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黒い賭博師 悪魔の左手

  • posted at:2009-01-09
  • written by:砂月(すなつき)
くろいとばくしあくまのひだりて
日活
配給:日活
製作年:1966年
公開日:1966年1月27日 併映「この虹の消える時にも」
監督:中平康
製作:亀井欽一
脚本:小川英 山崎忠昭
企画:児井英生
撮影:山崎善弘
音楽:伊部晴美
美術:松井敏行
照明:高島正博
録音:神保小四郎
編集:丹治睦夫
助監督:村田啓三
色彩計測:畠山照夫
特殊技術:金田啓治
現像:東洋現像所
製作担当者:亀井欽一
技斗:渡井嘉久雄
出演:小林旭 広瀬みさ 二谷英明 大泉滉 横山道代
シネマスコープ カラー 94分

中東のパンドラ王国は国益のほとんどをギャンブルで賄っていた。若き国王・アブダラ三世は水爆を手に入れて世界を支配する野望を持っていたが、それを裏で操っていたのは国立賭博大学の技術部長・プロフェッサーだった。彼はその第一歩として日本のギャンブル市場を獲得し、そこから資金を吸い上げようと考えていた。しかしそこには天才ギャンブラー・氷室浩次という大きな弊害が立ちはだかっていた。そこでプロフェッサーは大学で育て上げた腕利きの生徒三人を、親衛隊とともに日本に送り込んだ。

蒲郡郷平が経営するG.G娯楽センターで騒動に巻き込まれた氷室は、謎の女が運転する車に乗って脱出した。氷室は女を部屋でもてなそうとしたが、いつの間にか彼女は姿を消していた。そこへ現れた盲目の男は、ダイスで三回勝負をし二勝したらお前の両目を潰すと言った。氷室は帰れと促したが、男は戦うことが使命だと言った。そこで氷室は、男に命じた人物が誰なのかを知るために勝負を受けることにした。勝負は男が考えている通りに進んで行ったが、女が部屋の入ってきたことで動揺した。男はプロフェッサーが送り込んだ第一号で、女はプロフェッサーの計画を潰すためにパンドラ王国やってきたアブダラ三世の第三王妃・チューリップだった。氷室は第一号の巧みなイカサマを見破り命令者の名前を吐かせようとしたが、男は走って建物の外へ逃げ出した。ところが待っていた親衛隊に捕まり大使館に連行された。回教のパンドラ王国では男は妻を四人まで持つことが出来た。アブダラ三世は皇太子時代、日本に留学しナイトクラブのホステスと恋に落ちた。それがチューリップ=春野うららだった。

大使館では親衛隊隊長・ジャバラが第一号から情報を聞き出し、王妃が氷室の隠れ家にいることを知って驚いた。うららはアブダラ三世を騙してデータ室の金庫からファイル・8を持ち出して逃げたのだ。彼らは王妃が日本に向かったことは知っていたが、その先がわからなかった。そこでジャバラは第一号を処刑し、第二の刺客を放った。プロフェッサーがうららから取り返そうとしているファイル・8、そこには氷室浩次に関するあらゆるデータが掲載されていた。

屋台的映画館
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黒い賭博師

  • posted at:2009-01-03
  • written by:砂月(すなつき)
くろいとばくし
日活
配給:日活
製作年:1965年
公開日:1965年8月1日
監督:中平康
原作:野村敏雄
脚本:小川英 中西隆三
企画:児井英生
撮影:山崎善弘
音楽:伊部晴美
主題歌:「賭博唱歌」小林旭
挿入歌:「遠い旅」小林旭
美術:大鶴泰弘
照明:高島正博
録音:古川恒夫
編集:辻井正則
助監督:村田啓三
色彩設計:畠中照夫
特殊技術:金田啓治
現像:東洋現像所
製作担当者:栗橋政利
出演:小林旭 富士真奈美 小池朝雄 益田喜頓 横山道代
シネマスコープ カラー 86分

某国王国大使館で開かれたレセプション会場では、極秘裏に賭博大会が催されていた。招待客の氷室浩次、犬丸、玲子の三人はいずれも超一流のギャンブラーだった。テーブルでは、王国大使と浩次、犬丸と玲子がパートナーになり、カードゲームのブリッジが行われていたが、浩次のペアには不利な状況が続いた。実はこの余興をセッティングした高倉商事社長・高倉は、犬丸と玲子の雇い主だった。500通りのサインと二人の連携で王国から大枚を巻き上げるはずだったが、玲子のたった一回の読み違いと浩次の左手により、電子時計のような精確さを持った計画は脆くも崩れ去った。浩次がゲームの途中から左手でカードをシャッフルし、左手で配るとゲームの流れは一変した。犬丸は浩次の左手の秘密を探るために玲子を差し向けることにした。

