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黄線地帯

  • posted at:2007-10-09
  • written by:砂月(すなつき)
いえろーらいん
新東宝
配給:新東宝
製作年:1960年
公開日:1960年4月29日
監督:石井輝男
製作:大蔵貢
脚本:石井輝男
企画:佐川滉
撮影:鈴木博
音楽:渡辺宙明
美術:宮沢計次
照明:関川次郎
録音:村山絢二
助監督:武部弘道
編集:鹿島秀男
製作主任:高橋松雄
出演:吉田輝雄 天知茂 三原葉子 三條魔子 大友純
シネマスコープ カラー 79分

衆木一広は阿川という謎の男から仕事の依頼を受けた。それはホテル東洋の33号室に泊まる男を消すことだった。その標的は腕時計をはめたまま寝る癖があることから、仕事を終えた証拠としてその時計を外してくることが条件だった。西銀座の酒場・ドミノで腕時計と残りの報酬を引き換えることを了承した衆木は、非常口と部屋の鍵を受け取って夜の街へ出掛けた。男の部屋へ侵入した衆木は、消音ピストルで男を殺害すると非常階段から逃げた。午後9時半、ドミノの裏口に現れた衆木はマダムから阿川という馴染みの客は知らないと言われ騙されたことに気づいた。街中に捜査網が張り巡らされ、衆木は逃げ道を失った。そこで彼は公衆電話で恋人と話す踊り子・小月ルミを利用して神戸へ行くことにした。

ルミは新日本芸能者の募集広告を見て神戸で踊る決心を固めた。それを恋仲の毎朝新聞社記者・真山俊夫に電話で報告していたときに衆木に捕まったのだ。真山は記事の締め切り時間が間近で見送りどころではなかったが、不自然な電話の切れ方に疑問に感じ東京駅へ向かった。出発時間ギリギリに二人は神戸行き銀河号に乗り込んだが、真山の姿を見つけたルミは履いていたヒールの右片方をホームへ蹴り捨てた。それは彼がプレゼントとして渡した赤いヒールだった。

駅員が持っていたヒールがルミのものではないかと考えた真山は、事情を話して駅や列車に問い合わせてもらったが、靴をなくしたという届出もルミが列車に乗っているという情報も得ることが出来なかった。そこで今度は新日本芸能社が入っている大東ビルへ行き、管理人にこの会社について聞き込みをしたが、募集が終わるとすぐに部屋の解約を申し出たというのだ。行き先が神戸ということもあり、真山は新日本芸能社が外国人に黄色人種の中でも人気のある日本娘を提供する秘密売春組織、黄線地帯に深く関わっているのではないかと考えていた。彼は早速会社に帰り、デスクに特集をやらせてほしいと申し出た。しばらく考えたデスクはスクープになると踏み、税関長殺しの取材とルミの件も含めて許可を出した。

屋台的映画館
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セクシー地帯

  • posted at:2007-10-04
  • written by:砂月(すなつき)
せくしーちたい
新東宝
配給:新東宝
製作年:1961年
公開日:1961年1月9日
監督:石井輝男
製作:山梨稔
脚本:石井輝男
企画:佐川滉
撮影:須藤登
音楽:平岡精二
演奏:平岡精二クインテット
美術:宇寿山武夫
照明:岡庭正隆
録音:根岸寿夫
編集:鹿島秀男
助監督:深町幸男
製作主任:藤岡治郎
出演:吉田輝雄 三原葉子 三條魔子 池内淳子 細川俊夫
シネマスコープ モノクロ 82分

東洋貿易に勤務する吉岡博司は、森川荘介営業部長から預かった重要な書類を唐突に話しかけられた女に掏られ、さらに掏りの一味として警察に連行された。容疑が晴れた翌日、出社した吉岡は森川から大阪支社への転勤を命じられた。突然の命令に狼狽する博司は、同じ会社にタイピストとして勤める恋人の滝川玲子に相談することにした。その夜、博司は玲子を呼び出したが、彼女は森川に大阪行きは嫌だと頼みに行けばいいときっぱり言った。玲子は大丈夫だと言ったが博司にはその根拠がわからなかった。そこで博司は、この際一緒に大阪へ行かないかと言ったが、玲子は安い月給で暮らすのはみじめだと断わった。その言葉に博司は気を悪くしたが、玲子の言葉を信じて森川部長が住むグリーンアパートへ向かった。博司が森川の帰宅を待って時間を潰している頃、森川は玲子と別の場所で会っていた。玲子はビザール・クロッキー・クラブのモデルだったが、その組織の正体は一流企業へ電話一本で特殊な接待婦を供給する売春クラブだった。玲子は森川に博司の転勤の話を取り消さなければ肉体関係を公表すると迫った。その結果、彼女は博司の転勤取り消しと手切金の小切手を手にした。その後、玲子はクロッキー・クラブへ行き、ボスの瀬川に脱会を申し出たが、瀬川は絶対に辞めさせないと言った。すると玲子は警視庁の保安課へ通報し、洗いざらい公表すると脅した。その言葉を聞いた瀬川は「おもしろいね。どうだい、今言ったことを実行してみたら?」と不敵な笑みを浮かべて言った。

