彼女たちは、弁当の一つを味見と称してつまみ食いをするなど車内で大騒ぎし、疲れて思わず眠り込んでしまった。そのおかげで目的の駅を乗り過ごしてしまったのだ。次の駅で降りたが、下りの列車が来るまであと1時間以上待たなければならなかった。そこで彼女たちは球場まで歩くことにした。試合が終盤に差し掛かった頃になって友子たちはようやく到着し、部員たちは待ち望んでいた弁当に喜んだ。中村拓雄は弁当を部員に配ったが、自分の分がないことがわかり友子に文句を言った。だが彼女の口元についていた米粒に気付くと、気の弱い拓雄はその先を続けることが出来なかった。拓雄は仕方なく売店の列に並んだが、部員たちが次々とトイレに駆け込んで行く姿を不思議そうに眺めていた。弁当は長時間、炎天下で直射日光に晒された。それを食べた顧問の伊丹弥生や部員たちは食中毒に罹ってしまったのだ。

野球部は勝ち進んだが、次の試合までに吹奏楽部の部員が回復することは望み薄だった。そこでつまみ食いのおかげで難を逃れた拓雄は、即席吹奏楽部を編成することを呼び掛けたが、音楽室にやってきたのはリコーダーが吹ける関口香織と、バンドが解散してとにかく音が出したいというギターの渡辺弘美、ベースの山本由香の3人だけだった。当然のことながら吹奏楽ではギターやベース、ましてやリコーダーのパートはなかった。能天気にはしゃぐ友子たちの姿を見た拓雄は、弁当を食べたことを内緒にするから吹奏楽部に協力して欲しいと頼んだ。すると友子たちは補習がサボれることがわかり、あっさりと承諾したのだった。だが音楽室にいるのは17人、編成には25人が必要だった。しかもほとんどが楽器初心者だった。さらに頭の上がらない野球部の井上先輩からはレギュラー入り出来そうだから頑張ってくれとプレッシャーを掛けられた。井上から吹奏楽部に何故ギターがいるのかと聞かれた拓雄は、迷った挙句「このような感じにしようと思っていた」とレコードのジャケットを指差した。それはロバート・ディーンのビッグ・バンド・オーケストラというレコードだった。ビッグバンドジャズなら17人でも演奏が出来ることに気付いた拓雄は、早速パートを割り当てて練習を開始した。時間が限られている中での猛特訓に弱音を吐く者もいたが、出なかった楽器の音が出始めると苦しみは楽しみへと変化して行った。そして試合前日には「A列車で行こう」をたどたどしくも最後まで演奏出来るまでに成長していた。だがその頃には本来の吹奏楽部が復帰できるまでに回復していた。即席吹奏楽部の一人・斉藤良江は、ちょうど補習も終わったしうまく行ったとサボる口実だったことを拓雄に明かして強がったが、学校を出ると悔しさのあまり全員で号泣した。

屋台的映画館

スカイハイ 劇場版

  • posted at:2008-11-22
  • written by:砂月(すなつき)
すかいはいげきじょうばん
アミューズ=東映=テレビ朝日=朝日放送
配給:東映
製作年:2003年
公開日:2003年11月8日
監督:北村龍平
製作指揮:大里洋吉 早河洋
企画:宮下昌幸 遠藤茂行 岩永恵 和田省一
エクゼクティブプロデューサー:河井信哉 木村純一
プロデューサー:遠藤日登思 出目宏 横地郁英
アソシエイトプロデューサー:橘田寿宏 福吉健 株柳真司
プロダクション統括:佐藤和之
アシスタントプロデューサー:進啓士郎
原作:高橋ツトム
脚本:桐山勲
音楽:森野宣彦 矢野大介
主題歌:「HORISON」HYDE
撮影:古谷巧
照明:高坂俊秀
美術:花谷秀文
装飾:花谷秀文
録音:高野泰雄
VE:高瀬尚一
編集:掛須秀一
サウンドエフェクト:柴崎憲治
整音:室薗剛
記録:山下千鶴
助監督:斎藤博士
製作主任:平増邦秀
製作担当:松田康史
宣伝プロデューサー:里登志幸
出演:釈由美子 大沢たかお 谷原章介 戸田菜穂 岡本綾
アメリカンビスタ カラー 122分

