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ガキ帝国

  • posted at:2010-09-16
  • written by:砂月(すなつき)
がきていこく
プレイガイドジャーナル社=日本アート・シアター・ギルド
配給:日本アート・シアター・ギルド
製作年:1981年
公開日:1981年7月4日
監督:井筒和幸
プロデューサー:林信夫 佐々木史朗
企画:多賀祥介
原案:井筒和幸
脚本:西岡琢也
撮影:牧逸郎
音楽:山本公成
照明:佐々木政弘
衣裳:堤千晶
録音:木村均
編集:菊池純一
外国語指導:金往成子
助監督:西岡琢也
制作進行:堰守
出演:島田紳助 松本竜介 趙方豪 升毅 上岡龍太郎
アメリカンビスタ カラー 115分

1967年、大阪。チャボとケンは少年院から出てきたリュウを温かく迎えた。ケンカなら誰にも負けないリュウ、彼のうしろにいつもくっついているチャボ、そして在日朝鮮人のケンの三人は何処の組織にも属していなかった。久しぶりの再開で談笑するリュウたちだったが、見知らぬ同年代の少年が近くに立っているのに気付いたチャボはケンカを売ろうとした。少年は岡山の少年院でリュウと知り合ったコウだった。難波界隈=ミナミの喫茶店で親睦を深め、腹を満たしたリュウたちは高と別れた。リュウは、マサルにあげた自動巻きの時計が北神同盟にカツアゲされたことをチャボから聞くと、きっちりお返しすると言って梅田地下街に向かった。人通りの途絶えた夜の地下街で「北神」のバッジを付けたグループが目の前を通過すると彼らはあとをつけた。そしてトイレに入ったのを確認すると中で大暴れした。

リュウが喫茶店でアルバイトをしているのには訳があった。それは二階のビリヤード場を占拠する北神の連中を痛めつける機会を狙っていたからだ。ある日、彼女を連れてやってきたコウにリュウは二階へ行かない方がいいと忠告したが、彼は北神同盟に入るために来たと言った。北神同盟は暴力団・竜神会の下部組織で梅田界隈のキタを牛耳っていた。凄惨なリンチを受けても弱音を吐かないコウのことを気に入った竜神会の小野は、彼に「明日のジョー」という呼び名を与えた。

コウが北神同盟に入会したことを知ってとても残念に思っていたリュウは不眠症に陥っていた。シャバに戻ってからは様々なことが起こるため、緊張した状態がずっと続いていたのだ。ミナミの富士ホールで踊っていた京子は、リュウとケンにホープ会がいることを知らせたが、リュウは今日こそは眠れそうな気がしたので帰ることにした。だが結局、一睡も出来ないまま夜を明かしてしまった。一向に落ち着く様子を見せないリュウに堪り兼ねた父親は彼を叱った。リュウは自分を責め、涙を流した。

チャボはレコードを万引きした女子高生のあとをつけ、ダンスに誘った。ところがそこを通り掛ったアパッチに因縁をつけられリンチに遭ってしまった。そのことを知ったリュウたちは急いで家を飛び出したが彼らは意外なところにいた。アパッチは鉄くずを盗む朝鮮人集団で、父親が営む工場から資材を持ち出そうとしていたのだ。二人はチャボに仕返しをさせるために次々と伸して行き、チャボは抵抗出来なくなった相手に復讐した。リュウは父親にアパッチを追い払ったと報告したが、実はケンカが縁で鉄くずを運ぶ手伝いをしていたのだ。物音に気付いた父親はその様子を目撃し、呆れ果てた。

喫茶店・イギリスでは北神同盟・曽根崎支部の代表を決めるの集会が開かれていた。コウはまだ18歳だったが、小野の推薦ということもあり全会一致で決定した。この様子を不服気に見ていたのは会長の黒木だった。黒木は、北神同盟と竜神会は対等だと考えていた。小野をバックに従えたコウはメキメキと頭角を現し、ついに会長に上り詰めた。

