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大忍術映画 ワタリ

  • posted at:2005-10-14
  • written by:砂月(すなつき)
だいにんじゅつえいがわたり
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1966年
公開日:1966年7月21日 併映「サイボーグ009」「なかよし合奏団」
監督:船床定男
制作:大川博
企画:岡田茂 秋元隆夫 新海竹介
原作:白土三平
脚本:伊上勝 西村俊一
撮影:国定玖仁男
照明:長谷川武夫
録音:荒川輝彦
美術:矢田精治
音楽:小川寛興
合成:松本春吉
編集:神田忠男
助監督:本田達男
記録:矢部はつ子
装置:矢守好弘
装飾:笠井伴夫
美粧:堤野正道
結髪:橋本明子
衣裳:三上剛
擬斗:谷明憲
舞踊指導:長宗我部はま子
進行主任:中川卓磨
特殊撮影班・撮影:赤塚滋
特殊撮影班・照明:若木得二
特殊撮影班・録音:中川茂二
特殊撮影班・美術:石原昭
特殊撮影班・助監督:清水彰
特殊撮影班・記録:勝原繁子
特撮監督:倉田準二
協力:東映動画 森康二 菊池貞雄 羽根章悦
現像:東映化学工業
主題歌:「ワタリ」佐々木新一
・・・:「ワタリまーち」佐々木新一
出演:金子吉延 本間千代子 村井国夫 牧冬吉 天津敏
シネマスコープ カラー 82分

時は天正年間。忍者の国伊賀の里では百地三太夫を頭とする百地党と藤林長門を首領とする藤林組が多数の下忍を従えて勢力を争っていた。忍者界には身分制度があり、下忍たちは捨て駒として命が軽視されていた。ただ命ぜられるままに働き、目的のためなら己の顔さえ切り刻んで死ぬ。それが「死の掟」だった。

百地党では三太夫の言いつけにより雲組の下忍カンネが仲間たちによって殺された。それは彼が掟を破ったためだが、理由を知る者は誰もいなかった。大頭である音羽の城戸でさえ理由は知らず、だが何か掟の秘密を知ったのであれば記した物を残したのではないかと考えた。そこで彼はカンパチたちに自分が味方であることを示し掟の秘密を探るよう命じた。すると何処からともなく笛の音が聞こえ、その方へ歩みを進めたカンパチは大きな石の上で篠笛を吹く少年の姿を見つけた。彼は病気の爺を助けてもらうために三太夫の下忍になったワタリだった。少年が自分たちを密かに見張っているのではないかと考えたカンパチは始末しようと企んだが、ワタリは変身の術で巧みにかわして姿を消した。

爺の薬草を探しに出掛けたワタリは多々良山にある二面地蔵付近で四つ葉のカタバミを見つけた。すると空が一瞬のうちに掻き曇り黒猫の集団に取り囲まれたのだった。ワタリは携行する斧と忍術を駆使して首領の猫を倒し難を逃れたが、それは彼の能力を見るために仕掛けた三太夫と城戸による試験だった。ワタリが見せた技は伊賀流でも甲賀流でもなかったことから、腕前を隠して百地砦に近づいたのではないかと三太夫は考えた。だがそれよりも先にやらねばならないことがあった。伊賀の秘密を知ったカンネが書き残した物が未だに見つかっていなかった。何もない可能性もあるが、そうでなければ既に雲組の誰かの手に渡っているはずだ。そこで三太夫は城戸に雲組の抹殺を命じたのだった。その頃、家に戻ったワタリはカンネが捕らわれる寸前に投げた人形を爺に手渡した。人形の中には忍文字を使った手紙が入っており、そこには恐るべき事実が書かれてあった。