数日後、再び勝負したいという玲子とホテルのプールサイドにいた浩次は、殺されると言って逃げてきたニーナという女性を助けた。ニーナは香港からの飛行機で楊と知り合い、ホテルでポーカーをしたが、有り金を全て巻き上げられてしまった。さらに借金した金まで取られ、楊はその代償に彼女を乱暴しようとしたのだ。それでたまらずに逃げてきた、という訳だった。浩次は負けた800ドルをニーナに渡そうとしたが、彼女は理由がないのに受け取るわけには行かないと言って断わった。そこで浩次はニーナの敵討ちを買って出た。部屋に通された浩次は楊と差しで勝負することになった。玲子も浩次が負けるところを見たいと言って付いてきた。勝負は一方的になり、負け続ける楊は部下に八つ当たりして電気を点けるように言った。夕方になり陽が陰ったのだ。楊は目が弱ったことは本当に困ると言って眼鏡を掛けた。その途端、流れは楊の方に傾いて行った。浩次は悪い流れを断ち切るために左手でカードを切ったが、どうにもならなかった。無一文になった浩次に玲子は思わず30万円なら用立てられると言ったが、彼は自分のダイヤの指輪を抵当にして20万円を借りることにした。休憩を入れた浩次は玲子にきっとイカサマに違いないと漏らしたが、二人ともその方法を見出せなかった。そこで目には目をと浩次もイカサマで対抗することにしたがそれすら相手にはお見通しだった。浩次は負けを認めざるを得なかった。

屋台的映画館

リング2

  • posted at:2008-12-29
  • written by:砂月(すなつき)
りんぐつー
「リング2」製作委員会(角川書店=アスミック・エース 東宝=住友商事=IMAGICA=日本出版協会=オメガ・プロジェクト)
配給:東宝
製作年:1999年
公開日:1999年1月23日 併映「死国」
監督:中田秀夫
エグゼクティブプロデューサー:原正人
プロデューサー:一瀬隆重 石原真
原作:鈴木光司
脚本:高橋洋
音楽:川井憲次
主題歌:「氷のように微笑んで」今井美樹
撮影:山本英夫
美術:斎藤岩男
照明:小野晃
録音:柿澤潔
編集:高橋信之
サウンドエフェクト:柴崎憲治
助監督:李相國
プロダクションマネージャー:宮内眞吾
製作協力:アスミック・エース
製作プロダクション:オズ
出演:中谷美紀 佐藤仁美 深田恭子 小日向文世 沼田曜一
アメリカンビスタ カラー 95分

あの忌まわしい事件から一週間が経ち、古井戸の中から発見された山村貞子の死体が解剖された。井戸は貞子の母・志津子が持つ千里眼の研究者・伊熊平八郎の敷地にあり、30年前に売却されてからは一度も開けられたことがなかった。にも関わらず、検視の結果は死後1、2年しか経っていないことが判明した。もしそれが事実であれば、貞子は30年近く井戸の中で生きていたことになるのだ。遺体の身元確認にやってきた志津子の従弟・山村敬は、貞子の怨念の凄まじさに身も凍る思いをした。

貞子の遺体を発見した恋人・高山竜司の死に疑念を抱いていた高野舞は、もう一人の発見者で一人息子の陽一と一緒に行方がわからなくなっている浅川玲子を捜して、彼女が勤めるテレビ局を訪れた。テレビディレクターの岡崎は、先輩の玲子から託された呪いのビデオの取材を継続していたのだった。舞とともに謎を究明することになった岡崎は、玲子の部屋で異様な光景を目撃した。テレビが打ち壊され、空の浴槽の中ではビデオテープが燃やされていたのだ。だがそれが究明に直結するとは到底思えなかった。陽一のことを学校で調べようとした岡崎は住所録を探そうと引き出しの中を掻き回していたが、底の方からペンションで撮影された複数の写真が出てきたのだ。そのとき電話のベルが鳴った。