ミナミでホープ会の下っ端が殴られた。その相手は「明日のジョー」を騙ったケンの友人・ゼニだった。ゼニはホープ会のトップ・服部にナイフで左足の太腿を刺されたが、その様子を黙って見ていたのはコウだった。退院したゼニは服部を見つけると銃を突きつけたが、仲間が「こんなおもちゃで脅かしてもアカンわ」と取り上げて撃った。改造拳銃から発射された銃弾は腹部に命中し、ゼニは死んだ。そのことを知った三人はホープ会へ殴り込みをかけた。

屋台的映画館
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ラフ

  • posted at:2010-09-08
  • written by:砂月(すなつき)
らふ
「ラフ」製作委員会(東宝=小学館=日本テレビ放送網=オー・エル・エム=IMJエンタテインメント)
配給:東宝
製作年:2006年
公開日:2006年8月26日
監督:大谷健太郎
製作:本間英行
プロデューサー:山中和成 久保田修
ラインプロデューサー:前田光治
キャスティングプロデューサー:城戸史朗
原作:あだち充
脚本:金子ありさ
撮影:北信康
企画:川村元気
音楽:服部隆之
主題歌:「ガラナ」スキマスイッチ
挿入歌:「ふれて未来を」スキマスイッチ
挿入歌:「全力少年」スキマスイッチ
挿入歌:「奏(かなで)」スキマスイッチ
スペシャル挿入歌:「君といつまでも」加山雄三
美術:都築雄二
編集:今井剛
照明:川辺隆之
録音:鶴巻仁
助監督:村上秀晃
製作担当:中尾和恵
出演:長澤まさみ 速水もこみち 阿部力 石田卓也 高橋真唯
アメリカンビスタ カラー 106分

競泳選手の大和圭介は、中学3年生のときに出場した日本選手権水泳競技大会の会場で見知らぬ女子生徒に「人殺し」と言われた。いきなり投げかけられたその言葉に圭介は衝撃を受けた。もちろん人を殺したことなんて一度もない。それ以来、彼の心のどこかにいつも引っかかっていた。その翌年の春、私立栄泉高校に入学した圭介は、上鷺寮で彼女と再会した。女子生徒の名前は二ノ宮亜美、同じ水泳部に所属する高飛び込みの選手だったのだ。それから亜美は、圭介の顔を見るたびに「人殺し」と言った。

上鷺寮には年一回春に行われる「一日デートの日」という伝統行事があった。その年に入寮した生徒がくじ引きを行い、その中から選出された男女の代表者がデートをすることができるのだ。この行事にはジンクスがあり、未だかつて成立したカップルは一組もなかった。これが「一日デートの日」という名前の所以なのだ。柔道部員の久米勝は当たりくじを引いたが、深い絶望におそわれていた。みんなに内緒で女子の様子を偵察した際、同じ柔道部員である田沼春子がくじ引きで当たったのを見てしまったからだ。彼女は重量級だった。デートの待ち合わせ場所にやってきたのは、勝から無理に権利を押し付けられた圭介だった。そして、その場所にいたのは亜美だった。デートの当たりくじを引いたのは亜美で、春子はまんじゅう争奪戦の勝者だったのだ。圭介と亜美の間には不穏な空気が流れていた。デートはカードに書かれた手順で実行しなければならず、違反した場合は罰当番が待っていた。二人は予定に従って喫茶店に入ることにした。