雲組一同を呼び出した城戸は、頭領の命令として武田軍の重要拠点となる五月雨城へ忍ぶ通達を出した。だが五月雨城の警備は厳重であり藤林組の腕利きたちが全滅したという噂が流れていたことで小頭たちは及び腰だった。そこでこれを立派に成し遂げれば頭領は満足し無事に戻ってきた時には悪いようにはしないと城戸が言うと、シブタレは前向きに捉えるようにした。訳のわからない掟で虫けらのように殺されるのはまっぴらだと雲組は団結し任務を遂行しようとしたが、森の中に浮かぶ発行体によって皆絶命した。翌朝、川に浮かぶ小頭たちの死体を見つけたワタリと爺は城戸の仕業に違いないと考えたが、そこに現れた城戸はそれを真っ向から否定し武田軍の乱破によるものだと言った。下忍の命が軽視されている理由。それは他国からさらってきた幼い子を下忍養成所で一人前に育て上げて次々と排出するからだ。そこでワタリは単身で養成所に乗り込みどんな所か自分の目で確かめてみることにした。

屋台的映画館
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南国土佐を後にして

  • posted at:2005-10-11
  • written by:砂月(すなつき)
なんごくとさをあとにして
日活
配給:日活
製作年:1959年
公開日:1959年8月2日 併映「事件記者 真昼の恐怖」
監督:斎藤武市
原作:川内康範
脚本:川内康範 斎藤武市
企画:茂木了次
撮影:高村倉太郎
音楽:小杉太一郎
主題歌:「南国土佐を後にして」ペギー葉山
美術:佐谷晃能
照明:大西美津男
録音:米津次男
編集:近藤光雄
助監督:神代辰巳
色彩計測:幸田守雄
現像:東洋現像所
製作主任:林本博佳
協力:高知県 高知市
出演:小林旭 浅丘ルリ子 ペギー葉山 南田洋子 中原早苗
シネマスコープ カラー 78分

刑期を満了した原田譲司は母・のぶが待つ故郷の高知に帰ることにした。彼が足を踏み入れた高知市内はよさこい祭りで賑わっていた。服役中に開かれた慰問コンサートで、譲司はペギー葉山が歌う「南国土佐を後にして」を聴いた。その歌には民謡「よさこい節」の一節が使用されているが、それが彼の故郷への想いを呼び覚ました。譲司の兄・義之は特攻隊員として戦火に散ったが、兄の許嫁だったはま子は「よさこい節」が好きでよく口ずさんでいたのだ。そのことから刑務所を出たら東京の住居を引き払って母と一緒に暮らそうと兄に誓ったのだった。のぶは帰ってきた譲司の顔を見てとても喜んだが、東京で犯した罪について聞こうとはしなかった。

譲司は恋人の春江に会いに行ったが、彼女は父親の借金の形にヤクザのボス・北村定男と結婚することになっていた。さらに悪いことは続いた。前科が仇となって就職口は断わられ、職にありついても北村の子分たちから陰湿な嫌がらせを受けた。しかし二度と暴力を振るわないと誓った譲司は無抵抗を貫いた。譲司は海岸で荒波を見ながら東京へ帰った方がいいのではないかと考えていたが、そこへ北村の目を盗んで逃げ出した春江が現れた。春江は本心を聞いて欲しいと駆け寄ったが、譲司はもう遅いよと言った。その様子を眺めていた北村は子分たちをけしかけた。譲司がその中の一人を殴り倒したそのとき、彼の脳裏に過去の記憶が甦った。譲司は賭場でイカサマを働いた客を殴り、殺人容疑で逮捕されたのだ。途端に譲司の体から力が抜け、彼はサンドバッグのように殴られ続けた。そして北村が手下に譲司の指を詰めるように命じたそのとき、一発の銃声が鳴り響いた。危機を救ったのは東京から彼を追ってやってきたかつての仲間たち、会津とベレーの寛だった。会津たちから逃れたい譲司は東京へ行く決心を固め、さっき言ったことが本当なら俺が迎えに来るまで待っていて欲しいと春江に伝えた。

