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暁の追跡

  • posted at:2008-11-13
  • written by:砂月(すなつき)
あかつきのついせき
田中プロダクション
配給:新東宝
製作年:1950年
公開日:1950年10月3日
監督:市川崑
製作:田中友幸
企案:中川淳
脚本:新藤兼人
撮影:横山実
音楽:飯田信夫
照明:石井長四郎
録音:根岸寿夫
美術:中古智
警察補導:高根沢勝雄
特殊技術:新東宝特殊技術
編集:長田信
助監督:勝俣真喜治
製作主任:平木政之助
後援:国家地方警察本部
援助:東京警視庁 日本電報通信社
出演:池部良 田崎潤 水島道太郎 野上千鶴子 杉葉子
スタンダード モノクロ 90分

ある夏の日、新橋駅前交番に勤務する石川巡査は夕方の定期巡回を終え、帰り支度をしていた。そこへ田部巡査の子供がやってきて、弟が体調を崩したと父親に訴えた。困っている田部のところに歩み寄った石川は帰っておあげなさいと言った。彼は夜勤を交代することにしたのだ。せいぜい3、4時間辛抱するだけのことじゃないか。二人のやりとりを見ていた山口巡査は、警察は組織で動いているのだから君のように感情で物事を処理するのは問題だと言った。石川は人間として同僚を助けるのは当然だと反論したが、なまじっかな人間性は我々警察には無用だと山口は言った。

7時を過ぎても田部は戻ってこなかった。財布を掏られ困っている男に金を渡した山口に、石川は君だって感情で物事を処理するんだねと言った。すると山口は、感情ではなく警察としての義務だと言った。金を貸さなかったことで一つの犯罪が生まれたら困るからだと説明した。それを聞いた石川は君らしい理屈だねと笑った。そこに割り込んできた伊達巡査は、僕は嫌だなあと言った。経験上、貸した金が返ってきた例がないからだ。すると山口も同感だと頷いた。明け方の5時。石川が机でウトウトしていると、山口が男を連行して来た。ガード下で数人の男たちが何かの取引しているところを発見し、そのうちの一人を格闘の末に逮捕したのだ。傷を負った男に石川が職務質問を始めたが、彼は押し黙ったままだった。そして石川が一瞬目を逸らした隙を狙って逃げ出したのだ。男は石川を振り切るために線路を横切ろうとしたが、石に足を取られ転び迫ってきた特急に撥ねられてしまった。

新橋署の加藤刑事は、津川警部補に捜査状況を報告した。午前6時頃に築地で不審尋問を行ったところ、一人の男が引っ掛かった。男は死んだ舟木と取引をした仲間の一人と思われる銀次郎であることがわかった。彼は銀座で行われた的屋の一斉取締りの際に進駐軍のレッテルを貼った偽物の石鹸を売っていたことがわかり逮捕された。最近は的屋を辞めて酒場のボーイとして働いていたが、加藤は事件との関わりが強いと言った。その話を聞いた津川は、事件は根深いと感じていた。

石川は自分を責め、僕が追い掛けさえしなければあの男は死なずに済んだんだと言った。一体それが死に値する程の罪だったのか。それを聞いた山口は、あいつが死んだのは単なるアクシデントだ、あくまで偶然さとかばった。しかし石川の心は晴れなかった。

屋台的映画館
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岸和田少年愚連隊

  • posted at:2008-11-09
  • written by:砂月(すなつき)
きしわだしょうねんぐれんたい
松竹=吉本興業
配給:松竹=松竹富士
製作年:2001年
公開日:2001年3月16日
監督:井筒和幸
エグゼクティブプロデューサー:中川滋弘 木村政雄
プロデューサー:中沢敏明 榎望 米山紳
原作:中場利一
脚本:鄭義信 我妻正義
撮影:浜田毅
音楽:藤野浩一
主題歌:「GET IT ON」T-REX
照明:渡邊孝一
美術:細石照美
録音:鈴木肇
編集:冨田功
助監督:小笠原直樹
ラインプロデューサー:吉村光男
スクリプト:井筒和幸
出演:矢部浩之 岡村隆史 大河内奈々子 宮迫博之 宮川大輔
アメリカンビスタ カラー 106分