玲子の父・浩一が遺体で発見された。側には「ビデオは処分した。もう何も心配することはない」というメモが残され、二つのビデオデッキが繋がれていた。呪いのビデオの取材を行っていた岡崎は、ついに友人がビデオテープを持っているという女子高生・沢口香苗と出会った。岡崎がそれを手に入れて欲しいと頼むと香苗はためらいながらも了承した。そのとき取材している喫茶店の前を舞が通り掛かり、岡崎は後をカメラマンに任せるとこれまでにわかったことを彼女に説明した。玲子はペンションの写真に写っている彼女の姪・大石智子の死を不審に思い取材を続けていた。智子が死んだ夜、彼女と一緒にいた倉橋雅美はもがき苦しむその姿にショックを受け、口が利けなくなったのだ。精神病院を訪ねた舞は、彼女の担当医師で高山の大学時代の同期である川尻医師と会った。この病院では患者が抜け出したときのことを考えてカルテに写真を貼ることにしていたが、雅美をインスタントカメラで撮影すると何故か写真に妙なものが写り込むのだ。超常現象にも詳しい川尻は、それが念写による感光現象であることを突き止めたのだった。雅美と会った舞は、彼女の心に入り込み貞子の怨念がとり憑いていることを知った。雅美は舞に向かって大声で「助けて」と叫んだが、それは彼女が入院して初めて発した言葉だった。

屋台的映画館

宇宙大怪獣ギララ

  • posted at:2008-12-21
  • written by:砂月(すなつき)
うちゅうだいかいじゅうぎらら
松竹
配給:松竹
製作年:1967年
公開日:1967年3月25日 併映「銀の長靴」
監督:二本松嘉瑞
製作:中島渉
製作補:島田昭彦
脚本:元持栄美 石田守良 二本松嘉瑞
監修:光瀬龍
撮影:平瀬静雄 大越千虎
音楽:いずみたく
主題歌:「ギララのロック」倍賞千恵子 ボニー・ジャックス
・・・:「月と星のバラード」倍賞千恵子 ボニー・ジャックス
美術:重田重盛
照明:津吹正 高橋利文
録音:中村寛
調音:松本隆司
編集:杉原よし
特撮監督:池田博
監督助手:白木慶二 伊藤聚
装置:太田正次郎
光学技術:石川智弘
進行:福山正幸 萩原辰雄
製作助手:武藤三郎
現像:東洋現像所
製作主任:内藤誠
特撮監修:川上景司
特撮美術:福田太郎
協力:日本特撮株式会社
協賛:渡辺製菓
出演:和崎俊哉 ペギー・ニール 原田糸子 柳沢真一 岡田英次
シネマスコープ カラー 88分

日本宇宙開発局・富士宇宙飛行センター(FAFC)では、地球最高の科学的頭脳を以って建造されたアストロ・ボートAABΓ号を打ち上げる準備に追われていた。火星の調査のため打ち上げられたロケットの数々は、未確認飛行物体によって消息不明になったと考えられていた。その原因を究明するために機長の佐野、宇宙生物学者のリーザ、宮本通信員、塩田医学博士の4人がクルーとして選ばれた。

打ち上げに成功しカプセルから離脱したAABΓ号は地球を周回し火星へ向かったが、磁気嵐に巻き込まれて地球と交信が出来なくなった。直後に現れたオレンジ色に輝く物体は、まるでAABΓ号を監視するように速度を合わせて航行した。船内では塩田が体調を崩していたため、佐野は加速して磁場から脱出することにした。通信が回復したAABΓ号はFAFCの所長・加藤博士にこれまでの状況を報告し、急遽月ステーション(MSC)に立ち寄ることになった。佐野たちはMSCで束の間の休息を取っていたが、塩田はスタイン医師から気圧の変化で起こる宇宙病の一種だと診断された。FAFCからの連絡で塩田の代わりを務めることになったスタインは、不平を言いながらも宇宙船に乗り込んだ。MSCを出発したAABΓ号は再び火星を目指したが、大量の隕石が船体を襲った。そこへ現れたのはあのオレンジ色の飛行体だった。佐野は加速しようと試みたがAABΓ号は飛行体に自由を奪われた。地球で佐野たちの安否を気遣う加藤博士とバーマン博士は、これまでに起きた一連の出来事は火星勢力圏への侵入を妨害する何者かの仕業ではないかと考えていた。

飛行体が去るとAABΓ号のエンジンは出力が低下し航行不能となった。原因を探っていたリーザは窓から噴射口付近に異常があることに気付き、船外活動を行った佐野とスタインは船体に付着した謎の発光体を採取した。AABΓ号はMSCからの救援ロケットに曳航されて地球に引き返すことになった。クルーたちはバーマン博士が主催するパーティーに出席したが、その間に研究室では異常事態が発生していた。発光体を入れたケースが割られ、床には高熱で溶かしたと見られる穴が開いていたのだ。そばに残された鶏のような足跡を見たバーマン博士は、発光体の中に宇宙生物が潜んでいたのかもしれないと考えていた。