ラジオで玲子が絞殺されたことを知った博司は、その容疑が自分に掛かっていることに驚いた。ショックを受けて夜の街をさ迷い歩く博司だったが、偶然掏りの女と出くわすと我に返り、問い詰めようとした。ところが女が近くにいた警察官を呼んだため、身の危険を感じた博司は逃げた。その様子に自分と同じ臭いを感じた女は、警察を追い払うと何処までも追いかけた。そして追いつくと、盗んだものを返すと言ってバー・ばっかすに入った。女=真弓が博司に渡したパスケース、その中には「No.18」と書かれたクロッキー・クラブの会員証が入っていた。それをカウンター越しに見たバーテンダーは「場所と時間をどうぞ」と言った。突然の出来事に博司は戸惑ったが、真弓はとっさに「サンライズホテル6号室、10時きっかりにして」と答えた。真弓は博司の心配をよそにスリルを楽しもうとしていた。

屋台的映画館

ひき逃げファミリー

  • posted at:2007-09-29
  • written by:砂月(すなつき)
ひきにげふぁみりー
サントリー=キティ・フィルム
配給:アルゴプロジェクト
製作年:1992年
公開日:1992年12月19日
監督:水谷俊之
製作:伊地智啓
プロデューサー:椋樹弘尚
脚本:砂本量 水谷俊之
撮影:長田勇市
音楽プロデューサー:土屋正樹
音楽:佐原一哉
エンディングテーマ:「テーゲー」ネーネーズ
美術:及川一
照明:豊見山明長
録音:横溝正俊
編集:菊池純一
助監督:早川喜貴
製作担当者:広瀬昌弘
提携:日本テレビ
出演:長塚京三 中尾ミエ ちはる 仲谷昇 橋本光成
アメリカンビスタ カラー 104分

休日の夜、接待ゴルフで疲れていた元村祐史は襲ってくる睡魔と闘いながら車を運転していた。祐史の注意力は突然の豪雨やCDプレーヤーの音飛びと度重なるアクシデントに見舞われ散漫になり、再び視線を前方に向けたときにはすでに遅かった。自転車に乗った女性を撥ねた祐史は慌てて車外に飛び出したが、女性は目を見開いたまま動かなかった。彼は急いで車に乗り込むとその場を走り去った。

帰宅したのにいつまでも車から降りようとしない祐史を見た妻・葉子は、心配になり車に乗り込んだ。そして何があった尋ねると、彼は人を轢いたと呟いた。しかも警察に連絡せずに逃げたのだ。動揺する祐史に葉子は家族を粗末にするからバチが当たったんだと言った。祐史は父・義一郎の介護や子供たちの世話を葉子に押し付け、休日になると接待だゴルフだと言って家を空けた。義一郎は痴呆が始まり、公園に死んだ妻の姿を求めて恋愛をしに行った。長女のあずさは結婚式場の上司と不倫関係にあり、長男の陸王は登校拒否になっていた。祐史は無理に葉子を降ろすとエンジンを掛けた。自首することに決めたのだ。車を走らせようとしたそのとき、体を張って止めたのは葉子だった。

葉子は家族を集めて会議を開きこれまでの経緯を説明した。祐史が自首すれば家族全員の人生が破滅することは目に見えていた。彼女は、起きたことは仕方がないしこれ以上不幸な人間を増やしちゃダメだと言った。葉子が家族を繋ぎ止めるために選んだ方法とは、事故の証拠を隠滅することだった。深夜遅く、彼らは車を庭に回すと工事現場で使用する足場を使ってリビングルームに押し込んだ。夜が明けると祐史たちは何事もなく生活するように心掛けたが、何処かギクシャクしていた。祐史とあずさを送り出した葉子は中古車センターで事故車と同じ車種を購入し、その足でホームセンターに向かい車両解体のための工具などを買い漁った。夕方、勤め先から帰ったあずさは、ガレージに車があることに驚いた。葉子が今後の計画をあずさに話していたとき、家の中から大きな物音が聞こえた。部屋の中にある車を義一郎が急発進させたのだ。父親が起こした事故で苦労する羽目になり、さらに祖父が起こした事故の片付けまで手伝わされることに嫌気がさしたあずさは、荷物をまとめて出て行った。一方、祐史は会社が終わると事故死した東堂鈴子の通夜に顔を出した。鈴子と何の共通点も無い祐史が顔を出したことで、父親の孟紀からは彼女との不倫関係を疑われた。

