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CASSHERN キャシャーン

  • posted at:2008-11-27
  • written by:砂月(すなつき)
きゃしゃーん
「CASSHERN」パートナーズ(松竹=プログレッシブ ピクチャーズ=エレクトリック・ゴースト=衛星劇場=テレビ朝日=朝日放送=タカラ=伊藤忠商事=TOKYO FM=イーソリューションズ=菱和ライフクリエイト=ビッグショット) 
配給:松竹
製作年:2004年
公開日:2004年4月24日
監督:紀里谷和明
プロデュース:宮島秀司 小澤俊晴
プロデューサー:若林利明
企画:紀里谷和明 若林利明
製作:久松猛朗
製作総指揮:迫本淳一
原作:竜の子プロダクション「新造人間キャシャーン」
脚本:紀里谷和明 菅正太郎 佐藤大
プロダクションデザイナー:林田裕至
VFXスーパーバイザー:木村俊幸 野崎宏二
CGスーパーバイザー:庄野晴彦
ヘアアンドメイクアップアーティスト:稲垣亮弐
衣裳:北村道子
アートプロデュース:赤塚佳仁
撮影監督:紀里谷和明
撮影:紀里谷和明 森下彰三
照明:渡部嘉
録音:矢野正人
バトルシーンコンテ:樋口真嗣
アクションディレクター:諸鍛冶裕太
音楽プロデューサー:高石真美
音楽:鷺巣詩郎
テーマソング:「誰かの願いが叶うころ」宇多田ヒカル
コンセプチャルデザイン:木村俊幸 林田裕至 庄野晴彦 DK
アソシエイトプロデューサー:野地千秋 田中誠 姉川佳弘
助監督(1st.):野間詳令
スクリプター:梛川泰子
演技事務:小島都
ラインプロデューサー:椋樹弘尚
編集:紀里谷和明
出演:伊勢谷友介 麻生久美子 寺尾聰 樋口可南子 小日向文世
シネマスコープ カラー 141分

50年にも及ぶ長い戦争は、大亜細亜連邦共和国がヨーロッパ連合に勝利することで終結した。大亜細亜連邦はユーラシア大陸のほぼ全域を手中に収め、民族優位主義を掲げた政府は先住民族へ差別と弾圧を行った。その後、各地では抵抗勢力が出現。彼らは破壊活動を繰り返した。中でも第七管区での戦いは苛烈を極めた。軍部はこの状況を打破するために兵力の大幅な増強を決定した。その犠牲となったのは多くの若者だった。

戦争がもたらしたもの、それは放射能、産業廃棄物、病原菌で汚染された大地だった。その影響で発生した公害病は、既に人体に突然変異が起こる状況にまで発展していた。遺伝子工学の権威である東博士は、不可能と言われた治療方法に一筋の光が射し込んだことを国会で発表した。彼は長年行った研究で、ある少数部族の中に「新造細胞」という特殊な細胞を有する者が存在することを突き止めたのだ。それはどんな細胞にも変身することができるという人間の全細胞の源だった。あらゆる臓器、皮膚、骨、神経、爪や毛髪に至るまでこの細胞を培養し操作すれば、必要なときに必要な量を製造ことが出来るのだ。移植による拒絶反応が一切ないこの技術を使えば、寿命を長らえさせることも可能だった。博士は研究の援助を訴えたが、その夢のような科学技術は理論の一つでしかないという理由で認められなかった。落胆する博士に近づく者がいた。彼の名は内藤薫、日興ハイラル社という軍部との太い繋がりを持つ貿易会社の社員だった。軍部は博士の論文をとても気に入り、既に研究施設まで用意していたのだ。内藤は難病で苦しむ博士の妻・ミドリの話を持ち出し、一緒に実現してみませんかと言った。