屋台的映画館

笑の大学

  • posted at:2008-12-15
  • written by:砂月(すなつき)
わらいのだいがく
フジテレビ=東宝=パルコ
配給:東宝
製作年:2004年
公開日:2004年10月30日
監督:星護
製作:亀山千広 島谷能成 伊東勇
企画:石原隆
プロデューサー:重岡由美子 市川南 稲田秀樹
アソシエイト・プロデューサー:小川泰 佐藤玄
ラインプロデューサー:前島良行
コーポレイトプロデューサー:井上あゆみ
原作:三谷幸喜
脚本:三谷幸喜
音楽:本間勇輔
撮影:高瀬比呂史
美術:清水剛
照明:小野晃
録音:田中靖志
編集:山本正明
装飾:高畠一朗
衣裳:千代田圭介
記録:外川恵美子
制作担当:牧義寛
監督補:加門幾生
出演:役所広司 稲垣吾郎 高橋昌也 小松政夫 石井トミコ
アメリカンビスタ カラー 121分

昭和15年、戦争への道を歩み始めていた日本は、国民の娯楽である演劇を規制し台本を上演前に検閲した。生まれてこの方芝居を見たことがないという警視庁保安課検閲係・向坂睦男は演劇に理解を示さず、取調室に作家を呼び出すと不適切と判断した場面や台詞の削除を要請した。もし拒否するようなことがあればその台本は即、不許可となった。

ある日、浅草の劇団「笑の大学」の座付作家・椿一は向坂から呼び出しを受けた。笑の大学の座長は青空貫太で、よく古川ロッパが率いる笑いの王国と間違われた。椿は向坂と話すうちに噂ほど堅物な人物なのではないかと考えるようになった。そこで青貫の決め台詞「猿股失敬」を披露したが、向坂には全く理解されなかった。気を取り直して聴取を始めようとしたとき、椿は今川焼が入った紙袋を差し出した。その行為を根回しだと受け取った向坂は、私はあなた方の仕事には何の興味もないと言った。そして検閲などいらない、一切合切禁止してしまえばいいんだと絶叫した。迫力に押され恐縮する椿が包みを下げようとすると、向坂はそこに置いておいてくださいと言った。そして「今、なんだ結局は貰って帰るのか」という顔をしただろうと言って問い詰めた。こんなことになるのならと椿が包みを持って帰ろうとすると、今度は「酷い男にぶつかった」と思っただろうと問い詰めた。椿が認めると、向坂は「私はね、そういう男なんです」と言った。

本格的な聴取が始まったが、あのやりとりのおかげでお互いが腹を割って話すことが出来るようになった。向坂は「大悲劇ジュリオとロミエット」の台本を三回読み、上演の可否を一晩じっくり考えた結果を椿に伝えた。通常、検閲官は目を通した台本に訂正箇所があれば赤い紙を貼り付けるのだが、それが多ければ多いほど許可が下りる可能性は低くなる。だが椿の台本には一枚の紙も貼られていなかった。安堵の表情を見せる椿に向坂は「問題が多すぎるんだ」と怒鳴りつけ台本を放り投げた。一々紙を貼り付けていたら分厚くなるため途中で止めたというのだ。どこがいけなかったのかと椿が尋ねると、神武天皇御即位から2600年という記念の年に西洋の若者の恋物語を上演するのはいささか配慮に欠けていると向坂は言った。そして彼にはウィリアム・シェイクスピアが書いた作品のタイトルを「もじる」という行為さえ理解できなかった。認められない理由はいくつかあったが、最大の理由は向坂自身が作品を一度もおもしろいと感じなかったことだった。椿は、上演を前提に書いたものだから役者が声に出さなければおもしろさが伝わらないと言って不許可の印を持つ向坂を思い止まらせた。さあ、笑わせてください。向坂は椿に台本を声に出して読ませ、おもしろければ許可することにしたのだ。椿は説明をつけながら舞台を再現して行ったが、笑いどころである「猿股失敬」が出ると向坂は顔をしかめ、これは検閲官というよりも私の人間としての良心が許さないと言った。肩を落として帰ろうとする椿に、向坂は明日までに登場人物と設定を日本に置き換えて再提出するように言った。

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