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青春共和国

  • posted at:2007-11-03
  • written by:砂月(すなつき)
せいしゅんきょうわこく
大映企画
配給:東宝
製作年:1994年
公開日:1994年6月9日 併映「月の夜・星の朝」
監督:小原宏裕
製作:溝口勝美 田村三枝子
プロデューサー:島田開 元持昌之
原作:赤川次郎
脚本:田波靖男 平山幸秀
企画:山本洋 荒井修
撮影:水野尾信正
音楽:鳴瀬喜博
ミュージックアドバイザー:三浦光紀
主題歌:「トロピカル・ミステリー」安田成美
美術:渡辺平八郎
照明:島田忠昭
録音:神保小四郎
整音:堀内戦治
編集:谷口登司夫
特撮:渡辺貢
助監督:山本伊知郎
記録:中川初子
装飾:橋本清
衣裳:中川邦夫
ヘアーメーク:杵渕陽子
アクションディレクター:風間健
特機:城田幸夫
製作協力:大映
企画協力:徳間書店
出演:安田成美 竹本孝之 武田久美子 浜田みどり 矢野有美
アメリカンビスタ カラー 86分

新宿東高校の昼休み、放送部は校内番組「スクールアフタヌーン」を屋上から中継していた。その日は学校から見える風景という特集を組み屋外の景色を撮影していたが、偶然カメラが反対側の校舎の屋上を捉えた。そこには飛び降り自殺を図る男子生徒の姿が映っていたのだ。キャスターの三神英子やカメラマンの成瀬純夫たちは必死に止めようとしたが、彼の決心は固かった。救急車で運ばれた三年生の西川は、春休みを境に成績が向上し生徒会で発言するなど以前のイメージと変わったことが学年で話題になっていた。アルバイト先で同じクラスの松井洋子から相談を受けた英子は、彼女が西川と婚約していることを知らされ驚いた。二人は春休みにある島で出会い、彼が卒業したら結婚しようと約束を交わしていたのだ。英子が自殺の原因を聞きだそうとすると洋子はさりげなくはぐらかし、行きづらいから通夜に一緒についてきて欲しいと言った。ところが英子が着替えて戻ってくると洋子の姿はなかった。

洋子が通夜に顔を出していないことを知った英子は自宅を訪ねるが、父親で探偵の健三は娘の失踪を大人なんだからと笑い飛ばした。そして娘探しは金にならないし、もし何かあったら警察に頼むから心配ないと言った。仕事が立て込んでいるから勝手に見てかまわないと洋子の部屋の鍵を渡された英子は手掛かりを探し始めた。きちんと整頓された部屋の中でまず目に付いたのは、机の上に並べられた本だった。一番手に取りやすい本をめくると中から裏に「1984年 青春共和国にて 西川さん、山田さんと共に」と書かれた写真が落ちた。その写真には洋子と西川がにこやかに写っていた。英子は引き出しの中を調べアドレス帳を見つけ出すと、写っているもう一人の山田良平の自宅を訪ねた。歌舞伎町のゲームセンター・ペガサスで働いていることを突き止めた英子は良平と会って話を聞いたが、そんな島は知らないし洋子という女も知らないと言って出て行った。その後、良平は何者かによって殺された。その夜、ラジオを聞いていた英子は番組の中のメッセージに驚いた。それは「青春共和国にて待つ、洋子」というものだった。

あの事件以来、放送部は自由に活動できなくなっていた。そこで部長の純夫は部員にこれからの活動に対する意見を募ることにした。そして様々なアイデアの中から話題の青春共和国を取材することに決めた。しかし取材をいくら重ねても島の実態は一向に掴めなかった。そんなある日、英子のもとへ差出人のない一通の封書が届いた。それは青春共和国への招待状だった。

屋台的映画館
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煙突の見える場所

  • posted at:2007-10-27
  • written by:砂月(すなつき)
えんとつのみえるばしょ
新東宝=スタヂオ・8・プロ
配給:新東宝
製作年:1953年
公開日:1953年3月5日
監督:五所平之助
製作:内山義重
原作:椎名麟三
脚本:小国英雄
撮影:三浦光雄音楽:芥川也寸志
美術:下河原友雄
照明:河野愛三
録音:道源勇二
編集:長田信
助監督:三輪彰
製作主任:河崎新太郎
空中撮影:読売一〇五号ヘリコプター使用
出演:上原謙 田中絹代 芥川比呂志 高峰秀子 関千恵子
スタンダード モノクロ 108分