東博士の一人息子・鉄也は、研究に没頭し家庭を顧みない父親に対し反抗を続けていた。彼は博士とともに研究を続ける上月博士の娘・ルナと婚約していたが、今やるべきこととして友人が待つ戦場に向かう道を選んだ。それから一年後、ミドリの病状が悪化したことで博士は焦っていたが、陸軍本部で行われている研究は完成に程遠かった。絶対に間に合わせてみせる、そう心に誓う博士に電話が掛かった。それは哲也が前線で命を落としたという知らせだった。そのとき、培養室に異常が発生し、研究所に「稲妻」が落ちたのだ。研究用のプールに突き刺さった「稲妻」は「新造細胞」を活性化させ、「新造人間」を次々と生み出した。警備に当たっていた軍人たちは銃を乱射して「新造人間」を射殺したが、そのうちの一人は排水溝を通って逃げ出したのだった。博士の論理では「人工器官」を作り出すことは不可能だった。博士の計画が成功すると確信していた軍は、戦場で傷付いた人々を復活させるための死体をプールに放り込んでいたが、彼らが再生することはありえなかったのだ。だが「稲妻」が活性化させた細胞を、逃げた「新造人間」が死体置き場に持ち込んだことで事態は変わった。命を得た「新造人間」たちは「生きる」ために逃げ出したのだ。

哲也の亡骸が入った棺は陸軍兵士によって広場に運ばれ、葬儀が執り行われることになっていたが、「新造人間」の脱走でそれどころではなくなっていた。施設から逃げ出したうちの四人は葬儀に向かっていた車を奪って逃走したのだ。その車にミドリが乗っていたことを知った博士は、愛する妻を取り戻すために棺を開けた。

屋台的映画館
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スカイハイ 劇場版

  • posted at:2008-11-22
  • written by:砂月(すなつき)
すかいはいげきじょうばん
アミューズ=東映=テレビ朝日=朝日放送
配給:東映
製作年:2003年
公開日:2003年11月8日
監督:北村龍平
製作指揮:大里洋吉 早河洋
企画:宮下昌幸 遠藤茂行 岩永恵 和田省一
エクゼクティブプロデューサー:河井信哉 木村純一
プロデューサー:遠藤日登思 出目宏 横地郁英
アソシエイトプロデューサー:橘田寿宏 福吉健 株柳真司
プロダクション統括:佐藤和之
アシスタントプロデューサー:進啓士郎
原作:高橋ツトム
脚本:桐山勲
音楽:森野宣彦 矢野大介
主題歌:「HORISON」HYDE
撮影:古谷巧
照明:高坂俊秀
美術:花谷秀文
装飾:花谷秀文
録音:高野泰雄
VE:高瀬尚一
編集:掛須秀一
サウンドエフェクト:柴崎憲治
整音:室薗剛
記録:山下千鶴
助監督:斎藤博士
製作主任:平増邦秀
製作担当:松田康史
宣伝プロデューサー:里登志幸
出演:釈由美子 大沢たかお 谷原章介 戸田菜穂 岡本綾
アメリカンビスタ カラー 122分

都内で女性の死体が発見された。その死体は心臓を抉り取られ、ロープで宙吊りにされていたのだ。ここ最近、同様の猟奇殺人事件が各地で発生し、彼女は3人目の犠牲者だった。だが、目撃証言や物的証拠が乏しく捜査は難航していた。事件を担当することになった刑事・神崎耕平は、自分の結婚式の当日であるにも係わらず捜査に没頭し式のギリギリまで仕事をしていたが、その彼を待っていたのは想像を絶する悲劇だった。式が始まり扉が開くと、婚約者の斉木美奈はヴァージンロードゆっくりと歩いてきた。だが彼女の胸からは鮮血が滴り落ちていたのだ。ウェディングドレスは真っ赤に染まっていた。耕平は、崩れ落ちる美奈の体を受け止めることしかできなかった。人生最高の日は血に染まった。