1975年、大阪・岸和田。恋人のチュンバの付き添いで裁判所行きのバスに乗っているリョーコは、二人が出会った頃からの出来事を思い出していた。リョーコがこの街にやって来たのは昨年のまだ暑さが居座る夏の終わりで、彼女が先に声を掛けたことで交際が始まった。中学生のチュンバは数学や英語がからっきしダメだが課外授業は常に前向きだった。彼には小鉄、アキラ、そして双子のサンダとガイラという親友がいたが、その十倍以上の敵がいた。その相手といつも乱闘を繰り広げているため生傷が絶えることがなかった。ある日、ガイラの情報で岸和田西中の連中が市民プールにいることを知ったチュンバたちは、ボーリング場でやられたサンダの仕返しに向かった。内気な性格のサンダは、同じ顔を持ったガイラのおかげでいつもとばっちりを喰らっているのだ。ガイラが先陣を切って乗り込むと、ナンパしている安藤をバットで殴り付けた。すると小鉄たちも仲間に加わって親友の仇を取ったのだった。

だんじり祭が終わり街は穏やかな顔に戻った。だがチュンバたちの祭はまだ続いていた。仕返しの機会を狙っていた安藤は、チュンバのライバル・高丘中のサダに加勢を頼んだのだった。仲間を引き連れてチュンバと小鉄の前に現れたサダは挑発した。腕っ節に自信があるチュンバだったが、多勢に無勢。逃げるが勝ちだ。自動販売機の鍵束を手に入れた小鉄はそれを高校生に売り付けた。予め販売機の近くに待ち伏せ、鍵を使ったと同時に「警察だ!」と叫ぶのだ。驚いた高校生は逃げ出し、置き去りになった鍵を回収するという算段だ。小鉄はチュンバとガイラを映画館に集めて計画を説明したが、高校生が何時何処の自動販売機を狙うかが問題だった。その夜、二人と別れた小鉄は酷い目に遭った高校生に叩きのめされた。一方、女の子に告白され舞い上がっていたチュンバはサダに殴られ、ガイラはとことんまで追い掛けられた。サダは高校生の後輩だった。翌朝、サダを待ち伏せたチュンバは鉄板を仕込んだカバンで一撃したが、それが彼らの怒りに油を注いだのだった。寄り道していたお好み焼き屋を取り囲まれ、ついに逃げ場を失った。二人とガイラに間違えられたサンダ、そして鑑別所から戻ったばかりのサイは柵に括り付けられ、投石の的にされたのだった。復活した四人はお礼参りをするためにサダの学校へ乗り込んだ。授業中の校内が騒然となる中、チュンバはサダを完膚なきまでに叩きのめしたが、その代償として家庭裁判所の世話になることになった。そんな懲りないチュンバにリョーコは心底あきれていた。

屋台的映画館

千里眼

  • posted at:2008-11-04
  • written by:砂月(すなつき)
せんりがん
東映=小学館=小学館プロダクション
配給:東映
製作年:2000年
公開日:2000年6月10日
監督:麻生学
製作:佐藤雅夫 山下暉人 八木正男
企画:遠藤茂行 伊藤満
プロデューサー:渡邊範雄
原作:松岡圭祐
脚本:時中進 松岡圭祐
音楽:千住明
主題歌:「千里眼 ~No One Knows Me」Chino
撮影監督:加藤雄大
美術:稲垣尚夫
照明:和栗一彦
録音:今井善孝
編集:川島章正
監督補:鬼頭理三
助監督:桑原昌英
製作担当:榊田茂樹
スクリプター:山内薫
宣伝プロデューサー:稲本千春
音楽プロデューサー:川原伸司 津島玄一
アシスタントプロデューサー:出目宏 澤渡匠
製作協力:株式会社タイムズイン 東映京都撮影所
出演:水野美紀 黒木瞳 柳葉敏郎 矢島健一 田口トモロヲ
アメリカンビスタ カラー 100分

栃木や茨城など関東の6ヶ所で原因不明の大規模な爆発が発生した。爆発の数時間前には報道各社に対して謎のテロリスト集団「ミドリの猿」から犯行予告が送りつけられていた。警察では緊急合同捜査本部を設置し捜査に当たったが、「ミドリの猿」の手掛かりは一向に掴めなかった。
6ヶ所の爆発、その原因は横須賀にあるアメリカ軍基地から発射されたのミサイルだった。日本国政府を代表して訪れた中空司令官・仙堂芳則は米軍側に説明を求めたが、責任者は調査中の一点張りで情報を開示しようとはしなかった。彼らが到着を待っていた人物は、東京晴海医療センターの脳外科医長で千里眼の異名を持つ友里佐知子だった。日本政府の代表である仙堂とアメリカ軍代表の責任者はお互いの立場を主張し譲ろうとはしなかった。そこで今後の判断は一枚のコインで決めることになった。仙堂が当てることが出来れば事件に関する情報を全て開示するというのだ。投げられたコインが掌に納まったとき、「裏」という声が聞こえた。その声の持ち主は、仙堂とともにやってきた二等空尉・岬美由紀だった。彼女は防衛大出身の幹部候補生で、折り紙つきの動体視力を持つF15のパイロットだった。そして軍事システムの知識も兼ね備えていた。