東京のおばけ煙突、それは見る場所と角度によって一本が二本になり、さらに三本が四本になることさえある。煙突が三本に見える住宅地の借家に住む緒方隆吉は、日本橋の奴足袋本舗に勤めている。戦災未亡人の弘子との二人暮らしで、二階の二間は独身者に貸している。六畳間には大蔵事務官の久保健三が、四畳半の方には街頭放送所のアナウンサー・東仙子が住んでいる。いつも隆吉は、隣の八華教祈祷所の太鼓の音と斜め向かいから流れる北ラジオ店の音楽で目覚めた。 ある日、弘子は夫の会社の上司・河村徳治と競輪場で鉢合わせになり、二人の間に気まずい空気が流れた。弘子は稼ぎの少ない夫のために内緒で競輪場で働いていた。一方、河村は緒方からの依頼を忙しいという理由で断わり、レースの勝敗に一喜一憂していたのだ。弘子は歯医者に通っていたが、晩になって歯が疼き始めた。心配になった隆吉は戸棚の薬を探していたが、ある物を見つけて手を止めた。それは見覚えのない通帳だった。弘子は二万円になったら夫を驚かせようと考えていたが、隆吉は裏切られた気がしてならなかった。

健三は今の仕事がつらくてたまらなかった。暮らしに行き詰っている人たちから税金を取立てなくてはならないからだ。役所を辞めようとまで考えていた健三は仙子に相談を持ちかけたが、彼女はたとえ困ってもそこからは逃げ出さないと言った。翌日、仙子がアナウンスをしていると、その横で同僚の池田雪子が専務から仕事に身が入っていないという理由で叩かれた。仙子は昼食に雪子を呼び出してその理由を聞いた。雪子は最近、ある会社の社長に車で送り迎えしてもらい、プレゼントされた高価な装飾品などを身につけていたが、それを見た専務はそんな金があるなら働いてくれなくて結構だと言った。雪子は仙子にどうしたらいいかと尋ねたが、彼女は自分で決めるより仕方がないわと答えた。数日後、雪子は会社を辞めた。

弘子が買い物から帰ると、隆吉はどうしたんだいと言った。夫が指差した方を見ると、そこには赤ん坊が寝ていた。それが捨て子だとわかると弘子は警察へ連れて行こうとしたが、そばに置かれていた手紙の名前を見て思いとどまった。そこに書かれている塚原忠二郎という名は、戦災で死んだ前夫のものだった。

屋台的映画館

爆! BAKU

  • posted at:2007-10-21
  • written by:砂月(すなつき)
ばく
日本ビクター
配給:日本ビクター
製作年:1992年
公開日:1992年7月11日
監督:吉原健一
製作:長谷川誠
プロデューサー:小椋悟
原案:吉原健一
脚本:吉原健一
企画:小澤俊晴
撮影:須賀隆
音楽:キットカットクラブ
美術:福田秋雄
録音:沢畑明
編集:金子尚樹
助監督:浜本正機
製作担当:福島一郎
製作協力:小椋事務所
出演:西村知美 松尾貴史 片岡五郎 長江英和 山田吾一
アメリカンビスタ カラー 107分

大手電気メーカーに勤めるOL・村川圭子には同じ会社に勤めていた高田政伸という恋人がいる。政伸は新製品の開発プロジェクトに参加し画期的な電子工学技術を発明した。その技術は業界で話題になったが、製品が完全なものになるまで発表を控えていたためライバル会社に先を越されてしまった。政伸は全責任を負わされ、三年前に会社を辞めた。圭子とはその後も交際を続けていたが、退職金をつぎ込んで続けている研究の内容を教えなかった。

