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彼女が水着にきがえたら

  • posted at:2005-02-08
  • written by:砂月(すなつき)
かのじょがみずぎにきがえたら
フジテレビジョン=小学館
配給:東宝
製作年:1989年
公開日:1989年6月10日
監督:馬場康夫
製作:三ッ井康 相賀昌宏
エグゼクティブプロデューサー:村上光一 堀口壽一
プロデューサー:河井真也 茂庭喜徳
原作:ホイチョイプロダクション
脚本:一色伸幸
撮影:長谷川元吉
水中撮影:中村宏治
音楽:サザンオールスターズ
美術:山口修
照明:森谷清彦
録音:北村峰晴
編集:冨田功
ジェットスキースタント:前田一龍
ボートスタント:三石千尋
助監督:小林要
製作担当:大橋和男
監督補:門奈克雄
製作協力:ライトヴィジョン
出演:原田知世 織田裕二 伊藤かずえ 竹内力 田中美佐子
アメリカンビスタ カラー 103分

朝鮮戦争のさなか、一人の戦争成金が軍払い下げのDC-3をチャーターしてソウルから厚木へ飛び立った。この時、日本には台風が上陸しておりDC-3は湘南沖まで飛行したが力尽きて墜落した。パイロットのニック・ウィルソンだけが助かり他は全て海に沈んだ。DC-3には数十億ものルビー、サファイヤ、ダイヤが積まれていた。

アパレルメーカーに勤める22歳のOL・田中真理子は、同僚の恭世から今度のゴールデンウィークに相模湾上で行われるクルーザーパーティーの話を聞いた。彼女は乗り気ではなかったが、恭世の粘り強い交渉と「きっとあるよ、いいこと」という殺し文句に負けて参加することにした。パーティーの主催者は金持ちでプレイボーイの山口で、豪華クルーザーのアマゾン号を所有していた。翌日、真理子と恭世は他の参加者たちとともに三戸浜沖でダイビングを楽しむことになった。彼女たちは水中スクーターなど様々な手段を使って限られた時間を思う存分楽しんでいたが、変わった魚を追いかけた恭世とそれを止めに行った真理子は仲間たちから置き去りにされてしまった。はぐれた二人はどうしていいかわからず来た方向へ引き返すことにしたが、進めば進むほど見たことのない風景に遭遇した。そしてその先には墜落した飛行機の残骸が横たわっていた。真理子は機体に近寄り水中カメラで撮影を始めたが、残圧ゲージのブザーが鳴り潜水病を恐れた恭世はパニックに陥った。今、二人は水深35メートルのところにいるのだ。真理子はカメラを放り、恭世を落ち着かせながらゆっくり海面に浮上すると、セイリングクルーザー・ツバメ号の姿を目撃した。金属探知機を持ってツバメ号から飛び込んだ吉岡文男は、突然目の前に現れた二人の女性に面食らった。

真理子たちを救助した文男と船の所有者の大塚は二人をアマゾン号へ送り届けたが、それはゲームの始まりだった。その夜、アマゾン号では船上パーティが開かれ、真理子は山口から強引な誘いを受けた。真理子は山口から執拗に追い回されたが、彼女を救い出したのはチーム・ツバメだった。浦野との連携プレイで二人を強奪した文男は、大塚が操縦する小型ボートに乗り込んだ。わめき散らす山口は水上バイク隊やホバークラフトのアマゾン二号を差し向けるが、大塚の腕には敵わなかった。上陸した文夫たちは裕子が用意した車に乗り込み、陸上にまでしつこくついてくるアマゾン二号を振り切ってゴール地点の「クラブ・ヒッチ」に辿りついた。

軽装に着替えた真理子と恭世は「クラブ・ヒッチ」のカウンターにいる山口を見て驚いた。誰もこの騒動を争奪ゲームだと彼女たちに教えていなかったのだ。ゲームは毎週のように行われ、今回の勝利でチーム・ツバメは20勝18敗となった。自分たちがもてあそばれたことに憤慨した真理子は恭世を連れて帰ろうとするが、壁に掛けられた写真を見た恭世は「今日のだ」とつぶやいた。その言葉に店内は騒然となった。写真は、宝を積んだまま沈んだと噂されるDC-3、通称「ドラゴンレディ」だった。大塚は湘南に住んでいたニック・ウィルソンと親しくしていたが、6年前に亡くなった。彼は臨終の床でニックから海底に沈む50億円相当の宝の話を聞いたのだ。男たちは色めき立ち、飛行機を探すことに6年間を費やしたが見つけることは出来なかった。その話を聞いた真理子は馬鹿馬鹿しいと呆れ、信じようとしなかった。

