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いつかギラギラする日

  • posted at:2005-12-23
  • written by:砂月(すなつき)
いつかぎらぎらするひ
日本テレビ放送網=松竹第一興行=バンダイ
配給:松竹
製作年:1992年
公開日:1992年9月12日
監督:深作欣二
製作:奥山和由
製作協力:堤康二
プロデューサー:杉崎重美 鍋島壽夫 斎藤立太
脚本:丸山昇一
企画:中川好久
撮影:浜田毅
音楽:菱田吉美
挿入歌:「WADERER」JACKS’N’JOKER
・・・:「BAD FRIENDS」JACKS’N’JOKER
・・・:「DO OR DIE」JACKS’N’JOKER
・・・:「FREEDOM LAND」JACKS’N’JOKER
エンディングソング:「ラストダンスは私に」萩原健一
美術:今村力
編集:川島章正
照明:渡邊孝一
録音:信岡実
整音:紅谷愃一
記録:小山三樹子
助監督:佐藤陸夫
製作協力:山田洋行ライトヴィジョン
出演:萩原健一 木村一八 荻野目慶子 千葉真一 石橋蓮司
アメリカンビスタ カラー 108分

白昼堂々、銀行が三人の男に襲撃された。男たちは銃で行員を脅し1億1千万円を強奪すると、銀座の雑踏を走って逃げた。数日後、今度は別の銀行で強盗事件が発生し、8千5百万円が奪われた。さらに数日後、また別の銀行で9千万円が奪われた。この一連の事件は、目撃者が多数いたにも関わらず警察は事件解決の糸口を掴めずにいた。

最後の事件から一年近く経ったある日、再び「仕事」を始めることになった神崎はうつ病で入院していた井村とともに柴がいる北海道へ飛んだ。30歳年下の麻衣と同棲している柴は二人を歓待した。「仕事」は柴たちの行きつけのクラブで知り合った男・角町が持ち込んだ計画だった。彼は父親の保険金を元手にして函館で自分のライヴハウスを計画していたが、建設途中で資金が尽き、すぐにでも5千万円が必要だったため柴に声をかけたのだ。洞爺湖にあるリゾートホテルの夏場が観光シーズン真っ盛りであり週末の売上はキャッシュだけで二億円は堅かった。売上金は月曜日の朝に札幌の銀行まで二人の警備員によって現金輸送車で運ばれるが、120キロもあるルートの途中には人気の少ない山道があり、計画を実行するにはうってつけだった。犯行当日、輸送車が見えるとバイクで逃げる角町と警官姿の神崎が乗った白バイが対向した。そして角町が転倒して輸送車の進路を塞ぐと二人は殴り合いを始めた。動揺した運転手はバックをして逃げようとしたが、今度は刑事の姿をした井村が車で進路を塞いだ。手帳をちらつかせて警備員たちの意識が逸れると三人は拳銃を発砲してタイヤをパンクさせた。そして角町が警備員を殴って気絶させる間にトランクを開け、柴が用意した車にジュラルミンケースを積み替えた。物の数分間で全ては終わった。

廃屋になっているレストランにたどり着いた4人は早速車のトランクからジュラルミンケースを運び出し中身を改めた。ところが4つのうち札束が詰まっていたのは1つしかなく、他は権利書と小銭ばかりだった。数えてみたところ予想を遥かに下回る5千万円しかなく、こんなこともあるさと神埼が等分しようとしたところ、その額では到底足りない借金を背負っていた井村が拳銃を構えて独占しようとした。落ち着かせようとした柴はまたチャンスがあるじゃないかと穏やかに言ったが、精神的に追い詰められていた彼は聞く耳を持たなかった。だが神崎がタバコを差し出すと泣いて詫びた。すると角町は井村から銃を奪って3人に発砲した。井村は即死し、柴は腹部に銃弾を受け、神崎は外に逃げ出した。邪魔する者がいなくなったことを確認すると角町はあらかじめ用意していた車に金を積み込み、追跡出来ないように乗ってきた車を破壊して逃げた。廃屋に戻った神崎が息のある柴を連れ出すと一台の車が停まった。それは神崎の愛人・美里だった。彼女は計画を知っており不安になって追いかけてきたのだ。痛みをこらえながらも柴は麻衣のことが心配でならなかった。何故なら角町が計画を知っている彼女を消すに違いないと考えていたからだ。柴は知らなかった。麻衣が角町と組んでいることを。