ある日、松本部長は圭子を呼び出し、政伸の居場所を教えて欲しいと言った。あれ程の頭脳を持った人物がいつまでも定職に就けないのは不憫だからだ。というのは建前で、元外人部隊の梅宮徹からの依頼を受け技術者を一人紹介することになったのだ。梅宮は元部下の大門克とともに現金輸送車を襲う計画を立てていたが、遠隔操作の爆弾を使用することになり政伸を引き込むことにしたのだ。社会への不満を抱えていた政伸は、長年の研究の成果をこの計画で立証することにした。圭子の会社を出発した現金輸送車を先回りして待ち伏せていた三人は、工事現場の看板にカプセル状の爆弾を仕掛けると身を潜めた。光センサーが仕込まれたリモコンは輸送車のライトに反応するとカウントを始めた。そして爆弾が爆発を起こすと車は路肩に乗り上げた。押し入った梅宮たちは警備員たちを縛り上げ現金を袋に押し込んだが、予想以上に早く近づくパトカーのサイレン音に焦った大門は人質二人を射殺した。大門はさらに近寄って来た警官にも発砲した。彼はわき腹に銃弾を受けながらも運転し続け採石場のガレージに逃げ込んだが、金庫室のロックを解除する前に息絶えた。政伸と梅宮は中に閉じ込められたままだった。

切羽詰った政伸は残りの爆弾で内側から扉を破ろうとしたが、リモコンは大門に踏み潰されていたため使用できなかった。そこで政伸は、彼の部屋にある予備の爆弾とリモコンで外側から破壊することを思いつき圭子に電話を掛けた。理由を知らない圭子は快く承諾しケースを持って家を出たが、検問で車を停められてしまった。取調べを待つ間、決して見てはいけないというケースを開けた彼女は、それが報道されていた光時限爆弾だとわかり動揺した。政伸が事件の犯人ということがわかった圭子は爆弾を身に付けリモコンを車に隠したが、ケースを隠すことは出来ず警官に任意同行を求められた。お腹が痛いとトイレに逃げ込んだ圭子はカプセルを飲み込んだことで検査は無事通過した。警察署を出た圭子は車を飛ばして廃工場に向かったが、車の下部に磁石で貼り付けたリモコンは急カーブの遠心力で飛んで行ってしまった。

屋台的映画館

結婚案内ミステリー

  • posted at:2007-10-16
  • written by:砂月(すなつき)

けっこんあんないみすてりー
角川春樹事務所
配給:東映セントラルフィルム
製作年:1985年
公開日:1985年6月15日 併映「友よ、静かに瞑れ」
監督:松永好訓
製作:角川春樹
プロデューサー:坂上順 佐藤和之 山田光男
原作:赤川次郎
脚本:小野竜之助
撮影:鈴木達夫
音楽プロデューサー:高桑忠男 石川光
音楽:甲斐正人
主題歌:「野ばらのレクイエム」渡辺典子
美術:今村力 高橋章
照明:篠崎豊治
録音:神保小四郎
編集:西東清明
記録:小山三樹子
助監督:金佑宜 北垣善宣 高根美博 道木広志
製作主任:酒井喬二
出演:渡辺典子 渡辺謙 川地民夫 加茂さくら ベンガル
アメリカンビスタ カラー 91分

深田ブライダルコンサルタントという小さな結婚相談所でアルバイトをする寺沢紘子は19歳の女子大生。彼女はコンピューターを導入している他社の動向を探るために資料を集めて回っていた。所長・深田栄一は昔ながらの経営方針を掲げていたが、そのおかげで事務所はいつも閑古鳥が鳴いていた。ある日、この相談所に一本の電話が掛かってきた。その主は関根コンツェルンの女実業家・関根恭子だった。亡くなった社長の代行を務めている恭子は息子・昌和のお見合い相手を探していたが、紘子を見るなり気に入ったと言った。

翌日、蓼科にある恭子の別荘を深田とともに訪れた紘子はその建物の立派さに驚いた。次期社長の就任が決まっている昌和はアメリカで竹田ひろこと婚約したが、帰国の直前になって自動車事故に遭い足を骨折してしまった。幸い命には別状なかったが、入院したことで10日後に迫る親族の婚約披露に間に合わなくなってしまったのだ。フィアンセの顔を誰も知らないため、恭子は代役に立てようとしたのだが、それが紘子だとわかると深田は主旨に反するとして猛反対した。一方、10日間で100万円という高額なアルバイト料に魅かれた紘子は身代わりを買って出ることを了承した。だが即席でこなせる程甘い仕事ではなかった。姿勢や歩き方、テーブルマナーなど上流階級のルールを恭子と昌和が付きっ切りで指導した。紘子は特訓のご褒美として昌和とスキー場へ行った。昌和の指導で上達した紘子が一人で滑っていると、見知らぬ女が近づいて来た。その女は、あんたのためにならないから昌和のことは諦めなさいと言い残すと去って行った。