圭介には、なぜ亜美から人殺し呼ばわりされなければならないのかが理解できなかった。圭介が不満を漏らすと、亜美はバッグから一つのお菓子を取り出しテーブルの上で突き出した。それは圭介の実家、和菓子「やまとや」が製造、販売している「元祖 ヘーヘー」、いや亜美の実家、和菓子「にのみや」が製造、販売している「本家 ホーホー」だった。その話を聞いた店のマスターが二人に話し始めた。その昔、「やまとや」と「にのみや」の主人は同じ店で修行をしていた。その後、それぞれが独立して店を立ち上げたが、お互いにライバル心が消えることはなかった。亜美の祖父である「にのみや」の主人が、苦労して開発したふくろう型まんじゅう「ホーホー」を売り出すと、すかさず圭介の祖父である「やまとや」の主人が「ホーホー」の真似をしたみみずく型まんじゅう「ヘーヘー」を売り出した。「ヘーヘー」には「ホーホー」にない耳があったため、お得感のある「ヘーヘー」は大ヒットした。激怒した「にのみや」の主人は、新たなヒット商品の開発に着手した。ところが熱中したあまりに体を壊し寝込んでしまった。そして「大和に殺された」という言葉を残して他界したのだった。

過去の出来事を聞いた二人の間の不穏な空気はさらに濃くなった。店を出た二人は突然の雨に遭い、亜美の知り合いから傘を借りることになった。彼女が親しげに話す男性は、圭介が憧れる自由形日本記録保持者・仲西弘樹だった。弘樹は亜美の幼なじみだったのだ。亜美は、弘樹が圭介のことを不気味な選手だと言ったことを彼自身に伝えた。今は伸び悩んでいるが、そのような選手が突然記録を破ったりするものだ、と。うれしくなった圭介は弘樹にこの話をしたが、彼はそんなことを言った覚えはないとそっけなく返した。デートは終わりに近づき、二人は上鷺寮に無言のまま戻ってきた。弘樹を目標にしてきた圭介にとって彼の言葉は非情だった。さらにそれを見て喜んでいる亜美が許せなかったのだ。「おまえなんか大嫌いだ」。そういい残すと、圭介は門をくぐって建物の中に入って行った。

屋台的映画館

L’amant ラマン

  • posted at:2010-08-29
  • written by:砂月(すなつき)
らまん
ハピネット・ピクチャーズ
配給:スローラーナー
製作年:2004年
公開日:2005年2月5日
監督:廣木隆一
製作:川島晴男
製作統括:鈴木径男
プロデューサー:東康彦 椋樹弘尚
原作:やまだないと
脚本:七里圭
企画:永田芳弘 成田尚哉
撮影:鈴木一博
音楽:東海林修
挿入歌:「光と影」Polaris
エンディングテーマ:「少女」辻香織
美術:金勝浩一
編集:菊池純一
照明:上妻敏厚
録音:岩丸恒
整音:深田晃
助監督:宮城仙雅
製作担当:吉崎秀一
企画・製作:アルチンボルド
出演:安藤希 田口トモロヲ 村上淳 大杉漣 前田綾花
アメリカンビスタ カラー 92分

17歳の誕生日を迎えたチカコは、古い洋館を訪ねた。暗い部屋の中では、年上の三人の男たちが待っていた。男たちは少女を「華子」と呼び、少女は男たちを「A」、「B」、「C」と呼んだ。「華子」は、男たちと一年間の愛人関係を結んだ。彼女は背中に天使の羽根のタトゥーを入れていた。男たちは三人とも無精子症だった。

三人は入院している男を見舞った。病室の窓からは隣接する高校の様子がよく見えた。男はいつもベランダにいる一人の少女を見ていた。男の娘に似ている少女を、自ら足を広げるような女にしてしまいたいというのが彼の願望だった。男たちはその少女が「華子」だったことに驚いた。そして三人は「華子」を男の望みどおりの女に仕立てようとした。

夏のある日、補習でどこにも行けない「華子」を不憫に思った男たちは、彼女を花火大会に連れて行った。花火を見つめる男たちの様子を見ていた「華子」は、彼らにも子供の頃があったのだと実感した。そして一年間をその男たちに買われたのだと思うと、彼らの悲しみが体の中に流れ込んで来るような気がした。「C」はその夜を最後に「華子」の前から姿を消した。