美奈は殺人鬼の四番目の被害者となって死んだことを知らずに「恨みの門」の前に立っていた。「恨みの門」、それは不慮の事故や殺された人たちが魂となって来る場所だった。門番のイズコから三つの行き先のうち一つを選ぶことが出来ると言われた。一、死を受け入れて天国へ行き、再生を準備する。二、魂のまま永遠に現世をさまよい続ける。三、現世の人間を一人、呪い殺す。但し、呪い殺せばその魂は地獄へ落ち、終わりのない苦痛が永遠に続く。その話を聞いても自分の死を受け入れられない美奈は、魂の選択の猶予期間である12日間だけ現世へ降りることを許された。だが、その姿を生きている者たちが見ることはできなかった。検死室には、耕平の他に彼の先輩の城嶋刑事、検死医・青山響子、そして死んで横たわる自分がいた。美奈は3件と同じ手口で心臓を持ち去られた。たった数分間で・・・。城嶋は耕平を気遣って捜査から外したが、冷静さを失った耕平は犯人に復讐することばかり考えていた。美奈は何故自分が殺されたのかという理由が知りたかった。そこでイズコは、彼女の願いを叶えるために恨みの記憶を辿らせることにした。

3丁の銃を手に入れた耕平は、美奈が命を落とした教会へ行き、当時の記憶を甦らせようと努めた。その結果、教会に駆け込む寸前に女を見掛けたことを思い出したのだった。彼は城嶋にこのことを報告し、女の顔の画像をパソコンで作成した。城嶋は、捜査のことは任せるように言ったが耕平は聞く耳を持たなかった。耕平は響子から呼び出され、奇妙な写真を撮ったというカメラマン・岸一雄と会った。その写真は雑誌の取材時に撮られたもので、雑誌編集者の遠山小百合が写っていた。彼女の胸の部分には、心臓を鷲づかみにする手の影が写っていたのだ。一雄は以前、手の影が旅客機を鷲づかみする写真を撮影し、空港関係者に話したが誰も取り合おうとはしなかった。その後、旅客機は墜落し炎上したのだった。だが耕平は、こんなものは事件に何の関係もないと吐き捨てた。一雄は二枚の写真を取り出して、いや、あるんだと言った。耕平の前に差し出されたその写真は、遺伝子工学の権威で工藤ジェネティックのオーナー・工藤達也、そしてもう一枚は彼が見た女・工藤の秘書=レイだった。部屋の片隅にいた美奈は近寄って工藤の写真を見た。すると事件当時の記憶が次々と甦ってきたのだった。

屋台的映画館

風速七十五米

  • posted at:2008-11-16
  • written by:砂月(すなつき)
ふうそくななじゅうごめーとる
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1963年
公開日:1963年7月13日 併映「雑兵物語」
監督:田中重雄
企画:原田光夫
脚本:高岩肇 田口耕三
撮影:高橋通夫
音楽:木下忠司
録音:西井憲一
照明:田熊源太郎
美術:柴田篤二
編集:中静達治
助監督:瀬川正雄
製作主任:大岡弘光
特殊撮影
撮影:築地米三郎
照明:木村辰五郎
美術:三上陸男
助監督:中村大十郎
進行:川村清
出演:田宮二郎 叶順子 宇津井健 高松英郎 北原義郎
シネマスコープ モノクロ 88分

東海地方の取材先で風速50メートル級の台風に遭った新聞記者の田村信一郎はその恐ろしさを身を持って体験した。もしそれを上回る規模の台風が東京を直撃することになれば、高層ビルの屋上に無秩序に張り出すネオンや広告塔は忽ち狂気と化して人々に降りかかって来ることだろう。熱弁を振るったことで、田村はデスクから取材の許可を得た。

栄養剤バイタリンを主力商品とする東西製薬は、創業30周年を記念して銀座にネオン塔を建設した。その工事に携わったのは、田村の同級生・丸山照子の父・高造が経営する丸高組だった。田村は照子と高造に挨拶するために落成式へ顔を出したが、何かと言えば広告物を非難する「台風記者」を歓迎する者は二人以外には見当たらなかった。式典後、設計士の山口と現場監督の浅沼は小料理屋に出掛けた。酒が入って上機嫌になった山口は、帰り際にもう一度見たくなったと言って浅沼をネオンの眺めがいいところへ連れて行った。ところがネオンは爆破され、暗闇から出て来た男と揉み合いになった山口は拳銃で左腕を撃たれたのだった。ネオン塔の構築入札は東京の丸高組と名古屋の遠道興行が最後まで争った。遠道興行の社長は満州帰りのヤクザで、あくどい利便工作を行ったが実らなかった。丸高組が今回の仕事で名を上げたことは事実であり、それを妬んだ遠道が破壊工作を行ったのではないかというのが記者たちの専らの噂だった。翌日、犯人が乗り捨てた車が甲府駅付近で発見され、浅間温泉で逮捕された。だが田村は、それは「トカゲの尻尾切り」だと考えていた。