基地のコマンドシステムは日本人の侵入者・西嶺徹哉によって操作され、第一波が発射された。第二波も既に発射準備が完了し、西嶺は拳銃を自分の頭に突きつけてそのときを待っていたのだ。カウンセリングを行って男を説得することが友里の使命だったが、「ミドリの猿」に洗脳された西島を救うことは出来なかった。西島が頭を撃ち抜いて即死したことで、コマンドシステムの変更された暗証番号を聞き出すことが不可能になった。最新式ミサイル・ファストホークの標的は、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡の6大都市、残り時間は10分を切っていた。
機械に設置された防犯カメラには、西嶺が暗証番号を変更したときの表情が映っていた。そこで友里はこの映像を元にして10桁の暗証番号を解読することにした。美由紀からシステムの説明を受けた友里は、まず前半のカラーコード5桁を視線と筋肉の動きで当てた。ランダムである後半の5桁のうち4つをカラーコードと同じ数字を選んだ。そして残りの1つを、最も可能性が低いとされる「0」と入力した。システムは解除され、日本の危機は回避された。

危機的状況で行った友里の適切な判断に魅せられた美由紀は、人を救うこと真剣に考えることになった。彼女は仙堂に休暇願を申し出て、「ミドリの猿」事件で発生した被害者の救難活動を行うことにした。

屋台的映画館
きゅーてぃーはにー
キューティーハニー製作委員会(トワーニ=バップ=日本テレビ音楽=バンダイ=WOWOW=東急レクリエーション=LATERNA)
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作年:2003年
公開日:2004年5月29日
監督:庵野秀明
製作:加賀義二 加藤鉄也
企画:奥田誠治 中嶋哲也
プロデューサー:甘木モリオ 川端基夫
原作:永井豪
脚本:高橋留美 庵野秀明
音楽:遠藤幹雄
オープニングテーマ:「キューティーハニー」倖田來未
エンディングテーマ:「Into your heart」倖田來未
劇中歌:「シスター・ジルのテーマ」倖田來未
劇中歌:「夜霧のハニー」倖田來未
劇中歌:「ブラック・クロー参上」及川光博
監督補:尾上克郎 摩砂雪
撮影:松島孝助
美術:佐々木尚
照明:吉角荘介
VE:柳慎二 千葉清美
録音:橋本泰夫 白取貢
編集:奥田浩史
スクリプター:河島順子
助監督:水村秀雄
製作担当:梶川雅也
ビューティーディレクター:柘植伊佐夫
スタイリング:島津由行
キャラクターデザイン:寺田克也 安野モヨコ 出渕裕 貞本義行 すぎむらしんいち
ハニー&パンサークロー衣裳製作:S.O.C
パンサークロー衣裳製作:竹田団吾
特殊メイク:原口智生
装飾:嵩村裕司
操演:羽鳥博幸
ガンエフェクト:納富喜久夫
アクション監督:山田一善
武術指導:シンシア・ラスター
キャスティング:杉野剛
企画協力:樋口真嗣 山賀博之 伊藤伸平 関根真吾
宣伝:ワーナーブラザース映画
製作協力:シネバザール
製作トワーニ
アメリカンビスタ カラー 93分

タチバナ総合商事の派遣OL・如月ハニーはいつも遅刻ばかり。毎日毎日上司に怒られ、お局OLにイヤミを言われ。普段は明るいだけが取り得の彼女にはある秘密が・・・。

ある日、ハニーの父・如月博士が行っていた研究を受け継ぐ宇津木博士が誘拐された。シスター・ジル率いる秘密結社パンサークローは己の欲望のためには手段を選ばないエゴイスト集団で、実態が闇に包まれていた。そのパンサークローが触手を伸ばしたのは世界屈指の科学者・如月が開発したIシステムだった。四天王の一人、ゴールド・クローは宇津木を人質にして東京湾アクアライン上にある海ほたるパーキングエリアに篭城した。警察庁公安8課の秋夏子警部はついにゴールド・クローを追い詰めたが、警官に変装していた戦闘員たちに逆に取り囲まれてしまった。彼らは夏子に向けて一斉射撃を敢行。ところが夏子はいつの間にか姿を消し、戦闘員たちは同士討ちで倒れた。夏子の命を救ったのは婦人警官の格好をしたハニーだった。彼女は夏子の小言を聞く間もなく戦闘員に姿を変えると瞬時に移動して宇津木の身柄を確保した。ところが時を置かずして宇津木はあっさりと捕まったのだ。すると博士を無事に保護したため武装を解除せよという夏子からの呼びかけがあり、驚いたゴールド・クローが見直すと宇津木が向こうにもいるのだ。「気付くのが遅くてよ。パンサークロー!」。博士から本来の姿に戻ったハニーは、「ハニーフラッシュ!」と叫ぶとともに首のチョーカーを触るとIシステムが作動し、女戦士キューティーハニーに変身した。死闘の末にゴールド・クローを倒したハニーだったが、正体不明の人物として夏子は身柄を拘束した。するとそこに現れた毎朝新聞社記者の早見青児に誤認逮捕とはいかがなものかと言われたことで彼も一緒に拘束した。二人を連行しようとするとハニーは手錠を引きちぎり、時間がないんでと言うが早いか閃光とともに青児と姿を消した。