屋台的映画館
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遊びの時間は終らない

  • posted at:2005-02-04
  • written by:砂月(すなつき)
あそびのじかんはおわらない
にっかつビジュアル・リンク=サントリー=日本テレビ放送網
配給:アルゴプロジェクト
製作年:1991年
公開日:1991年10月5日
監督:萩庭貞明
製作:結城良煕
プロデューサー:吉田雅彦 坂本至徳 垂水保貴
原作:都井邦彦
脚本:斉藤ひろし
企画:植木実
撮影:高瀬比呂志
音楽プロデュース:高木完
音楽:高木完 工藤昌之
音楽コーディネーター:日永田広
美術:斉藤岩男
照明:高柳清一
録音:小野寺修
編集:奥原茂
助監督:井原真二
キャスティング:下山潤
製作担当:増渕滋夫
出演:本木雅弘 石橋蓮司 西川忠志 伊藤真美 萩原流行
アメリカンビスタ カラー 111分

閉店間際の平商工信用組合で強盗事件が発生した。犯人は二人組で、一人は行内へ、一人は逃走用の車内で待機していた。行内の男はカウンターにバッグを置くと女性行員に向けて通帳を開いた。通帳には手書きで「銃を持っている 黙ってこの鞄に金を詰めろ」と書いてあった。女性行員は自分を落ち着かせようと深呼吸し、足元のボタンを踏んだ。通報を受けた警察は、現場に急行した。パトカーは道路を封鎖して逃走車を追い込み、運転手を取り押さえた。一方、行内には一人の警官が一般客として紛れ込んでいた。出口へ移動した犯人は警官に背を向けた。その隙を見て警官は拳銃を抜こうとしたが、男の方が一瞬早かった。振り向いた男はロングコートの中に隠し持っていたライフルの銃口を警官に向けると、バンッと言った。

北里警察署が計画した防犯訓練は、地元銀行や商店街の協力で行われた。鳥飼署長は、実践さながらの生きた訓練にするために参加者、特に犯人役の二名に対し犯罪者として臨機応変に行動する様に指示した。警察側も犯人の動きに対し臨機応変に対応しなければならない、というのが今回の訓練の意図だった。しかし生真面目な性格の平田道夫巡査を犯人役に抜擢したことで目算が狂った。彼は任務を全うするために犯罪心理を学び、この日に備えていたのだ。命令に忠実であるがために犯人になりきってしまったのだ。平田は警官を射殺(したことに)すると行員たちを人質にして立てこもった。

警察は地元市民に信頼を与えるどころか、逆に裏切ってしまった。この失態に飛びついたマスコミは、事件を大々的に報じた。事態を重く見た警察は銀行を包囲し投降を呼びかけたが、入り口から出てきた平田は、署長がいる方向へ威嚇射撃を(したことに)した。警察側はこのまま訓練を中止するという選択肢もあった。しかしそれは犯人の勝ちを意味し警察組織全体の恥となってしまうため、人道的に事件を解決するしかなかった。そんな事情を知らない平田は、着々と計画を進めていった。

屋台的映画館

無能の人

  • posted at:2005-01-31
  • written by:砂月(すなつき)
むのうのひと
ケイエスエス=松竹第一興行
配給:松竹富士
製作年:1991年
公開日:1991年11月2日
監督:竹中直人
総合プロデュース:奥山和由
製作:中沢敏明 関根正明
企画:中川好久
プロデューサー:市山尚三 吉田浩二
原作:つげ義春
脚本:丸内敏治
撮影:佐々木原保志
音楽:GONTITI
照明:安河内央之
録音:北村峰晴
美術:斎藤岩男
編集:奥原好幸
助監督:松本泰生
製作担当:高橋憲行
出演:竹中直人 風吹ジュン 三東康太郎 山口美也子 マルセ太郎
アメリカンビスタ カラー 107分

雨の降る夜、助川助三は妻・モモ子に散髪して貰いながらあることを思い巡らせていた。無限に生えてくる髪の毛を捨ててしまうのはもったいない。全人類の髪を有効に生かし、ガンや痔の特効薬となるような発見をしたら大金持ちになれるのに。そう考えるとむやみに髪を捨てることが出来ず、助三はいつものようにポリ袋の中に入れて大事に保管した。彼はいつも散歩に行く川原の石も同様に考えていた。この石くれを金にすることが出来たら。だが名案は浮かばなかった。近所の古本屋・暗原書店を訪れた助三は、石を扱った専門書に目が釘付けになった。初めて石が美術品並に売買されていることを知った助三は、モモ子とすったもんだした挙句、河原に石屋を開店させたのだ。