屋台的映画館
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まぼろしパンティVSへんちんポコイダー

  • posted at:2005-12-18
  • written by:砂月(すなつき)
まぼろしぱんてぃばーさすへんちんぽこいだー
ティーエムシー
配給:ティーエムシー
製作年:2004年
公開日:2004年5月10日
監督:河崎実
製作:海津昭彦
プロデューサー:河崎実 山田宏幸
ラインプロデューサー:旭正嗣
原作:永井豪とダイナミックプロダクション
脚本:右田昌万 河崎実
企画:井手正明
撮影:長野泰隆
VE:山田宏幸
美術:門倉淳
音楽:石川修一 石井雅子
・・・:「まぼろしパンティの歌」GO
・・・:「へんちんポコイダーの歌」なべやかん
・・・:「ちんたとすすみのバラード」GO
キーグリップ:松本学
ガファー:大久保礼司
録音:池田和久
編集:サムシングクリエイション
助監督:水内宏征 野村ノブヨ
ヘア&メイク:鷲野早苗
スチール:大﨑正浩
MA:データ・アート
映像効果:東海林毅
音響効果:石井雅子
特殊造型:坪井浩一
撮影助手:高橋夏枝
照明助手:高田寛之
録音助手:伊落藍子
製作助手:徳富友祐
製作デスク:高山ゆかり
スチール:大崎正浩写真事務所
製作協力:サムシングクリエイション
製作:リバートップ
出演:小森未来 なべやかん 風野舞子 北川絵美 あご勇
スタンダード カラー 70分

自然の山々に囲まれたクライム学園は日本でも指折りの進学校だ。この学園は東大進学率一位を誇っているが、もうひとつの一位は学園内での犯罪の発生数だった。学園側はあまりにも多い犯罪に対処するため、警視庁から藤警部をスカウトし学園内に警察署を作った。にも関わらず犯罪発生率は一向に下がらなかった。そこで学園警察の責任者である父を助けるため、そしてクライム学園を救うために一人の少女が立ち上がった。彼女の名前は藤寿々美。裸で戦うことを決意したが、鏡に映したその恥ずかしい姿に思わず自分のパンティを被ってしまった。ところが顔をマスクで隠せば恥ずかしくないことに気付き、目の部分を切り抜くことにした。こうしてまぼろしパンティは誕生した。

ある日、教室内で女子学生の服が破け飛ぶという事件が発生した。寿々美は事情聴取を行っていた藤警部たちを教室から追い出し二人の学生の体を検分した。一人はお尻の右側に引っかき傷のようなものが見つかったが、そしてもう一人からは何も発見することができなかった。多くの目撃者がいながら学生は突然服を引き裂かれ全裸にされた。謎に包まれた出来事を寿々美はまぼろし作戦第一号事件と名付けた。その頃、学園長の携帯電話に一通のメールが届いていた。それは国際的なエロ組織・ERO(Earth Rolling Operation)による犯行声明だった。その内容は、クライム学園の全員がアホになるまでエロ活動を続ける、というものだった。これまでEROに狙われた先進諸国の子供たちはエロ行為で学習レベルが発展途上国未満にまで落ち込んでいた。藤警部は悲観する学園長に言った。「我々にお任せください。大船に乗ったつもりで」。

捜査に行き詰ったら現場に戻れ。父親の言葉を思い出した寿々美は、放課後に証拠集めを行った。採取したものの中に釣り針が混ざっていたことから、あのお尻の傷はこれが原因ではないかと考えていた。そこで寿々美は、釣り部の部室を見張ることにした。部室から出てきたのは、転校生の古谷敏だった。寿々美はこっそり尾行したが気付かれ、逆に怪しげな術で服を剥ぎ取られてしまった。恥ずかしい思いをして帰宅した寿々美は、古谷敏と戦う対策を練っていた。原理は釣り針に電熱を流して着ている服を焼き切ってしまう方法だが、全裸にされれば恥ずかしくて戦うことなど出来はしなかった。翌日、古谷敏は学園のアイドル・松歌亜代に爆弾エロを仕掛け、男子生徒たちをオナニー猿にするという恐ろしい計画を実行しようとしたが、ハサミを持ったまぼろしパンティの活躍により未遂に終わった。怒った古谷敏は釣竿を駆使して彼女のパンティを剥ぎ取ろうとした。釣り針が股間に引っかかり、古谷敏はまぼろしパンティを全裸にしようとしたが、いくら電熱を強くしても彼女のパンティが焼き切れることはなかった。寿々美は、コスチュームにある仕掛けを施していた。