ハニーが会社に出勤すると既に「おはよう」ではなく「こんにちは」の時間になっていた。一仕事終えた彼女が最初に行うことは、大好きなコンビニのおにぎりをたらふく食べてエネルギーを補給することだった。頼まれると断れない性格と要領の悪さが災いし、おにぎりを引き換えに社員の事務作業を請け負うことで毎日残業するはめに。そんな彼女の味方は掃除のおばちゃんだった。おばちゃんがいつものように温かい言葉を掛けて手作りのおにぎりを差し入れることでハニーは今日も頑張れるのだった。翌朝、その後を心配して宇津木に電話を掛けると奇妙な留守番メッセージが流れてきた。博士はパンサークローのもとにいるから諦めなさい、と。驚いたハニーは早速、次の行動を開始した。

屋台的映画館

吸血鬼ゴケミドロ

  • posted at:2008-10-22
  • written by:砂月(すなつき)
きゅうけつきごけみどろ
松竹(大船撮影所)
配給:松竹
製作年:1968年
公開日:1968年8月14日 併映「黒蜥蝪」
監督:佐藤肇
製作:猪股尭
脚本:高久進 小林久三
撮影:平瀬静雄
音楽:菊池俊輔
美術:芳野尹孝
照明:青本辰夫
編集:寺田昭光
録音:中村寛
調音:松本隆司
監督助手:白木慶二
装置:新映美術工芸
進行:福山正幸
現像:東洋現像所
製作主任:内藤誠 渡辺寿男
協力:ピー・プロダクション 小嶋伸介 岡田元侑 三上陸男
出演:吉田輝雄 佐藤友美 北村英三 高橋昌也 キャシー・ホーラン
シネマスコープ カラー 84分

その日の空は血の様に赤かった。羽田を飛び立った旅客機JA-3075機は目的地の伊丹空港へ順調に飛行していたが、管制官から犯行予告をした人物が時限爆弾を機内に持ち込んだとの連絡が入った。旅客機は進路を羽田に変更し、副操縦士・杉坂英は乗客が不信感を持たないように荷物を積み間違えたことにして手荷物を調べ始めた。客室乗務員・朝倉かずみが貨物室で不審なトランクを見つけそれを杉坂が開封すると、中にはライフル銃が入っていた。そこへ拳銃を持った男が入り込んできた。その男・寺岡博文は、東アジア平和会議に出席したブリタニア大使をライフル銃で狙撃した犯人だった。彼は機長の頭に銃口を向け、沖縄に飛ぶように指示した。その時オレンジ色の飛行物体が急接近し機体をかすめて飛び去った。コクピットの計器は狂いエンジンは炎上、旅客機は岩山に不時着した。

意識を取り戻した杉坂は状況の把握に努めた。機長は着陸の衝撃で即死し、寺岡も動かなくなっていた。杉坂は、かずみが無事であることがわかると手分けして乗客の安否を確かめ始めた。生き残ったのは、二人の他に国会議員の真野剛造、会社の重役・徳安と妻・法子、生物学者・佐賀敏行、ベトナム戦争で夫を失ったニール、精神科医・百武、そして自殺志願の青年・松宮だった。松宮は爆弾が無事であることがわかると外へ飛び出した。杉坂は彼を追い掛け取り押さえたが、松宮は社会を混乱させるための狂言だったと嘘の証言をした。

寺岡が通信機器を破壊したことで外部との連絡が取れなくなり、彼らが出来ることと言えば、ひたすら救助を待ち続けることだけだった。日は暮れ、飲料水は底をつき、乗客は苛立ちを隠せなくなっていった。真野たちが言い争いをしていたそのとき、寺岡がかずみを人質に取った。彼は死んではいなかったのだ。寺岡はかずみにライフル銃を突きつけると機外の暗闇に消えて行った。荒野を歩いていた二人は、その先に光るオレンジ色の物体を発見し近づいた。それは巨大な宇宙船だった。危険を感じた寺岡は逃げようとしたが、強い光を浴びると誘われるように光体に近づいて行った。岩陰に隠れていたかずみは、そこで恐ろしい光景を目撃した。

屋台的映画館

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