元村家の異変に気付いていたのはお向かいに住む原沢サダだった。いつも車で出勤する祐史が今日に限って電車を使い、夕方の義一郎が食器棚を倒したという大きな物音は何かを隠そうとしている様子だった。カーテンが一日中閉めっぱなしになっていることにも気になっていた。その夜、近所から鳴り響く連続した車のクラクション音に驚いた彼女は気になって外を覗いた。

屋台的映画館

帰ってきたウルトラマン

  • posted at:2007-09-23
  • written by:砂月(すなつき)
かえってきたうるとらまん
円谷プロダクション=TBS
配給:東宝
製作年:1971年
公開日:1971年7月24日 併映「ゴジラ対ヘドラ」「いなかっぺ大将 猛獣の中にわれ一人だス/オオ!ミステークだス」「みなしごハッチ 傷だらけのバレリーナ」「日本むかしばなし わらしべ長者」
監督:冨田義治
プロデューサー:円谷一 斉藤進
脚本:上原正三
音楽:冬木透
主題歌:すぎやまこういち
撮影:鈴木清
照明:森本正邦
美術:育野重一
助監督:東條昭平
特殊技術:高野宏一
撮影:佐川和夫
照明:小池一三
美術:高橋昭彦 池谷仙克
助監督:吉村善之
光学撮影:中野稔
光学作画:飯塚定雄
操演:塚本貞重
記録:植村よし子
製作:高山篤 伊藤正純
編集:柳川義博
効果:東宝効果集団
録音:キヌタラボラトリー
現像:東京現像所
出演:団次郎 塚本信夫 岸田森 榊原るみ 川口英樹
スタンダード カラー 48分

東京・新宿にある地下ショッピングセンター近くの工事現場から巨大な岩のようなものが発見された。そばを通りかかった怪獣大好き少年の坂田次郎は、一部にアンモン貝の化石が貼り付いていることからジュラ紀の生物の卵かも知れないと思い至り、MAT(Monster Attack Team)に連絡した。通報を受けて駆けつけた郷秀樹隊員と岸田文夫隊員は早速調査を開始したが、岸田はショベルで叩いてもびくともしないことを理由に岩だと断定した。郷は更なる調査が必要ではないかと提案したが、岸田はたかが石ころひとつで手を煩わせることはないと言い放った。言い争いは基地に戻っても続き、二人の間に割って入った加藤勝一郎隊長は、我々は即断即決、臨機応変に対処せねばならないため、隊員一人ひとりの判断を信じるしかないと言った。その時、第二採石場で異常な微震が続発しているという通報があり、マットジャイロで出動した南猛隊員と上野一平隊員は鞭のような手を持つ怪獣と遭遇した。マットジャイロはバルカン砲で攻撃を加え、MN爆弾を搭載したマットアロー1号が到着すると交代した。怪獣を見た岸田はそれがグドンだとわかると作戦を開始した。岸田は機体を正面に接近させ郷に顔面への攻撃命令を出したが、郷は撃とうとしなかった。彼には逃げ遅れた少女の姿が目に入ったのだ。攻撃の機会を失ったことでグドンは地中に潜ってしまった。基地に戻った岸田は、郷が卵の一件以来、反発する機会を待っていたんだと不満をぶちまけた。そして今後も同じようなことが起これば任務に支障が生じるため断固たる処置が必要だと加藤に訴えた。自分の行動に自信を持っている郷は反論したが、加藤は命令違反を理由に三日間の自宅謹慎を言い渡した。