秋のある日、自宅にいたチカコにクラスメイトの涼子から電話があった。明日、学校をサボって映画に行かないかというのだ。チカコは乗り気ではなかったので、雨が降ったらという条件付きで了承した。翌日、チカコは映画館の前で雨宿りをしていた。弟の行人を連れてきたが涼子は親しげに話しかけてきたが、チカコは彼女のことを何も知らなかった。涼子は年上の男と付き合うチカコに対して、憧れや焦りを感じていた。涼子がチカコの手を握ろうとしたとき、驚いたチカコはコーヒーをこぼしてしまった。映画が始まってもチカコは化粧室から帰ってこなかった。心配になった行人が化粧室を覗くと、暴行を受けたチカコが床に横たわっていた。

屋台的映画館

クレージー黄金作戦

  • posted at:2010-08-18
  • written by:砂月(すなつき)
くれーじーおうごんさくせん
東宝=渡辺プロ
配給:東宝
製作年:1967年
公開日:1967年4月29日 併映「鶴と白鳥と流氷の故郷」
監督:坪島孝
製作:渡辺晋
脚本:笠原良三 田波靖男
撮影:内海正治
音楽:宮川泰 萩原哲晶
・・・:「つれてって」園まり
・・・:「万葉集」植木等
・・・:「二人だけの海」加山雄三
・・・:「何も言わないで」園まり
・・・:「ウナ・セラ・ディ東京」ザ・ピーナッツ
美術:竹中和雄
録音:増尾鼎
照明:大野晨一
編集:武田うめ
出演:植木等 ハナ肇 谷啓 浜美枝 園まり
シネマスコープ カラー 157分

円々寺の住職・町田心乱は根っからのギャンブル好きで、資財を投入しては競輪や競馬などありとあらゆるギャンブルに興じていた。その日も説法をぶって金を集めると、競輪場に一目散に駆け込んだ。彼はツキまくっていたが、一人の女性に出会ったがために彼女の方へ流れていってしまった。彼女の名前は海野月子、東西大学文学部哲学科の学生だった。おけらになった心乱が寺の戻ると、大勢の債権者が待ち構えていた。その中の一人である金友商事の北川常務は、心乱の生活を見て嘆いていた。借金まみれとなった円々寺の御本尊である阿弥陀像は差し押さえを受け、寺の地所、建物は二重抵当に入れられていた。心乱の父親の友人であり檀家総代の北川は、借金を全て自分が清算する変わりに金友商事で定年まで働かせることで債権者を納得させた。サラリーマンとなった心乱だったが、仕事をサボってパチンコ屋に入り浸っていた。いつものように大勝ちし、帰ろうとしたところに負け続ける一人の外国人紳士の姿が目に入った。心乱は紳士に台を譲ると彼はとても喜び、お礼として一枚のチップを差し出した。後にそれがラスベガスのカジノで使用できるチップだとわかると、心乱は玩具工場に同じものを3000枚作らせ、あの手この手を使ってロス・アンジェルス支社派遣の航空券を手に入れた。

国会議員の板垣重金は、東京湾に浮かぶ衛生処理船を廃止し糞尿処理施設を建設しようと考えていた。「日本を美しく、清潔にする」これが彼の政治家としての信念だった。しかし施設建設で労働者の生活を奪われる港湾の労働組合が黙っていなかった。利権によって私腹を肥やす政治家への不信感に対してデモで抵抗した。糞尿処理施設の建設が決まり、重金は沢島代議士と衛生大臣の勧めでアメリカにある施設の視察をすることになった。近々内閣改造の噂があり、これをきっかけに大臣の座を射止めようとした重金は、家宝を売って政治資金を作ることにした。

仁道病院の医師・梨本金男は、美人看護師の花園百合子のことが好きでたまらなかった。思いを込めた手紙を持って自宅を出たとき、ひき逃げ事件の現場に出くわした。金男の適切な処置で外国人紳士は一命を取り留めた。ところが病院長はお冠だった。その紳士が入院費を払えるかが心配だったからだ。金男と病院長が言い争っていると、紳士の容態が急変した。紳士=キッド・ゴールドは金男にとても感謝していた。ゴールドの枕元には遺書が挟まった手帳が置いてあり、それをロス・アンジェルスの弁護士に渡して遺産を受け取って欲しいと告げると息を引き取った。受取額はなんと100万ドルだった。金男は、院長室で偶然耳にした会話の内容を勘違いしていた。百合子が病院長と結婚するものだと思い込んだ金男は、病院を飛び出した。そして手にした100万ドルで大病院を打ち立て、百合子と病院長を見返すために渡米を決意した。旅客機は、それぞれの思惑を乗せて空港を飛び立った。