丸高組は一年間の保証をしており、期日までに壊れたネオン塔の修繕をしなければならなかった。その費用は5千万とも言われ、高造は会社を倒産させる覚悟で再建を始めたのだった。それを快く思っていないのは遠道だった。東京へ進出する足掛かりを丸高組にことごとく邪魔され、時には合併話を持ち掛けたがそれも反故にされた。手段を選ばない遠道は部下に命じてネオン塔を破壊させたがそれでも丸高組の息の根を止めることは出来なかったのだ。そこで遠道は次なる手段に出た。照子は大学時代の親友である木谷と7年ぶりの再会を果たした。昔話に花を咲かせるうちに二人の間は急速に近付いて行ったが、木谷が常務を務める暁産業は、遠道が強引に乗っ取った会社だった。

屋台的映画館

暁の追跡

  • posted at:2008-11-13
  • written by:砂月(すなつき)
あかつきのついせき
田中プロダクション
配給:新東宝
製作年:1950年
公開日:1950年10月3日
監督:市川崑
製作:田中友幸
企案:中川淳
脚本:新藤兼人
撮影:横山実
音楽:飯田信夫
照明:石井長四郎
録音:根岸寿夫
美術:中古智
警察補導:高根沢勝雄
特殊技術:新東宝特殊技術
編集:長田信
助監督:勝俣真喜治
製作主任:平木政之助
後援:国家地方警察本部
援助:東京警視庁 日本電報通信社
出演:池部良 田崎潤 水島道太郎 野上千鶴子 杉葉子
スタンダード モノクロ 90分

ある夏の日、新橋駅前交番に勤務する石川巡査は夕方の定期巡回を終え、帰り支度をしていた。そこへ田部巡査の子供がやってきて、弟が体調を崩したと父親に訴えた。困っている田部のところに歩み寄った石川は帰っておあげなさいと言った。彼は夜勤を交代することにしたのだ。せいぜい3、4時間辛抱するだけのことじゃないか。二人のやりとりを見ていた山口巡査は、警察は組織で動いているのだから君のように感情で物事を処理するのは問題だと言った。石川は人間として同僚を助けるのは当然だと反論したが、なまじっかな人間性は我々警察には無用だと山口は言った。

7時を過ぎても田部は戻ってこなかった。財布を掏られ困っている男に金を渡した山口に、石川は君だって感情で物事を処理するんだねと言った。すると山口は、感情ではなく警察としての義務だと言った。金を貸さなかったことで一つの犯罪が生まれたら困るからだと説明した。それを聞いた石川は君らしい理屈だねと笑った。そこに割り込んできた伊達巡査は、僕は嫌だなあと言った。経験上、貸した金が返ってきた例がないからだ。すると山口も同感だと頷いた。明け方の5時。石川が机でウトウトしていると、山口が男を連行して来た。ガード下で数人の男たちが何かの取引しているところを発見し、そのうちの一人を格闘の末に逮捕したのだ。傷を負った男に石川が職務質問を始めたが、彼は押し黙ったままだった。そして石川が一瞬目を逸らした隙を狙って逃げ出したのだ。男は石川を振り切るために線路を横切ろうとしたが、石に足を取られ転び迫ってきた特急に撥ねられてしまった。

新橋署の加藤刑事は、津川警部補に捜査状況を報告した。午前6時頃に築地で不審尋問を行ったところ、一人の男が引っ掛かった。男は死んだ舟木と取引をした仲間の一人と思われる銀次郎であることがわかった。彼は銀座で行われた的屋の一斉取締りの際に進駐軍のレッテルを貼った偽物の石鹸を売っていたことがわかり逮捕された。最近は的屋を辞めて酒場のボーイとして働いていたが、加藤は事件との関わりが強いと言った。その話を聞いた津川は、事件は根深いと感じていた。