かつて漫画家として名を成した助三は人気の低下を危惧して古物業、中古カメラ業など数々の商売に手を出した。だが時流に乗れずに失敗したのだ。今では翌年小学校に入る一人息子の三助を連れて団地を回るモモ子のチラシ配りだけが唯一の収入源だった。そこで新たに事業を起こそうとした助三だったが、河原で拾った石を口上を付けて売ってみても、河原の石でしかなかった。石ブームは既に過ぎ去っていたこともあり、書店の主人・暗原は石よりも漫画を売った方がいいと助言するが、助三は石商売にこだわった。数日後、専門誌に石のオークションが近々開かれることを知り、助三は早速主催者の石山石雲と連絡を取った。そのことをモモ子に話したが、場所代が1万円も掛かるイベントへの出席を許すはずがなかった。

翌日、石雲宅を訪れた助三は、多摩川下流で見つかった水溜石に10万円の高値が付いた話を聞き益々興味が湧いた。その帰り道、石雲の弟子・山川軽石は助三に愚痴を漏らした。実はあの家にある石は全て業者から委託されたものばかりで、預かった石を石雲の顔で金持ちに販売していたのだが、ピンハネした上に支払いはルーズ。業者は倒産の一歩手前を歩いていた。だが石雲が業界の草分け的存在だったため、文句を言うことが出来なかったのだ。助三は怖くなって逃げ出したが、軽石に捕まり話の続きを聞くことになった。

熱い眼差しで助三を見ていた石雲の妻・たつ子の尻の軽さは業界でも有名で、しくじって追放された者が数多くいた。その原因は酒の飲み過ぎで不能になった石雲にあった。たつ子は甲州にある湯屋の女房だったが、探石に現れた石雲がかっさらって行ったのだ。そしてそのかっさらわれた方の亭主が軽石だった。妻を取り返すために石雲宅を訪れた軽石は石の指導をされた。湯屋を悪徳業者に乗っ取られて収入源を失った軽石は、石で食えるようになるまではと我慢して言い成りになっていたのだ。

オークションまで半月を切ったある日、久しぶりに漫画の仕事が舞い込んで来たがそれどころではないと助三は断わってしまった。その様子を見ていたモモ子は、同じ貧乏なら漫画を描いている方がよかったと冷たく言い放った。思い悩む助三は仕事で使っていた机を見つめ、昔の二人の姿を懐かしく思い出していた。

屋台的映画館

肉体女優殺し 五人の犯罪者

  • posted at:2005-01-24
  • written by:砂月(すなつき)
にくたいじょゆうごろしごにんのはんざいしゃ
新東宝
配給:新東宝
製作年:1957年
公開日:1957年11月10日 併映「若さま侍捕物帖 まぼろしの恐怖」「新妻の実力行使」
監督:石井輝男
製作:大蔵貢
脚本:中田勇 三輪彰
企画:佐川滉
撮影:鈴木博
照明:傍士延雄
録音:竹口一雄
音楽:服部レイモンド
美術:小汲明
編集:鹿島秀男
助監督:三輪彰
製作主任:奥原徳太郎
出演:宇津井健 三ツ矢歌子 北令子 三原葉子 天知茂
スタンダード モノクロ 74分

浅草ロック座のステージで事件が発生した。公演に使われる小道具の拳銃が本物に擦りかえられていたのだ。ベテイ桃園が発砲した拳銃の弾は浜野千鳥の左胸に当たり死亡した。辺りが騒然とする中、事件を聞きつけた毎朝新聞記者・西村弘二はまんまと店内に潜入し取材を始めた。踊り子の水島かほると親しくなった西村は、千鳥について知っていることを教えて欲しいと言った。するとかほるは、彼女が兄嫁で兄・徳島てるじはロック座のドラマーであることを明かした。夫婦仲について尋ねると言いよどんだが、兄が事件に関わっているとは思えないと主張した。その日の朝刊には奇妙な広告が載っていた。「ファンの皆様にお知らせ 本日正午 ストリッパー殺人事件あり 皆様のご来場をお待ちします -ある実行者-」。

捜査本部は徳島を呼び出し取り調べを行った。事件の前夜、二人は夫婦ゲンカをしたが、その際に殺してやると口走ったのを聞いた者がいた。関根刑事部長は、麻薬の常習者で男癖の悪い彼女が徳島の知らない誰かと逢引きをしたことに我慢ならなくなり殺したのではないかと考えていた。全面的に否定する徳島に対し、関根は拳銃から指紋が検出されたを告げた。その後、ベティで行った取り調べで徳島と彼女が一時的な不倫関係にあったことがわかると、今度は若林支配人を呼び出した。彼は広告代理店に出稿したが、新聞が届くと姦通とする部分が殺人に勝手に変更されていたと言った。依頼された東西通信社を訪ねると、担当者は若林が当初怒っていたものの宣伝部からおもしろいと言われたことでそのまま載せるという連絡を受けたと言った。原稿の訂正は30代の男から電話で受けたと担当者は言った。その頃、徳島はアリバイを証明するために刑事に付き添われて飲食店を回っていた。だが誰も彼を見たという証言者は現れなかった。