はま子のもとで下宿することになった譲司は面接会場をはしごしたが、何処からも良い返事を貰えなかった。落ち込む譲司の姿を見たはま子の妹・麻子は彼を元気付けようとキャバレーに連れて行った。ところが店の奥にいる会津たちに気付き、譲司は店から逃げるようにして出てきた。そこで彼はペギーと再会した。ペギーに励まされた譲司は気持ちを切り換えて職を探した。数日後、ついに朝日商事から採用通知を受け取った。ところが出社当日、採用担当者から不採用を言い渡された。他企業からも次々と採用取り消され、譲司は落ち込んだ。履歴書に賞罰なしと偽りを記入した譲司の責任だったが、それを企業に連絡したのはベレーだった。ところがはま子のコネで就職した理解ある社長が経営する大川証券でさえも彼をクビにした。それは春江との仲を妬んだ麻子の仕業だった。その夜、譲司は北村から逃れてきた春江と再会した。二人が下宿から出てくるところを待っていた北村は、春江の父親がした借金の百万円を今すぐに返せと言い出したのだ。そうすれば黙って春江を渡してやると言う北村に、譲司は金さえできれば文句ねえんだろうと啖呵を切った。そして会津とベレーを呼んだ譲司は、一晩限りという約束で封印していたダイスを振ることにした。

屋台的映画館

妖怪百物語

  • posted at:2005-10-06
  • written by:砂月(すなつき)
ようかいひゃくものがたり
大映
配給:大映
製作年:1968年
公開日:1968年3月20日 併映「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」
監督:安田公義
脚本:吉田哲郎
企画:八尋大和
撮影:竹村康和
特撮監督:黒田義之
音楽:渡辺宙明
美術:西岡善信
録音:大角正夫
照明:伊藤貞一
音響効果:倉嶋暢
編集:菅沼完二
擬斗:楠本栄一
助監督:太田昭和
製作主任:西沢 治
現像:東洋現像所
出演:藤巻潤 高田美和 平泉征 坪内ミキ子 ルーキー新一
シネマスコープ カラー 79分

甚兵衛長屋の隣にある社の宮守・伍平は、突然現れた但馬屋の番頭・藤兵衛や重助から立ち退くように言われ憤慨した。豪商・但馬屋利右衛門は社を取り壊してそこに岡場所を作るというのだ。すでに寺社奉行からは取り壊しの許しを受けており、社と長屋の土地は全て但馬屋のものになっていた。伍平は、あの長屋の土地は甚兵衛さんの持ち家じゃないかと食い下がったが、藤兵衛は当人がうんと言えば文句ないだろうと言った。その言葉に心を痛めたのは甚兵衛の娘・おきくだった。

長屋の住人は甚兵衛の屋敷に集まり、藤兵衛が言った言葉の真偽を確かめた。すると甚兵衛はすまないと頭を下げた。彼は誰にも相談せずに長屋を抵当にして利右衛門から三十両を借りたのだ。甚兵衛の死んだ女房は病気で長い間寝込んでいたが、そこに付け込んだ利右衛門がオランダ渡りのいい薬があると勧めて来た。甚兵衛はその企みあっての親切に甘えたが、借金は積もり積もって行き、利息を払うことで手一杯の状況で借金の全額返済を迫ってきたのだ。その話を聞いて憤る太吉たちに、甚兵衛はもう一度猶予を頼んでみるから事を荒立てないようにと釘を差した。そこに駆け込んできたおきくは、伍平が死んだと言った。伍平は但馬屋の人足たちに抵抗し、殴られて死んだのだ。太吉は但馬屋へ敵討ちに行こうとしたが、それを押し止めたのは同じ長屋に住む浪人・安太郎だった。安太郎は、犠牲を出すだけだからやめとけと太吉に言って屋敷を出て行った。

利右衛門は岡場所建設に関わった人たちを呼び寄せて宴席を設け、百物語という変わった趣向を用意した。これは噺家が百の怪談を語り、一つ済むごとに蝋燭の一つを消すというものだった。最後の火が消えたとき、しきたりとして憑き物落しのまじないをすることになっていたが、利右衛門は妖怪が出るというのは下々の者が言う迷信だといって拒否した。噺家は、謂れがあって昔から伝えられてきたものだからおろそかには出来ないと言ったが、利右衛門は私なりの憑き物落しをするつもりだと言って聞かなかった。利右衛門は、世の中にはこれに勝るお守りはないと言って来客に小判を振舞った。その客の中に安太郎が紛れ込んでいた。