屋台的映画館

蛇娘と白髪魔

  • posted at:2010-08-05
  • written by:砂月(すなつき)
へびむすめとはくはつま
大映
配給:大映
製作年:1968年
公開日:1968年12月14日 併映「妖怪大戦争」
監督:湯浅憲明
企画:仲野和正
原作:梅図かずお
脚本:長谷川公之
音楽:菊池俊輔
撮影:上原明
特殊撮影:藤井和文
照明:久保江平八
録音:飛田喜美雄
美術:矢野友久
編集:宮崎善行
助監督:小林正夫
製作主任:川村清
出演:浜田ゆう子 目黒幸子 松井八知栄 高橋まゆみ 平泉征
シネマスコープ モノクロ 94分

孤児院・めぐみ園で育った小百合は、幼いときに生き別れた両親と巡り会い南條家で新たな生活を始めることになった。小百合の先輩で事務を手伝う林達也は彼女を笑顔で送り出したが、山川園長の心は穏やかでなかった。小百合を迎えに行った父・吾郎は、帰りの車中で大事な話をした。母の夕子は半年ほど前に工事現場のトラックとぶつかり、頭を打った影響で昔のことを思い出すことが出来なくなっていた。普通とは違っていても気にしてはいけないよと吾郎が言うと、小百合は大きく頷いた。車が門の近くにやって来ると、敷地からパトカーが出て行った。吾郎が出掛けた後、通いの家政婦が掃除の最中に倒れたのだ。それに気付いた住込みの家政婦・鬼頭しげは医者を呼んだが手遅れだった。死因は心臓マヒで事件性がないことから、警察は病死として処理したのだった。顛末をしげから聞いた吾郎は気持ちを落ち着けてから小百合を紹介した。しげが呼び掛けると二階から夕子が降りて来た。二人は再会を果たしたが、夕子は何故か小百合のことをタマミと呼んだ。小百合は不思議に思ったが、吾郎の言葉を思い出し深く考えないことにした。自分の部屋を与えられるなど不自由のない生活を貰った小百合は、この幸せが夢なら覚めません様にと神様に祈った。そんな彼女を羨ましげに見る目が、天井に開いた小さな穴の奥にあった。南條家に穏やかな生活が訪れたと思われた矢先に吾郎のもとへ電報が届いた。それはアフリカで彼が探し求めていた毒蛇が見つかったというものだった。吾郎は毒蛇が持つ猛毒の研究を行っていたが、その蛇によって完成するのだ。その夜、小百合は物音で目が覚めた。部屋から顔を出すと夕子が奥の部屋へ食事を届けに行くのだ。小百合が物陰から様子を窺っていると、夕子は仏壇に食事を供えおあがりと声を掛けたのだった。何故こんな夜遅くに残り物の食事を?。
 
翌日、小百合はアフリカに出掛けた吾郎の研究室を覗いた。そこには毒蛇が入ったケースが所狭しと並んでいた。興味深げに眺めていると、勝手に入ってはいけないとしげに叱られてしまった。しょげる小百合は自分の部屋に戻ろうとしたが、その途中にある仏壇の部屋の前で夕子に呼び止められた。家族の一人になったのだから仏様にご挨拶しなさいと言われ、仏壇の前に座った小百合はよろしくお願いしますと頭を下げた。再び頭を上げたとき、仏壇の奥に人の顔が見えた。驚く小百合に夕子は今日のことはお父様には内緒ですよと言った。それ以来、小百合の周囲で奇妙な出来事が起こるようになった。

屋台的映画館

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