都内で女性の死体が発見された。その死体は心臓を抉り取られ、ロープで宙吊りにされていたのだ。ここ最近、同様の猟奇殺人事件が各地で発生し、彼女は3人目の犠牲者だった。だが、目撃証言や物的証拠が乏しく捜査は難航していた。事件を担当することになった刑事・神崎耕平は、自分の結婚式の当日であるにも係わらず捜査に没頭し式のギリギリまで仕事をしていたが、その彼を待っていたのは想像を絶する悲劇だった。式が始まり扉が開くと、婚約者の斉木美奈はヴァージンロードゆっくりと歩いてきた。だが彼女の胸からは鮮血が滴り落ちていたのだ。ウェディングドレスは真っ赤に染まっていた。耕平は、崩れ落ちる美奈の体を受け止めることしかできなかった。人生最高の日は血に染まった。

美奈は殺人鬼の四番目の被害者となって死んだことを知らずに「恨みの門」の前に立っていた。「恨みの門」、それは不慮の事故や殺された人たちが魂となって来る場所だった。門番のイズコから三つの行き先のうち一つを選ぶことが出来ると言われた。一、死を受け入れて天国へ行き、再生を準備する。二、魂のまま永遠に現世をさまよい続ける。三、現世の人間を一人、呪い殺す。但し、呪い殺せばその魂は地獄へ落ち、終わりのない苦痛が永遠に続く。その話を聞いても自分の死を受け入れられない美奈は、魂の選択の猶予期間である12日間だけ現世へ降りることを許された。だが、その姿を生きている者たちが見ることはできなかった。検死室には、耕平の他に彼の先輩の城嶋刑事、検死医・青山響子、そして死んで横たわる自分がいた。美奈は3件と同じ手口で心臓を持ち去られた。たった数分間で・・・。城嶋は耕平を気遣って捜査から外したが、冷静さを失った耕平は犯人に復讐することばかり考えていた。美奈は何故自分が殺されたのかという理由が知りたかった。そこでイズコは、彼女の願いを叶えるために恨みの記憶を辿らせることにした。

3丁の銃を手に入れた耕平は、美奈が命を落とした教会へ行き、当時の記憶を甦らせようと努めた。その結果、教会に駆け込む寸前に女を見掛けたことを思い出したのだった。彼は城嶋にこのことを報告し、女の顔の画像をパソコンで作成した。城嶋は、捜査のことは任せるように言ったが耕平は聞く耳を持たなかった。耕平は響子から呼び出され、奇妙な写真を撮ったというカメラマン・岸一雄と会った。その写真は雑誌の取材時に撮られたもので、雑誌編集者の遠山小百合が写っていた。彼女の胸の部分には、心臓を鷲づかみにする手の影が写っていたのだ。一雄は以前、手の影が旅客機を鷲づかみする写真を撮影し、空港関係者に話したが誰も取り合おうとはしなかった。その後、旅客機は墜落し炎上したのだった。だが耕平は、こんなものは事件に何の関係もないと吐き捨てた。一雄は二枚の写真を取り出して、いや、あるんだと言った。耕平の前に差し出されたその写真は、遺伝子工学の権威で工藤ジェネティックのオーナー・工藤達也、そしてもう一枚は彼が見た女・工藤の秘書=レイだった。部屋の片隅にいた美奈は近寄って工藤の写真を見た。すると事件当時の記憶が次々と甦ってきたのだった。

屋台的映画館

すっかり・・・その気で!

  • posted at:2006-12-11
  • written by:砂月(すなつき)
すっかりそのきで
田中プロモーション
配給:東宝
製作年:1981年
公開日:1981年12月20日 併映「グッドラックLOVE」
監督:小谷承靖
製作:田中壽一
プロデューサー:中沢敏明 佐々木健一
脚本:田波靖男
撮影:加藤雄大
音楽:広瀬健次郎
美術:薩谷和夫
照明:小中健二郎
録音:神保小四郎
編集:井上治
記録:天野春代
整音:辻井一郎
殺陣:宇仁貫三
助監督:吉田一夫
製作デスク:田上純司
出演:烏丸せつこ ビートたけし 植木等 なべおさみ 本田博太郎
アメリカンビスタ カラー 87分