徳島が逮捕されたことでかほるは疑心暗鬼になり、西村のことも信じられなくなっていた。彼はは、まだ徳島が犯人であると断定したわけではなくいろいろな状況の判断から重要な容疑者の一人と見られているだけだと説明した。凶器の拳銃についていた徳島の指紋、殺人の前夜に千鳥とケンカをして殺してやると口走ったこと、その後に家を飛び出し酒場で飲み歩いたあげく公園のベンチで翌朝目を覚ましたこと、酒場で見たという証言者が一人も現れなかったこと。絶望するかほるに、西村は真実が知りたいんだと言った。取調室から出てきた泣き叫ぶ徳島の姿を見て以来、犯人が他にいるのではないかと考えるようになった彼は新聞記者としての勘を試してみることにした。

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私をスキーに連れてって

  • posted at:2005-01-19
  • written by:砂月(すなつき)
わたしをすきーにつれてって
フジテレビジョン=小学館
配給:東宝
製作年:1987年
公開日:1987年11月21日 併映「永遠の1/2」
監督:馬場康夫
製作:三ッ井康
プロデューサー:宮島秀司 河井真也
プロデューサー補:小林寿夫
原作:ホイチョイ・プロダクション
脚本:一色伸幸
企画:宮内正喜
撮影:長谷川元吉
スキー撮影:東京福原フィルムス
音楽:杉山卓夫
・・・:「サーフ天国、スキー天国」松任谷由実
・・・:「恋人がサンタクロース」松任谷由実
・・・:「A HAPPY NEW YEAR」松任谷由実
・・・:「ブリザード」松任谷由実
美術:和田洋
照明:中村一郎
録音:佐藤泰博
編集:冨田功
監督補:佐藤敏宏
製作担当:江島進
製作協力:メリエス
出演:原田知世 三上博史 原田貴和子 高橋ひとみ 沖田浩之
アメリカンビスタ カラー 98分

安宅物産の軽金属部に所属する矢野文男は、仕事を適当に切り上げて帰宅すると愛車を飛ばして志賀高原に向かった。そこのロッジでは高校時代からのスキー仲間が彼が到着するのを待っていた。文夫のスキーの腕前はプロ級で、大学時代は選手として活躍した。翌日、文夫は世界初の統一カラーコーディネートを謳ったサロットに身を包み、颯爽と焼額山スキー場のゲレンデを滑って行った。彼が勤める会社にはスポーツ部があり、スキーのワールドカップで6位になった実績を持つ田山雄一郎が中心となったチームが自社ブランド・サロットを売り出すことになった。そこで文夫は憧れの先輩のために尽くしたいと自分の仕事をそっちのけで製品の企画や開発に参加したのだ。そして焼額でも趣味と実益を兼ねたモニタリングを行った。彼は親友の泉和彦や小杉正明に感想を聞いてみたが、先は見えていると評価は散々だった。フルセットで揃えなければ意味がないため、初心者やミーハーにしか受け入れられないというのだ。だがそのサロットに食いついたのは、和彦が連れてきたスキー初心者のゆり江だった。

文夫は一本気な性格と口下手なのが祟って26歳になった今でも彼女がいなかった。そこで和彦は初参加のゆり江をさりげなく近づけたのだが、彼が自分のタイプじゃないと言って全く興味を示さなかった。一方、佐藤真理子や羽田ヒロコも釣り合いが悪いと考えていた。それを知って慌てたのは和彦だった。彼は二人がカップルとして成立するかという賭けを正明と行っていたのだ。そんな心配をよそに文夫はロングヘアーの女性に一目惚れした。その女性=池上優は、クリスマス・イヴまでに彼氏を作りたいという友人の恭世と夜行バスを使って焼額にやってきたOLだった。スキー初心者の優は、転んで雪に埋もれているところを文夫に助けられた。そんな優を気遣う文夫の姿を見た真理子とヒロコは一緒に滑るように誘ったが、彼女は恭世のことを心配してためらった。だが文夫が行こうよと声を掛けると小さくうなずいた。

優は滑り方を丁寧にアドバイスする文男に魅かれて行ったが、そこにしゃしゃり出てきたのは賭けの1万円を失いたくない和彦だった。彼はゆり江を強引に近づけると、恋人に寂しい想いをさせていいのかと優にわざと聞こえるように言った。やがて別れの時間になり、恭世と合流した優は自分たちのペンションへ帰って行った。彼女の姿を目で追う文夫に気付いた真理子とヒロコは、アプローチされて嬉しくない女の子なんていないよとアドバイスして焚き付けた。優の後を追いかけた文夫は、もう一度会いたいし写真を渡さなければならないから電話番号を教えて欲しいと勇気を出して言った。優は文夫が差し出すメモ帳にためらいながらも記入したが、それはウソの番号だった。

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