屋台的映画館

東海道お化け道中

  • posted at:2005-10-01
  • written by:砂月(すなつき)
とうかいどうおばけどうちゅう
大映
配給:大映
製作年:1969年
公開日:1969年3月12日 併映「ガメラ対大悪獣ギロン」
監督:安田公義
脚本:吉田哲郎 浅井昭三郎
企画:八尋大和
撮影:今井ひろし
音楽:渡辺宙明
美術:西岡善信
録音:海原幸夫
照明:黒川俊二
編集:谷口登司夫
特技監督:黒田義之
擬斗:楠本栄一
音響効果:倉嶋暢
助監督:辻光明
製作主任:小沢宏
現像:東洋現像所
出演:本郷功次郎 保積ペペ 古城門昌美 戸浦六宏 五味龍太郎
シネマスコープ カラー 78分

火車の勘蔵は宮守の仁兵衛が持っている書付を奪うために子分たちと待ち伏せをしていた。書付には勘蔵が知られては困る悪行の数々が書かれていたのだ。鬼塚で祈祷をしていた塚守・甚兵衛は、ここで殺生をすれば恐ろしい祟りがあると忠告をしたが、勘蔵たちは聞く耳を持たなかった。戒めを破ったものには鬼塚の霊が付きまとい身を滅ぼすと言って止める甚兵衛を斬った勘蔵は、今度は仁兵衛と子分を容赦なく斬り捨て書付を奪った。死体を溜池に投げ込んだ勘蔵は、懐に入れておいた書付がないことに気付き、落としたに違いないと来た道を戻ると少女が書付を持って立っていた。ここで起こった出来事を見られたに違いないと考えた勘蔵は子分たちに捕まえるように命じたが、少女は林の中へ走り去った。

家に戻った少女=お美代は、鬼塚から戻った瀕死の甚兵衛の元に駆け寄った。彼女の祖父である甚兵衛は、東海道・由井の宿にある彫刻師・彫辰の家を訪ねるように言った。そこで彼女の父親が働いているというのだ。お美代の父親は彫刻の腕は良かったが博打が飯より好きだった。子供が生まれたときも産後の肥立ちが悪くて女房が死んだときも博打場に入り浸って家に帰らなかった。かわいい孫を任せては置けないと甚兵衛がお美代を引き取り、父親は死んだことにして育てたのだ。甚兵衛は親子の証であるサイコロを渡すと息を引き取った。家の外で男たちの声がすると、お美代は慌てて裏口から逃げ出したが、子供の足では遠くまで行くことはできず子分たちに捕まってしまった。そこへ通りかかったのは銭座の百太郎というやくざだった。

勘蔵たちと手を組んだ賽吉は、宮守一家を裏切って親分の仁兵衛を消すことに成功した。しかし賽吉にとって厄介だったのは、仁兵衛の使いで伊勢に行った兄貴分・百太郎の存在だった。仁兵衛を慕う百太郎は剣術に秀でていて賽吉の手には負えなかった。勘蔵は、賽吉が彼自身の手で百太郎を始末すれば仁兵衛の縄張りを任せると言った。承知した賽吉は、待ち伏せをして百太郎の隙を窺うことにした。

お美代の話を聞いて気の毒に思った百太郎は、由比にいる父親の元へ送り届けることにした。その道中で、浜松から帰る途中だという賽吉と出会った百太郎は、お美代が火車一家から追われていることを話した。すると賽吉は、いきなり百太郎に斬りかかった。

屋台的映画館

妖怪大戦争(1968年)

  • posted at:2005-09-24
  • written by:砂月(すなつき)
ようかいだいせんそう
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1968年
公開日:1968年12月14日 併映「蛇娘と白髪魔」
監督:黒田義之
脚本:吉田哲郎
企画:八尋大和
撮影:今井ひろし
音楽:池野成
美術:太田誠一 加藤茂
録音:林土太郎
照明:美間博
編集:谷口登司夫
特撮合成:田中貞造
擬斗:楠本栄一
音響効果:倉嶋暢
助監督:国原俊明
製作主任:村井昭彦
語り手:戸浦六宏
現像:東洋現像所
出演:青山良彦 川崎あかね 大川修 内田朝雄 木村玄
シネマスコープ カラー 79分