石川は自分を責め、僕が追い掛けさえしなければあの男は死なずに済んだんだと言った。一体それが死に値する程の罪だったのか。それを聞いた山口は、あいつが死んだのは単なるアクシデントだ、あくまで偶然さとかばった。しかし石川の心は晴れなかった。

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岸和田少年愚連隊

  • posted at:2008-11-09
  • written by:砂月(すなつき)
きしわだしょうねんぐれんたい
松竹=吉本興業
配給:松竹=松竹富士
製作年:2001年
公開日:2001年3月16日
監督:井筒和幸
エグゼクティブプロデューサー:中川滋弘 木村政雄
プロデューサー:中沢敏明 榎望 米山紳
原作:中場利一
脚本:鄭義信 我妻正義
撮影:浜田毅
音楽:藤野浩一
主題歌:「GET IT ON」T-REX
照明:渡邊孝一
美術:細石照美
録音:鈴木肇
編集:冨田功
助監督:小笠原直樹
ラインプロデューサー:吉村光男
スクリプト:井筒和幸
出演:矢部浩之 岡村隆史 大河内奈々子 宮迫博之 宮川大輔
アメリカンビスタ カラー 106分

1975年、大阪・岸和田。恋人のチュンバの付き添いで裁判所行きのバスに乗っているリョーコは、二人が出会った頃からの出来事を思い出していた。リョーコがこの街にやって来たのは昨年のまだ暑さが居座る夏の終わりで、彼女が先に声を掛けたことで交際が始まった。中学生のチュンバは数学や英語がからっきしダメだが課外授業は常に前向きだった。彼には小鉄、アキラ、そして双子のサンダとガイラという親友がいたが、その十倍以上の敵がいた。その相手といつも乱闘を繰り広げているため生傷が絶えることがなかった。ある日、ガイラの情報で岸和田西中の連中が市民プールにいることを知ったチュンバたちは、ボーリング場でやられたサンダの仕返しに向かった。内気な性格のサンダは、同じ顔を持ったガイラのおかげでいつもとばっちりを喰らっているのだ。ガイラが先陣を切って乗り込むと、ナンパしている安藤をバットで殴り付けた。すると小鉄たちも仲間に加わって親友の仇を取ったのだった。

だんじり祭が終わり街は穏やかな顔に戻った。だがチュンバたちの祭はまだ続いていた。仕返しの機会を狙っていた安藤は、チュンバのライバル・高丘中のサダに加勢を頼んだのだった。仲間を引き連れてチュンバと小鉄の前に現れたサダは挑発した。腕っ節に自信があるチュンバだったが、多勢に無勢。逃げるが勝ちだ。自動販売機の鍵束を手に入れた小鉄はそれを高校生に売り付けた。予め販売機の近くに待ち伏せ、鍵を使ったと同時に「警察だ!」と叫ぶのだ。驚いた高校生は逃げ出し、置き去りになった鍵を回収するという算段だ。小鉄はチュンバとガイラを映画館に集めて計画を説明したが、高校生が何時何処の自動販売機を狙うかが問題だった。その夜、二人と別れた小鉄は酷い目に遭った高校生に叩きのめされた。一方、女の子に告白され舞い上がっていたチュンバはサダに殴られ、ガイラはとことんまで追い掛けられた。サダは高校生の後輩だった。翌朝、サダを待ち伏せたチュンバは鉄板を仕込んだカバンで一撃したが、それが彼らの怒りに油を注いだのだった。寄り道していたお好み焼き屋を取り囲まれ、ついに逃げ場を失った。二人とガイラに間違えられたサンダ、そして鑑別所から戻ったばかりのサイは柵に括り付けられ、投石の的にされたのだった。復活した四人はお礼参りをするためにサダの学校へ乗り込んだ。授業中の校内が騒然となる中、チュンバはサダを完膚なきまでに叩きのめしたが、その代償として家庭裁判所の世話になることになった。そんな懲りないチュンバにリョーコは心底あきれていた。

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