弱小芸能プロダクションの従業員・伊東たかしは映画プロデューサーになる日を夢見て業界に飛び込んでみたが、現実は雑用に追われる毎日だった。忙しい日々を送るうちに持ち前の情熱はいつしかナンパへ傾き、暇があればいつも女性を口説いていた。ある日、そんなたかしのところへ映画製作の話が舞い込んできた。有田金作は自分の手で映画を製作するためにたかしをプロデューサーとしてスカウトし、彼に優秀映画鑑賞会や文部省が推薦したくなるような観る人の胸を打つ、笑いあり、涙ありの感動巨編を作りたいと打ち明けた。さらに体が丈夫で無駄金を一切使わず有田の意図に沿った映画を撮れる監督を探すように指示した。いきなりの大仕事に困ったたかしは、行きつけのスナック・OSCARでママに相談することにした。そしてたまたまカウンターの隅で飲んでいた男と意気投合したたかしは、彼に仕事を任せることにした。その男は、5年前の仕事を最後に現場から遠ざかっていた映画監督・山川俊介だった。山川は仕事が来ない間も準備を怠らず、絵コンテまで描いて次回作の企画を暖めていた。その企画とは、ベストセラー小説「瀬戸ぎわのコッコちゃん」だった。話はトントン拍子に進んでいった。有田は映画がクランクインしたら資金を出すと約束したが、準備に掛かる費用を出そうとはしなかった。有田はある計画を提案し、たかしはそれを実行することにした。

テレビ番組に出演したたかしは、映画のPR活動を行った。その際、一般の観客の興味を引くために映画を株式公募方式で制作することを説明した。株式公募方式とは、制作費の一部を1株100円で公募し、利益が出れば株主に還元するというものだった。これが話題を呼び、有田の事務所には連日、長蛇の列が出来た。一流のスタッフが集まり撮影は快調に進んでいたが、突然撮影中止の命令が下された。有田からの入金が遅れていたため大手映画会社が一時的に費用を立て替えていたが、一向に入金される様子がないことから撮影中止に踏み切ったのだ。その通達に驚いたたかしが事務所へ戻ると、多くの出資者が詰め掛けて金を返せと怒鳴っていた。有田は製作資金を持ち逃げしてしまったのだ。たかしは出資者たちの手で警察に突き出された。

釈放されたたかしは、女子工員が男に貢ぐために5千万円を詐取して逮捕されたという記事を新聞で読み、銀行員を利用出来るのではないかと考えていた。頭の中が金のことでいっぱいだったたかしは、五菱銀行麹町支店の職員出入口でカモを待っていた。そこで出会ったのは、以前撮影所でナンパした春日さち子だった。さち子は仕事を辞めたがっていたが、それでは都合が悪いため、たかしは懸命に思いとどまらせようとした。たかしはさち子が銀行員だと思い込んでいたが、彼女はダイアナ美容整形で働いていた。さち子にとってモデルを兼任していたことが災いしていた。持って生まれた美貌とプロポーションが手術で作られたものだと周囲に思われることが不快だったのだ。さち子が以前付き合っていた毛利浩二と別れた理由もそうだった。生まれてくる子供の想像がつかないという毛利の言葉に傷付いたのだ。その毛利から突然呼び出されたさち子は、彼が会社の資金を使い込んだことを知った。毛利はその後、令嬢と結婚したが、格差は埋まらなかった。家庭がおもしろくない毛利は競馬にのめり込むようになり、会社の資金にまで手をつけるようになった。そして気が付けば、その金額が3千万円にまで膨れ上がっていたのだ。
その話を聞いたさち子は、何とかしてみると言った。さち子と毛利の間の誤解は会話を重ねることで解けていった。

さち子は、たかしのところへ相談に行った。彼女は自分が美容整形で働いていることを告白した上で、その病院から金を盗む計画を持ちかけた。さち子は院長が脱税した金を使って高利貸しのような行為を行っていることを知っていた。そしてその資金が何処にあるかも知っていた。たとえ違法な金が無くなったとしても相手が警察へ届け出る心配がなかったことから、二人は協力して大金をいただくことにした。

屋台的映画館

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