屋台的映画館

てなもんや三度笠

  • posted at:2005-12-14
  • written by:砂月(すなつき)
てなもんやさんどがさ
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1963年
公開日:1963年6月9日 併映「民謡の旅 秋田おばこ」
監督:内出好吉
企画:神戸由美
原作:香川登志緒
脚本:野上竜雄
撮影:羽田辰治
照明:上田耕太郎
録音:矢部吉三
美術:桂長四郎
音楽:古川益雄
編集:神田忠男
助監督:林伸憲
記録:勝原繁子
装置:大喜多義三郎
装飾:柴田澄臣
美粧:林政信
結髪:宮島孝子
衣裳:岩逧保
擬斗:島義一
進行主任:神先頌尚
主題歌:「俺とお前は名コンビ」藤田まこと 白木みのる
出演:藤田まこと 白木みのる 平参平 大村崑 芦屋雁之助
シネマスコープ モノクロ 81分

文久三年四月、どの組を訪ねても相手にされない新米ヤクザのあんかけの時次郎は、道すがら住吉神社で願掛けを行うことにした。彼の願い事とは、日本一のヤクザになること、お金がじゃんじゃん入ってくること、きれいなネエちゃんもてることの三つだった。契約が成立したと解釈して賽銭を入れようとしたところ、どこからか「あかん!」という声が聞こえてきた。賽銭箱の裏側から現れた小坊主の雲海坊珍念は、なんぼ神様に頼んでもそりゃあかんで忠告し、彼の顔に死相だ出ていると言った。これを聞いて困惑している時次郎に、珍念は祈祷してやるから百文おくれと催促した。騙されたことがわかると時次郎はさっさと神社を後にしたのだった。その頃、清水の次郎長を斬って海道一になろうと腕に覚えのある者が清水港に集まっていたが、ヤクザ同士の果し合いに巻き込まれた時次郎は怖くなり有り金全てを置いて逃げ出したのだった。その先で会った珍念にもう少しで殺されるところだったと話すと、それというのも祈祷してやったからだと誇らしげに言った。そして手を差し出し百文おくれとまた催促したが、時次郎が空っ穴だとわかるとその場を去った。そんな珍念の八卦に興味を持った時次郎は、後を追いかけるとちょっとした金儲けを思い出したと耳打ちした。すると珍念は彼を門の脇に引っ張って行き、そういうイカサマの相談をこんなところでする奴があるかと叱責した。そこは大坂東町奉行所の真ん前だった。

江戸から赴任したばかりの奉行・大泉興左衛門は、最近諸国から殺し屋たちが大坂を通って続々と東に向かっているのを不思議がっていた。そこで大坂にその人ありと言われた三平を呼び寄せるとその理由を尋ね、海道一の大親分を叩き斬って男を上げようとしている者たちがわんさかいることを知った。興左衛門としては、不逞な輩を見逃すことが江戸に対して格好がつかないことを理由に三平に捕り方を命じた。だが予算の関係で捕物は一人で。何故ならば十手を預かるものは数多いるが、当奉行所として一人でもいなくなっては仕事に差し支える。さらに大坂を通るだけの殺し屋に万が一騒ぎを起こされると奉行所のメンツに拘るので、そうなった場合に一人ぐらい犠牲者が出ていないと世間に示しがつかないと恫喝まがいに説明すると、三平は涙ながらに引き受けた。

十手を持った三平が町中を駆けずり回っていると、顔に死相が表れていると珍念が声を掛け祈祷をする代わりに百文おくれと言った。何をバカなことを言ってるんだと彼は無視を決め込んだが、その先で待っていたのは怖い顔をした時次郎だった。この芝居で金をせしめた二人だったが、宿に泊まるには不十分だった。そのとき近くで丸組と角組の二つのヤクザによる大きな喧嘩が起こり、時次郎は仲裁を買って出たが相手にされなかった。だがお互いの用心棒である暗闇糸四郎と人斬りの鯉四郎が相討ちで果てた現場に出くわしたことで凄腕の達人と勘違いされた。

屋台的映画館

熱血ゴルフ倶楽部

  • posted at:2005-12-09
  • written by:砂月(すなつき)
ねっけつごるふくらぶ
イメージファクトリー・アイエム
配給:パル企画
製作年:1994年
公開日:1994年7月2日
監督:児玉高志
製作総指揮:市村将之
製作:井手正義
プロデューサー:江木俊夫 松川充雄
プロデューサー補:半澤高弘
原作:鏡丈二 石井さだよし
脚本:前川洋一
企画:半沢浩
撮影:福沢正典
選曲:金成謙二
挿入歌:「Runaway」有馬勤彦
美術:山浦克己
照明:加藤松作
録音:西岡正己
編集:島村泰司
記録:熊野熙子
ゴルフ監修:貝島幸一
助監督:須藤一樹
製作担当:森幸想
製作プロダクション:フィルム・シティ
出演:木村一八 水野美紀 高知東急 武田久美子 田口浩正
スタンダード カラー 90分