工事現場へ行き、岩を預からせて欲しいと申し出た郷だったが、岩は既に埋められた後だった。肩を落とす郷は坂田自動車修理工場の社長・坂田健に相談しようとしたが、彼は郷の顔を見るなり謹慎が堪えているようだなと言った。加藤は郷の後見人である坂田に事の次第を話していたのだ。坂田は悔しがる郷に子供の頃の体験談を話し始めた。坂田は小学校四年生のとき職員室のガラスを割った犯人にされ廊下に立たされた。いくら自分でないと説明しても信じて貰えなかったため、彼は行動を起こすことにした。一週間学校へ行かずに抗議した結果、とうとう一週間目に真犯人であるガキ大将が名乗り出たのだ。坂田は、少女を見たのなら胸を張ってどこまでも押し通すべきだと郷に言った。

坂田の妹・アキは貰ったばかりの給料で郷にシャツをプレゼントするつもりだったが、彼は謹慎中を理由に断わった。買い物を地下ショッピングセンターですることを聞いた郷はアキに行くのを止めるように言ったが、ただそんな気がするという理由だけでは説得力がなかった。最近、頻繁に起こる小さな地震があの岩と関連しているのではないかと心配でならなかったのだ。アキがシャツを選んでいるとき、突然大きな揺れが彼女を襲った。店内はパニックに陥り、人々は逃げ惑った。火事が起こったことで煙に撒かれてはいけないと判断したアキは友人たちと来た道を戻った。その時、天井が崩れ落ちた。

屋台的映画館

一寸法師(1955年)

  • posted at:2007-09-16
  • written by:砂月(すなつき)
いっすんぼうし
新東宝=スタジオ8プロ
配給:新東宝
製作年:1955年
公開日:1955年2月12日
監督:内川清一郎
企画:金田良平
原作:江戸川乱歩
脚本:館岡謙之助
撮影:岩佐一泉
音楽:大森盛太郎
美術:鳥居塚誠一
照明:関川次郎
録音:道源勇二
助監督:柴田吉太郎
編集:永田伸
製作主任:山本喜八郎
出演:二本柳寛 三浦光子 宇津井健 安西郷子 細川俊夫
スタンダード モノクロ 82分

真夜中の大都会に救急車のサイレンが鳴り響いた。出版社から「山の手歓楽街深夜の探訪」の原稿を依頼された作家クラブの小林章三は人垣の間から顔を出したが、そこには酔っ払いがケガをして倒れているだけだった。フレッシュな猟奇を求める彼が今捜しているものは、その野次馬の中にいた薄気味悪い小男だった。子供と見間違えた可能性もあったが、小林は夜の繁華街を歩き回った。やがて彼が外れにある貧民街に辿りつくと、目の前を子供が走って行った。まんじゅうを貰いに行くというその子供の後をつけて行くと、そこにはあの小男が座っていた。小林の視線に気付いた小男は足早にその場を去ろうとしたが、大事に抱えた包みを落としてしまった。中から転がり落ちたもの、それは人の白い左腕だった。小林は小男の後を負い掛けたが、住宅街に入ると見失ってしまった。小男が消えた辺りには古びた寺があった。

悪夢にうなされる小林が飛び起きたとき、太陽は高く上っていた。溝川に女の片足が浮かんでいたという事件が前日に起こっていたことを新聞で知った彼は、もう一度あの小男が消えた寺へ行ってみることにした。養源寺の和尚にそのことを尋ねたが、随分と妙な言いがかりをつけるお人だと煙たがられてしまった。小林が養源寺の周辺にある商店主に聞き込みを始めようとしたとき、山野証券社長夫人・百合枝と再会した。彼女とは学生時代、恋人同士の関係だった。百合枝は、娘の三千子が五日前から行方不明になっているから力になって欲しいと言った。山野と養源寺の和尚は同郷の知り合いだったため、そこへ相談に行っていたのだった。小林は百合枝に私立探偵の旗龍作を紹介した。

山野大五郎は妻を亡くし、五年前に同じ会社の支配人の令嬢・百合枝と結婚した。三千子は先妻の娘だった。行方不明になった前夜、百合枝は二階から流れるピアノの音を聞いていた。だが翌日、使用人の小松から知らされれまで誰も三千子がいないことに気付かなかったのだ。屋敷は厳重に戸締りをされていたが、出掛けるときに身につけるもの一式が無くなっていたため、家出した可能性もあった。旗は頭を巡らしながら三千子の部屋のピアノを弾いた。曲の途中で「ソ」の音がおかしいことに気付いた旗は、屋根を開けて弦に引っ掛かっていたヘアピンを取り出した。そのヘアピンに数本の髪の毛がついていることから、彼は三千子が何者かによって一度ピアノの中に隠され、注意が逸れた隙を狙って外に運び出したのではないかと推理した。

屋台的映画館

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