別荘に親族が集まった。その中の一人の政夫は亡き夫の実弟だったが、3000万円以上の借金を抱え金融ブローカーに追われていた。政夫は恭子に融資を申し出たが、会社への影響を心配した恭子はそれを断わった。親族会議が執り行われたが、それは取締役会でもあった。恭子のアシスタントである弁護士・木下は、昌和を関根地所の社長に就任させるための同意を得ようとしたが、松尾初恵や関根克子たちは反発した。そこに現れたのは紘子をエスコートして来た昌和だった。恭子は紘子を紹介し、木下は前社長と夫人の持ち株を合計すれば過半数を超えることを説明した。昌和の社長就任は強引に決められた。関根家の女主人が代々嵌める指輪が紘子の指に光るのを初恵たちは苦々しく見つめた。その夜、紘子が部屋でくつろいでいると、窓からスキー場の女が忍び込んで来た。「私が行ったこと、忘れたの?」。女はナイフを握り締めると紘子の方へ歩み寄った。二人はもみ合いになり、紘子は弾みで女を刺してしまった。

屋台的映画館

黄線地帯

  • posted at:2007-10-09
  • written by:砂月(すなつき)
いえろーらいん
新東宝
配給:新東宝
製作年:1960年
公開日:1960年4月29日
監督:石井輝男
製作:大蔵貢
脚本:石井輝男
企画:佐川滉
撮影:鈴木博
音楽:渡辺宙明
美術:宮沢計次
照明:関川次郎
録音:村山絢二
助監督:武部弘道
編集:鹿島秀男
製作主任:高橋松雄
出演:吉田輝雄 天知茂 三原葉子 三條魔子 大友純
シネマスコープ カラー 79分

衆木一広は阿川という謎の男から仕事の依頼を受けた。それはホテル東洋の33号室に泊まる男を消すことだった。その標的は腕時計をはめたまま寝る癖があることから、仕事を終えた証拠としてその時計を外してくることが条件だった。西銀座の酒場・ドミノで腕時計と残りの報酬を引き換えることを了承した衆木は、非常口と部屋の鍵を受け取って夜の街へ出掛けた。男の部屋へ侵入した衆木は、消音ピストルで男を殺害すると非常階段から逃げた。午後9時半、ドミノの裏口に現れた衆木はマダムから阿川という馴染みの客は知らないと言われ騙されたことに気づいた。街中に捜査網が張り巡らされ、衆木は逃げ道を失った。そこで彼は公衆電話で恋人と話す踊り子・小月ルミを利用して神戸へ行くことにした。

ルミは新日本芸能者の募集広告を見て神戸で踊る決心を固めた。それを恋仲の毎朝新聞社記者・真山俊夫に電話で報告していたときに衆木に捕まったのだ。真山は記事の締め切り時間が間近で見送りどころではなかったが、不自然な電話の切れ方に疑問に感じ東京駅へ向かった。出発時間ギリギリに二人は神戸行き銀河号に乗り込んだが、真山の姿を見つけたルミは履いていたヒールの右片方をホームへ蹴り捨てた。それは彼がプレゼントとして渡した赤いヒールだった。

駅員が持っていたヒールがルミのものではないかと考えた真山は、事情を話して駅や列車に問い合わせてもらったが、靴をなくしたという届出もルミが列車に乗っているという情報も得ることが出来なかった。そこで今度は新日本芸能社が入っている大東ビルへ行き、管理人にこの会社について聞き込みをしたが、募集が終わるとすぐに部屋の解約を申し出たというのだ。行き先が神戸ということもあり、真山は新日本芸能社が外国人に黄色人種の中でも人気のある日本娘を提供する秘密売春組織、黄線地帯に深く関わっているのではないかと考えていた。彼は早速会社に帰り、デスクに特集をやらせてほしいと申し出た。しばらく考えたデスクはスクープになると踏み、税関長殺しの取材とルミの件も含めて許可を出した。

屋台的映画館

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