優れた文明を誇ったバビロニアの都・ウルの遺跡は今や廃墟と化していた。いつの頃からか廃墟の地下には凶暴な妖怪が眠っているという噂が立ち、ある者は四千年経った日に目を覚まし再びこの世に現れると預言した。それ以来、難を逃れて人の足は全く途絶えていたが、年月が経つとともにその予言は人々から忘れ去られていった。巨大な彫像に入り口を見つけた二人の盗賊は内部に侵入した。男の一人が鶴嘴を突きたてると壁が崩壊し、鳥のような頭を付けた杓杖が顔を覗かせた。男がそれを引き抜くと空一面が一瞬のうちに曇り、強風とともに雷鳴が轟いた。煙の中から現れた吸血ダイモンは彫像を破壊して男たちを瓦礫の下に沈めると巨大な翼で空に舞い上がった。

代官・磯部兵庫は娘の千絵と伊豆の浜辺で釣りを楽しんでいたが、雲行きが怪しくなったため一荒れ来る前に引き上げることにした。屋敷に帰る途中に浜を見回った兵庫は不審な煙を目撃した。良からぬ気配を感じた兵庫は刀の柄に手をやったが、突然の強風で体は薙ぎ倒されてしまった。這ってでもその場を逃れようとした兵庫を引き止めていたのは、雷光とともに現れたダイモンだった。兵庫は刀を抜き斬り掛かったが、敵う相手ではなかった。ダイモンは兵庫に近づき首に噛み付くと血を吸った。そして兵庫に姿を変えるとこの地を支配しようとした。

屋敷に戻った兵庫は吼え掛かる飼い犬を一閃し、不浄だと言って薙刀で神棚や仏壇を打ち壊した。千絵や用人・川野佐平次は殿の変わりように驚きを隠せなかった。そして佐平次と同様に驚いたのは庭に住む河童だった。兵庫は杓杖を使って佐平次を気絶させると首に噛み付き血を吸い始めた。そして分身したダイモンが佐平次に取り付くと、彼もまた人が変わってしまった。佐平次は代官所の役人・真山新八郎たちに神棚等を直ちに焼き捨てるように言い、殿の指図に背く者は断罪だと言い放った。そして千絵に対しても余計な口出しをすれば容赦しないと言った。騒動を一部始終見ていた河童はダイモンの前に現れ、俺はこの屋敷の主だから縄張りから出て行きやがれと叫んだ。ところがダイモンは一笑に付して相手にしなかった。覚悟を決めた河童はダイモンに勝負を挑むことにしたが、あっけなく敗れてしまった。命からがら古寺に逃げ込んだ河童は、妖怪の仲間たちを呼び集めてダイモンの恐しさを説明したが油すましたちは彼の話を信じようとはしなかった。それは妖怪紳士録や日本妖怪大図鑑に載っていなかったからだ。

首から血を流して倒れていた腰元・しのぶを発見した新八郎は、修験者の大日坊に悪魔祓いの祈祷を依頼した。兵庫の正体が魔性のものであることはわかったが、大日坊は代官からそれを取り除く手立てはないと答えた。そして魔性が代官に乗り移っているのではなく、魔性が代官の姿を借りているのだと言った。犬の刻になると、新八郎は大日坊から言われたとおりに三本の蝋燭を魔性が棲む部屋の隅に立てた。大日坊は護摩を焚いてダイモンの力を封じ込めようとしたが、逆に炎で全身を焼かれてしまった。それを見た新八郎は、万一の場合にと渡された破魔の弓と守り札を握りしめ復讐を誓った。

茂市とお咲は生贄を求める代官所の役人たちから逃げ延びるために古寺に駆け込んだ。茂市は、代官に捕まったら殺されてしまうと妖怪たちに助けを請うたが、油すましは情け深い代官がそんな残酷なことをするはずがないと否定した。話に加わった河童があれは代官の姿をしたお化けなんだと説き伏せ、ようやく仲間たちは納得した。そこに現れた青坊主と雲外鏡があの妖怪はバビロニアのダイモンだと説明すると、油すましは「こんな奴、のさばらせといたら日本お化けの名折れや」と叫び、仲間たちに団結を求めた。

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