KCカントリークラブでは高山商事・営業部のゴルフコンペが行われていた。優勝候補の一課・芝原貴範は、コースを回る途中でボールを見失ってしまった。彼には一打のペナルティが与えられたが、そのボールがコンペの幹事補佐である葛西弘二の鞄の中から見つかり、騒動になった。芝原は、葛西が開発課の野々山辰平に勝たせようとして意図的にボールを隠したと主張した。芝原と辰平はその時点で同スコアだったのだ。芝原に開発課は高山商事のゴミタメだと言われ発奮した辰平だったが、プレッシャーに勝てずに惜敗した。翌日、ゴルフの練習に入れ込みすぎて会社に遅刻した辰平は、入り口で会った結城慎一郎本部長にゴルフに誘ってくれるようにお願いした。結城は売れ残った輸入家庭雑貨の半分を売ることを条件に了承した。

パソコンおたくやイケイケギャルなど個性的な面々が揃う開発課に総務から自称ネクラの須田直子がやってきた。高山商事の倉庫にはバブル絶頂期に買い込んだ圧力鍋が山のように積まれていた。辰平はこの在庫を処分するために葛西と直子の力を借りた。公園で実演販売を行い、二人をサクラとして配置したのだ。辰平の作戦は成功し、ノルマ分は完売した。

事業部では静岡県にゴルフ場を建設する計画が進んでいた。高山ヒルズカントリークラブは周囲の環境を壊さずに自然の地形をそのまま生かす理想のゴルフ場で、それは結城の夢だった。この壮大なプロジェクトは事業部だけでは到底賄いきれないため、各部に協力し合い特別チームを編成することになっていた。そこで辰平は、もしゴルフで結城に勝つことが出来たらそのチームに入れて欲しいと願い出たのだった。

屋台的映画館

怪談本所七不思議

  • posted at:2005-12-05
  • written by:砂月(すなつき)
かいだんほんじょななふしぎ
新東宝
配給:新東宝
製作年:1957年
公開日:1957年7月10日 併映「怪談累が淵」
監督:加戸野五郎
脚本:林音彌 赤坂長義
企画:佐川滉
撮影:鈴木博
音楽:伊藤宣二
美術:宮沢計次
照明:折茂重男
録音:根岸寿夫
助監督:武部弘道
編集:笠間秀敏
製作主任:山本喜八郎
出演:明智十三郎 松浦浪路 天知茂 林寛 山下明子
スタンダード モノクロ 55分

江戸は本所。そこは隅田川に通ずる大小多数の掘割が縦横に走っていた。堀の周囲には葦が生い茂って深い藪となり、そこに棲む狸がしばしば人をたぶらかしていた。ここで起こる不思議な出来事、いわゆる本所七不思議とは、「方葉の葦」、「お竹蔵の狸囃子」、「送り提燈」、「消えずの行燈」、「首笑いの井戸」、「足荒い屋敷」、そしてこの「おいてけ堀」である。

「おいてけ堀」で捕まえられた一匹の狸は、墓参りの帰りに通りがかった旗本・小宮山左膳と息子・弓之助によって命拾いした。その日は亡き妻・よねの命日だったこともあり、無用な殺生を避けたかったのだ。左膳は男から狸を買い取ると林の中へ放してやった。左膳が屋敷に戻ると、甥の権九郎が訪ねて来ていた。権九郎は以前から度々問題を起こしいるため業を煮やした左膳は縁を切ったのだが、それにも懲りず権九郎は叔母の命日を口実に金を無心に来たのだ。左膳は賭場の喧嘩で刃傷沙汰を起こしたという権九郎に金を渡すとすぐに追い返した。その夜、左膳の寝室に姫の姿をしたいつかの狸・長兵衛狸が挨拶に来た。お礼にご当家を守らせていただきますという申し出に対し、呆気に取られた左膳は黙って狸の言うことを聞くことにした。

権九郎は五助に駄賃を渡し、手紙を左膳の後妻さわに渡すように言った。さわが茶屋で働いていた頃、二人は深い仲だった。そして左膳の屋敷で再会してからは、何かと口実を作って顔を合わせるようになった。人目を気にしなければならないし金も思うようにならないしと権九郎が愚痴ると、それを聞いたさわは一体いくらいるんだいと尋ねた。「五十両」と権九郎は顔色を変えずにそう言った。それを聞いたさわは思わず笑った。「そんな大金、あの人が死にでもしなけりゃとっても・・・」。すると権九郎は彼女を睨みつけて言った。「叔父貴をバラそう」。

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